台灣鐵路管理局縦貫線[西部幹線]台北車站(台北市)
民國94年7月15日撮影
Taiwan Railway Administration, Taipei Station
Taipei, Taiwan, Friday, 15th July 2005
民國94年7月15日星期五(金曜日)。早く寝たからか早く目が覚めた。日本から持参した時計を見る。日本時間では午前6時前だが、ここ台湾では午前5時前である。部屋に窓が無いので外が明るいのか判らない。ちなみに時計も無い。テレビをつけて天気予報を見ようと思うが、よく判らない。
シャワーを浴び、7時も廻り、朝食の時間となったので、地下のcoffee shopへ降りる。バイキング形式だそうだ。「早」と声を掛けられる。この後、台湾では「おはよう」はすべて「早」だった。挫折した中国語で習ったのと違う。こちらも「早」と返せばいいのだが、自信が無いので日本語で返す。盆を取り、茶碗にご飯を盛り、更に料理を取っていき、飲み物をもらうのも日本と同じ。納豆、海苔、生卵、焼魚、佃煮、漬物は無い。この日は気付かずに取らなかったが、味噌汁はあった。但し即席。
卵はスクランブルエッグだが、日本語で目玉焼きにも応ずるとの表示がある。日本語でのみ書いてあるのは、目玉焼きを食べたがるのは日本人だけなのか。台湾では生野菜を食べないのかと思っていたが、普通にサラダもある。火のとおった青梗菜もある。一通り料理を取って席につき、食べ始める。ご飯の食味値は日本の米ほど高くは無さそうだが、美味しく頂戴した。ご飯をおかずにご飯を食う程ではない。しかし箸で茶碗からご飯を食べていると、ますます日本にいるような気がする。白人がパンを食っている。外国人だ、と思うが、自分もここでは外国人なのである。珈琲に牛乳を入れて飲む。スジャータの類が無いのではなく、珈琲に牛乳を入れて飲むのが私の習慣なのである。
盆を自分で下げてcoffee shopを後にする。ここは雑誌やPCが置いてあり、朝食時間の他はインターネットカフェとして営業しているのだ。地下から1階に上がり、フロントに立ち寄る。日本でYahoo!奇摩(Yahoo! Taiwan)から探したホテルで善し悪しが判らなかったので、予約は1泊しかしていなかった。朝食を含めてこのホテルは快適である。他のホテルを知らないが、他のホテルを探す理由は無い。帰国前日に台北で1泊しなければならない。若いフロント氏に日本語で話しかけるが、話せないので少し年配のフロント氏が応対してくれる。予約したい旨を告げると空室があったのでお願いする。インターネット予約ではないが、七折にしてもらう。
部屋に戻り、荷支度をしてチェックアウトする。昨夜飲んだ台湾啤酒(40元)の代金も支払う。ホテルの外に出ると暑い。まだ午前8時台である。木陰を歩く。近くに國民学校があり、子供が通っている。道路はスクーターだらけである。ベトナムはカブ社会と某ディレクターは言ったが、台湾はスクーター社会なのかと思った。単車は皆、スクーターなのだ。乗用者やバスも走っているが、スクーターが圧倒的に多い。そして道路脇には整然とスクーターが駐輪している。大通りに面した建物の1階の出入り口は数米、奥に引っ込んでいて歩道となっている。歩道に庇が張り出しているのではなく、建物の1階部分を削って歩道にしている感じである。通常の歩道もあるのだが、この建物に附属した歩道を歩いてしまう。とにかく暑いので日陰の方に行ってしまうのである。この建物附属の歩道と通常の歩道との間にぎっしりスクーターが駐輪してみる。プレートは台湾省ナンバーばかりではなく、台北市ナンバーも見られる。台北市は直轄市なので台湾省と同格なのである。それなら高雄市ナンバーもあるはずである。今日は高雄に行くので、そこで見られるかと思っていたら、台北市内のバイク店前で見てしまう。この3つ以外のナンバーを私が見かけることは無かった。
最寄の車站、台北捷運民權西路(民権西路)から淡水線で台北車站へ行くつもりだったが、少し台北の街を歩く事にする。承徳路を南下する。街路樹の木陰を歩けば何とか凌げる。暑さに身体が慣れてきたのか。町並みは日本っぽい。道を歩いていて気を付けなければならない。右側通行だから思わぬ方向から車やスクーターが現れる。日本では道路を渡る時、無意識に右の安全を確認して、歩き出して左の安全を確認するのだが、台湾だと右の安全を確認して歩き出すと、左の安全を確認する前に左からスクーターが接近していて、危うく接触しそうになる。おまけに歩行者優先といった意識が全く感じられない。治安は良さそうだが、道を歩く事に神経を使う。
台北車站が見えてきた。線路は地下を走っているので見えない。長距離バスもこの辺りを発着するようで、バスを待つ人も見られる。便當も売っている。バスの中で食べるのだろうか。昨日はバスに揺られて台北に来たが、いよいよ台湾の鉄道に乗る日がきた。これから乗る列車に期待しながら大きな建物の台北車站に入っていった。 (つづく)