
植物公園で。
あまり人のいない奥の細い道を歩いていると、前方に一人の女性が見える。
暗い木立の中の一本の木の名札を見ている。
「バクチノキ。博打の木・・・あんまりいい名前じゃないわねぇ~」
独り言を言う人を私は嫌いでない。
とっかかりがつかみやすい。
木の皮が剥けて、朱い肌が見えているから、博打で赤裸にされた
というのでバクチノキと言うんだそうですよ。
「へえ~!!あら~、ほんとだ。
負けちゃったのね、このひとは。」
ト、しきりと幹を撫でる。
※
そんな話も実は受け売り。
神代植物公園では、月替りで見頃の植物の解説シートを作っている。
入ってすぐのところに置いてある、A4サイズの色紙がそれだ。
きれいな紙に色刷りの地図なんかいいから、この案内をぜひもらって欲しい。
9月の案内に書いてあったのを憶えていただけのことだ。
11月、今月の解説には、モミジについて書いてある。
モミジは元、モミツという動詞が有ったのだ。
以下は、日本国語大辞典からの受け売り。
植物の解説シートにはここまで言葉のことはネチネチ書いてない。
動詞のモミツ、はじめは四段活用だったのが、平安初期に上二段活用になったという。
(こういう変化は、ままある。誤用が広がったりして。)
紅葉する、という意味のモミツが濁って(こういう変化もままある。)モミヅ、
その連用形のモミヂが紅葉という意味で、名詞的に使う連用形だけが
現代に遺ったわけだ。
古今集の用例が載っている。
「雪ふりて としのくれぬる時にこそ
つひにもみぢぬ 松もみえけれ」
雪が降りしきって年が暮れきっちゃった時こそ、
最後まで紅葉しない松が見えてくるってもんだあね。
常葉(とこは)はめでてえな、ってな歌。
イの段で終わっている言葉は、動詞の連用形かもしれない。
今は使われなくなった動詞をまた使ってみるのも面白いかも。
「東京もそろそろもみぢそうだね。」
あまり人のいない奥の細い道を歩いていると、前方に一人の女性が見える。
暗い木立の中の一本の木の名札を見ている。
「バクチノキ。博打の木・・・あんまりいい名前じゃないわねぇ~」
独り言を言う人を私は嫌いでない。
とっかかりがつかみやすい。
木の皮が剥けて、朱い肌が見えているから、博打で赤裸にされた
というのでバクチノキと言うんだそうですよ。
「へえ~!!あら~、ほんとだ。
負けちゃったのね、このひとは。」
ト、しきりと幹を撫でる。
※
そんな話も実は受け売り。
神代植物公園では、月替りで見頃の植物の解説シートを作っている。
入ってすぐのところに置いてある、A4サイズの色紙がそれだ。
きれいな紙に色刷りの地図なんかいいから、この案内をぜひもらって欲しい。
9月の案内に書いてあったのを憶えていただけのことだ。
11月、今月の解説には、モミジについて書いてある。
モミジは元、モミツという動詞が有ったのだ。
以下は、日本国語大辞典からの受け売り。
植物の解説シートにはここまで言葉のことはネチネチ書いてない。
動詞のモミツ、はじめは四段活用だったのが、平安初期に上二段活用になったという。
(こういう変化は、ままある。誤用が広がったりして。)
紅葉する、という意味のモミツが濁って(こういう変化もままある。)モミヅ、
その連用形のモミヂが紅葉という意味で、名詞的に使う連用形だけが
現代に遺ったわけだ。
古今集の用例が載っている。
「雪ふりて としのくれぬる時にこそ
つひにもみぢぬ 松もみえけれ」
雪が降りしきって年が暮れきっちゃった時こそ、
最後まで紅葉しない松が見えてくるってもんだあね。
常葉(とこは)はめでてえな、ってな歌。
イの段で終わっている言葉は、動詞の連用形かもしれない。
今は使われなくなった動詞をまた使ってみるのも面白いかも。
「東京もそろそろもみぢそうだね。」
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