こんな本を買いました。
画像はネットより借用
「日本のタカ学 生態と保全」 編:樋口広芳
タカ長も一応タカを見ることを趣味としているので、日本で初めて出版されたと言う「タカの専門書」くらい見ておかないと、仲間たちとの話が見えなくなってはいけないと思い買い求めたわけです。
この本にはタカ長が関心を持っている渡りだけでなく、最新の研究成果をもとにその保全や管理のあり方を考えることを目的とした、文字通りタカに関する専門書なのです。
その難しいことは別にして、ひと足先に買った仲間の目を引いたのがこの図です。
「サシバとハチクマの渡り経路の選択」(山口典之・樋口広芳)と言うペーパーに紹介されている図(12.2)です。
ハチクマの発信器を装着してその経路を衛星追跡し、その測位点をプロットしたものです。
この本文には「ほとんどの追跡個体は、福江島から東シナ海を横断し、中国揚子江河口周辺へと渡った」と書かれているだけで、それ以上の詳細な記載はありません。
しかし、タカ長たちの目をひいた関心事は、福江島から先に見えている数多くの黒い点です。それを見ると福江島を飛び立ったハチクマのすべてが一直線に中国大陸を目指しているようには見えないのです。
この図で見る限りかなりの個体が済州島を経由しているように見えるのです。何故そのような渡りをするのかはハチクマに聞かないと分からないことですが、間違いなく多くのハチクマが福江島⇒済州島⇒中国大陸と渡っていると言っても間違いないことを証明している図に見えるのです。
ハチクマについて言えば、シベリア大陸に日本以上に広大な繁殖地があることが知られています。そこで繁殖しているハチクマの衛星追跡が行われたと言うことは聞いていないのですが、、、、
もし同様な調査がシベリアで行われ、その軌跡図をこの図には合わせたら、韓半島から済州島を経て中国大陸に渡る個体も多いはずですから、済州島にプロットされる黒点ももっと濃くなるはずだと愚考しているのです。
それはタカ長の単なる希望としても、、、、、
とにかく秋に済州島に行けば、私たちが想像している以上のハチクマが観察できると期待しているのです。
この2枚の写真はその済州島の最西端部を写したものです。
行くべきときに行けば多くのハチクマがこの空を渡って行くのです。そのことは仲間たちが今秋、予備調査と言えるかたちで証明していますが、、、、、
タカ長たちがトライしたいのはその長期調査なのです。最低でも3週間程度の調査ができると、今まで見えていなかったものが見えてくることが期待でき、そのことを考えると来春の渡りを飛び越して、9月の調査で頭がいっぱいのタカ長たちなのです。