タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

秋季観察開始のお知らせ

2008年08月31日 | タカの渡り観察
何が何でも明日開店します

 タカ長観察地の2008年秋の観察は明日からです。
 とにかく明日から誰かが観察地につめるようにします。今シーズンもたくさんの人たちが来て下さるよう期待しています。よろしくお願いします。


      写真: キム・ソンヒョン

 もちろんこのようなシーンをたくさん見ることを期待しての観察開始ですが、ある程度のタカ柱が期待できるのは中旬以降になるはずです。

 この写真は韓国のホンド(紅島)で撮影されたものです。

 ホンドは韓半島の南西にあるモッポ市の西、約110kmのところにある離島です。ここから西には中国大陸まで何も無い、文字通り絶海の孤島です。ここからも中国大陸に向けて多くのハチクマが渡って行きますが、このハチクマたちはどこから来たものかは今のところ不明です。


      写真: キム・ソンヒョン

 このハチクマは韓国の群山市の沖、黄海上の島オチョンドで撮影されたものです。ここを渡るハチクマについてもその詳細は不明だと言えます。

 タカ長たちは10月初旬にオチョンドに行く予定ですが、もうその頃はハチクマは期待できないのでしょうか?

 ともあれ2008年秋のシーズンが始まります。今シーズンも大きな渡りを期待しましょう。



休業のお知らせ

2008年08月29日 | タカの渡り観察
 いきなりの大サービスです

 タカ長は明日私たちのグループの懇親会に出かけます。そのために明日は更新できないので、そのお詫びに出血大サービス、私の好きな写真を紹介します。
 こんなのを「よそのゴボウで法事をする」と言うのでしょうか?


      写真:キム・ソンヒョン

 ブルー系に統一されたシンプルな色の配置が好きです。



 これは決定的瞬間、ヘラサギが魚をくわえています。シャッターチャンスをうまくとらえたところが素晴らしいですね。

 これからのタカ長ブログは目が離せませんよ。このような作品がドンドン登場するはずです。

ゆめゆめお見落としのないように。

万葉人の見た鳥は

2008年08月29日 | バードウォッチング
 関西在住の鳥友は古典に造詣が深く、その豊富な知識を基にした名文を彼等の機関誌に発表しています。私もときどき拝見するのですが、私とはまったく違った世界の文章をただただ感心して読ませてもらっています。

 今日検診のために病院にいって、待ち時間に文庫本を開いていたら次のような歌が目にとまりました。

磯の崎 漕ぎ廻み行けば 近江の海 八十の港に くぐいさはに鳴く

 磯の崎 漕ぎ廻(た)み行けば 近江の海 
           八十(やそ)の港に くぐいさわに鳴く(高市 黒人)

 旅先の琵琶湖で、くぐいが鳴いているのを見て故郷を偲んでいる歌、と言う注釈が書かれていました。

 さて、その「くぐい」とはこのとりだそうです。


      写真:キム・ソンヒョン

 そうです。コハクチョウです。この歌によると琵琶湖に流れ込む河の河口にコハクチョウがいたことになります。八十とは、別に河の数を一つ一つ数えたわけではないでしょうが、多くの河に、もしくは作者が目にしたすべての河口にコハクチョウの姿が見られた、と言うことなのでしょうか。


      写真:キム・ソンヒョン


 普通に考えればこのようにガン・カモ類が一緒に泳いでいたことが想像されます。

 いまの琵琶湖の様子は知りません。私は一度だけ余呉湖の方に、晩秋の頃でかけただけですから、ほんとに何も知らないのですが、病院でこの歌を見たときの第一印象は昔は鳥が多かったのだなぁ、と言うことです。私のこの感慨には多分に予断が含まれていますが、本当のところはどうなのでしょうか?

