旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

酒とストレス

2014-03-08 20:37:38 | 

 酒は体に悪いのか、それとも、適量の酒は食欲を増しストレスを解消し、むしろ健康維持によいののか…、酒飲み派とそれを阻止しようとする派との不毛の論争が続く。

 漢の王漭(おうもう)の著『食貨志』に、「夫れ塩は食肴の将、酒は百薬の長にして、嘉会の好なり」という言葉がある。「塩は食肴に欠かせぬものであり、酒は百薬の長としてめでたい会合に相応しい」という意味であろう。
 難しいのは「酒は百薬の長」という意味であり、もちろん適量を前提とするのであろうが、果たして酒は害を及ぼさないのか? 適量なら「どのような薬にも勝る」と王漭は言うが、片方に「できることなら飲まないほうがいい」という一般論がある。もちろん、それを言うのは奥様方で、主人の身を案ずる一心からの言であろうが。

 奥様や家族にそれを言われる主人は、何とか酒を断とう、減量しようと日夜苦しむ。それは強烈なストレスとなって心をむしばむ。このようなストレスこそ現代病の元凶であるという有力な説もある。
 王漭はこれらのことが分かって書いたのか? それとも漢の時代にはストレスなどなかったのか? 


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