タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

タカの話はしたいけど

2009年11月29日 | タカの渡り観察
タカの話をすることは好きなのですが、、、、

 タカの話を始めたら話が止まらなくなる、、、、と言うのがホークウォッチャーの共通した性格ではないでしょうか?もちろんタカ長もその一人です。

 このブログをご覧頂いている人はご存知のことですが、タカの渡りの情報交換の場として全国ネットワークが組織され、渡りのシーズンにはネットを通じて情報交換をしています。

 また、同行の士の懇親と研究成果の発表の場として「タカの渡り全国集会」が行われていました。タカ長たちもその開催を主催したことがあります。





        この写真はタカ研のホームページより借用しています。

 私たちが主催した全国集会は2005年12月に行いました。全国から240名くらいの参加者を得て盛会裏に終えることが出来たのは私たちの誇りでもあります。

 しかし、これだけのイベントを成功させることは大変なことで、私たちの会員諸氏は一生一回のことだからと言う思いで全員火の玉になって準備し、その結果赤字を出すことも無く終えることが出来たのです。

 成功裏に終えることができたのは良かったのですが、そのあとタカ長はじめ会員全員が「燃えつき症候群」みたいになってしまったことも事実なのです。全国集会がその後開かれていないのは、やはりこれだけの大規模な集会を準備するには大変ねエネルギーが必要で、そのエネルギーがネットワークの中に無くなっているのが原因ではないかとタカ長は考えています。ある面ではこれも加齢現象によるもので誰も責めることは出来ないと思っています。



 しかし、タカの話はしたいのです。

 そこでタカ長たちは考えました。あまり、と言うかまったくと言ってよいのかも分かりませんが、世話役は出席者の確認程度の準備をするだけの、ある面では不親切とも言える集まりがもてないか、、、と。それならタカの話をする場が持てるのではないか、と。



 このような会場を借りて、胡坐をかいて資料を広げながら好きな話をする、、、。そのような場を私たちの身内の場で行ってみたのです。この2枚の写真はそのときのもので会場は八面山のふもとの八面山荘です。



 このときの経験に力を得て、その後山口県の鳥友たちとの懇親会を兼ねた情報交換の場を持ったりしました。そして今年の春のシーズン終了後にはもう少しそれらしい会合を持つことが出来ました。韓国での渡り調査を終えたあとだったのそのときの話をしたり、タカ長観察地の観察結果を報告したりして楽しいひと時を持つことが出来たのです。

 それらを準備したのは2~3名、ある面では非常に不親切な会合ですが、しかし、参加していただく人々がそのことを了解した上で会合を盛り上げてくださればけっこう楽しいイベントを持つことが出来ることが分かりました。

 このような流れの上で次のタカの話をする場が愛媛県で開かれます。聞くところによると参加者は40名程度あるようで、私たちがお世話をした会合より参加者は増えています。もちろんタカ長も参加予定、どなたが参加されるのかはあえて聞かないで、その日が来るのを楽しみにしています。

 タカの話をしたい、同行の士と懇親の場を持ちたいと考えている人は多い、と言うことなのでしょう。タカの話はしたいけど準備が大変だからと考えている人も多いはずです。確かにこれまでの全国集会のようなものを開くとすれば準備は大変で、ものすごいエネルギーが必要です。2~3名のものが準備できるものではありません。

 しかし、ここで紹介したような、小さな会場で胡坐をかいて話し合うような雰囲気のイベントなら何とかできるものなのです。そのこともまた事実なのです。

 いまタカ長たちの周りで起こっているこのような小さな流れが、そのまま小さな流れもままでも良いから継続されていくよう願っています。

サシバの衛星追跡情報

2009年11月27日 | タカの渡り観察
韓国でも衛星追跡に関心を持っています

 先日紹介した台湾チームによるサシバの衛星追跡の話題、韓国でも関心を持って読まれたようです。

 今朝裏山を歩いているときキム・ソンヒョン研究員から電話が入りました。台湾情報の詳細を知りたいと言うこと、特に捕獲などの実技面について知りたいと言うことでした。



 韓国の研究者がハチクマやサシバの衛星追跡をしてみたいと言う希望を持っていることはタカ長も承知しています。2006年秋にホンド(紅島)に行った時、本土を渡るハチクマの衛星追跡をしたいと言う話を研究センターの所長からも聞いています。しかし、韓国ではハチクマは旅鳥、通過途中のハチクマやサシバを捕獲するのが難しいようで、色々な可能性を探しておられるようなのです。



