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てらまち・ねっと



 菩提樹がそろそろ咲くころだから、見に行きたいと思っていた。
 先日の地元紙でも、一週間早く咲いたと報じられた。
 そこで、人が混む前にと、今朝、薄曇りの中、出かけてきた。

 数十メートル離れていても、すばらしい芳香が漂ってくる。
 大木の南側の花たちは少し茶色が混ざり、北側はちょうど盛りの手前という感じ。

 スイレンの花も満開だった。

  淡い黄色、ボダイジュ見ごろ 三田洞弘法  岐阜新聞 2008年06月12日
 「時折、太陽光が差し、梅雨の中休みとなった11日、岐阜市三田洞の三田洞弘法法華寺では、ボダイジュの花が例年より1週間早く見ごろを迎えた。同寺のボダイジュは高さ約10メートル。推定樹齢200年以上という古木で、岐阜市の天然記念物に指定されている・・・」

菩提樹    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
菩提樹(ぼだいじゅ)は、木の名としては次の1~3の意味で使われる。

1. インド原産のクワ科イチジク属の常緑高木インドボダイジュ。ゴータマ・ブッダの菩提樹を参照

2. 中国原産のシナノキ科シナノキ属の落葉高木ボダイジュ(Tilia miqueliana)

3. 2に近縁な、ヨーロッパ原産のセイヨウボダイジュ(Tilia x europaea)など、シナノキ属の植物


 今回の花は、上記のうちの 「2」番の 菩提樹
 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボダイジュ(菩提樹 Tilia miqueliana)とはシナノキ科の植物の一種
 中国原産の落葉高木。日本では、各地の寺院によく植えられている。高さは10mほど。花期は6-7月頃で淡黄色の花を咲かせる。

 釈迦が、菩提樹(ゴータマ・ブッダの菩提樹)の下で悟りを開いたとして知られるが、釈迦の菩提樹はクワ科の別種でインドボタイジュ(印度菩提樹 Ficus religiosa)のこと。日本へは、臨済宗の開祖栄西が中国から持ち帰ったと伝えられる。中国ではインドボタイジュが寒さのため育たず、葉の形が似ているシナノキ科のこの植物を菩提樹とした、といわれている。


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菩提樹  南側から 満開時を少し過ぎた感じ
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


  


    

北側から さわやかで盛りという感じ



  

    


樹の姿 と 由来
  


これは、「やっぱり典型的な」といいたくなるほどの
スイレン



  


  


    
今年から使っているこのカメラは、
1m以上、数m離れていても、手持ちでこんなに撮れるからうれしい

(追記) ハスとスイレンは違うよ、とご助言あり。そういえばそうだったけ。
 スイレン・ハス図鑑ページ ⇒ スイレン・ハス専門サイト
  ⇒  ハスとスイレンの違いはどこですか?


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 6月議会の一般質問の通告のひとつは、特別支援教育や学校給食のこと。
 従来からのいわゆる「特殊教育」は、2006年6月に改正された学校教育法で「特別支援教育」を位置づけ、2007年4月1日から施行された。なお、学校教育法施行規則の一部改正で「通級制の弾力化」もその1年前から行われていた。

 それは、もちろんだけど、もっと広い意味での特別な支援という観点も重要。
 今回は、学校給食でのアレルギー対応などと、その両方を併せて問うことにした。
 
 教育に行政が介入・関与できるようにしようというのが国のおかしな大局。
 教育を大事にするという真摯な政策をしっかり位置づけていない自治体では、財政が厳しいからと、どうしても後退しがち。

 ここ山県市の現状や展望を整理したい。
 
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   通告文 3ページ 印刷用 184KB  通告文のテキスト・データは以下のとおり
質問番号2番  答弁者  教育長
質問事項  広い意味での特別支援教育の拡充が必要
《質問要旨》 
 個性や多様性を大事にするという考えの定着、少子化の歴然とした事実、こういった状況などを背景に教育現場でも、各種の対応が前向きに進められている。多様な状況に対して、広い意味で特別に支援する教育の拡充が必要である。
 
