旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

台湾日記 スクーター社会

2005-07-21 19:00:00 | 台湾日記

台灣鐵路管理局縦貫線[西部幹線]台北車站(台北市)
民國94年7月15日撮影
Taiwan Railway Administration, Taipei Station
Taipei, Taiwan, Friday, 15th July 2005


民國94年7月15日星期五(金曜日)。早く寝たからか早く目が覚めた。日本から持参した時計を見る。日本時間では午前6時前だが、ここ台湾では午前5時前である。部屋に窓が無いので外が明るいのか判らない。ちなみに時計も無い。テレビをつけて天気予報を見ようと思うが、よく判らない。

シャワーを浴び、7時も廻り、朝食の時間となったので、地下のcoffee shopへ降りる。バイキング形式だそうだ。「早」と声を掛けられる。この後、台湾では「おはよう」はすべて「早」だった。挫折した中国語で習ったのと違う。こちらも「早」と返せばいいのだが、自信が無いので日本語で返す。盆を取り、茶碗にご飯を盛り、更に料理を取っていき、飲み物をもらうのも日本と同じ。納豆、海苔、生卵、焼魚、佃煮、漬物は無い。この日は気付かずに取らなかったが、味噌汁はあった。但し即席。

卵はスクランブルエッグだが、日本語で目玉焼きにも応ずるとの表示がある。日本語でのみ書いてあるのは、目玉焼きを食べたがるのは日本人だけなのか。台湾では生野菜を食べないのかと思っていたが、普通にサラダもある。火のとおった青梗菜もある。一通り料理を取って席につき、食べ始める。ご飯の食味値は日本の米ほど高くは無さそうだが、美味しく頂戴した。ご飯をおかずにご飯を食う程ではない。しかし箸で茶碗からご飯を食べていると、ますます日本にいるような気がする。白人がパンを食っている。外国人だ、と思うが、自分もここでは外国人なのである。珈琲に牛乳を入れて飲む。スジャータの類が無いのではなく、珈琲に牛乳を入れて飲むのが私の習慣なのである。

盆を自分で下げてcoffee shopを後にする。ここは雑誌やPCが置いてあり、朝食時間の他はインターネットカフェとして営業しているのだ。地下から1階に上がり、フロントに立ち寄る。日本でYahoo!奇摩(Yahoo! Taiwan)から探したホテルで善し悪しが判らなかったので、予約は1泊しかしていなかった。朝食を含めてこのホテルは快適である。他のホテルを知らないが、他のホテルを探す理由は無い。帰国前日に台北で1泊しなければならない。若いフロント氏に日本語で話しかけるが、話せないので少し年配のフロント氏が応対してくれる。予約したい旨を告げると空室があったのでお願いする。インターネット予約ではないが、七折にしてもらう。

部屋に戻り、荷支度をしてチェックアウトする。昨夜飲んだ台湾啤酒(40元)の代金も支払う。ホテルの外に出ると暑い。まだ午前8時台である。木陰を歩く。近くに國民学校があり、子供が通っている。道路はスクーターだらけである。ベトナムはカブ社会と某ディレクターは言ったが、台湾はスクーター社会なのかと思った。単車は皆、スクーターなのだ。乗用者やバスも走っているが、スクーターが圧倒的に多い。そして道路脇には整然とスクーターが駐輪している。大通りに面した建物の1階の出入り口は数米、奥に引っ込んでいて歩道となっている。歩道に庇が張り出しているのではなく、建物の1階部分を削って歩道にしている感じである。通常の歩道もあるのだが、この建物に附属した歩道を歩いてしまう。とにかく暑いので日陰の方に行ってしまうのである。この建物附属の歩道と通常の歩道との間にぎっしりスクーターが駐輪してみる。プレートは台湾省ナンバーばかりではなく、台北市ナンバーも見られる。台北市は直轄市なので台湾省と同格なのである。それなら高雄市ナンバーもあるはずである。今日は高雄に行くので、そこで見られるかと思っていたら、台北市内のバイク店前で見てしまう。この3つ以外のナンバーを私が見かけることは無かった。

最寄の車站、台北捷運民權西路(民権西路)から淡水線で台北車站へ行くつもりだったが、少し台北の街を歩く事にする。承徳路を南下する。街路樹の木陰を歩けば何とか凌げる。暑さに身体が慣れてきたのか。町並みは日本っぽい。道を歩いていて気を付けなければならない。右側通行だから思わぬ方向から車やスクーターが現れる。日本では道路を渡る時、無意識に右の安全を確認して、歩き出して左の安全を確認するのだが、台湾だと右の安全を確認して歩き出すと、左の安全を確認する前に左からスクーターが接近していて、危うく接触しそうになる。おまけに歩行者優先といった意識が全く感じられない。治安は良さそうだが、道を歩く事に神経を使う。