 今朝のキム・ソンヒョン研究員からの電話もそれに類した話でした。

 韓国ではハチクマやサシバは旅鳥だと書きましたが、最近韓国のカンウォンドで繁殖が確認されたと言う情報も得ています。そのあたりを手がかりに衛星追跡を始めるか、日本とか台湾の研究者と連携しながら研究を進めていくか、そのあたりから可能性を模索されるよう、タカ長としては側面から出来るだけの協力をしたいと考えています。



 タカ長観察地の裏山でもアオジの姿が目立つようになりました。ミヤマホオジロも見ました。カラ類を含め鳥の姿が目だった今日の裏山でした。


今日の裏山

2009年11月26日 | 山歩きから
裏山は紅葉の最盛期です

 今日の裏山、快晴無風。この天気では家にこもっているわけにはいきません。

 そそくさと支度をして裏山、桜尾根を目指しました。



 観察地から見るA山、その頂上から右に降りている尾根が桜尾根、もちろん国土地理院から承認を受けている名前ではありません。私たちの仲間だけに通用する通称です。この尾根をほぼ直答するように道が続いています。



 1年前は踏みあと程度だった道が、今はシッカリとしたトレイルになっています。人が歩けば道はすぐに復旧するのです。見た目より急な道ですが、今日のように晴れると左側から光が射して、明るい気分で高度を上げていくことが出来ます。



 終始森の中の道。ところどころ梢越しに市街地を見下ろすことも出来ますが、展望を楽しむ尾根ではないようです。
 A山は三頭三角点があるだけで写真にも撮れないような平凡な峰です。本当は峰とも見えない、尾根道の単なる高みです。



 紅葉する木はあまり多くはないようですが、緑の中で見る小さな紅葉も悪くないですね。このような小さな紅葉を見ながら歩いてきました。



 今日持って歩いたピッケルです。

 もとはと言えばオーストリア製、ヨーロッパアルプスの氷壁も登ることができる由緒正しいピッケルなのです。しかし、今は雪山を歩くことはありませんから長らくわが家の物置で眠っていたのです。

 今の仕事はつるはし代わりです。裏山の道を補修するために使っています。

 ピッケルは武士の刀と同じです。そのピッケルで裏山の土を叩いていることを知ったら昔の山男はもちろん、このピッケルを製作した職人も涙を流して泣くのではないかと思い、つるはし代わりに使うのをためらったものです。しかし、一度使ってしまえば心理的な抵抗もなくなり今は気軽に使っています。

 型は古くても本物のピッケルですから土の中に石があってもビクともしません。火花は散ることはあってもブレードが欠けることはありません。小型のつるはしとしても最高のもので、裏山の道を修復するのに重宝しています。


オチョンドでの探鳥から

2009年11月25日 | バードウォッチング
突然ですが韓国オチョンドの話です。

 突然ですが今秋行った韓国のオチョンド(於青島)の話です。前にこのブログで紹介したことがあります。



 オチョンドの港から見た風景です。左上に展望台が見えています。あそこまで上がるとウエヨンドなども見えますが、ご覧のような地形ですから360度の展望は得られません。
 私たちがする探鳥はあの展望台までです。本当はその手前半分くらいと、この写真に写っていない、南側の広場で鳥を見ることになります。とても狭い範囲で鳥を見ることが出来るので大変好都合な探鳥地なのです。



