立ってなさい

ひとくちに運動神経と言っても、
２種類ある。

走ったり、飛んだり、とんぼ切ったり。
意識してする動き。

それと、こういった動き全体のバランスを取る、
無意識の動き。

意識してする動きを随意運動と呼んで、
無意識でする動きを不随意運動と呼ぶ。

パーキンソン病などは、不随意運動がうまくいかなくなる病気とも言える。
この不随意運動がうまくいっているか、
試されるのが、電車の中で立つ時だ。
揺れる電車で、何にもつかまらずに立っていられるか。

あっちゃこっちゃの筋肉が柔軟に対応できているか、
そもそもあっちゃこっちゃの筋肉に指令を伝える神経の流れが良いか。
呼吸や拍動と並んで、無意識の運動は人間が生きることを
支えている機能だ。

だから、子どもは電車で座らせるよりも立たせておく方が体に良い。
よっぽど疲れているなら別ですけどね。

大人も、さほど疲れていないなら、何にもつかまらずに立って、
全身のバランスを刺激すると良い。

吊革は成人男性にはちょうど良い高さだろうけれど、
小柄の女性には高過ぎて、つかまると体が伸びきってしまい、
こういった全身のバランスが取りにくくなり、かえって
立っているのがつらくなる。
身長約160cmの私にとっても、吊革は少々高く感じる。

と思っていたら。
出たね。
ところどころ低い吊革の車両。
こりゃええ。