 万葉人は私たちより多くの鳥を見ていた

 そのように考えても間違いないと思うのですが、、、、、、

神戸市の森林植物園

2008年08月28日 | バードウォッチング
とにかく六甲山という所に初めて行ったのです

 宝塚在住の鳥友に案内して頂いて、生まれて初めて六甲山と名がつく山を歩きました。六甲山は神戸市の北側に東西50kmにわたり尾根を連ねている山ですから、生まれて初めて行くタカ長はコース設定など出来ません。そこで宝塚の鳥友におんぶに抱っこの探鳥となったのです。

 

 それにしてもこの植物公園、緑が深いところですね。新幹線の新神戸駅から歩いて行ける距離ですが、そこは大都会とはまったく違う緑の世界でした。シーズン中に行けば野鳥もいろいろ見られそうです。



 今回は新幹線の新神戸駅からタクシーで正門まで行き、そこから植物園をゆっくり東門まで歩き、トエンテェイクロスと言われる沢沿いの道を下がり、布引の滝を見て新神戸の駅に帰るコースでした。



 植物園内の長谷池です。このあたりも深山の雰囲気があります。



 その長谷池を過ぎて野鳥の森を歩いていると、私の前を歩いていた友だちのすぐ前にキビタキが落ちてきました。本当に「落ちてきた」と言いたいような出現、すぐに「キビタキ、キビタキ」と伝えたのですが、彼もまさか自分の足元のすぐ先にキビタキがいるとは思わなかったのでしょう、最短距離のキビタキは見逃したようです。

 しかし、そのキビタキは私たちがいつも見る距離に飛んでいってくれ、しかもゆっくりと梢に止まってくれたので、全員ゆっくりと観察することが出来ました。

 その日の鳥はそのキビタキだけ、と言っても良いような山歩きでしたが、初めての六甲山で深い緑の中を歩けたのですから、それだけで十分満足出来ました。

韓国からの視察団に会ってきました

2008年08月27日 | 韓国情報
難しい話はさておいて野鳥写真を公開します

 神戸に行って、韓国からの視察団に会ってきました。

 神戸ではいろいろ楽しくて有意義な体験をしてきましたが、その話はさておいてタカ長ブログのファンの皆さまには野鳥の写真の大公開です。撮影者はもちろんキム・ソンヒョン研究員。
 彼は今回の視察旅行でも中心的な存在、と言いたいのですが、視察団の団長さんは「国立科学博物館」の副館長さんですから、ソンヒョン君は「研究員+添乗員」のような感じで大活躍していました。


       写真:キム・ソンヒョン

 預かった写真は多いので、神戸から帰ったばかりのタカ長はその全部を見ていないのです。そうした中でこのノビタキの写真は色彩的に美しかったので最初に紹介させていただきます。



      写真:キム・ソンヒョン

 韓国の鳥といえば何と言ってもこのダルマエナガですね。これだけは韓国名とにらみっこしながら探しました。何度見ても可愛い(特に目が)鳥です。



      写真:キム・ソンヒョン

 CDの中にはこのような鳥も入っていました。アリスイですね。

 これから彼の写真を紹介しながら韓国情報などを紹介するつもりです。彼の写真は今年発売された朴鐘吉さんの図鑑にも載っていますし、韓国の環境部(日本の環境省)のポスターにも何点も採用されています。

 野鳥写真の良し悪しはタカ長には分からないので、私の独断で選んで気に入ったものを紹介させて頂きますからご期待下さい。

間もなく神戸に出発します

2008年08月26日 | 日々雑感
ソンヒョン君たち7名が訪日しました

 予定通り昨日ソンヒョン君たち7名が関空に到着しました。

 昨夕電話があったので「ホテルに着いたの?」と聞いたら「いま飲み会です」と言う返事でした。「飲み会」とか言う日本語も覚えたのですね。

 彼らは今日「海響館」を見学、私たちは六甲山あたりを宝塚の鳥友と歩いたあと、神戸でソンヒョン君らと合流する予定です。



 土産に野鳥写真をCDに落としたものを持ってくるように頼んでいます。その中からタカ長の気に入ったものをこのブログで紹介させて頂くつもりなのです。

 どのような写真が届くか楽しみにしています。

アリランの国の鳥情報ー003

2008年08月25日 | 韓国情報
ジョウビタキの季節がやって来る

 いま頃からこのようなことを書くと「タカ長の頭は暑さ負けして誤作動を起こした」と言われそうですね。確かに私の周りにジョウビタキがやって来るのは10月18日頃ですから、いま頃から「ジョウビタキの季節がやって来る」と言えば常識を疑われても仕方ありません。