 その南側広場の岩礁でサバクヒタキを見ているところです。韓国でも珍鳥なので多くのバーダーがつめかけ1羽のサバクヒタキを追っています。



 探鳥地の中心部、と言って良いのでしょうか、町はずれにある小学校の近くで鳥を見ているところです。

 このオチョンドのことはすでに紹介していますから詳しくは書きませんが、今日取り上げる気になったのは一通のメールが来たからです。

 私たちがオチョンドにいる頃、オチョンドを紹介するドキメンタリー番組を取材するチームが来ていました。小さな島ですから車は不要で、彼らはリアカーに機材を乗せて引っ張りながら取材をしていました。

 はるばる日本から鳥を見に来ていると言うことが面白かったのでしょうか、タカ長たちも取材されインタビューも受けました。小学校近くの路上インタビューです。インタビューのさなかにマミジロキビタキが近くに止まり気はそぞろ、あまり良い内容ではなかったようです。
 取材チームに協力していたキム・ソンヒョン研究員は私にあれこれ指示を出していました。なかなかのディレクター(?)ぶりでした。

 今日とどいたメールと言うのはその番組がインターネットで公開されていることを知らせるものでした。もちろんソンヒョン研究員からです。

 お暇な方は下記のアドレスから入ってご覧下さい。60分くらいの長編ですが、最初の15分見て頂けるとタカ長たちを見ることが出来ます。あまり見て欲しくはないのですが、ここに私たちが「鳥合わせ」をしているところが記録されています。
 韓国では鳥合わせの習慣がなくて、私たちが鳥合わせをしているところを見た韓国人のバーダーも非常に興味を持ち、次の日から自分たちも参加させて欲しい、と言うことになったのです。その夜は韓国在住のアメリカ人、イギリスから来たバーダーも含めて「インターナショナル・鳥合わせ」になりました。このことは既にブログで紹介したはずです。

 そのときのことがチョッとだけですが出てきます。タカ長ももちろん映ります。このブログをご覧のほとんどの人は私の友だちですから紹介することにしました。

 外国にって鳥を見ていると、私たちが普通に行っていることが現地の人には珍しく見えたりするようなのです。その逆もあるかも分かりません。そのようなことを考えながらご笑覧下さい。


     http://www.kcn.tv/hd.htm

 例のインタビューですがあれこれ言われたばかりで、ここで出てくるのはさわりの部分だけです。出来が悪かったのか、番組の趣旨にあっていなかったのか、、、、おそらく両方、つまらないことを話したのでしょう。




タカ長観察地を渡るサシバ

2009年11月23日 | タカの渡り観察
タカ長観察地を渡るサシバは大陸と連動??

 たまにはタカの話をしましょう。



 タカ長観察地を渡るサシバのことです。

 サシバは中部日本(白樺峠や伊良湖岬など)から関西地区、四国で多くカウントされていることはご存知の通りです。しかし、広島県西部のタカ長観察地では少数のサシバしか記録されていません。

 初心の頃タカ長は広島県西部を渡るサシバは中部日本から四国、九州、南西諸島へと渡る本流からはずれた傍流(広島県東部からしまなみ海道沿いを四国に渡るルート)をはずれた、そのまた傍流に位置しているのではないかと思っていました。

 しかし、その後の観察結果、特に韓国での観察結果などから総合して、タカ長観察地を渡るサシバは大陸と連動している、中部日本で多く観察されるサシバとは別のグループではないか、と考えるようになっています。

 同じようなことは衛星追跡によって研究を進められている東大の樋口先生や岩手大の東講師らのグループの研究でも言われています。日本のサシバには東日本タイプ西日本タイプがあるのではないかと言うことです。
 これ等のことを証明するために大学の先生方はDNA解析の手法などを用いて研究を進められているようです。

 衛星追跡で言えば福岡で装着された個体の航跡に注目が集まったようですが、そのサシバは研究者の期待に反して九州を南下して行ったようです。タカ長としても九州から北上して韓国に渡ってほしかったのですが、現実はタカ長たちの思いのまま動いてくれないようです。



 サシバの航跡図と言えば台湾の研究チームが行っている研究が注目されていました。このような航跡図が何度か公開されました。その航跡図によると、台湾から中国に渡ったサシバのなかに山東半島の近くまで進んだ固体もあって、その後の動きを注目していました。

