犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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樹冠流

2021年09月24日 | うつろい

6月に書いてアップするのを忘れていた文が有った。
しかも内容が季節に関するものだ。
この際お蔵入りにするか、来年の6月まで待つのが適当な気もするけれど、
もったいないから出しちゃえ。

写真を撮ったような記憶も有る。
保存してあるだろうと思って探しても、どうも見当たらない。
すぐにアップしないからワケが分からなくなるじゃないの。

6月の気持ちになって読んで欲しい。
と言ったって無理ですな。
9月だよ彼岸だよ残暑だよ。
梅雨入り頃のことなんか忘れたよ。
今日の気候に身体を合わせていくので精一杯だよ。

※※※

降りそうで、降っていない。
とっとと朝の散歩に出ることにした。

犬も人も合羽を着ないで出た。
外に出てみると、霧雨がかすかに降っていた。
これくらいなら気にならない程度だ。

40分ほど経ったら、降り出した。
ドッグランに有る屋根の下に入った。
さらに10分後、雨足が強まった。
犬まで屋根の下に入って休んでいる。

スマホでナウキャストを見ると、
30分後くらいには雨雲が通り過ぎるようだった。
しかし、少しは弱まったものの、止みゃしない。

少々濡れても帰ることにする。



途中、林の中の道を通った。
木々の繁っているところのほうが、雨が避けられる。
まあ、葉を伝って落ちてくる水滴も有るけれど。

すると、一本の木の根元に、真っ白な泡のかたまりが有る。
バレーボールを半分に割ったくらいの大きさがある。

何かいるかなと思って、葉っぱで泡をのけてみる。
が、何もいない。
泡を壊す前に写真を撮れよ。



たしかこれは、木の何かだったような。
泡があるのは、木の表面を雨水が流れ落ちた位置だ。

樹皮の上の水に触れてみる。
うーん。
上のほうはなんともないが、
下のほうは多少はぬめるような気もしなくもない。



帰宅してから、調べた。

葉を伝って落ちてくる水滴のことを、林内雨と呼ぶのだそうだ。
あんなもんにもいちいち名前が付いているものだ。

そして、木の幹を流れ落ちる雨水は、樹幹流と呼ぶという。
あんなもんにもいちいち(以下同文)

樹幹流が、樹皮のあれこれの付着物を溶かし込みながら流れ落ち、
それが根元に至って泡になる。ということなのだそうだ。

ちゃんとした説明が日本植物生理学会のサイトに有った。
ここは、一般からの色々な質問に専門家がこと細かく返答しているので、
たいへん読みごたえがある。
何かを調べると、ちょいちょいここに辿り着く。
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=2065

※※※

幹の表面のあれこれが界面活性剤として働き、
あぶくがたくさんできて根元に溜まる、
ということらしい。

雨の森の中を歩く時に、根元にも目をやってみたら、
見られるかもしれない。
・・・6月に。

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