大阪女子マラソンを見た。世界選手権代表の選考レースの一つになっているし、このところ低迷が続く女子マラソン界に希望の星が現れないかと期待して見た。実は所用があって一時半にやっと帰宅したのだが、レースの後半をじっくり見ることができた。
正直言って平凡なレースで、期待の星が現れた、というような状況ではなかった。折り返し点では、日本人5選手と外国人一人が一団となって折り返したが、25キロぐらいから私の応援する渋井選手が遅れ始めた。
ただ一人ペースメーカーについて行ったのは福士選手で、一時は2位グループを200メートル離した。彼女は満を持して参加していたようであるし、マラソン選手としても正念場を迎えている選手と思われるので、私は彼女が優勝するものと確信していた。
ところが、ゴール前1キロメートルで、200メートル後ろから追い上げていたガメラシュミルコという怪獣のような響きのある名前のウクライナ選手に簡単に抜かれた。実に他愛ない負け方であった。追いつかれて後ろに付くこともできなかった。外国選手との間には、まだまだ大きな溝があるのだろう。
もちろん、福士選手は2時間24分台で自己新であるので、世界選手権の代表には選ばれるのだろう。しかし、世界の場での活躍を期待して代表に選ぶには、あまりにも頼りない負け方であった。むしろ3位に入った渡辺という選手に将来を期待したい。マラソン2回目で25歳、25分台で入り、「楽しかった! また走りたい」と言っていた。
私のお目当て渋井選手は、前述したように25キロぐらいから遅れ、8位で疲れ果てて帰ってきた。「これが今の私の力なら仕方ない」と言っていたので、これでそろそろ第一線からは引退かもしれない。まだ33歳で、外国には第一線で活躍している選手がたくさんいるが…。
ロンドンオリンピックでは、日本女子の各種競技での活躍が目立ったが、私の大好きな競技であるマラソンはふるはなかった。まあ、物事には波があるのだろうから、希望の星の現れるのを辛抱強く待つことにしよう。