 タカ長としては中国大陸から韓半島に渡り、韓国を縦断して日本に渡ってきてほしかったのです。その次の情報がなかなか公開されないでやきもきしていたのですが、つい先日その後の情報を得ることが出来ました。



 結果は期待に反して日本には渡っていませんでした。ここでも期待はずれに終わったと言うことでしょうか?確かにタカ長の思惑通りには渡っていませんが、この航跡図によると北朝鮮に長期間滞在、ひょっとしたら繁殖しているかも分からないことを示唆しています。



 渡りの経路にしても大陸経由、陸続きではなく黄海を渡っています。

 ここでまた面白い情報があります。この黄色の線の下あたりですが、韓国全羅南道のカゴド(N34度04分・E125度06分)で2009年10月3日にサシバが1650羽カウントされているのです。(Nail Moores)
 Nail Moores氏は韓国で活動している(Bird Korea)英国人ですが、彼の記録によると2002年10月7日にも1500羽の渡りをカウントされているのです。このことはこの時期、10月の初旬に多くのサシバが黄海を渡っていることを示唆しています。

 今までの情報ではタカ長観察地と韓半島、大陸とを結ぶ具体的な結果は出ていませんが、韓国南部の釜山やタカ長観察に立っての印象では、タカ長観察地を渡るサシバは大陸と連動していると言う思いを強くしています。

 大学の先生方は私たちのできない方法でその解明に取り組んでおられますが、タカ長たちは現場に立って見ると言う自分たちの方法でこの課題の解明に取り組んでゆきたいと考えています。

台湾チームの研究に関しては現地語で書かれた情報を得ています。しかし、現地語は理解できませんし、機械的に翻訳した文書は頭が痛くなるような日本語で俄には理解できません。気が向いたら再度解読に挑戦して、何か分かりましたらこのブログで取り上げさせていただきます。




ベトナムの旅から~その10

2009年11月22日 | 旅行のことなど
豪華な船に乗せられて、、、、

 このところのタカ長、「晴耕雨読」ではなく「晴耕雨PC」にになっています。今日まだ雨は降っていませんが、この天気では外に出る気にもなれないので、コタツに入ってパソコンの相手をしています。

 さて、ベトナムの話です。

 センティで探鳥していたら一台のバイクが私たちのそばに止まりました。そしてガイドのマーさんが何やら話しかけます。

 ボートの時間がないからこのバイクに乗れ、と言っているようなのですが、私たちは状況がまったく理解できていませんから、探鳥とバイクの関係が分からないのです。私の英語が間違っている???

 そうこうするうちに何となくバイクに乗せられ走り出しました。ドライバーは昨日会った国立公園のレンジャー氏ですから、どこかに拉致されることもないだろうとバイク旅を楽しむことにしました。

 予期しなかった乗り物体験です。バイクに乗るなんてほとんど体験がありません。道は地道、固い道ならよいのですがあちらこちらぬかるんでいて、そこを走るたびにタイヤが横スリップするのです。普通なら怖いのですが、ドライバーはベトナム人です。あのバイクの洪水の中をすいすいと走る技能の持ち主なのです。

 その信用があったので小さなバイク旅を楽しむことが出来ました。

 そのバイクに乗せられ河口近くのある建物につれてゆかれました。「ここでしばらく待っていてくれ」とレンジャー氏は言い残して去ってゆきました。誰かに会うわけでもなく所在無く待っていると又バイクがメンバーの一人を連れてやってきました。

 ここに来てやっと事情が分かりました。彼が一人ずつここに運んでくれていたのです。時間節約のためでした。私以外の人は大なり小なりこのバイク旅が怖くてありがた迷惑だったようですが、ともあれ私たち全員河口近くに集まることが出来ました。



 マーさんがボート、ボートと言っていたのはこの豪華舟のことでした。この船に乗せられて河口にある「小さな島」スモールアイランドに行くようです。



 私たちを乗せると船はこのような木のあいだを走り始めました。走る、と言っても歩くようなスピードです。このような船旅は探鳥には最高ですね。



 木の上に止まっている鳥を見ることが出来るのです。高速船ではこのような探鳥は出来ませんね。



 どこが陸でどこが水の中か分からないような状態ですが、このような木はぐるりと見ることが出来ます。マングローブの森とはこのようなところなのでしょうか。水面から上に出ている木は大きなものはないようでした。



