タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

終わってしまえば~隣の国の事情(その2)

2008年06月12日 | タカの渡り観察
 昨日、隣の国韓国でタカの渡り調査で新しい動きが見え始めた、と紹介しました。その続きです。



 今年の4月ARRCNの5回目のシンポジュームがベトナムで開かれました。世界18ヶ国から102名の参加者(事務局発表)がありました。事務局によると参加者数はこれまでのシンポジュームより少なかったものの、参加した国や地域数でみると過去最高だったそうです。
 このシンポジュームに韓国からも3名の参加者がありました。タカ長も初めて参加しました。

 シンポジュームでは口頭発表、ポスター発表を合わせて45の発表がおこなわれました。



 その中の一つ韓国のポスターの一部です。キム・ソンヒョン研究員を中心にした韓国チームの発表で、2007年韓国鳥学会で優秀賞を得た紅島での渡り調査のポスター版です。
 このようなシンポジュームに出席すること、そしてそこで研究発表を行うこと自体が新しい動きと言えます。韓国チームのもう一つの発表はアカハラダカの繁殖生態についてのもので、これは口頭発表で行われました。

 

 タカ長もポスター発表をしました。韓国チームなどの発表はシンポジュームのレジメ集にも掲載されている公式なものですが、タカ長の発表は急遽決まったにぎやかしのもの(?)です。もちろんレジメ集には掲載されていません。そこで韓半島と日本の間の渡りについてA4版7枚の発表と2種類の小冊子を展示しました。手前から三つ目がタカ長のポスターです。(読むことは出来ませんが、、、、)

 チョッと余談が長くなりましたが、韓国の研究者がタカの渡りについて海外に出て公式な発表をすることはこれまでなかったはずです。この一事だけでも新らしい動きの胎動を感じるのです。日本での渡りを考えると、韓国でのデータが欲しくてかなわないタカ長としてはこのような動きに大いに期待しているのです。

 もう一つ余談です。
 先ほど申し上げたようにこのシンポジュームでは45の発表が行われましたが、そのうちの16がインドネシアチームによるものでした。学生を含め十数名が参加していましたがそのパワーは会場を圧倒していました。これは会場に行くまではまったく想定していなかったことで、タカ長には驚きの連続でした。

 アジアの国では若い力が育っているのです。