台鐵縦貫線松山車站(台北市)
民國94年7月15日撮影
TRA Songshan Station
Taipei, Taiwan, Friday, 15th July 2005
松山を発車した莒光號(キョ光號、草冠に呂)35次は次の台北に到着した。空席は無くなり、立っている人さえいる。窓側の席に替えてもらうどころではない。隣の席にも若いにいちゃんが座った。台北12時18分発。時刻表には発は開、着は到と表記されているが、この後も日本式に記す。地下区間はまだ続き、萬華を通過し、板橋に停車した。ここも地下駅である。松山から小学生くらいの女の子を連れた年配等4人が通路を挟んで前の座席に座っていたが、ここで下りてしまった。随分と短距離の利用だが、JRのように運賃+特急料金という体系では無いから割高感は無いのだろう。票價(切符の値段)は18元(約65円)で、自強號でも莒光號でも電車でも同額である。短距離利用も多い訳である。乗る客も多く、板橋12時28分発。
板橋にも新幹線の駅が設けられる予定である。東海道・山陽新幹線でいえば、品川といったところか。新幹線と記したが、実際は台灣高速鐡路(高鐡)という。開業は民國94年(2005)10月31日、台北~左營(高雄市)を90分で結ぶ。値段は1280元と試算されており、自強號よりも435元も高いが、航空運賃よりも安く設定されている。計画では松山の東隣の南港までとなっており、設置される駅名は次の通り。南港、台北、板橋、桃園、新竹、苗栗、台中、彰化、雲林、嘉義、台南、左營。台北、板橋は既存駅で、台中、左營は新設駅で在来線と接続する。それ以外は在来線と離れた場所に駅が設けられる。台湾新幹線とは?(旅々台北.com)
地上に出て川を渡る。新幹線の高架橋が北へ分れて行く。線路は平坦で直線ではなく、曲線や勾配で台北の盆地から離れていく。樹林、桃園と停車する。窓側ではないが、台湾の車窓が楽しい。桃園は中正國際機場もある桃園県の県庁所在地。空港との間に路線バスもある。女性乗務員がワゴンを押してきた。便當(60元)を買う。弁当の他にも菓子やお茶などあるが、ビールが無い。便當は紙の容器に入っており、蓋も一体となっている。掛け紙を記念に持ち帰るという訳にはいかない。莒光號の座席にテーブルがないので、買ったら最後、食べ終わるまで何も出来ない。通路を挟んだ席のおっさんは車内で食べないのか、下車するまで弁当を平にして持ったままである。中身を見る。60元(約211円)と安かったが、大きな牛肉の排骨がご飯の上に載っている。他に野菜2品があり、排骨の味もよい。ビールがあればと思うが、手元にはホテルで戴いたミネラルウォーターしかない。
中壢(中レキ、土編に歴)、楊梅。大きな街が近づいたと思ったら新竹。次の竹南を14時00分に発車すると、線路は海線と山線とに分れる。川を渡るとその川に沿って下る。海が見える。台湾海峡である。窓側かつ海側の席で車窓を楽しみたかった。その海側の席の座った男性は思う存分車窓を楽しんでいる。先の新竹で降りる客もあったが、立っている客が減っただけである。海線経由の列車が少ないから混んでいるのだろうか。
後龍、通霄、苑裡、大甲、清水。追分を通過して成功への単線が左へ分れると、そちらから山線が現れ、鉄橋を渡る。山線の電車が平走している。莒光號は抜いてゆく。そして大きな街、彰化に停車。存分な眺めではなかったが、海線は乗り終えたので、ここから停車駅も少ない自強號に乗り換えてもよいが、高雄到着が30分程度早くなるだけである。彰化15時35分発。 (つづく)