台北車站が見えてきた。線路は地下を走っているので見えない。長距離バスもこの辺りを発着するようで、バスを待つ人も見られる。便當も売っている。バスの中で食べるのだろうか。昨日はバスに揺られて台北に来たが、いよいよ台湾の鉄道に乗る日がきた。これから乗る列車に期待しながら大きな建物の台北車站に入っていった。 (つづく)

台湾日記 台北で一泊

2005-07-20 12:00:00 | 台湾日記

東呉大飯店(台北市) 民國94年7月15日撮影
Dong Wu Hotel, Taipei, Taiwan, Friday, 15th July 2005


フロントに予約している旨を告げ、チェックインをする。日本語ですませる。中国語は話せないし、英語も面倒くさい。宿泊料金は前払い。Internet 予約で七折(七分掛け、即ち三割引)で「經濟單人房(兩人用) 」[経済単人房(両人用)](イコノミク シングル)は1,820元だった。朝食込である。カードキーと朝食券をもらう。フロントの対応も良く、内装も落ち着いており大変良い。客室に入ると室内は広く清潔で、こちらも落ち着いた雰囲気で調度品も良い。このホテルのWebsiteを見ただけだったが、ここに決めて間違いではなかった。ただし部屋に窓は無い。

テレビをつけると「哆啦A夢」(口編に多、口編に拉)をやっている。「ドラえもん」である。中国語の吹き替えで、ジャイアンの声は、たてかべ和也さん似の声である。中文の字幕も入る。主題歌は日本語のままで字幕だけ入っていた。「哆啦A夢」が終わり、午後7時30分からは「忍者哈特利」(忍者ハットリくん)が始まった。藤子不二雄アワーか?これも主題歌は日本語、本編は中国語吹き替え、共に中文字幕付きである。「ござる」は「是也」だったり、「覆面姿」が「忍者装束」だったりして興味深い。帰国後に放送していた八大電視台のWebsiteを見ると、「蠟筆小新」(クレヨンしんちゃん)もやっている。恐るべし。

アニメを見るために台湾に来たのではない。機内食を食べただけなので、晩飯を食べるべくホテルを出る。蒸し暑い。適当な店を探すが、店先の屋外にテーブルを並べた小規模な飲食店が多い。冷房が効いた店がいいのだが。酒を置いているところも無さそうである。早々に退散して、ホテルの近くの7-ELEVEN94'現代國民便當(55元)と、三得利伊右衛門蹇蔑弌肪磧ハ39元)を買う。キティちゃんのおまけももらう。商品をビニール袋には入れない。暖めてアツアツの便當(弁当)とお茶を抱えてホテルに戻る。

シャワーを浴びて、ホテルの冷蔵庫から台湾啤酒(40元)を出して飲む。8年ぶりの台湾啤酒である。7-ELEVENでの販売額も見ておけば良かった。便當はなかなか良い味付け。少し油分が気になる。伊右衛門は日本の商品の輸入である。

ホテルのテレビはNHK BS1 BS2 のほかにNHKワールドが映る。「ニュース10」を放送しているが、台湾はまだ午後9時台である。しかし昨日の午後8時(日本時間)より一睡もしていない。寒いくらいに効かせてある冷房を止め、早々に寝る事にした。 (つづく)

台湾日記 到着

2005-07-19 02:00:06 | 台湾日記
台湾に到着した。日本の年号(元号)は「平成」だが、台湾では「中華民國(民國)」である。辛亥革命、清宣統3年(1911)の翌年が中華民國元年(1912)となる。なお、大陸では公元(西暦)を使用している。台湾滞在中は当地の年号を用いる事とする。曜日も中文の「星期」を使う。

民國94年7月14日星期四(木曜日)。いよいよ台湾上陸である。中正國際機場には2つのターミナルがあり、中華航空華航)は今年の1月21日より日本路線に第二航站大廈(Terminal 2)を使用している。民國89年(2000)7月28日に供用開始となった第二航廈だが、まだ新しくきれいで気持ちよい。以前、香港への乗り継ぎで利用したのは今の第一航廈で、結構くたびれた印象を受けた。入境(入国)まで随分歩かされる。建物内の表示は中文と英文で「出口」と日本語そのまま、「洗手間」と少し違うのもある。ちなみに「搭乗口」は「登機門」。