 障がいのある子どもたちの教育が特殊教育から「特別支援教育」という形に大きく転換した。
 特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障がいだけでなく、軽度発達障がい児、いわゆるLD(学習障がい)やADHD(注意欠損多動性障がい)や高機能自閉症を含めて障がいのある児童生徒の自立や社会参加に向けて、その一人一人の教育的ニーズを把握して、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善、克服するために、適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うとされる。
 
 昨年2007年4月1日、特別支援教育を法的に位置付けた改正学校教育法が施行され、関係機関や関係者の責務が明確になった。文部科学省の同日付の通知(19文科初第125号)に即して、山県市の教育委員会の認識や対応、教育現場の現状、今後について問う。

1. 同通知3の「体制の整備及び必要な取組」の (1)では校内委員会の設置、(3)では特別支援教育コーディネーターを指名し、校務分掌に明確に位置付ける、としている。
 市における校内委員会の設置についての認識、現状、方向性はどのようか
 同じく、特別支援教育コーディネーターについては、どのようか。

2. 同通知5の「教育委員会等における支援」では、「教育委員会は実態等を踏まえ、各学校における支援体制や学校施設設備の整備充実等に努め」 「学校関係者、保護者、市民等に対し、特別支援教育に関する正しい理解が広まるよう努める」としている。
市の現状と今後はどうか。

3. 同通知6の「相談への対応や早期からの連携」では、「各学校及び全ての教員は、保護者からの障害に関する相談などに真摯に対応し、その意見や事情を十分に聴いた上で、当該幼児児童生徒への対応を行う・・当該児童の教育的ニーズの把握に努め、適切に対応する」としている。 市の現状と今後はどうか。

4. 同通知7の「留意事項」の「(6)支援員などの活用」では、「支援員等の活用が広がっている・・支援員等が必要な知識なしに幼児児童生徒の支援に当たることのないよう、事前の研修等に配慮」としている。国は2007年250億円、2008年360億円を措置。
 市における「学習支援員」の現状はどのようか。
 市の姿勢の分かりやすい評価基準として、そこに占める市の単費を見極めるために問うが、「学習支援員」関係の財源状況はどのようか。

5. 同省は、「通常の学級にLD、ADHD、高機能自閉症等の児童生徒が約6パーセントの割合で在籍している可能性」(平成19年12月27日/19初特支第17号)とする。6%という数字を前にして、市の教育委員会は市内の通常の学級の状況をどう受け止めているのか。

6.  各学校でしっかり対応することが基本であることは当然である。全国を見ると、同時に拠点校を充実させて対応レベルを上げる努力をしているところもある。
その点について、教育長の見解及び市の現状と今後はどのようか。

7. 次に、多様な事情への対応という観点で学校のアレルギーや給食について問う。
 近年、アレルギーが増えている。中学生になってから発症するなどの例も増え、成人になって発症する人が増加した花粉症などはその典型である。
 アレルギーによる学校給食後の死亡例も報告されている。
2002年4月より食品衛生法によって食品アレルギーの表示が義務化された(卵、乳、小麦、そば、落花生の5品目)。この特定5品目の使用の有無を給食献立表に記載するなどの動きもある。
 アレルギー表示義務化による最も大きな変化は、食物アレルギーが疾患として社会的に認められたことだ。これまで、食べ物の「好き嫌い」の問題とされたが、認識が変わってきた。
 
 文部科学省は、小中高校生の9%にアレルギー性鼻炎があり、6%にぜんそくがあること(同省調査)を受け、今年2008年4月25日、アレルギー疾患に対応する「学校向けガイドライン」を発表した。そこでは、「学校生活管理指導表」を学校が保護者に配布、アレルギー疾患のある子どもの保護者から病型や留意点などを主治医などに記入してもらって学校に提出、教職員で情報を共有化することなどを盛り込んでいる。どの教職員も閲覧できるように管理して情報を共有化、給食への対応など学校の取り組みに生かすとされている。
 
 ところで、国の食育基本法(2007年6月10日成立)と通じる岐阜県食育基本条例は一昨年2006年4月1日施行された。それに基づく県食育推進基本計画の第4章の2「学校、保育所、医療機関等における食育の推進」の項では、取組方針「学校給食における食育の充実」として、「集団給食の場における食物アレルギー等への対応」も挙げ、「市町村の取組」につき「小中学校や地域の特色を生かした食育の推進」としている。

