[あらすじ] 春の芽は苦い。そして、旨い。
五味と言う。
五行説のじゃなくて、料理の上での五味である。
甘味、塩味、酸味、苦味、旨味
と書いてあったり、
甘み、塩み、酸み、苦み、旨み
と書いてあったりする。
あまみ、しおみ、さんみ、にがみ、うまみ
と読んでいるのを聞くことも有る。
「しおみ」なんつう言葉は無かろう?
※
念のため、『日本国語大辞典』通称’ニッコク’を引いてみる。
と、有った。
が、用例は1965年の小説だ。
その頃すでに「しおみ」というみょうちきりんな言い方が使われていた、
というくらいの捉え方で良いのではないかと思う。
※
「サンミ」という言葉は有る。
有るけれど、他の言葉とつくりが違う。
「酸味」という漢語であり、
「み」は「味」の音読みの「ミ」だ。
※
「甘味」は漢語として音読みする語も有る。
その時は「カンミ」という音になる。
ただ、意味がちょっと変わってくる。
甘いお菓子、特に和のもの、という意味で使われる。
「甘味処」というと和菓子屋の意味になるわけだが、
これは「あまみどころ」と読む。
※
ニッコクで「み」を引く。
「形容詞または形容動詞の語幹に付いて名詞をつくる」とかなんとか書いてある。
語幹とは、活用しない部分のことだ。
形容詞「甘い」は「い」の所が活用するから、
「甘・い」の「甘」が語幹だ。
語幹の「甘」に「み」が付いて、名詞になる。
「甘いという性質」といった意味になる。
「苦・い」「旨・い」も同様だ。
そういう働きの「み」という助詞なので、書くならひらがなで書く。
それがたまたま「あじ」の意味の「味」の字の音読みと同じなので、
混同が起きてしまったのだろう。
「み」を「味」と書いて正しいのは「酸味」だけのはずだ。
けれど、テーマが「味」なので、他の「み」にも「味」の字が
違和感なく当てられるようになってきてしまっているわけだ。
酸味は「酸っぱい」のだから、「酸っぱみ」、
塩味は「しょっぱい」だから、「しょっぱみ」、
こう表現すれば、
「甘み」「苦み」「旨み」と並ぶ。
※
他にも、「うまみ」を変換しようとすると「うま味」という候補さえ出てくる。
うまあじとしか読めんわい。と私なぞは思う。
※
「塩味」と書くなら
「しおあじ」と読むのが適当だろう。
と思っていたが、「塩味」と書いて「エンミ」と読んでいたりもする。
本来は形容詞+助詞「み」であるはずの「甘み」や「苦み」や「旨み」を
「甘味」「苦味」「旨味」などと「味」の漢字を当てはめて書く、
ということに合わせて
「しおあじ」を漢字で書いた「塩味」を
「甘み」や「苦み」や「旨み」に合わせて「み」で終わるように読んだら
「エンミ」という耳慣れない言葉が生み出されたのだろう。
と思っていたが、
ニッコクを引いてみると、「塩味」と書いて「エンミ」と読む用例は
18世紀から有る。
※
色々な語を引いて用例を見てみると、
どうやら、助詞「み」のところに「味」の字を当てて読むというのは
江戸時代に広まったようだ。
17世紀から19世紀、ざっくり言って江戸時代。
町人の文化が栄えた時代なので、
言葉も様々な形が出たことだろう。
※
さて。
助詞「み」にこだわって、日本語で言うならば
あまみ、しょっぱみ、すっぱみ、にがみ、うまみ。
漢語で言うならば
甘味カンミ、塩味エンミ、酸味サンミ、苦味クミ、旨味
ああっ、
「旨」って音読みするとなんなんだ?
まあ「シ」だろうか。
まとめに入ったつもりが、また疑問点が。
大体、「旨」という字は
漢字としても「うまみ」の意味を持っているのだろうか。
『大漢和辞典』を引いた。
「旨」は「シ」だった。ホッ
『正字通』や『説文』にも載っている。
「旨味シミ」という語も存在する。
ただ、「うまい」と書いてあるのは「美味」の意味であって、
「うまみ」とは違うのではないか。
調べ…
いや、もうおなかいっぱい。
五味と言う。
五行説のじゃなくて、料理の上での五味である。
甘味、塩味、酸味、苦味、旨味
と書いてあったり、
甘み、塩み、酸み、苦み、旨み
と書いてあったりする。
あまみ、しおみ、さんみ、にがみ、うまみ
と読んでいるのを聞くことも有る。
「しおみ」なんつう言葉は無かろう?