免税品店の店員が日本語で声を掛ける。到着早々に荷物を増やしても…。SARS対策でサーモグラフィーで体温を監視する場所もある。台湾銀行があるので両替をする。「成田よりレートが悪い」との声が聞こえて驚くが、後で計算してみるとそんな事は無かった。あまり現金を持っていなかったので、とりあえず日本円で2万円、何故か米ドルで98ドルを両替する。円高ドル安だと思って両替していた米ドルだが、更に円高が進み面白くなかったものだが、今は両替時とレートは同水準である。JPY 20,000.は Rate 0.27690 で NT$ 5,538.となり、Charge を引かれて NT$ 5,518.となった。USD 98.は Rate 31.57000 で NT$ 3,094.となった。こちらは Charge は無かった。米ドルだから手数料を取らないのか、日本円の両替と同時だったからかは判らない。新台幣(NT$)の紙幣と硬貨を受け取り署名する。8612元を手にする。多いのか少ないのか判らない。

いよいよ入境。非中華民國護照の列に並ぶ。また混んでいる。成田から何番目の行列か。小さな三姉妹を連れた若い母親がいる。海外旅行というと大袈裟に考えてしまうが、新幹線で名古屋にでも行くような気軽さだ。治安の悪い国では別なのだろうが、台湾は安全なのだろう。列の前の方になり、護照(旅券)の他に入境登記表を見せよとある。入境登記表が必要とは知っていたが、入手することなくここまで来てしまった。ガイドブックには機内で配るとあったのだが。自分の番になり、係官に入境登記表を持っていない旨告げると、用紙をくれた。しかし行列の後に並び直さなければならない。列の後方に記入台と用紙が用意されていた。全く気がつかなかった。馬鹿にも判るぐらい張り紙でもしておけ、と思うがこちらの落ち度である。帰国後に中正國際機場のWebsiteを見ると「若空服員未發給,請於下機後,向入境証照査驗櫃檯索取。」とある。今更遅いが…。

入境登記表記入後に再び列に並んでようやく入境を果たした。旅券には「中華民國」のスタンプが押された。着陸から1時間も経過していた。それでも明るい内に着いて良かった。最初は米国の航空会社で夜に到着する予定だった。1階に下りる。香港(啓徳)では出迎え(客引き)の多さに戸惑ったが。昔の羽田でも同様だったらしいが、この空港はそうではなかった。タクシーの客引きらしいのが1人やってきたが。市内へのバス乗り場を探して建物外へ出る。流石にムッとする程暑い。バス乗り場と切符売り場、待合室を見つける。切符売り場、待合室は建物内にあり、わざわざ暑い思いをする事は無かった。ホテルの最寄駅を経由する長榮巴士(バス)で停留所を確認し切符を買う。台北市-中正機場(機場線)135元。18時20分、発車時刻が近づいたので冷房の効いた待合室から出る。暑い。バスはいない。乗車位置を確認する。ぞろぞろと人が待合室から出てきて、バスも入ってきた。第一航廈で乗車した客が既に乗っている。それでも窓側の席は確保できる位に空いている。

バスはすぐに高速道路に入った。結構速度を出している。未開業の新幹線の高架をくぐる。ジャンクションで別の路線に入る。右側通行だが日本と似た印象を受ける。九州道のようでもあり、中国道のようでもある。再び新幹線の高架をくぐる。料金所で一旦停止して市街地へ。淡水江を渡り、台北市に入り、一般道へ。最初の停留所で随分客が下りた。次の捷運民權西路で私は下車。運転手に"Thank you"と言うと「謝謝」と返ってきた。北京語と若干発音が違う気がする。航空会社の制服を着た女性もここで降りている。長榮巴士はエバー航空(長榮航空)と同じグルーブなのだ。

ついに台北の街を歩く。帰宅時間なのか人が多い。そしてやはり暑い。道行く車、スクーターの騒音。蝉も鳴いていて、なかなかうるさい。日本でもお馴染みのコンビニエンスストアが多い。大通りから狭い道に入る。屋台も出ている。ちょっと道に迷う。既に暗くなった蒸し暑い街をさまよう。地図をよく見ておけば良かった。ホテルを見つけた時にはホッとした。扉を開けて冷房の効いた建物へ入っていった。 (つづく)

台湾日記 出発

2005-07-18 19:00:00 | 台湾日記

成田国際空港(千葉県成田市) 平成17年7月14日撮影
Narita International Airport (NRT), Narita, Chiba, Japan
Thursday, 14th July 2005