 向こうに展望台らしきものが見えています。あそこは間違いなくスモールアイランドの陸地です。あの近くまで舟で行きました。



 島に上がったら雨になったので船着場の近くにあった建物で雨宿りをし、小降りになったところで歩き始めてこのような小さな建物に案内されました。

 建物の近くでは若者が貝を洗っていました。私はそれを見たためかも分かりませんが、そこは漁業者の作業小屋だろうと勝手に思っていました。

 帰国してからマーさんの探鳥旅行記を頂きました。それを見るとここは「ARMY STATION」と書かれていました。と言うことは軍関係の施設なのでしょうか?

 そう言えば漁業者の作業小屋に国旗が立っているのも変ですね。国旗たたっていると言うことは間違いなく国の施設と言うことでしょう。現地では何も考えなかった能天気なタカ長です。

 そうするとあそこにいた若者たちはアメリカをも負かしたベトナム軍の兵士たち???

 そう言えばそのときマーさんはチョッとした人を紹介してくれました。するとあの若者はこの駐屯地の司令官???

 私たちはその時は何も考えないで、あの高床の下で雨を避けながら彼らと昼食をともにしました。あの貝は私たちに振舞うものだったのです。

 貝、エビ、イカなどどれも美味しくて、これらが好きなタカ長はルンルン気分でベトナムの食を楽しみました。






道普請~第1回終了

2009年11月20日 | 山歩きから
皆で木道をつくりました

 今日の裏山歩き、人数が揃ったので気になっていた登山道の補修をしました。

 雨の季節になるとぬかるんで歩きにくいところに木道をつくりました。木道、と言っても尾瀬などにある立派なものではありません。近くに放置されている間伐材を登山道の上に並べてカスガイで止めるだけの簡単なものです。



 美味しいものを食べるときは少人数、仕事は多人数ですね。この近くにはいくらでも間伐材が放置されているのでアッと言う間にこのような広い木道が出現しました。秀吉の一夜城みたいですね。

 総檜作り一部桜材使用の豪華なものです。しばらく使っていたらこの場になじんで良くなるはずです。雨の季節までには時間もあるので、小さな補正はいくらでも出来ます。来年は靴を濡らさないで歩けるようにします。



 もう一ヶ所、気になっていた小さな沢に木の橋をかけました。ここが新しいコースの入口になります。案内用の小さなプレートを設置すれば出来上がりです。

 その気になればすぐに出来ることですが、なかなかその気になれませんでした。仲間の応援を得て今シーズン第1回目の補修作業が終了しました。

 やはり仕事は他人数ですね。

ネットを見る楽しみ、、、、

 前回、オフシーズンはネットを見て渡り観察を楽しんでいる、と書きました。

 バードウォッチングのツアーでもネットで探せば面白いものが見つかります。日本ではS社が有名で、その会社も世界各地に探鳥ツアーを出しています。しかし、日本の会社のものはある面では身近ですが、実際には参加できない情報を集めても気分が惨めになるだけなのであまり見ません。

 その点海外の会社のものはよその国の話として単純に見て楽しめます。あの国からあの国へ行くツアーが○○ドルするのか、などと興味本位で覗くことができますから、同じ見るのなら海外のものが良いようです。

 昨日見たのはオーストラリアの会社のもの。

 北米や南米

 アジアやヨーロッパ

 中近東やアフリカ

 色々ありました。写真付ですからそれを見るだけでも楽しくなります。言語はもちろん英語です。それがさらっと読めないのが泣きどころですが、写真に付けられた説明、キャプションくらいなら何となく理解できますから、けっこう楽しむことが出来ます。

 暑い国や寒い国。

 湿地や干潟

 乾燥地や熱帯雨林

 標高の高いところではアンデスの高所、4000mとか5000mとか言った所にもツアーは出ています。また、オーストラリアから近いからでしょうがニューギニアにたくさんのツアーが出ていました。

 それらを見ながら気がついたのですが、そのツアーに要する日数が日本の会社のツアーより長いようです。中には三週間以上にわたるツアーも何本もありました。探鳥に対する考え方、バカンスに対する認識の違いがそのようなところにも見てとれると思いました。

 寒い冬はコタツに入ってネットで探鳥というのも良いのではないでしょうか?

