旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

世相を反映するブログの中身--開設二周年を向かえて

2009-01-11 10:58:36 | 時局雑感

 
  1月12日でブログを始めて丸2年になる。酒、旅、時局雑感の三つのカテゴリ-で、2
日に1回のペースで書いて来た。ものぐさな私にしてはよく続いたものだと思う。ものぐさではあるが、それ以上に「書くことがすき」なのだろう。
 
これを機に、2年分の内容を年毎にまとめてみたら、以下のようになった。


  
    酒   旅  時局   他  合計
 07年  54   91   39  2  186    
 08年  59   29  
106  1  195 
 合計  
113  120  145  3  381

 そもそも私がブログを書こうと思った契機は、偶然ある人に薦められたこともあったが、「酒と旅について、日々の思いを書き残しておきたい」ということであった。もう一つは、2年前に出版した『旅のプラズマ』を宣伝しようと思ったことと、その本に書かなかった(むしろ意識的にはずした)「世界の酒」についてまとめていこうということであった。
 もともと私にとって酒と旅はかなり結びついており、「酒はその地のもので、その地への旅と共にある」と思っているので、以上のように分類したが、「酒」と「旅」は重なり合っているものがほとんどだ。
 初年度はその思いのとおり旅が断然多く、酒がそれに続き、時局に触れたのは39件と少なかった。
 ところが昨年になると、時局に関する投稿が断然増えた。これはまさに時代を反映しているのだろう。その中でも、貧困、格差、それを生み出す政治、経済のあり方に触れたものが多いのが、今の時勢をあらわしている。
 早い話が、旅の酒の言ってられなくなったのだ。酒はほぼ同じ件数となったが旅が激減したのはそのためか?(もちろん、07年は「独、仏、英の大旅行」をやったのでそれで多かったのだが。)
 それと、ブログが日記の性格を持つ以上、時局に触れたものが多くなるのが自然だろう。本当は、もっと酒と旅について書きたいのだが、「100年に1度の大不況」を迎えたのでは、今年も時局に追われることになるのだろうか?
                            

        


味気ない東京の初雪

2009-01-09 14:04:58 | 時局雑感
 今日は東京で初雪を記録したらしい。「らしい」と言うのは、私が目を覚ましたときは既に雨となっていたからだ。
 昨夜の予報から「午前中の雪」が報じられていたので楽しみにしていたのであるが、しとしと降る雨のためか雪のかけらもない。というより、我が家のある杉並区上高井戸一帯はそもそも降らなかったのかもしらない。テレビニュースには降りしきる各地の様子が写され、「都心にも初雪・・・」と盛んに報じられているが。
 まあ、降ったとしてもこの雨では即座に流され、期待するような雪景色は望めないだろう。東京の雪なんて味気ないものである。しかし、思わぬ頃にどっさり降ることがあるので、「初雪」はそのときまで待つことにしよう。
 そのようなときが来たら、昔の人たちがしたように「雪見の宴」を催すことにしよう。平城京の人たちは、初雪が降ると宴を張って雪見をしたと言う。おそらく酒を飲みながら雪を眺めたに違いないので、そこだけでも真似をしようというわけ。
                             

初詣・・・酒の神への祈り・・・七草粥

2009-01-07 21:47:15 | 

  正月三日、重い腰を挙げてワイフと娘夫婦と4人で初詣に出かけた。出かけたといってもほんのお隣の府中までで、昼前家を出て昼食にそばでも食べようというのがねらいだ。
 娘の調べによれば、大国魂神社のそばに“ほてい屋”という蕎麦屋があり、そこには「十四代」はじめいい酒が置いてあるというのだ。酒で私の関心を引こうという魂胆らしい。

  まず府中駅のそばの「たこ焼き屋」で待ち合わせることになり、店に着くと有名な店らしく客が長蛇の列だ。ついでに並んだのはいいが、列は遅々として進まず30分待ってようやくたこ焼きを購入、「熱い、熱い」と頬ばりながら神社に向かう。
 
山門に着くとこれまた長蛇の列・・・。ここでまた30分はたっぷり待って、ようやく神殿にたどり着き今年の幸を願った。これほどの不況となれば、「頼るのは唯一神のみ」ということか、大変な人出である。
 
人ごみを避けるように神社の裏手に回ると、そこに松尾神社があった。松尾神社と言えば大山唯命(おおやまくいのみこと)を祀る酒の神様だ。残念ながらこちらは人もまばらでひっそりしている。しかし私にとっては重要な神様だ。国酒の復権――純米酒の普及を願って入念にお参り申し上げた。

  そのあと、目指す“ほてい屋”は休みであったが、駅そばの“三松本店”という日本料理屋で、新潟の「越乃かぎろい」純米酒の燗酒などで、大満足の食事をとった。料理も美味しく、酒を飲まないワイフからも「実に良い店」という評価を受けた。松尾神社のご利益ということにしておこう。

  こうして正月も終わり、5日から仕事をはじめ、今日は早くも7日・・・
 
家に帰ると“七草粥(ななくさがゆ)”が待っていた。私は七草の正確な名前も知らない。しかし、めぐり来る時節の食事を必ず食卓に揃えてくれる妻の心遣いがうれしい。こうして、今年もまた生きていくのだ。
                             


二十四節気の酒--小寒

2009-01-05 18:02:18 | 

 今日は暦の上の「二十四節気」からすれば『小寒』である。
 日本の季節の移ろいを極めて鮮明に表しているのが「二十四節気」ではないか・・・。四季という言葉が一般的であるが、日本の季節の変わりを四つで言い表すことはとても出来ない。次に12の月があるがそれでも足りず、24ともなれば、かなり一年の変化を言い得ていると思う。