      写真:キム・ソンヒョン

 しかし、私の頭の中の「野鳥歳時記」ではジョウビタキは9月なのです。

 99年9月上旬御大に連れられてアカハラダカの渡りを見に行ったとき見たジョウビタキの印象が強く頭にこびりついてしまったからです。韓国ではジョウビタキが繁殖していますから9月にお目にかかってもおかしくないのですが、その時は日本に渡ってくる前のジョウビタキを誰よりも早く見た思いがして、強く印象に残ったのだと思います。


      写真:キム・ソンヒョン

 私たちには見慣れた冬鳥としてのジョウビタキですが、そのジョウビタキをすぐ隣の国で、私たちには「季節はずれ」と言える9月上旬に見ると、いつもとは違った感動があるものです。

そして神戸へ

 キム・ソンヒョン君ら8名が今日視察旅行のため日本にやって来ます。各地の博物館などの展示方法などを勉強するための来日ですが、私たちは視察旅行の合間に旧交を深めるため明日神戸に行きます。1泊2日の予定です。

そのため明日と明後日はブログの更新が出来ません

 帰宅したら頭情報などをアップする予定ですからご期待下さい。

アリランの国の鳥情報~002

2008年08月24日 | 韓国情報
群山と言えば何と言ってもトモエガモの群舞です

 8月22日のブログで群山のユブドのミヤコドリを紹介しました。確かにユブドは優れた探鳥地ですが、群山と言えば何と言ってもトモエガモの群舞です。

 韓国三大河川の一つクンガン(錦江)の河口部には堰が設けられ、その上流部は人口湖のような状態になっています。その人工湖に2月20日頃韓国各地から多くのトモエガモが集結してきます。その数30万とか60万とか耳にしますが、本当のところはタカ長には分かりません。



 午後の早い時間に現地に行くとほとんどのトモエガモは河の中央で休んでおり、時々その一部が飛び上がるだけですから「トモエガモの群舞」と言える状態にはなりません。

 

 陽が傾いてきて、あの太陽をバックに飛んでくれることを誰もが望んでいるのですが、トモエガモは私たちの期待どうりにはなかなか飛んでくれません。あの橋の下に横に線のように見えているのがトモエガモの群ですが、この日はほとんど陽が沈むまで飛んでくれませんでした。



 キム・ソンヒョン君の写真ですが、あの太陽をバックにこのような群で飛んで欲しいのですが、そのチャンスをつかまえるのは韓国の人でも難しいのでしょう。



 これもキム・ソンヒョン君の写真です。彼も同じような思いでカメラを構えていたのでしょうが、太陽の状態はバッチリですがほとんどのトモエガモはまだ水上に浮かんだまま動こうとしていないようですね。

 事前に頭に描いたような写真は撮れなくても、また、トモエガモが自分たちの近くに飛んできてくれなくても、ン十万羽と言う群を見ることは、ただそれだけで感動モノです。



 これもキム・ソンヒョン君の撮影ですが、彼もまたこれ以上の写真を撮りたいはずです。幸いなことに彼は今年の2月に群山に近い大田(テジョン)の研究所に職場を変えています。タカ長の勝手な推察ですが、いままでよりはトモエガモの群舞を撮るチャンスは増えるはずですから、これらの作品以上のものを期待しているのです。

 もちろん傑作が撮れたらこのブログで紹介させていただきます。

鳥友の講演会

2008年08月23日 | タカの渡り観察
ムードを高めるために、、、、、

 今日のタカ長、渡りシーズンを前にして鳥友の講演会に行ってムードを高めてきました。タカ長はその鳥友のようにマジメでないので、スクリーンに映し出される283枚の写真を眺めてきただけですが、、、、、でも結構楽しい講演会でした。



