光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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あの頃のRM MODELS

2019-04-24 05:23:47 | 書籍
 私が思うに、どんなジャンルでも専門誌というのが一番面白いのは、創刊から数年間ではないかと思います。
編集方針がまだ固まっていない試行錯誤の期間は面白いものも面白くないものが混在していてその独特な雑多さに魅力を感じますし、ある程度雑誌の方向性が固まって来てからしばらくの間は脂が乗り切った時期としてこれまた読み応えを感じるものです。

人間と同じ様に雑誌の世界にも幼年期や青春期というものがあるのでしょう。

 鉄道模型誌でもそれは同じ事で、昨年来「とれいん」の創刊直後の時期の号を古本で買い込んだのも、そうした魅力に浸りたいという思いがありました。
 そんな折、行きつけの鉄道カフェのご店主からたまたまRM MODELSのある号を頂きまして一読したのですが、これがまた今読んでみると結構面白かったりします。

 こちらは創刊90号の新幹線特集。なんと付録にバンダイスタートレインの限定モデルがついて来るという豪気な内容です(このモデルについても近く触れたいと思いますがw)
 メインの特集が新幹線なのでそれらの記事が中心なのは当然ですが市販品の紹介や加工、改造記事の他、当時の連載の鉄道模型考古学も特集に合わせて新幹線を取り上げ、付録のスタートレインのNゲージ化記事も含めて独特のごった煮感覚が味わえます。一方で列車紳士録や釣り掛け讃歌、温実知模のススメとか模型徒然草などのコラムやイラストなどの連載も多彩。自分に興味のないジャンルであってもとりあえず目を通して見たくさせる魅力がありました。

 この「ごった煮感覚」こそが創刊から旬にかけての専門誌のみが持ち得る特有の魅力ではないかと思います。
 唯一面白くないのはSHOPPRESSや広告がむやみに分厚いところですが、これもまた専門誌の宿命みたいなもので、広告ページの多さが雑誌の勢いのバロメーターであると考えるならこれはこれで魅力ではあります(とれいんの様に鉄道から離れた寿司屋やパイプ屋さんなどの異業種の広告でもあればまたコクが出た様な気もしますけれど)

 お値段と重さが祟って毎号買うわけにいかないRM MODELSですが他誌に比べると当時のノリはまだ少しは残っている感じもします。