『障害者の殺害』『メンゲル』『フエアシュアー』『優生学』『断種』

🌸"いのち”の優劣 ナチス知られざる科学者

⛳ホロコーストの道具となった″科学”

　☆ナチス・ドイツの大量虐殺の象徴、アウシュビッッ強制収容所

　＊解放から７０年、犠牲者たちへの追悼式典が行われた

　＊犠牲は、６００万人ものユダヤ人たちだけではない

　＊２０万人以上にのぼる障害者たちも無惨に殺害された

　＊「ドイツ民族の遺伝的形質の劣化を防ぐ」理由だった

　☆障害の形質が遺伝的に受け継がれ

　＊民族全体の劣化につながる考えで、抹殺が正当化された
　☆虐殺は、ドイツの医師や科学者たちの関与により

　＊人体実験や解剖などの″材料″を確保する目的も兼ね、計画的に実行された
　＊障害者を効率的に安楽死させる計画を立案し遂行された

　☆精神医学者のカール・シユナイダー

　＊人体実験で精神疾患の患者を殺害し、解剖を繰り返した

　☆アウシュビッツ強制収容所の医師コーゼフ・メンゲレ

　＊ガス室に送り込む収容者たちの選別にあたる

　＊又被験者に著しい苦痛を与える猟奇的な実験を重ねたりして

　＊収容者を殺害したりするなどして「死の天使」と恐れられた

⛳近年の調査で、大物科学者の存在が浮かび上がってきた

　☆人類遺伝学者オトマール・フオン・フエアシュアー
　＊メンゲレの師でアウシュビッツにおける収容者虐殺に関与しながら

　＊罰せられることはなく、戦後も大学教授として要職を歴任している

　＊死ぬまでドイツ医学界のトップに君臨し続けた人物である

　☆強制的に不妊手術を施す法律の制定や

　＊ホロコーストヘとつながるナチスの人種差別的な政策

　＊科学者の立場から後押しした
　☆科学は、担い手たち個々人の人間性や倫理観の如何を問わず

　＊狂気と野蛮に覆われた大量虐殺の道具となることを証明した
　☆古代ギリシャ世界のスパルタ

　＊最強の戦士集団を作り出すため、長老が優秀な新生児を選別した

　＊健康で強い子供しか生きることが許されなかったのだ

　☆ナチスが依拠し、フエアシユアーが心酔した「優生学」

　＊命に優劣をつけ、優秀な人間だけのユートピアを目指す

　＊為政者たちの欲望に”科学的な正当性”なるものを与えた

⛳敗戦下のドイツと優生学
　☆オトマール・フオン・フエアシユアー

　＊人種差別的な思想を持つ知識人たちの著書に出会い

　＊遺伝学や人種学に傾倒していく
　☆フェアシュアーが研究者として「優生学」を選択した
　＊１９～２０世紀生物学の目覚ましい発展を受けて勃興した応用科学だ

　＊チャールズ・ダーウインが提唱した「進化論」がきっかけになった

　☆「ダーウィンの種の起源』

　＊生物が生存競争と自然淘汰によって環境への進化的適応を遂げてきた

　＊その証拠を膨大な観察によって科学的に提示したことで

　＊進化論の地位は一変する

　＊その影響力は、単なる生物学の学説としての域にとどまらなかった

　☆ダーウィンの進化論を、人間社会の「進歩」に当てはめようとする

　＊「社会ダーウイニズム」と呼ばれる思想も登場した
　☆植物学者メンデルがエンドウの交配から発見した遺伝の法則再評価され

　＊親から子へと一定の形質が受け継がれていくメカニズムを

　＊遺伝子という単位で説明する近代的な遺伝学が発展していく
　☆遺伝学の発展と、進化論の社会思想への影響を結びつた優生学
　＊フェアシュァーが優生学に魅了されていった

　☆優生学は発祥の地イギリスとアメリカを中心に学問的探究が進み

　＊アメリカで、犯罪者を対象に最初の「断種」手術が行われている

　（断種とは、男性なら輸精管、女性なら輸卵管を切除するな不妊手術）

　＊優生学の主要な実践手段である
　☆アメリカ国内の多くの州やヨーロッパ諸国

　＊国家政策としての断種法を採用するケースが増えていった
　＊後発のドイツでも優生学は急速に地歩を固めていく
　☆フェァシュアーは、目の前の患者だけでなく

　＊民族全体を救うことができると優生学に取り憑かれていった

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（敬称略）

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⛳出典、『闇に魅入られた科学者たち』

『障害者の殺害』『メンゲル』『フエアシュアー』『優生学』『断種』

（『闇に魅入られた科学者たち』記事、ネットより画像引用）