 名古屋市の公立小学校261校全校では、2007年から全校で、牛乳などの乳製品、卵、マヨネーズ、ごまとピーナツの種子類4品目について、食物アレルギー除去食を実施した。

 他方で、いまだ、保護者側にも社会全体にも、アレルギーの認識が薄いという現実も続く。知らないままに被害を深くする子どもたちが少なくないと私は危惧している。
本年4月の「学校向けガイドライン」について配布状況や現場の対応、そして教育長の感想は簡潔にどのようか。
8. 前述の 「学校生活管理指導表」に関して、市内での配布状況(結果があれば結果)、現場の対応、そして教育長の感想は簡潔にどのようか。

9. 当然、学校給食における具体的なアレルギー対応も求められるべきことである。
 学校給食を行政サービスの問題として捉えると、望ましい給食について、最終的には「うちの教育委員会の政策判断だ」との意見もあり得る。しかし、その視点は誤っている。学校給食法及び同施行令は、学校給食に従事する職員の給与や人件費を原則として学校設置者の負担とし、食材費等を保護者の負担としている。この学校給食の趣旨・目的、法令の規定からすれば、子どもたちが食べて支障のない給食を提供することは、保護者側ではなくて行政側の責務であることが明らかだ。

 しかし、最近、山県市は、国や県と方向を逆にし、職員的マイナス等の理由からか、給食における対応を後退させたと受け止める。
 今後、日本人にとってアレルギーは増えることはあっても減ることは無く、現在の行政や社会の認識の深まりなどの状況を考えると、将来の子どもたちを育てる教育委員会においては、学校給食のアレルギー対応について、保護者への周知をはかるとともに、できる限り個別対応にも配慮すべきである。現状の対応はどのようか、今後の方針、方向性はどのようか。
                                       以上

※ 2007年4月1日付け 文部科学省通知   19文科初第125号通知 
 1.「特別支援教育の理念」において、特別支援教育は、「これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施する」、とし、さらに、「障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となる」、としている。
 
※ 卵、乳、小麦、そば、落花生の5品目で、これは「特定原材料」。
あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンの19品目の表示も求められている。

※ 学校給食法 (学校給食の目標)第2条 学校給食については、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次の各号に掲げる目標の達成に努めなければならない。
 3.食生活の合理化、栄養の改善及び健康の増進を図ること。

(経費の負担)第6条 学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、義務教育諸学校の設置者の負担とする。
 2 前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費(以下「学校給食費」という。)は、学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第16条に規定する保護者の負担とする。

※学校給食法施行令(設置者の負担すべき学校給食の運営に要する経費)第2条 学校給食の運営に要する経費のうち、法第6条第1項の規定に基づき義務教育諸学校の設置者が負担する経費は、次に掲げる経費とする。
 1.義務教育諸学校において学校給食に従事する職員に要する給与その他の人件費。
 2.学校給食の実施に必要な施設及び設備の修繕費


(参考)
●  2007年4月1日付け 文部科学省通知 19文科初第125号通知 

● 特別支援教育支援員の配置に必要となる経費に係る地方財政措置の予定について(通知)
 19初特支第17号 平成19年12月27日

平成20年度措置予定概要 措置予定規模
   特別支援教育支援員 30,000人相当 
        (全公立小中学校数に相当する人数)
      措置予定額 約360億円(市町村費)
(参考)平成19年度措置概要 特別支援教育支援員21,000人相当 約250億円
    単位費用算定基準:小学校及び中学校1校当たり840千円

● 公立小中学校における特別支援教育支援員(介助員及び学習支援員等)の活用状況

 
概要図 「特別支援教育支援員」の地方財政措置について(PDF:172KB)
 ・・これらの小中学校に在籍する障害のある児童生徒に対して支援を行う者について「 特別支援教育支援員 」という広い概念で整理し、地方財政措置が行われる。
   < 特別支援教育支援員の業務内容の一例 >
 学校教育活動上の日常生活の介助・・・食事、排泄などの補助、車いすでの教室移動補助など

 学習活動上のサポート・・・LDの児童生徒に対する学習支援、ADHDの児童生徒等に対する安全確保など

 パンフレット 「特別支援教育支援員」を活用するために(平成19年6月)(PDF:1,183KB)