タカ長が見たネットのアドレスは下記の通りです。ここから入って適当に遊びまわりました。

http://sicklebillsafaris.com/mambo/index.php?option=com_frontpage&Itemid=1

世界に夢を

2009年11月18日 | タカの渡り観察
オフシーズンはネットで渡り体験?

 タカ長観察地の渡り観察はオフシーズン。

 現場で観察できないのでネットを見ながら渡りを疑似体験しています。

 今は有難い時代でネットをチェックすれば世界中どこにでも飛んで行くことが出来ます。唯一欠点はタカ長に語学能力がないのでネットにかかれた記事をしっかりと読むことが出来ないことですが、ネットを見て楽しむだけなら何とかなります。翻訳ソフトもあって一発で日本語で表示することは出来ますが、この翻訳が案外アテニならなくて、かえって分からなくことがほとんどです。そこで英語を斜め読み(?)



 タイ南部のRADAR HILL の写真です。マレー半島が一番くびれたところに位置しているためにインドネシアなどへ渡るタカが集中します。また、南から北上するタカも当然集中するのでこの観察地では多くのタカが観察されています。

 タカ長が行ってみたい観察地のひとつですが、南の国で標高もあまりなさそうなので気温が高いようです。暑いのが苦手なタカ長には無理(?)





 今日はこのようなネットを楽しみました。

 全米各地でタカの渡り観察は続けられており、観察地によっては11月中旬になっても調査は継続されているようです。

 下のテキサスのネットを見てみると、ここのメインはハネビロノスリで、9月下旬から10月初旬が渡りの最盛期になるようで多い日には一日6万羽以上を記録していました。9月1ヶ月のトータルは30万羽くらいになっています。



 ハネビロノスリは日本では見ることの出来ないタカですが、調べてみると翼開長が80~100cm、日本で見るノスリより一回り小さいようです。オオタカの♂かハイタカの♀位の大きさになるのでしょうか?



            以上2枚の写真はネットより拝借しています。


 ノスリとは小さいとは行ってもツミのような小型のタカではないので、一日に何万羽も見ることが出来たらものすごく感動するのではないか、と夢想しています。

 何をするにしても実現するためには色々な障害を越えなけらばならないので、これらのことは単なるネット上の遊びに過ぎません。しかし、ネット上の遊びであっても世界の状況は感じることが出来ます。

 その空気に触れるだけでも意味はあると考えながらネット上の渡りを楽しんでいます。

ゼロも立派な記録です

 先日山口に行ったとき「ゼロも立派な記録です」と言うことを話したらかなり反応がありました。

 タカ長がタカを見始めた頃先輩が口にしていたのは、、、

 雨の日は渡らない

 渡りは10時頃から始まるので朝早くから観察地に行く必要はない

 などなど、、、、、、

 いまから考えると乱暴な話ですが、何も知らないタカ長は忠実に守っていました。しかし、経験をつんでいくにつれ先輩のそれらの言葉がいい加減なものであることが分かってきました。

 一言で言えば観察していないから記録が残っていない。記録がないから渡りはないと決めこむ。そのようなステップを踏んで上記のような発言になっていたようなのです。

 当たり前のことですが、雨の日は渡らないことを証明するためには雨の日も観察する必要があります。もちろんゼロの日もあります。しかし、そのゼロを何度も積み上げて初めて雨の日は渡らないと言えるのです。

 タカ長の経験では雨の日も渡りを見ています。だから「雨の日は渡らない」はウソだと言えます。もちろん一口に雨と言っても色々ありますから一口で決めてはいけません。しかし、雨の中の観察を何度も経験して何となくこの程度なら渡る、と言うような感じが分かりかけています。

 以上はほんの一例ですが、そのようなことが言えるのはゼロも立派な記録であると言う意識の元で観察地に立った経験があるからです。

 観察したが記録できなかった、と言うのと観察していないから記録がないというのはまったく違います。そのことを心に決めてこれからも観察に出かけるつもりです。

 偉そうなことを書きましたが、本当は誰もゼロは嫌なもの、タカ長とて容易には出来ないのです。そのことも白状しておきます。


今年もイスカがやって来る?????

