昨日20日は大寒。また、この日から立春までの約二週間を大寒と呼び、一年で一番寒い時節とされている。事実、先週は東京も大雪に見舞われ、雪の残骸は未だ処々に残っている。その上、今晩から再び大雪の予想で、自然は先人の作った暦通りに進んでいる。
しかし、一番寒い時というのは、それを越えればだんだん暖かくなることを示している。二週間後の2月4日は立春で、まさに春が来るのである。
自然は厳しいが、必ずその厳しさに耐えた努力に報いてくれる。ここに救いがあり、それを知る人間は常に希望を持って生きていく。明け方の一番暗い時が朝に最も近く、極寒の時節が春を呼ぶのだ。
一方、遠く北アフリカの灼熱の砂漠の上で、血も凍るような心寒い事件が起きている。アルジェリアという国の生い立ちも、過去どのような歴史をたどって現在があるのかもよく知らない。イスラム原理主義との避けがたい対立の歴史があるのだろうが、同じ人間同士が、ここまで冷酷に闘わなければならいことに絶望を感じる。しかも、「神の名において」行う殺戮であるところに、救いがたい諦観を覚える。
しかし、日本人も否応なしにその渦中にある。傍観視はできない。錯綜する情報の整理を待って、じっくりと事態の本質を見極めたい。