 講演会の会場にはその鳥友が撮った野鳥の写真30枚が展示されていました。その写真をゆっくりと拝見して会場に入ると、これが出迎えてくれました。



 生きているミサゴ、と言いたいのですが、残念ながら剥製です。養魚場のネットに足を引っ掛けて水死したミサゴなので傷はついていません。きれいな剥製です。



 講演会には多くの人が参加していました。この参加者の数に気を良くしたのか(?)鳥友の講演会は大サービス、予定より1時間半も多く話してくれました。
 写真にはクマタカが写っていますが、そのクマタカからサシバ、オオタカなどの猛禽類からオオルリ、キビタキなどの山の鳥、アオシギ、タマシギ、セイタカシギなどの水辺の鳥、、、、、、などなどの話が続きました。

 その具体的な内容はこのブログにはなじみませんし、そのスペースもありませんので省略させていただきますが、さすが永年鳥を見てきただけのことはあります。タカ長のようなぼんくらバーダーは足元にも及ばないような密度の濃い講演会だったことだけお知らせします。

 ムードを高めると言えばタカ長観察地の常連も同じ思いなのでしょう。キョージュも、アサギヒメもカンヌシも参加していました。もちろん、トビ吉おじさんも出席です。

 これで来週からの観察準備が出来たような気がする講演会でした。

アリランの国の鳥情報~予告編

2008年08月22日 | 韓国情報
 タカ長が韓国に通い始めて10年近くの日が流れました。「通う」と言っても回数は少なくて、人様に誇れるほどのことはありませんが、しかし、その間に多くのチング(友だち)が出来、それなりの情報網も出来てきました。

 広島から1時間ばかりのフライトでつくソウル、そのソウルを首都とする、私たちにとって最も近い「外国」である韓国の鳥事情、その鳥情報はほとんどの日本人バーダーには知らされていません。

 タカ長にそのギャップを埋めるだけのものがあるかと言えば大いに疑問が残りますが、ここではあまりかたいことを考えないで、韓国のチングの協力を得ながらタカ長に出来る、身の丈にあった韓国の鳥情報を継続的に続けてゆきたいのです。

 タカ長はこの10月にオチョンドやユブドに行く予定です。オチョンドは初めてですが、ユブドには04年2月に行ったことがあります。



 ユブドは韓国中西部、群山を流れるクンガンの河口にある小さな島ですが、その時はこのようなところからこのような船に乗ってゆきました。日本では考えられないような方法ですね。

 今回はキム・ソンヒョン君に任せていますから、どこからどのような方法で行くのかは分かりません。これからこのブログではキム・ソンヒョン研究員のことを愛称をこめて「君」呼びさせてもらいますが、韓国では年齢的な上下には大きな意味があるので、私の子どもほどの年齢のソンヒョン研究員を敬愛の意味をこめて「君呼び」することは許されるだろうと勝手に判断してのことです。



 ユブドに上がってこのようなところで鳥を見ました。そのスコープの先に見えているのはお目当てのこの鳥です。



 ソンヒョン君撮影のミヤコドリです。
 ミヤコドリは日本でも見ることが出来ますが、ここに行く最大の理由はそのミヤコドリの数が多いからです。



 この写真など少ないものです。情報によると3000とか5000とか言う数字が見えます。今年出版された朴鐘吉(パク・ジョンギル)さんの図鑑には、ユブドで群舞するミヤコドリが掲載されています。

 私は野鳥写真は撮らないので、この面ではソンヒョン君ら韓国のチング頼みと言うことになります。わがままなディレクターであるタカ長としては、空が暗くなるほどのミヤコドリの群舞の写真を撮ってもらいたくてソンヒョン君に同道を頼んでいます。

 このユブドで見られる鳥はもちろんミヤコドリばかりではありません。すぐ南にあるセマングンの干潟に水門が出来て干潟の状態が悪くなったので多くのシギチ類などがこのユブドに集まってきているようです。

 そのあたりの事情も見てきてレポートしたいのですが、、、、、。

 始めたばかりのこのシリーズですが、いろいろな人たちに協力して頂いて少しずつでも完成度を上げていくつもりです。内容の性質上毎日更新、と言うことは不可能ですが、出来るだけ更新頻度も上げていくつもりですからご期待下さい。

もう1枚キム・ソンヒョン君の写真を追加させて頂きます。(8月24日)