★2011・3・11
この日は暗い金曜日として日本に刻印されるだろう。
そして話が飛躍して聞こえるかもしれないが、日本の官僚の驕りと怠慢と、「どうしようもない腐敗」の果てが、このクライシスをもたらしたのではないか。
かつて城山三郎という作家がいた。4年ほど前に亡くなられた。
「官僚たちの夏」や「落日燃ゆ」「男子の本懐」「雄気堂々」などの多数の著作で「城山ファン」を得た。そして政治家、ビジネスマン、官僚にも多くの支持者がいたものだが、されど城山さん、晩年には痛烈に政財官を批判していたことは余り知られていない。
晩年に書いた愛妻への遺稿、「そうか、君はもういないのか」
そして「どうせ、あちらへは手ぶらで行く」
★福島原発。
ラストシーンは何だろう。
興味本位に言っているのではない。緊急に収束させるにはどうすれば良いのか。
ぶ厚いコンクリートの「石棺」で放射能原発を閉じ込めるのか。しかし、それをするにも冷間停止が必要だ。
ところが、「冷間停止」と書いたが、核燃料は永遠に冷えることはない。つまり永久に熱を放出し続ける類のものだ。チェルノブイリの石棺の内部は、今でも燃えており核放射能を出し続けている。
★諸葛宗男。
東大・原子力工学卒、東芝と国策機関で一貫して原発を推進した。現在、東大の特任教授。「もろくず」と読むが、「しょかつ」の方がピタリだな。
諸葛、「今の高圧状態では、本体のベントを開けてガスを放出しなければならない。それで格納容器の内圧は軽減される」。
つまり諸葛は、放射性物質を外部に放出せよとTBSテレビで公言した。
諸葛「その結果、放射性ヨウ素とセシウムが増えることになる。それをしないで本体容器が爆発したら、周辺への影響はケタがひとつ違ったものになる。それを防ぐためにベントの開放が必要だ」
すでに2,3号機でベントしているから、放射能はジャジャ漏れだ。
★3・24、作業員3人が地下室で被曝。
2人は足に放射性物質の「ベータ線熱傷」を受けたという。
つまりケロイドだが、それは単なる「火傷」ではなく、放射能物質が血肉を食いちぎることになる。
★福島原発3号機のプルサーマル運転。
3号機ではMOX燃料が使われているが、ウランとプルトニウムを混合したものだ。
ウランというのはウラン劣化弾で知られる放射能を撒き散らす恐怖の兵器だが、広島に投下された原爆はウラン原子爆弾だ。
そして長崎に投下されたのはプルトニウム原子爆弾だ。そのプルトニウムの毒性はウランの20万倍と言われる。
プルトニウムは本来、高速増殖炉で使用すべきものであり、福島原発3号機の沸騰水型炉で使用すべき燃料ではない。例えていえば、石油ストーブにガソリンを入れて火をつけるようなものだ。
現在、日本はプルトニウム原子爆弾を4千個も作れるほど保有しているそうな。
★放射能汚染。
福島原発の北西約40キロの飯館村、20日に採取した雑草から1キログラム当たりヨウ素254万ベクレル、セシウム265万ベクレルという異常数値を検出したという。
放射能の重度汚染地区だな。
ベクレルを使ったということは、放射能物質が土壌に入りこみ、放射線を出し続けるということであり、人間はそこにはもはや住めない。
テレビに出る原発専門家は、ヨウ素は8日で半減すると強調するが、その前に甲状腺がやられる。さらに30年半減期のセシウムのことは余り言わないが、セシウムは肺に付着し、肺がんを引き起こす。プルトニウムに至っては永遠に存続する。つまり緩慢な死を意味する。
そして放射能物質はこれだけではないのだ。
★東京の計画停電。
東電は武蔵野市を停電地区から除外した。
なぜなら武蔵野市は菅直人の選挙区であり、自宅がある。
また、市議の松本清治が東電に、計画停電の対象から除外するよう圧力をかけていたという。この松本清治は1994〜99年、菅の「秘書」だった。
菅直人はん、お好きにやりなはれ。
ほな、さいなら。
(ムラマサ、鋭く斬る)