旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

「心友会」に参加して … 現下の貧困、雇用問題と労働組合

2014-10-17 14:54:33 | 政治経済


 心友会のことについては、このブログで何度か触れた(2012,6.23付「心友会のこと … どんな心でつながれている会か」など)。これは銀行時代に労働組合活動を共にした人たちの会だ。
 労働組合と言っても都市銀行の企業内組合の活動で、かつての総評とか国労とかの華々しい活動はなかったが、それでも良心的な人びとが、労働条件の維持向上、諸権利や働くものの文化を求めてひたすら闘ってきた記憶は今も残る。
 だから当時から40年近くたつが、年に一度は集まって思い出を語り、現下の世相を語り合う。昨日、約20名が集まり、恒例の会を開いた。
 前述のごとく都市銀行の労働組合として決して華々しいものではなかったが、60年代からら70年代の高度経済成長を背景に、賃金や諸権利はじめ労働条件の一定の前進を勝ち取ることができた。それに反し現下の貧困、雇用問題は深刻である。年収200万円以下の貧困層が2千万人に及ぶとか、特に必死で働いても生活できないワーキンプアーが1千万人を超すとか想像を絶する。その根底には不正規労働者などの雇用問題があるのだろう。
 そしてそのなお根底には、労働組合が機能していないことがあるのではないか? 機能していないというより労働組合はなくなっているのではないか? 働くものの唯一の力は「組合としてまとまること」だ。組合として要求を一つにまとめ、一致団結してその要求の実現を図ることだ。
 組合がないことが、現下の日本を暗くしているだけでなく、日本の将来をも暗くしているのではないか?

 心友会に集まった人たちは、当時少なくとも次の三つの事を守ろうと必死で頑張ってきたような気がする。すなわち、①権力に媚へつらわない、②組合員、従業員を信じる、③組織の統一と団結を守る…。
 日本の労働者は、このような気概をいつから失くしてきたのであろうか?


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