タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

今日の観察~10月31日

2009年10月31日 | タカの渡り観察
原点の地を望んで、、、、

 タカ長のもう一つの顔は山歩き、山男だと言い切るには歳をとりすぎました。とは言っても自分では現役のつもりで歩いています。

 いつもおなじところばかり歩いていては面白くないので、仲間を連れてくるときのために新しいルート探しは必要なのです。今日の観察はトビ吉おじさんたちに任せて県北の山を歩いてみました。しかし、新しいルートは見つかりませんでした。地図上では良いルートがありそうなのですが、実際に行ってみるとひどいヤブこぎを強いられそうでした。健康のために山を歩く私たちには適当な道ではありませんでした。

 ルート探しは失敗でしたが、高圧電線の鉄塔の下から島根県の半四郎山をハッキリ見ることが出来ました。タカ長にとっては思い出の山です。

 何年も前の話ですが、半四郎山から下山中、向半四郎山の頂上近くを歩いているとき目の前から15羽のタカがおりからの季節風に吹き上げられるように舞い上がりました。今にしてみればオオタカだったと思っているのですが、その頃のタカ長にはハイタカ属のタカが群になるなんて思ってもみませんでした。そのような経験は皆無だったのです。ですから、最初からタイタカ属のタカは除外して、それ以外では何か、一生懸命考えたのです。その間の詳細は省略しますが、そのとき私が得た結論はサシバでした。しかし、そのタカは東向きに飛んでゆくのです。時は秋です。方向が逆なのです。

 そのことを?マークを6個つけて仲間に紹介しました。そうすると仲間から反応がありました。その間の紆余曲折は省略しますが、得られた結論はオオタカの群のようでした。

 その当時ハイタカ属のタカが秋に東方向へ渡ることは知りませんでした。その上ハイタカ属が群になって飛ぶなんて考えてもみなかったのです。つまり最初から選択肢に入れていなかったのです。色眼鏡で見ていた、と言うことでしょうか?

 その失敗は目の前の自然現象を素直に見ることの大切さを教えてくれました。初心者であれベテランであれ自然を見るときは素直な目で見ることが大切なのです。色眼鏡で見るとオオタカがサシバに見えることだってあるのです。

 そのことを私に教えてくださったのはこの世界でも有名なベテランです。そのベテランでさえオオタカがサシバに見えたこともあるのです。

 

 中央の山が半四郎山です。広見山と重なって見えています。私にとっては忘れられない山です。



 県境の山は鉄塔の管理道だけはきれいに整備されていましたが、その道を一歩はずれるとヤブが繁り、楽には歩けないようでした。



 山で見たツキヨタケ。毒キノコです。青く発光するからその名前が有るようです。

 ネットで見ると毒の成分はイルジンと言うそうです。食べて3時間もすると食中毒、物が青く見える幻覚が見られるとか、最悪の場合は脱水症を起こし死に至るようです。怖いですね。キノコ音痴のタカ長には手を出せないキノコです。

今日の結果


  10月31日    快晴

    観察者    トビ吉 ジューヤク キョージュ 二位の方
    観察時間   8:00-16:00

      ノスリ           48
      ツミ             8
      ハイタカ    東向き  7
      ハイタカSP  西向き  2

 トビ吉おじさんからの報告では今日のノスリは観察地の海側を低く飛ぶ固体が多かったようです。季節の移ろいとともに観察する目線の位置を少しずつ変えないといけないのでしょうか?





今日の観察~10月30日

2009年10月30日 | タカの渡り観察
再び低調な渡りになりました

 今日のタカ長は山歩きのために観察地には行きませんでした。トビ吉おじさんからの報告では今日はドラマがなかったようです。今シーズンはタカ長が留守のときに色々なドラマがあったのですが、いつもいつも同じようなことは起きないようです。

今日の結果

  10月30日    晴のち曇

    観察者    トビ吉 ジューヤク カメ吉
    観察時間    8:00-15:00

      ノスリ            8
      ツミ             4
      ハイタカ    東向き  4
      ハイタカSP  西向き  1

 まだまだゼロにはなりませんが、それにしてももう少し出てほしいのが正直な気持ちですね。


韓国からの渡り情報~その2

2009年10月30日 | タカの渡り観察
釜山からの渡り速報です

 今日も御大は釜山で渡り観察をされました。その結果は次の通りです。

 10月30日    曇のち晴
   
   観察場所   釜山広域市影島区太宗台展望所
   観察者    御大
   観察時間   6:50-15:00

     ハイタカ           136
     ツミ               6
     チゴハヤブサ         1
     大型不明           1


