奥松島が好きでしてね。
平たい田を仕切るような感じに、低い岩の丘が並ぶ。
丘と丘の間の谷戸には葦が生えるが、その谷戸の出口は海に続く。
なだらかさ、谷戸の感じが多摩に通じるので、好きなのかもしれない。
考えてみれば、丘陵地帯の地形も、海岸の地形も、同じことだ。
そして、この地形が津波を内陸へと走らせているわけだ。
そういえば、山間でも、お大尽は高い所に住む。
※
平たい場所ならともかく、ちょっと狭い谷の形だと、
すぐに孤立してしまうわけだ。
女川しかり、雄勝しかり。
※
雄勝の硯職人に、10年ぶりに会った。
以前は堤防のすぐ内側に店舗を構えていたが、
今は道を挟んだ高い場所に小さな小屋を建てて、そこで営業している。
そこはもともと自分の育った家が建っていた場所で、
その家は400年続いていたという。
では400年前とは何かというと、
1611年12月に、地震と津波があったのだ。
その津波の影響で、遠藤家はその高さに移り住んだという。
最近では1933年(昭和8年)に津波があった。
この時も、400年前と同じ5mほどだった。
今までの堤防の高さの根拠はこれだ。
今回は18m。わけが違う。
海際にあったエンドーすずり館は、跡形も無い。
雄勝の町全体が、跡形も無い。
雄勝の硯文化が、跡形も無くなってしまわぬように、
手助けが必要だ。
津波に流されたおよそ600世帯のうち、
この町に戻って住むのは1割程度だということだ。
それも、高齢者が多い。
ほんの20年後を考えただけでも、ここの町とこの町の文化は
消えていってしまう。
※
小さな入り江に、それぞれに生活がある。
港があり、作業場があり、家々があり、神社がある。
身を寄せ合い生きてきた。
津波は今回が初めてのことではない。
ただ、時代という問題がある。
海にこだわらずとも他の土地でも暮らしができることを
人々は知ってしまっている。
※
一次産業は、国の胃袋を満たし、国の活力の源となる。
大事にしないと、国が倒れちゃうよ?
何よりも優先して強化すべき部分だと思う。
腹がふくれてこそ、文化も栄えるというものだ。
平たい田を仕切るような感じに、低い岩の丘が並ぶ。
丘と丘の間の谷戸には葦が生えるが、その谷戸の出口は海に続く。
なだらかさ、谷戸の感じが多摩に通じるので、好きなのかもしれない。
考えてみれば、丘陵地帯の地形も、海岸の地形も、同じことだ。
そして、この地形が津波を内陸へと走らせているわけだ。
そういえば、山間でも、お大尽は高い所に住む。
※
平たい場所ならともかく、ちょっと狭い谷の形だと、
すぐに孤立してしまうわけだ。
女川しかり、雄勝しかり。
※
雄勝の硯職人に、10年ぶりに会った。
以前は堤防のすぐ内側に店舗を構えていたが、
今は道を挟んだ高い場所に小さな小屋を建てて、そこで営業している。
そこはもともと自分の育った家が建っていた場所で、
その家は400年続いていたという。
では400年前とは何かというと、
1611年12月に、地震と津波があったのだ。
その津波の影響で、遠藤家はその高さに移り住んだという。
最近では1933年(昭和8年)に津波があった。
この時も、400年前と同じ5mほどだった。
今までの堤防の高さの根拠はこれだ。
今回は18m。わけが違う。
海際にあったエンドーすずり館は、跡形も無い。
雄勝の町全体が、跡形も無い。
雄勝の硯文化が、跡形も無くなってしまわぬように、
手助けが必要だ。
津波に流されたおよそ600世帯のうち、
この町に戻って住むのは1割程度だということだ。
それも、高齢者が多い。
ほんの20年後を考えただけでも、ここの町とこの町の文化は
消えていってしまう。
※
小さな入り江に、それぞれに生活がある。
港があり、作業場があり、家々があり、神社がある。
身を寄せ合い生きてきた。
津波は今回が初めてのことではない。
ただ、時代という問題がある。
海にこだわらずとも他の土地でも暮らしができることを
人々は知ってしまっている。
※
一次産業は、国の胃袋を満たし、国の活力の源となる。
大事にしないと、国が倒れちゃうよ?
何よりも優先して強化すべき部分だと思う。
腹がふくれてこそ、文化も栄えるというものだ。
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