● 平成19年度特別支援教育体制整備状況調査結果について 平成20年3月25日

● 学校にアレルギー対応指針 疾患留意点など教職員が共有 
    2008年4月25日 共同通信
 文部科学省は25日、アレルギー疾患のある子どもの保護者から病型や留意点などを記入した「学校生活管理指導表」を学校に提出してもらい、教職員で情報を共有化することなどを盛り込んだアレルギー疾患に対応する学校向けガイドラインを作成、発表した。
 小中高校生の9%にアレルギー性鼻炎があり、6%にぜんそくがあることなどが判明した文科省調査の結果を受け、同省所管の財団法人日本学校保健会が発行。今月末に全国の学校や教育委員会などに配布する。
 指導表はA4判1枚で、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギー・アナフィラキシー、アレルギー性鼻炎の疾患別に(1)疾患の有無(2)疾患の内容(3)処方薬(4)学校生活上の注意点(5)緊急連絡先-などを記載する。
 幼稚園や学校が保護者に配布、保護者は主治医などに記入してもらった上で学校に提出する。どの教職員も閲覧できるように管理して情報を共有化、発症した際などの緊急時のほか、給食への対応など学校の取り組みに生かす。

 ↓ これがそのガイドライン 
    ↓ (財) 日本学校保健会 学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン
学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン 目 次 
第1章 総論
   ~「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」に基づく取り組み~
1.すべての児童生徒が安心して学校生活を送ることのできる環境作りをめざして…… 3
2.アレルギー疾患とその取り組み……………………4
  2-1 アレルギー疾患とは………………4
  2-2 緊急時の対応…………………7
  2-3 学校生活で求められる配慮・管理………………8
3.「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」に基づく取り組み………10
 3-1 アレルギー疾患の特徴を踏まえた取り組み………10
  3-2 「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」とは………………11
  3-3 取り組み実践までのながれ…………………14
  3-4 保護者や主治医への説明…………………16
  3-5 管理指導表の取り扱い………………17

第2章 疾患各論
1.気管支ぜん息…………………21
  1-1 「病型・治療」欄の読み方…………………22
 1-2 「学校生活上の留意点」欄の読み方………………30
2.アトピー性皮膚炎……………37
  2-1 「病型・治療」欄の読み方………………38
 2-2 「学校生活上の留意点」欄の読み方……44
3.アレルギー性結膜炎…………………51
 3-1 「病型・治療」欄の読み方…………52
  3-2 「学校生活上の留意点」欄の読み方…………56
4.食物アレルギー・アナフィラキシー………………59
  4-1 「病型・治療」欄の読み方………………61
  4-2 「学校生活上の留意点」欄の読み方………………62
5.アレルギー性鼻炎……………………81
  5-1 「病型・治療」欄の読み方……………………82
  5-2 「学校生活上の留意点」欄の読み方………………85


 これが、その用紙 ⇒ 学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)

● 岐阜県食育基本条例 平成18年4月1日 施行

 ⇒ 岐阜県食育推進基本計画
第4章の2 学校、保育所、医療機関等における食育の推進では、
 取組方針「学校給食における食育の充実」として
「集団給食の場における食物アレルギー等への対応」を挙げ、「市町村の取組」として「小中学校や地域の特色を生かした食育の推進」としている。

● 名古屋市 2007年 4品目のアレルギー除去食 今年度から全小学校で実施

 食物アレルギーに関する最新のお知らせ
【宮城】2008年3月 仙台市 アレルギー食に対応の学校給食センター完成

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 先日通告した今回6月議会の一般質問の一つのテーマ。

 市長のボーナスに関して、通常は「基本の給与月額に『所定の月数』を乗じた額」(山県市では約4.5ヶ月分)が1年間のボーナスであるところ、実際には『給与月額の20%増し額』に『所定の月数』を乗じた額」が支給されている。

 この上乗せは違法だから「廃止したら」という質問。

 実は、「基本月額を20%加算した額に対するボーナス」のもともとの由来は、18年ほど前の人事院勧告にあるらしい。・・私も昨年知ったのだけれど。
 一般職員に対する民間格差是正のために、係長以上の職員について職務に応じてボーナスを20%以内で加算すべし、というもの。いわば管理職についての上乗せ。