タカ以外の渡りは、、、、

     ナベズル           55
     ミヤマガラス         65


 まだまだ渡りは続いている、と言うことなのでしょうか?御大からの連絡では明日の天気予報は良くないようです。


韓国からの渡り情報

2009年10月29日 | タカの渡り観察
韓国・プサンから渡り情報が入りました

 昨夜の関釜フェリーでプサンに渡った御大から電話が入りました。本人の了解を得ていますから、今日の渡り情報をお知らせします。

 10月29日    晴

  観察地    韓国・釜山広域市影島区太宗台展望所
  観察者    御大
  観察時間   9:44-14:50

    ハイタカ          241
    オオタカ           2
    ハイタカSP          2
    ノスリ             5
    ミサゴ            1

  タカ以外の渡り記録は、、、、

    ナベズル            143
    ミヤマガラス          712


以下はタカ長の補足です。

 何度か現地で観察したことのあるタカ長の独断で補足させていただきます。

 電話による速報のため詳細な飛去方向は不明ですが渡りはすべて日本への渡りと考えて間違いありません。現地で観察していると直接対馬方向へ飛び出していくもの、もっと東に山口県あたりを目指していると思われるもの、また、西よりに飛んで巨済島(コジェド)あたりを経由しているらしい個体も観察できます。しかし、今日は電話連絡のため詳しい飛去方向は確認していません。



 2005年春に撮影した画像です。崖の上に見えているのが展望所です。韓国でも有名な観光地です。日本の対馬が見える、と言うのがウリの観光地です。

 この画面の右方向に飛ぶと対馬、右向こうに飛ぶと山口県方向、手前カメラ位置に飛んでくると巨済島方向になります。



 展望所の上です。昔の画像を見るとこの母子像とプラットホームしかありませんでした。今はこのような建物が出来て、観察はこの建物と太宗山の斜面との間の狭い空間を渡るタカを数えることになります。

 御大やタカ長のこれまでの観察経験から言えば10月下旬のこの時期は渡りの終息期のように感じていました。しかし、今日の結果だけで言えば終息期とは言えないでしょう。まだまだハイタカが渡っていると言えそうです。

 この時期に釜山からハイタカなどが渡ることは韓国の関係者にもあまり知られていません。今朝韓国のキム・ソンヒョン研究員から電話がありましたが、彼に「御大は太宗台で渡り観察をしている」と言ってもピンと来ないようでした。

 タカ長は2006年10月3日短時間で53羽のハイタカの渡りを記録しています。時期としては早いこの時期に53羽は小さな数字ではないと思っているのですが、何しろ観察データが少ないので秋の渡りがいつ頃から始まりいつまで続くのかと言った基本的なことも分かっていない状態です。

 観察開始時間が遅いのは釜山について通関を済ませ、その足で観察地に駆けつけたからです。これまでの経験ではハイタカは夜明けと同時に渡り始めます。それも早い時間に多く飛ぶ傾向が見られます。タカ長の勝手な推測ですが、もし今日夜明けから観察していたらハイタカが500を超えていたかも分かりません。この観察時間での241と言う数字はそれだけインパクトがある数字なのです。

 御大は別の用件で韓国に行っておられるので明日以降も観察できるかどうかは不明です。しかし、例え一日だけの観察だとしてもこの時期のこの数字は半端ではないので本人の了解を頂いてこのブログで紹介させて頂きました。

 ナベズルやミヤマガラスの情報も紹介させて頂きました。現地に何度も行っている御大やタカ長などは当たり前のこととして見ているのですが、日本の野鳥関係者も案外このことをご存じないようです。韓国南部からは色々な鳥が日本に向けて渡っているのです。

 韓国は日本から一番近い外国です。簡単に行ける近い国ですが、韓国の野鳥の状況はあまり知られていない、と言うようにタカ長は感じています。私たちは来春も韓国で渡り調査をする準備を進めていますが、私たちのささやかな活動を通して日本の鳥関係者の目が今まで以上に韓国に向けられるよう願っています。

 明日以降も何か韓国情報が入りましたらこのブログで紹介させて頂きます。





今日の観察~9月29日

2009年10月29日 | タカの渡り観察
何故か偏るのが今季の特徴でしょうか???

