富野由悠季監督作品「聖戦士ダンバイン」を久しぶりに見返しました。1983年テレビ放映、
このDVDボックスセットの発売が2000年ですから、その時数回視聴したとしても、
それからざっと15年くらいぶりだと思われます。なにせ今時のアニメと違って話数が多く
全49話ありますし、通して見るのは、それなりの根気と時間とオーラパワーが必要なのです。
写真はボックス1に含まれているものすべてで、ケースが光っていて見づらいでしょうけど
(PLフィルターを効かせても反射を消しきれなかった)、イラストはすべてキャラクターデザイン担当の
湖川友謙さんが手がけています。
ジャンルとしては、これまでの巨大ロボットアニメ路線に「異世界+ファンタジー」の要素を
組み合わせた感じで、これが先駆けではないにせよ、当時としては目新しかった設定ではないかな。
今時逆に、異世界ものだらけですけどねえ。富野監督は、ナウシカの世界観をかなり意識したとも
聞いています。
オーラロードが開かれ、ショウ・ザマ(主人公=日本人)が異世界=バイストン・ウェルに
召喚されるところから始まるこの物語。地上人は優れたオーラパワーを持つ聖戦士とされ、
オーラバトラーと呼ばれるオーラ力で動かせるロボットを操縦、異世界での大国間の戦争に
他の地上人らと共々巻き込まれ、戦士としての練度を高めていきます。
ところが最後の十数話は異世界人共々全戦闘員、全兵器が地上へ放り出され、地上世界を
巻き込みながら激しいドンパチを延々繰り広げます。富野作品では、最後の数話、大量に
兵器が投入された大規模戦闘が行われつつ、怒涛のフィナーレへ向かうのことが多いのですが、
この作品ではそれが長々続くところ(しかも現実世界で)が、ある意味で見どころであります。
ところでその前、ショウと敵の女戦士であるガラリア(=写真のふたり)のみ地上界へ
はじき出される展開があり(第16話以降の「東京上空」「地上人たち」「閃光のガラリア」
の三話分)、これが今で言うところの『神回』で、異世界での前世紀風、ファンタスティックな
舞台から一転現実世界へ引き戻され、また打って変わって高密度なハイテンションで描かれ、
もしこの盛り上がりが全編通して(あるいはせめてこのあと最後まで)維持されていたとすれば、
ガンダムやイデオンと並ぶ伝説的な作品としていまだ語り継がれている可能性はあったかも
しれません。
本来このエピソードはもっとあとで出す予定で、そのまま舞台を地上へ移し物語を展開させる
つもりが、前倒しで出さざるを得なかったと、のちのインタビューで監督が明かしています。
再び舞台がバイストン・ウェルへ戻ることでストーリーがややこしく、一貫性を欠いたような
印象を受け、いったんの盛り上がりが急にしぼみ、小休止してしまったのが残念です。
敵対していたふたりがバイストン・ウェルへ戻るために休戦、力を合わせオーラロードを
開こうとしますが、途中ガラリアは力尽きてしまいます。
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