★永遠の0
昨晩(7・31)、テレビで「永遠の0」を観た。
百田尚樹の小説だが、約3時間、集中力を欠くことなく面白く観た。
小説は既に読んでいたが、映画は、ほぼ小説の内容に沿って描かれていた。しかし惜しむらくは、ラストシーンが甘かった。
小説では、宮部が単機で大きくスライド宙返りをしながら米軍艦に体当たりを敢行し、見事、成功したのだが、機体から放り出された宮部は甲板に奇跡的に転がり落ちた。
もちろん死んでおり、生きていようもなかったのだが、米海軍は手作りの日の丸を棺に巻いて、水葬に付した。
特攻隊員が甲板に投げ出されることなど有り得ないことだが、爆死を避けて遺体が転がったことにしたのは百田尚樹の特攻隊員への愛惜の念ではなかったか。
ところが映画ではそのシーンはなかった。ただ、宮部を演じた岡田がニヤリと笑って、敵艦に突っ込んで行った。
私が宮部だったらニヤリとはしない。ただ必死に操縦桿を握りしめていただろう。そして最後の機銃をぶっ放しながら敵艦に向かっていく、その瞬間、鬼の形相になるのか、それとも無我の境地になるか、誰にも分からない。
ただ、肉体は死んでも、魂は生き残ると覚悟を決めて。
かつて零戦の撃墜王と言われた坂井三郎はこう語ったことがある、
「戦闘機乗りに志願した時から、死は覚悟していた。しかし、片道燃料で200キロ爆弾を抱えて特攻出撃するのは作戦でも何でもなく、ただ愚かなことだ」
★靖国。
8月15日、靖国に参拝します。
戦場で散った若者は、皆、死んだら靖国で会おうと誓ったのですから、哀悼の誠を捧げなければなりません。
(じゅうめい)