 二十四節気の図を見ると、円の最上に「冬至」があり最下に「夏至」がある。日が一番短い時点から一番長い日があり、その間を時節がめぐる。
 365日を24に区切ると、平均して15日強となるので、一年を15日(半月)単位で表現するのが24節気と言える。

 暦の上での年が明けて最初の節気が「小寒」である。だいたい1月5日前後である。年によって違うが今年は1月5日、今日である。冬至が太陽の一番遠い日であるので寒いかと言えばそうではない。太陽が離れた寒さの影響は、一月くらいをおいて現れる。夏の夏至は6月20日前後前後であるが、暑いのは7~8月であるのと同じだ。冬至を過ぎてだんだん寒くなり、小寒・・・大寒と続くのである。
 小寒は何を食べ何を飲むのだろうか? 
 5日と言えば正月である。昨日までおせち料理を食べた。おせち料理は日本料理の粋を集めたようなもので、どれをとっても酒(日本清酒)に合う。正月は料理からして酒を飲むようになっているのであろう。
 餅があるので、雑煮だけでなく「ぜんざい」も食べる。酒の酔い覚めの間に食べる「甘いもの」はたまらない。これも正月の食として理に適う。
 それらの重さから、「松のとれる(門松を取り除く)」7日ともなれば、「七草粥(かゆ)」となって、これも理に適った正月の食である。

 さて、その間にいろいろと酒を飲む。年始客に酒を振舞い、訪ねる先で酒をいただく。様々な酒を飲むのが正月の酒、というのかも知れない。
 その中で、私が正月の酒としているのが『亀の翁』である。確固とした個性を持ちながら、様々な正月料理の邪魔をしない。その誇り高き気品が好きである。
 私は例年、この『亀の翁』を九谷錦玉の平盃「青粒(あおちぶ)」で飲む。一年の初めをキリりとした感触で仕切りたいと思うからだ。今年は元旦から快晴が続くが、冷気はキリッとしまっていた。寒さに向かう小寒の気だ、
 『亀の翁』は、まさに小寒の酒にふさわしい。
                         


旅への思い

2009-01-03 10:48:58 | 

 正月三が日が快晴というのは近年珍しいのではないか? あまりにも暗い世相に、お天道様(おてんとさま)が恵んでくれたのか。ありがたいのは陽の光である。

 さて、このブログで旅について書くのは久しぶりだ。酒、旅、時局雑感という三つのカテゴリーだが、日記の性格を持つブログ記事が「時局」に占められるのは致し方なく、旅も酒も少なくなる。
 昨年もあまり旅はしなかった。海外旅行は台湾だけであった。今年はどうしようか・・・と時々思う。年を重ね、だんだん動きが鈍くなるが旅への思いは絶ちがたく、行きたい所ばかりである。

 昨年秋、会社の同僚で「ヨーロッパの古城を見たい」という者がいて、「それならばドイツとチェコだ!」と計画を立てたが、いろんな事情から「来年の春に延ばそう」ということになった。春といえばもう既に到来したが、もう一つ具体化していない。これは実現するかどうか分からない。
 昨年暮れ、ワイフが「・・・ニュージランドかオーストラリアなんて行って見たいなあ・・・」とつぶやいた。自分も一度行ってみたいと思っていたので、にわかに現実味を帯び思いをめぐらす。
 もし実現すれば初めて赤道を越えることになる。南米大陸やアフリカなど何度も夢見たが行く機会がなかった。コスタリカまで行ったが南米大陸に行ってない。シチリアまで行ったがアフリカには渡っていない。グアムも行ったがもう一つ赤道を越えるまではしていない。
 今年は一つ地球の反対側に行ってみるか・・・・・・

 旅は、何度も書くように「行く前」が楽しい。(行った後も思い出を繰り返し楽しいのだが)
 あれやこれや思いを凝らすだけで旅は楽しい。そしてついに「行かなかった」ということの方が多いのだが、それも旅の醍醐味の一つであろう。
 さて、今年はどうなるだろう。まだ具体的な計画はひとつもない。
                             


明けましておめでとうございます

2009-01-01 17:26:34 | 時局雑感

 明けましておめでとうございます。
 快晴、キリッとした冷気・・・もっとも正月らしい気象で元旦を迎えた。皆さんは初日の出や初詣にお出かけのことであろう。私は相変わらずのだらしない正月で、寝床の中に新聞と年賀状を持ち込み、駅伝を見ながら新聞に目をやったり年賀状を整理したりの寝正月。
 そのうちワイフに促されて雑煮だけは食ったが、またテレビの駅伝に見入る。
ごひいきの旭化成が調子よく、気をよくして布団から乗り出したりして応援したが、最後は残り2百メートルの競り合いで富士通、日清食品に破れガックリ。しかし長い低迷を脱して、優勝戦線に1~2秒差でなだれ込むまでになったのだから良しとしよう。

 今年はとにかく次のことを望む。
 政治では一時も早く総選挙を行い国民の民意に沿った政府をつくる。
 経済面では、外需頼みから脱却して、食料、エネルギー自給を目指した内需事業を起こす方向及び、高度な技術力を生かした物つくり日本を起こして経済を内需振興に向ける方向に一歩でも踏み出す。
 外交では、別に喧嘩をせよとは言わないがアメリカ言いなりを止めて独自外交の道を開く。オバマは対話外交で来るであろうからチャンスではないか? 厳しい面もあるだろうが、日本の立場を確立するにはいい機会と思う。
 今の自公、ならびに民主党の体たらくでは期待が薄いが、国民はいよいよ黙っていてはいけないと思う。
                            09年1月1日


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