2009年11月17日 | バードウォッチング
今年もイスカがやって来る????

 タカの渡りの季節も終わり冬鳥シーズンになりました。どこかへ行って冬鳥を見たいのですが、いつも通っていた芸北の山は何やら騒がしくて呑気に探鳥できる状態ではないようです。

 さてどこにしようか?

 と言われてもこの悪天候続き、、、、

 天気が回復したらそろそろあの山が良いのでは、、、、、

 山口県の某山の某林道

 あそこでイスカを見たのは昨シーズン、今年もやって来ないかなぁ。



 林道の水溜りに下りて飛び回るイスカ



 口をしっかりとつけて腹いっぱい飲んでいるようですね。

 山の中を飛び回り時々この水場に現れて水を飲んでいるようです。だから待ち伏せて撮影。



 メスだけでなくオスだって飲みますよ。写真的にはやはりオスですね。



 それにしてもこの僥倖。

 このイスカたちは林道のわだちに出来た細長い水庭の一番手前、近くに降りてくれたのです。サービス満点。



 今年もイスカがやって来るのでしょうか?

 気になる季節の到来。気になる山です。

 このところの悪天候が回復したら一度行って見たいと考えています。




2009年秋のまとめ

2009年11月16日 | タカの渡り観察
タカ長観察地:2009年秋のまとめ

 トビ吉おじさんが2009年秋の調査結果をまとめてくれました。ゴタゴタ数字を並べるよりもグラフを見せてもらうほうが良く分かりますね。

   観察期間       9月1日~11月10日
   観察日数                68日
   延べ観察時間        538時間30分
   延べ観察者数            336名
   観察したタカの総数         7053




 まず2008年の様子です。ハチクマの割合が高いのは毎年同じですが、、、、、



 2009年秋の観察ではハチクマの割合が10%近く下がっています。観察したハチクマは9月25日の1447羽に代表されるように、例年以上に多かったのですが、それとともにサシバ、ノスリ、ハイタカ属も増えたので、全体から見るハチクマの割合が下がったと言うことです。

 ちなみにシーズントータル7053羽は過去最高です。



 タカ長観察地の主役、ハチクマの出現状況です。

 パターンとしては例年と特段の変化はありません。7月20から渡りの最盛期を迎える、と言うことです。ただ、9月25日が突出していると言うことですね。



 時間別の出現状況も特に変化はなかった、と言って良さそうです。例年のことですが12時台が若干下がっています。この時間出現していない、と言うことになるのですが、この時間は昼食時間でもあります。そのために数字が落ちているわけではない、と考えていますがタカ長観察地の観察者も人の子です。昼食を採っているときは他の時間よりは集中力が落ちていることは間違いありません。
 もしそのことがこのグラフに関係しているとしたら、、、、数字って怖いですね。グラフって怖いですね。しかし、それも考えようでちょっとしたことが数字に表れ、グラフの変化となって見えるとしたら記録を取ることは面白いことだ、とも言えます。



 問題の9月25日の出現状況です。ほぼ終日出ていることになりますが、昼間に多いパターンはこの日特別な出方はしていないと言うことを表しています。パターとしては特別な変化はないが、それぞれの時間帯に現われたハチクマがいつもより多かったと言うことでしょう。

 昨日宇部の鳥友たちとタカ談義をしました。彼らの観察地の成績は今季は最悪、例年の1割程度でした。例年の1割とはひどい数字ですが、このようなことが突然現れるのが渡り観察です。そのような辛いシーズンの記録を含めて、長年の記録を積み上げることに渡り観察の意義があります。

 あたりでもはずれでもこれから末永く渡り観察を続けてゆくつもりです。