いよいよ出発である。両替をしておこうかと思うが、1元が4円以上もする。随分レートが悪い。台湾の方が良いだろうと思って、成田での両替は止めておく。台湾の通貨は新台幣で単位は元。

航空券、搭乗券、旅券を見せて、機内持ち込みの手荷物検査と、人間の方もゲートをくぐって検査を受ける。ここも行列である。センサーも精度を上げているそうなので、時計、鍵、硬貨、鞄の中の金属類はトレーに載せて検査を受ける。ベルトを外す人もいる。私は無事に検査を通過したが、ゲートでひかかった女性は髪留を外している。「米国同時多発テロ事件」以降、保安対策が強化されているのだ。

さらに出国審査の大行列が。こんなに混んでいるのは初めてである。夜勤明けで眠いのに。海外旅行も敬遠したくなるほどだが、時期や時間帯によるのだろう。ようやく旅券に出国のスタンプを押してもらう。すでに空港到着から1時間が経過していた。

シャトル、動く歩道を利用して、搭乗券に記載された搭乗口へ移動。やけにひっそりとしている。公衆電話の時報で時計を合わせる。台湾との時差の1時間を遅らせる。台湾にも時報のサービスはあるだろうが、中国語では判らない。係員が搭乗口の変更を知らせに来る。そりゃ人が少ない訳だ。変更された搭乗口前は人が多くて座るところもない。瀋陽行が出発したばかりで空いていた隣の搭乗口前の椅子に腰掛けた。

機内への案内が始まったが、当然上等客からである。下等の經濟艙なぞ最後である。利用する中華航空17便はホノルル発、成田経由、台北行きで、ホノルルからの客も優先的に乗せている。数は多くないようだ。經濟艙の機体後方の客の案内がはじまったが、きちんと列が出来ていないので、乗りこめない。結局全ての旅客を案内しはじめてから乗りこめた。

機種は Boeing 747-400 で随分大きい。窓側は3人掛けで、既に2人腰掛けていたのを立ち上がってもらって奥に入る。他の席にも同行者のいる日本人のグループだが、飛行機は初めてらしく、出発時刻を過ぎても動かない事を何か言っている。出国審査等でまだ搭乗していない客がいるのだろう。随分待ちくたびれて動き出した。第2ターミナルからなので、暫定平行滑走路が近いが、Boeing 747-400 には滑走路が短い。A滑走路へ移動する。隣の2人が離陸までが長いという。成田なので仕方がないが、搭乗から1時間近くも経っており、確かに長い。午後3時頃に離陸した。いつもの事だが、離陸は気持ち悪い。天候は曇り。雲の中を上昇する。雲の上に抜けると晴天であった。(当たり前だ)

ヘッドホンで何やら聴いてみるが、特に聴きたいものもない。早々に片づけてしまう。落語でもあるといいのだが。機内誌も日本語の記事が少ない。これも片づけてしまう。ビールと水割りのサービスがあり、水割りをもらう。窓側の席なのでトイレに行きづらい。利尿効果のあるビールは避ける。ちなみにビールはサントリーモルツである。続いてミックスナッツが配られる。これは台湾のものである。なかなか旨い。

雲が晴れて陸地が見えた。大阪である。淀川も、神崎川も見える。すぐに神戸である。六甲アイランド、ポートアイランド。明石海峡大橋、淡路島、そして四国上空へ。機内食がはじまった。魚を選ぶ。味付けは中華である。白ワインももらう。国際線の機内食を食べているが、下の景色は日本である。不思議な気がする。吉野川に沿って飛行していたが、やがて雲で地上は見えなくなった。機体が揺れる中、食事を続ける。味はまあまあだが、米国の某航空会社の機内食に比べれば、格段にいい。食後に烏龍茶をもらう。

景色も見えないので、食後はうとうとする。やがて台湾が近づき高度を下げ始める。何か見えるようだが雲である。まだか、まだかと思っている内に、南国らしい海岸線が現れ、台湾上空に入った。8年振りに見る台湾である。その時は乗り換えだったので入境(入国)はしていない。赤土なのか、畑が赤味がかっている。そして田畑の区画が日本とは異なる。溜池が多く見られる。水に不自由なのか。道路は日本に似ている。道幅、曲がり具合。決定的に違うのは右側通行である事。台湾の鳥瞰を堪能して、中華航空17便はほぼ定刻に中正國際機場に着陸した。 (つづく)

