犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

鍼灸に関する誤解の2 鍼の太さ編

2014年01月29日 | からだ
[あらすじ] 鍼灸に関する数々の誤解を、といたりとかなかったりするよ。


鍼は痛い。

と思っている方が多いと思う。
まあ、当たり前だ。
とがった金属を、肌に刺すんだから、痛くないわけはない。

とがった金属が肌に刺さってるのに痛くもなんともなかったら、
人体はかなり危険にさらされる。
痛みの感覚は、安全に生きるために必要なものだ。



鍼治療に使う鍼は、平均的なもので0.2mm。
私は0.2mmのものと0.16mmのものを使い分けている。

髪の毛が太くて硬いと、散髪直後には手に刺さる、という友人がいる。
0.2mmというのは、それくらいの太さだ。いや、細さか。

注射針は、薬液を注入するために管になっているので、太い。
0.4mmくらい。

採血する際の注射針は、さらに太い。
0.7mm前後。

筋肉注射は痛い、とよく言うが、
薬剤が多く、刺激が強く、針も太いものを使う。
採血する時と同じくらいの太さを使う。

糖尿病患者さんなどは、自己注射をする。
訓練した医師や看護士が、ひとに打つのと違う。
そこで、なるべく細くと開発されて、今は0.18mmのものがあるそうだ。

鍼治療のための鍼の太さも、幅が広い。
私の使っている0.2mmのものは3番、0.16mmのものは1番と呼ばれている。
つまり、0.02mm単位で細いものから番号が付いている。
1番よりさらに細い、0番もある。
(それより細いものはメーカーにより番号の呼び方が異なる。)

中国式の鍼や、頭皮にする鍼などでは、5番や8番といった
太めのものもしばしば用いる。
5番なら0.24mm、8番は0.3mm。



私は、いろんな鍼の使い方を考える勉強会で、50番という鍼を自分に打ったことがある。
計算すると・・・
1.14mmか。
この鍼は長さも30cmほどある。
膝下の三里と呼ばれるツボの辺りから刺して、横ばいするように、
むこうずねの皮下に入れていく。

不思議に思われるだろうが、このぶっとい鍼を肌に刺す瞬間も、
そこから皮下を進めて行く間も、
痛みは無い。

冒頭に書いたことと矛盾するようだ。
私はすっ転んで転んだ先に1mmあまりの太さのトゲが出ていて皮膚の下に刺さっても、
気付かない鈍感野郎なのか。

違う。
うまく刺すと、痛くないのだ。



自分がうまいと言っているみたいな終わり方だな。
今日は鍼の太さについて書いた。
次回は鍼は痛いはずシリーズで、痛覚について書きたい。



コメントいただいた追加の誤解集
●鍼は使い回している。
●鍼灸は国家資格だから安心。
●鍼灸師にマッサージもしてもらえる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鍼灸に関する誤解 | トップ | 鍼灸に関する誤解の3 皮膚... »

コメントを投稿

からだ」カテゴリの最新記事