 快晴の観察地。疲れがたまるこの時期、老眼のタカ長には厳しい観察条件ですが、この時期としては思った以上に出ました。今日はノスリの日です。

 何からやらせみたいですが、東向きハイタカが出る日はハイタカばかり、ノスリが出はじめるとノスリばかりと言った状況が続いています。東向きハイタカも出るはずなのですが、今日はほとんど記録できませんでした。快晴でもやっていて、すりガラスの向こうを覗くような観察ですから見えなかったのかも分かりません。

 韓国に行っている御大からの電話ではハイタカが予想以上に出ています。(別項参照)今シーズンはまだまだ期待できそうだ、と感じているのですが、、、、、。

今日の結果

  10月29日    快晴

   観察者    トビ吉 ジューヤク タカ長 カメ吉
   観察時間   8:00-16:00

     ノスリ           60
     ツミ            18
     ハイタカ    東向き  6
     ハイタカSP  西向き  3

 決して大きな数字ではありませんがノスリが50羽以上出て一応満足しています。これでノスリの総計が800羽を超えました。

今季のハチクマ

 トビ吉おじさんが今季のハチクマの数をグラフにしました。紹介します。



 一目瞭然。9月25日の1447羽が群を抜いています。このあたりにタカ長観察地のピークがあると言うことでしょうか。



 昨年のグラフと重ねてみると9月25日が群を抜いていますが、大まかな傾向としては変化はないといえそうです。何故か9月22日だけは極端に違いますが、全体的な傾向には特段の変化はない、と言えそうです。



今日の観察~10月28日

2009年10月28日 | タカの渡り観察
昨日の余波はあったようですが、、、、、、

 昨日90羽を記録した東向きハイタカ。その余波はあったようですが、朝早くから高空を飛ぶので探し出すのが大変でした。午後になり太陽のほうを見て観察するようになると、雲ひとつないA山方面がやけに明るくて、老眼のタカ長の目には厳しい観察になりました。

 無理をしないで、少し肩の力を抜いて観察、、、、。



 渡り不明のハイタカ属は突然目の前に現れます。と言っても至近距離にきたときはタカ長の腕がついていかないで撮り逃がし、これくらい距離が遠くなってやっとカメラに収めることになります。







 これらは同じ個体を写したものです。写真によって違って見えることもあります。だからハイタカ属は難しい。

 パソコンの画面を見ながらハイタカ属の勉強(?)をしています。

今日の結果

  10月28日    晴

   観察者    トビ吉 タカ長 ジューヤク
   観察時間   8:00-15:30

     ノスリ           11
     ツミ             4
     ハイタカ    東向き  31
     ハイタカSP  東向き  7
     ハイタカSP  西向き  1
 
 トビ吉おじさんには久しぶりの二桁のノスリ、と言っても最も少ない二桁ですが、、、、、。

 東のほうの速報を見るともう少しノスリが出ても良さそうなのですが、なかなか思うほど出てくれません。

今日の観察~10月27日

2009年10月27日 | タカの渡り観察
タカ長がいないときにドラマが起こるんだよね

 タカ長は都合により観察地に行きませんでした。そのような日に、、、、果たして、、、、

 「タカ長がいないときにドラマが起こるんだよね」と誰かが言っているのが聞こえそうです。このところのタカ長観察地は作家の立松和平さんの独特の語り口がチョッとしたブーム(?)になっていて、だれ彼となく彼のまねをしています。ジューヤクさんなど上手いものです。

 ハチクマ1447を記録した9月25日もベトナムに出発したあとでした。他にも何かあったようですが思い出せません。そして今日、タカ長が留守のときにドラマがありました。



 出ない、出ないと言っていた東向きハイタカが出たのです。

 小さな数字は検証していませんが、これで東向きはイタカと西向きハイタカの数がほぼ同数になっているはずです。これまでの記録によると、大雑把に言えば西向き2に対して東向きが1の割合になっています。この面でもチョッと面白い現象が見られた、と言えそうです。


今日の結果

  10月27日    晴時々曇

   観察者    ジューヤク トビ吉 コリ吉
   観察時間   8:00-16:00

     ノスリ             2
     ツミ              3
     ハイタカ    東向き  90
     ハイタカSP  西向き   1
     ハイタカSP  東向き   2


 東向きはイタカの渡りは午後多かったようです。と言うことは韓半島を遅めに飛び立ち山口県あたりで塒をとった個体が明日タカ長観察地を渡る???

