豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

人は有限、企業は無限…北斗市

2009-03-27 19:11:56 | ファース本部
戦後の経済発展に寄与した団塊世代の経営者が還暦を過ぎ、肉体的な限界を自覚する方々が大勢いるようです。特に地域の零細工務店の経営者にとっては、この後継者問題が大きな経営課題となる事でしょう。

これは、還暦を越えても経営の第一線にとどまっていて、後継者の見通しの立たない創業オーナーや経営者にとっては深刻な問題です。
零細工務店にとって適切な後継者候補を確保するのは容易な事ではありません。

いざ後継者の育成を考え始めても、会社の経営を任せられるかどうかとなれば、全てが帯にも襷にも短く感じてしまうものです。

また、若い経営者にも後継者の問題に直面する場合があります。こちらは、若くして事業を興し、会社経営が成功して、その会社を売却して別の事業への転換を図る、いわゆる「アーリーリタイアメント」のケースなどです。

このような会社では社内に「ナンバー2社員」が育っているものですが、オーナーとして会社を引き継ぐには、会社の株式を買い取る必要があります。
すると、その資質だけでなく会社の株を買う資金的負担が問題となりそうです。

未公開の株であっても、利益の上げている企業の株には潜在価値が備わっていて無償供与には膨大な贈与税が課税される場合があるからです。
また、後継者には「借入金の個人保証」の引継ぎなどと多くの問題があります。

工務店の殆どは、金融機関からの融資によって経営をしています。
この場合、会社の経営者=代表者が個人保証をしていることが多く、後継者が巨額の債務を肩代わりすることが事業承継をより困難なものにしています。しかし、税金で困るような後継者の問題は、問題に在らずと言えます。

我々のように地域密着で、家づくりを行う工務店経営者には、出来上がった家を生涯にわたり、メンテナンスサポートを行う義務を背負っています。
私たちの身体は老化して衰退するでしょうが、工務店は企業として永劫であるべきなのでしょう。特に地域で家づくりを生業とするものの宿命なのです。

写真は先週、羽田空港からのフライトで山形県の上空で撮った夕日です。
あの沈んだ夕日は、翌朝また、必ず反対側の東の空に登ってきます。

後継者は、息子や身内でなくとも、志(こころざし)と理念を共有できれば、知恵と工夫を講ずる事で、朝陽が必ず登るように、これもまた必ず解決できる課題です。

今日、雪が無くなって黒い地べたに乾燥した寒い空っ風が吹く北斗市です。
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