 これを「管理職」とはまったく別格の「首長」にも適用してしまったというのが経過。
 これまた調べていくと、それより前に、最高裁が「首長に管理職手当ては出せない」ことを示していた。
 
 議員も同じ上乗せ率で支給されていた。昨年12月の一般質問で指摘したら、
今年4月の議員選挙前というタイミングもあってか、3月に議員提案で廃止した。

 だから、もうやめた議員の公金支出は不問にするとして、もともとの「首長」への適用の是非、すなわち法律上の根拠のない支出であることの整理を行うのが今回の一般質問。
 
 今の市長が自治体の首長になってからの上乗せ分総合計額は・・
 首長の給与月額は一般職員よりはるかに高額だから、この合計額はすごい額になる・・・・

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   通告文 2ページ 印刷用 147KB  通告文のテキスト・データは以下のとおり
質問番号 1番  答弁者 市長
質問事項  市長のボーナス加算は廃止すべき
《質問要旨》
 山県市議会は、今年3月、議員提案で「報酬月額の20%を増した額」に期末手当係数を乗じて支給する、いわゆる「ボーナスの上乗せ制度」を廃止した。もちろん県内初で、全国的にも珍しいと報道され、高く評価された。
常勤の市長らの期末手当も議員同様に「月額の20%を増した額」を「基準額」としている(「役職加算」という)( 山県市常勤の特別職職員の給与に関する条例第5条第2項)。

 この役職加算は、1990年平成2年度の人事院勧告に準じる措置であるとされている。同勧告は「職務段階等を基本とした加算措置」としてなされたものである。つまり、市長らの加算は、法第204条第2項が定める「諸手当」のうちの「管理職手当」に該当する。

 ところで、次の判決がある。
住民訴訟における「長に対する管理職手当ての支給は法律上の根拠を欠く」として不当利得返還を命じた判決にかかる自治体の長の控訴を退けた東京高裁の判決は、 「長は、行政上、最高の指揮監督者としての職責を有し、任命権者も、指揮監督者もないから、このような職責にある長に対して管理職手当を支給することは適切ではない。」 とし、さらに同事件の上告を退けた最高裁判決は、 「長は、その管理又は監督の職にふさわしい一切の給料を含めた額を給料として個別的に条例で決定するのが本則であり、給料のほかに更に管理職手当を支給することは、給与体系上異例である。」 としている。

市長は、H20年度予算編成方針でも中期財政計画に基づき「徹底した経費の削減に努める」「職員一人ひとりがコスト意識を持ち」としている。
そこで、法に根拠のないこの加算制度について、財政の厳しい山県市として、しかも、選挙ポスター公営水増し問題等で全国に汚名を広めた自治体として、ここは汚名を挽回する意味でも、市長の決断に期待し、質問する。

1. 市長の「ボーナスの20%加算」としての支給額は1年間の合計で幾らになるのか。

2.  当該役算分としての支出を規定した市の条例は、地方自治法第204条、第204条の2に反した違法な条例ではないか。

3.  議員らも廃止したし、最高裁判決も厳しい。この際だから、市長みずからの判断で、全国に先駆けて、「市長のボーナスの加算制度」を直ちに廃止すべきではないか。         以上