台湾日記 成田空港

2005-07-17 23:00:00 | 台湾日記

成田国際空港(千葉県成田市) 平成17年7月14日撮影
Narita International Airport (NRT), Narita, Chiba, Japan
Thursday, 14th July 2005


毎年、この時期になると北海道に行ってしまう。昨年、北海道旅客鉄道(JR北海道)全線の乗車を果たした。まだ北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線(平成18年4月21日廃止予定)には乗っていないけれど、北海道ならいつでも行ける。ラベンダー紀行にも書いたが、台湾に新幹線が開業する。開業は今年の秋である。新幹線によって台湾の交通事情は大きく変わるだろう。新幹線が開業する前に、内田百ケン(門構えに月)先生、宮脇俊三先生も乗った台湾の鉄道に乗っておきたい。暑いのは承知で台北への格安航空券(49,000円)をJTBで購入したのは出発の11日前のことである。

平成17年7月14日木曜日。夜勤明けで旅立つのはいつもの事だが、今回は海外旅行である。奮発して普通列車用グリーン券(船橋-空港第2ビル)(950円)と乗車券(新松戸-空港第2ビル)(950円)を駅で買って家に戻る。シャワーを浴び、朝飯を食べ、ビールを飲むと、このまま寝てしまいたいのだが、我慢をして荷造りをして、再び駅へと向かう。

武蔵野線普通新松戸10時07分発、西船橋10時23分着。店舗も増え、きれいになった駅構内を歩いて乗りかえる。階段の他にエスカレーターとエレベーターが新設されたので、乗り換え時の混雑が改善されたようだ。総武緩行線普通西船橋10時26分発、次の船橋で下車する。

船橋駅緩行線ホームにドトールコーヒーがあったので、アイスコーヒーM(230円)を買っておく。快速線ホームへ移動して列車を待つ。千葉行を見送って、総武本線・成田線快速〔エアポート成田〕に乗る。船橋発10時42分発。グリーン車は2階建車両で自由席となっている。階段を登り、2階席へ。車内はまずまずの乗客がいたが、窓側の席を確保できた。網棚はないので足元に荷物をおいて腰掛けると、車窓を見ながらアイスコーヒーを飲んでくつろぐ。快速とはいえ、途中駅に随分とまる。特急の通過待ちはなかった。車内では小さな子供がはしゃいでいる。アメリカへ行くらしい。親は騒がないように言って聞かせるが、あまり効果はない。

成田を過ぎると、成田新幹線となるはずだった成田空港高速鉄道に入る。ここは単線である。途中に1箇所、根小屋信号場がある。JRの普通列車(快速含む)は1時間に1本程度しかない。非常に使いづらいダイヤである。特急〔成田エクスプレス〕は1時間に2本程度の運転だが、東京-空港第2ビル間は無停車(一部の列車は千葉、四街道、成田に停車)で家からの利用に適さない。もうひとつの空港連絡鉄道である京成電鉄の特急〔スカイライナー〕も東京と空港との連絡に特化しているが、料金不要の特急を1時間に3本程度運転しており利用しやすい。トンネルが連続して、大きな駐車場やホテルが見えはじめて、空港第2ビルに11時39分着。

ホームからエスカレーターで上の階へ。JRの自動改札機に切符を投入すると、回収されずに出てくる。前に進み、京成の改札口(有人)で切符を回収してもらう。この後にある検問所の設置場所の都合によるのだろう。その検問所に旅券を見せて通るのは5年振りだが、この間に免許証を見せて「見学」といって通ったりもしている。エスカレーターで3階の出発ロビーへ。

JTBのカウンターで航空券を受け取る。搭乗手続は航空会社のカウンターで自分で済ませなければならない。今回利用するチャイナ エアライン中華航空)の前には大行列が出来ている。隣の日本航空の前には更に長い行列が出来ている。列に並ぶ前に保険を申し込んでおく。一番安いものにしてもらって2,640円。いよいよ列に並ぼうとすると、更に伸びている。預ける手荷物の検査で行列になっているのだ。私は機内に持ち込むので、ここは切符を見せるだけ。二度と手荷物を預けるつもりはない。(「カリフォルニア紀行2000」参照)

手荷物検査の列の次は搭乗手続の列である。むろん列を作っているのはエコノミークラスの經濟艙(経済艙)だけである。ところで中華航空は日本では「チャイナ エアライン」の名称を使用しているが、中文では「中華航空公司(華航)」なので、以前は日本でも使用していた名称の「中華航空」で呼びたい。文字数が多くて入力も面倒だ。窓側の席の搭乗券をもらい、いよいよ出発である。 (つづく)