 それを楽しみにして出かけることにします。


今日の観察~10月26日

2009年10月26日 | タカの渡り観察
有ると無いでは大違い

 タカ長の小遣いの話ではありません。カメラの話です。

 相変わらず低調な日の連続で渡り不明のハイタカ属の出現も少ない一日でした。それでもタカ長カメラの射程距離に1回出ました。本当は2回出たのですが、1回は観察地東側の木の向こうから一瞬姿を見せて、再度木立の中に消えて行きました。その時間、1秒あったかなかったか?これではベテランと言えども写真撮影は難しいのではないでしょうか?距離は至近距離でしたが、、、、、。



 人様にお見せできるような写真ではありません。カメラの補正も出来ていなかったので画像はほとんどシルエットです。

 しかし、何枚か撮れば初列の数とか体形とか基本的な情報を得ることは出来ます。プリントして観賞する写真にはなりませんが、識別用としてはまったく使い物にならないわけではないようです。







 こうして何枚かの写真を見ると10月22日に紹介した写真とは体形が違うことが分かります。このように何枚かの写真をパソコン上で検討して、これがハイタカであることを納得しました。

 もちろん、良い機材と確かな腕でよい写真を撮るにこしたことはありませんが、タカ長の腕では万人を納得させるだけの写真を撮ることは不可能です。しかし、識別用に撮るのならタカ長でも何とかなる場合があります。

焦点距離の短いレンズつきのカメラでも、有ると無いとでは大違いと言うことになるのではないでしょうか?

今日の結果

  10月26日    曇

   観察者    タカ長 トビ吉 カメ吉 ジューヤク
   観察時間   8:00-16:00

     ノスリ           9
     ハイタカ    東向き  3
     ハイタカSP  西向き  2

 トビ吉おじさんが二週間ぶりに出社(?)されましたが、出ないものは見えない。相変わらずの低調な渡りが続いています。


今日の観察~10月25日

2009年10月25日 | タカの渡り観察
渡らないものは見えませんね

 今日の観察地は曇。雨の心配はない、観察には良い条件ですが、そして週末組のキョージュも出勤されて観察体制には問題なかったのですが、、、、、、。

 渡らないものは見えないのですね。当たり前のことですが、、、、、。

 明日からはトビ吉おじさんも出勤してきますから、彼の頑張りに期待したいのですが、誰が見ても渡らないものは見えない???

 渡りかどうか分からないハイタカ属もほとんど姿を見せませんでした。タカ長カメラの射程距離に来たのはカラスとトビだけ。いくら練習とは言えカラスとトビは遠慮させてもらいます。そのため今日はアップする写真はありません。

今日の結果

  10月25日    曇

    観察時間    8:00-15:00
    観察者    ジューヤク タカ長 キョージュ カメ吉 カンヌシ

      ノスリ           8
      ハイタカ    東向き  5
      ツミ      東向き  1
      ハイタカSP  西向き  2

 昨日よりは出ました。と言ってもこの数字では月末に期待する数字にはならないようですね。まだまだ渡りは続くはずですが、、、、、、、。


ベトナムの旅から~その6

2009年10月25日 | 旅行のことなど
とにかくバクマに上がりましたが、、、、、

 9月27日。朝食のあと車でバクマに上りました。なるほどヘアピンカーブの連続です。ガードレールなどほとんどありません。これでは夜上がるのは危険、大事をとって下(ボトム)に泊まったマーさんの判断は正解です。

 途中作業小屋を作っているところでトラックに出会いました。一時は離合のため私たちは車を降りましたが、安全に離合できるところが見つかり再度車に乗りました。すぐその先にも作業小屋がありました。小屋と言っても小さな木を組んで片流れの屋根をつけただけ、壁もなくて寝具などは丸見えの状態です。女の人が一人食事の準備をしていました。



 上に上がると空気はひんやりとしています。



 車道から見上げる宿泊棟。チョッとしたリゾートホテルのように見えますが、それほど立派なものではありません。しかし、前夜泊まったボトムのゲストハウスより外観も良いものでした。





 部屋は質素ですが清潔な感じです。広さも文句ありません。標高が高いのでエアコンは不要です。この扇風機も使いませんでした。



 昼食前にこの「ファイブ・レイク」コースを歩きましたが、レイクらしきものは見えませんでした。急な沢のなかに小さな瀬になったところがありましたが、その瀬をレイクと読んでいるのかも分かりません。急峻な山ですから湖(レイク)が五つもあるとは思えません。



 これはそのコースの入口部分で、コースの中は足場の悪い狭いトレイルがつづいていました。その中ではこれと言った印象に残る鳥を見た記憶がありません。

 とにかくバクマの上で探鳥をはじめました。