昨夜は、内幸町のプレスセンタービル10階のレストラン『アラスカ』で開かれた「米欧亜回覧の会」という珍しい会の新年懇親会に参加した。
もちろん、この会を「珍しい」と感じたのは私の教養不足のせいで、知る人は当然、またちょっと日本近代史を知る人には、何をする会か即座に理解できたのかもしれない。
この会は、明治初頭に先進諸国を視察し、その後の日本の躍進に多大な影響を及ぼした「岩倉使節団」の足跡をたどる会である。会の趣旨を読むと「この会は岩倉使節団に興味を持ち、その記録である『米欧回覧実記』に関心を抱く人々の集まりです。この歴史的な大いなる旅と『実記』は、まさに温故知新の宝庫といえましょう。この素材を媒体に歴史を学び、現代の直面する諸問題についても自由に語り合う会です」とある。
会は趣旨に基づき『米欧回覧実記』を読む会を続けると共に岩倉使節団が訪問観察した(まさに回覧した)国々を一国づつテーマに採り上げ集まりを持っている。
今回のテーマ国はスウェーデンであり、偶然にも会の幹事をされているTさんの紹介でそれを知った私は、最近関心を深めているスウェーデンに惹かれて参加したのであった。
会にはスウェーデン日本大使ご夫妻をはじめ、歴代日本スウェーデン大使など関係者が集まり「よき国スウェーデン」の紹介が盛りだくさんであった。そのほか大使館付きシェフによるスウェーデン料理(これをネタにワイフを連れ出したのだが)や、ピアノ演奏、メゾソプラノ歌手の演奏など楽しい新年懇親会であった。
中でも、スウェーデン日本大使と元日本スウェーデン大使二人による「スウェーデンの酒の歌」は楽しかった。歌詞を十分に聞き取れなかったことと、二人の写真が掲げたようにハリエーションを起こしたことが残念であったが。
ちょうど14日(水)のNHK「その時歴史が動いた」が岩倉使節団を採り上げ改めて興味を覚えたこと、および昨年来北欧に関心を抱きスウェーデンを注目してきたことなど、何かこの会に因縁的なものを感じた夜であった。