🌸サケ(母なる川で循環していく命)2
⛳現在、河川の人工物がサケの進路を阻む
☆巨大な建造物に対して、サケたちは何度もジャンプを試みる
☆巨大な建造物に対して、サケたちは何度もジャンプを試みる
*何度、失敗し・打ちのめされても、サケたちは挑戦をやめない
☆祖先たちの克服してきた自然の滝なら
*祖先がそうしたように滝を越えていくこともできる
☆祖先たちの克服してきた自然の滝なら
*祖先がそうしたように滝を越えていくこともできる
☆上流部に進めば川は浅くなり、川底の石が行く手を阻む
*体を左右にゆすりながら、必死に川を上っていく
*泳いでいるというより、のたうちまわっている状況
☆何が彼らを、ここまでかきたてるのか
*川の上流部にたどりつき、卵を残したサケたちは、死にゆく運命にある
*彼らは、この旅のゴールに死が待っていることを知っているのだろうか
*川の上流部にたどりつき、卵を残したサケたちは、死にゆく運命にある
*彼らは、この旅のゴールに死が待っていることを知っているのだろうか
⛳サケは、死に向かって川をさかのぼる
☆川をさかのぼる力こそが、彼らの生の力なのだ
*彼らは故郷である川の上流にたどりつく
*彼らは故郷である川の上流にたどりつく
*迎えてくれるのは、なつかしい川の匂いだ
*サケたちはここで愛すべきパートナーを選び、卵を残す
*サケたちはここで愛すべきパートナーを選び、卵を残す
*この瞬間、この時のために、彼らは長く苦しい旅を続けてきたのだ
☆サケのメスは川底を掘って卵を産むと、オスのサケは精子をかける
☆サケのメスは川底を掘って卵を産むと、オスのサケは精子をかける
*メスは尾びれでやさしく卵に砂利をかけて産卵床を作る
☆サケは繁殖行動が終わると、死ぬようにプログラムされている
☆サケは繁殖行動が終わると、死ぬようにプログラムされている
☆サケのオスも最初の繁殖を行った後
*死へのカウントダウンが始まる
*彼らは自らの命が続く限り、メスを探し続け、自らの体力の限り
*繁殖行動を繰り返し、オスのサケの命は尽きてゆく
☆卵を産み終えたメスの方
☆卵を産み終えたメスの方
*卵に覆いかぶさって卵を守っている
*しかし、やがて彼女もまた力尽き、横たわる
*メスサケも、死を迎えるようにプログラムされている
☆彼らは静かに死を受け入れる
*メスサケも、死を迎えるようにプログラムされている
☆彼らは静かに死を受け入れる
*故郷の川の匂いに包まれて、彼らはその生涯を終える
⛳春になると、産み落とされた卵たちはかえる
☆川の上流部は大きな魚もいない
*子どもたちにとっては安心な場所
*水が湧き出したばかりの上流部には、栄養分が少なく
*子どもたちの餌になるプランクトンが少ない
☆サケが卵を産んだ場所
*不思議とプランクトンが豊富に湧き上がる
*息絶えたサケたちの死骸は、多くの生き物の餌となる
*息絶えたサケたちの死骸は、多くの生き物の餌となる
*生き物たちの営みによって分解された有機物が餌となり
*プランクトンが発生するのである
☆プランクトンが、弱い稚魚たちの最初の餌となる
*親たちが子どもたちに最後に残した贈り物だ
☆サケの子どもたちが、川を下る日が来ることだろう
☆サケの子どもたちが、川を下る日が来ることだろう
*海で成長した父もその父も、母もその母もこの旅を経験してきた
*子どもたちもその子どもたちにも、この旅は受け継がれていく
*サケの命は循環しているのだ
*サケの命は循環しているのだ
☆サケたちが河口で人間たちに一網打尽にされる
*サケを守るために腹からは卵が取り出される
*人工的に孵化が行われ、生まれた稚魚が川に放流される
☆サケの命は繋がっているが
*しかし、サケにとっては自らの力で卵を産むことも
☆サケの命は繋がっているが
*しかし、サケにとっては自らの力で卵を産むことも
*故郷の川で死ぬことも果たせぬ遠い夢の時代だ
(敬称略)
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⛳出典、『生き物の死にざま』
「死の行軍」「命の循環」「親が稚魚の餌に」「人工的孵化」
(ネットより画像引用)