※
念のため、『日本国語大辞典』通称’ニッコク’を引いてみる。
と、有った。
が、用例は1965年の小説だ。
その頃すでに「しおみ」というみょうちきりんな言い方が使われていた、
というくらいの捉え方で良いのではないかと思う。
※
「サンミ」という言葉は有る。
有るけれど、他の言葉とつくりが違う。
「酸味」という漢語であり、
「み」は「味」の音読みの「ミ」だ。
※
「甘味」は漢語として音読みする語も有る。
その時は「カンミ」という音になる。
ただ、意味がちょっと変わってくる。
甘いお菓子、特に和のもの、という意味で使われる。
「甘味処」というと和菓子屋の意味になるわけだが、
これは「あまみどころ」と読む。
※
ニッコクで「み」を引く。
「形容詞または形容動詞の語幹に付いて名詞をつくる」とかなんとか書いてある。
語幹とは、活用しない部分のことだ。
形容詞「甘い」は「い」の所が活用するから、
「甘・い」の「甘」が語幹だ。
語幹の「甘」に「み」が付いて、名詞になる。
「甘いという性質」といった意味になる。
「苦・い」「旨・い」も同様だ。
そういう働きの「み」という助詞なので、書くならひらがなで書く。
それがたまたま「あじ」の意味の「味」の字の音読みと同じなので、
混同が起きてしまったのだろう。
「み」を「味」と書いて正しいのは「酸味」だけのはずだ。
けれど、テーマが「味」なので、他の「み」にも「味」の字が
違和感なく当てられるようになってきてしまっているわけだ。
酸味は「酸っぱい」のだから、「酸っぱみ」、
塩味は「しょっぱい」だから、「しょっぱみ」、
こう表現すれば、
「甘み」「苦み」「旨み」と並ぶ。
※
他にも、「うまみ」を変換しようとすると「うま味」という候補さえ出てくる。
うまあじとしか読めんわい。と私なぞは思う。
※
「塩味」と書くなら
「しおあじ」と読むのが適当だろう。
と思っていたが、「塩味」と書いて「エンミ」と読んでいたりもする。
本来は形容詞+助詞「み」であるはずの「甘み」や「苦み」や「旨み」を
「甘味」「苦味」「旨味」などと「味」の漢字を当てはめて書く、
ということに合わせて
「しおあじ」を漢字で書いた「塩味」を
「甘み」や「苦み」や「旨み」に合わせて「み」で終わるように読んだら
「エンミ」という耳慣れない言葉が生み出されたのだろう。
と思っていたが、
ニッコクを引いてみると、「塩味」と書いて「エンミ」と読む用例は
18世紀から有る。
※
色々な語を引いて用例を見てみると、
どうやら、助詞「み」のところに「味」の字を当てて読むというのは
江戸時代に広まったようだ。
17世紀から19世紀、ざっくり言って江戸時代。
町人の文化が栄えた時代なので、
言葉も様々な形が出たことだろう。
※
さて。
助詞「み」にこだわって、日本語で言うならば
あまみ、しょっぱみ、すっぱみ、にがみ、うまみ。
漢語で言うならば
甘味カンミ、塩味エンミ、酸味サンミ、苦味クミ、旨味
ああっ、
「旨」って音読みするとなんなんだ?
まあ「シ」だろうか。
まとめに入ったつもりが、また疑問点が。
大体、「旨」という字は
漢字としても「うまみ」の意味を持っているのだろうか。
『大漢和辞典』を引いた。
「旨」は「シ」だった。ホッ
『正字通』や『説文』にも載っている。
「旨味シミ」という語も存在する。
ただ、「うまい」と書いてあるのは「美味」の意味であって、
「うまみ」とは違うのではないか。
調べ…
いや、もうおなかいっぱい。
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