犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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実家戸棚有る有る出る出る

2020年08月09日 | 介護ウチのバヤイ
[あらまし] 母87歳パーキンソン病ヤール4要介護5認知症状少々、
6月末に特別養護老人ホームに入居した。

母の席の背後に、戸棚が在る。
そこは、母の生活圏であった。

おそるおそる、開けてみる。
おおう。
物が一杯詰まっている。



上の方の段には、空き袋が一杯。
デパートの紙袋だとか、書店の丈夫な平たいポリ袋だとか、
ちょっとステキな包み紙だとか、
の、
古くなってベタベタするのが、一杯。



それから、年賀状の束が、何年分か。
葉書を入れるファイルにきちんと入れてあるのは、数年前の分だ。
きっと、その頃、自費のヘルパーさんに入ってもらっていた時に
依頼して整理してもらった分だろう。

今年と去年の分は、ここには無い。
テーブルの上とその横の棚や箱の間を、「整理」のために行き来し続けていた。
その果てに、食べかす混じりの唾液がかかって、汚れてしまったものがほとんど。
捨てたものも多い。

その間の年の分は年ごとに分けて袋に入れてあった。
と、思ったら、よく見たら、年が混じっている。
「2017年平成28年申年」なんてメモが付けてあったりする。
かえって混乱するわ。



昨年と、一昨年の、書き損じの年賀状が、20枚ずつくらい出てきた。
書き損じというより、一昨年の分は、ちゃんと書いてある。
ただ、文面の頭に空白が有る。
ちょうどそこに「明けましておめでとうございます」
が入るくらいのスペースが空けてあるのだ。

筆ペンで書こう、などと志してしまったのだろうか。
そのことが荷になって、結局書けず、出せず仕舞いになってしまったのだろうか。



これは何年の分だろう、と袋から出してみると、
それは、3年前の年賀葉書の、差し出していない分であった。
150枚あるだろうか。

宛先と、「あけましておめでとうございます」と、差出人の住所と署名が書いてある。

頑張りましたね。



なんだろう、この、
2年分、足して2で割ればいい感じは。



書き損じの葉書は、今までにも何枚も何枚も、あちこちから発掘されてきた。
一枚5円の手数料で、新しい切手か官製はがきに交換してもらえる。

その、計算の煩わしいことと言ったら無い。
それに、切手も葉書も、私はそんなに使わない。

官製はがきに交換したところで、母に渡したらまた書いて出さない葉書の循環に乗るだけのことだ。



この日の朝、用事で市役所に行った。
その時、ポスターが目に入った。
書き損じの葉書を、寄付してください、というものであった。

どうせ計算が煩わしいのなら、まとめて寄付しちまうのも一手である。
母にとっても、善い行いをしたかのような気持ちにさせてやれんことも無いような、
とても良い解決策に思えた。

そうしたら、午後にはこの発掘品である。
あのポスターは真に時宜を得ていた。



薬箱と、薬箱と、おや、その奥も薬箱。
こっちの箱には、ガーゼ(古い)と脱脂綿(古い)と眼帯(古い)
こっちの箱には、ガーゼ(古い)と脱脂綿(古い)と眼帯(古い)
こっちの箱には、ガーゼ(古い)と脱脂綿(古い)と眼帯(古い)
こっちの箱には、
・・・

こっちの箱には、かゆみ止め(古い)とかゆみ止め(古い)とかゆみ止め(古い)と
・・・

こっちの箱には、イチジク浣腸(古い)とイチジク浣腸(古い)とイチジク浣腸(古い)と
こっちの箱には、イチジク浣腸(古い)とイチジク浣腸(古い)とイチジク浣腸(古い)と
・・・



グリセリンを流して捨ててから、ふと、
半永久プレパラートを作るのに使うことができたかもしれない、という思いが過ったが、
もういい。



その下には、古い木製の引き出し、四段が二つ重ねてある。
これは古いけれどその分、丈夫な造りの物だ。

引き出しの中には、
何かの部品と電球と電池とどこかの鍵と針金の切れ端と
何かの部品と電球と電池とどこかの鍵と針金の切れ端と
・・・



引き出しの横のスペースには、段ボール箱が入っている。
ちょうどぴったりの幅の箱に、
軍手が詰まっている。

今、軍手って、使わないなあ。
庭仕事をするには、もっと丈夫で通気性が良く、土が入らず、滑り止めの付いた手袋
そういう商品が有るからだ。
要らんなあ。



その、引き出しの横のスペースは、よく見ると、
そのスペースにぴったりちょうど同じ大きさの段ボール箱がはまっていた。

ぴったりちょうど同じ大きさの箱なら、
入れなくて良いではないか。

少し高さが低いなら、段になるので意味が有る。
しかし、ぴったりちょうど同じ大きさなら、
その箱を入れることは、通気性を悪くするだけのことにしかならない。

嗚呼。
通気性が悪くなっている。

中の物を全て出して、そして、きっちり収まっている段ボール箱を取り出した。
案の定、裏側がカビている。
とほほ
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