※ 管理職手当本来の趣旨に照らせば、長に対してこれを支給することは、給与体系上異例である(最高裁昭和五〇、一〇、ニ判決・昭和四九(行ツ)七〇、判例時報七九五号三三頁)
 地方自治法二〇四条によれば、普通地方公共団体は、当該地方公共団体の長その他同条一項所定の職員に対し、給料及び旅費のほか、条例の定めるところにより同二項の諸手当を支給することができる。
 ところで、右諸手当のひとつである管理職手当は、職制上管理又は監督の地位にある職員に対し、その職の特殊性に基づいて支給される手当である(一般職の職員の給与に関する法律一〇条の二参照)。
 右のような職の特殊性に基づく給付は、本来、給料の額において考慮されるべきものであるが、地方公務員法二五条により職員の給与に関する条例で定められる給料表においては、管理又は監督の地位にある職員とそうでない職員とを含めて等級ごとに給料の額が決定される関係上、その給料額だけでは管理又は監督の地位にある職員に対してその職務と責任に応じた適正な給与を必ずしも確保することができないために、給料とは別に右職の特殊性に応じた額を手当として支給することによって、給料を補充し、全体としての給与の調整を図ろうとするのが、右管理職手当の趣旨であると解される。
 この趣旨に照らして考えれば、管理職手当の支給対象としては、地方公務員法上前記給料表の適用を受ける一般職の職員がもともと予定されているものというべきであって、同法四条により右給料表の適用を受けない特別職に属する地方公共団体の長については、その管理又は監督の職にふさわしい一切の給料を含めた額を給料として個別的に条例で決定するのが本則であり、一般職の職員に対するように給料のほかに更に管理職手当を支給するというようなことは、給与体系上異例であるといわざるをえない(国家公務員については、特別職及びいわゆる指定職に属する職員につき、その俸給が管理職手当相当分を含めた額として決定されるべきであるとの趣旨から、管理職手当に相当する特別調整額は支給されないこととなっている。特別職の職員の給与に関する法律二条及び一般職の職員の給与に関する法律一九条の五参照)。

※ 東京高等裁判所 昭和46年(行コ)22号 昭和49年05月29日判決 不当利得返還等請求控訴事件 行裁例集25巻5号462頁
 区長は、補助機関たる特別職および一般職の職員の任命権者であり、同区にあっては行政上、最高の指揮監督者としての職責を有するものであって、同区長については行政上のいわゆる任命権者も、指揮監督者もないのであるから、このような職責にある区長に対して前記趣旨の調整をはかるべき管理職手当を支給することは適切ではなく、その職責の重要、困難性にふさわしい一切の給付をふくめた額の給与(地方公務員法第二四条以下参照)を個々具体的に条例をもって定めて支給されるのが適切であると解されるのであるから、このような点から考えれば、前記条例第四条にいう「諸手当」に管理職手当をふくませることは適切でないものと解するのが相当である。

※ 人事院月報(1990年9月号)の「給与勧告の骨子」の「(3) 期末・勤勉手当の改定 イ 新たな加算措置の導入」において「民間の特別給の支給状況を踏まえ、係長級以上の職員に、職務段階等に応じ、手当額算定の基礎額に俸給及びこれに対する調整手当の合計額の20%以内の額を加算」とされ、勧告前文には、「係長級以上の職員について職務段階等を基本とした加算措置を講ずる必要がある。」とある。

※ 地方自治法 第204条 普通地方公共団体は、普通地方公共団体の長及びその補助機関たる常勤の職員、委員会の常勤の委員、常勤の監査委員・・対し、給料及び旅費を支給しなければならない。

2 普通地方公共団体は、条例で、前項の職員に対し、扶養手当・・管理職手当、期末手当、勤勉手当、期末特別手当・・又は退職手当を支給することができる。

3 給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。

第204条の2 普通地方公共団体は、いかなる給与その他の給付も法律又はこれに基く条例に基かずには、これを第203条第1項の職員及び前条第一項の職員に支給することができない。


(ブログでは関連情報にリンク)
●地方自治法関連部    第8章 給与その他の給付

●市長の報酬と期末手当   山県市常勤の特別職職員の給与に関する条例

別表第1(第3条関係)
  区分   給料月額
  市長   825,000円
  副市長 680,000円
別表第2(第5条関係)
  区分         支給率
          6月     12月
 市長、副市長 100分の212.5 100分の232.5

●東京高裁判決関連  判決の要旨 ・ 最高裁Webページ
  「 昭和46(行コ)22    事件名 不当利得返還等請求控訴事件
   裁判年月日 昭和49年05月29日   裁判所名 東京高等裁判所
  判示事項 特別区の区長に対する管理職手当の支給が法律上の根拠を欠くとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づく不当利得返還の請求を認容した事例」

 同高裁判決の全文は ・ 最高裁 Webページ にあり

●第2章 職員の給与3 給与に関する報告と勧告  人事院月報 1990年9月号
 人事院は、平成2年8月7日、国会及び内閣に対し、給与に関する報告及び勧告を行った

 イ 新たな加算措置の導入
民間の特別給の支給状況を踏まえ、係長級以上の職員に、職務段階等に応じ、手当額算定の基礎額に俸給及びこれに対する調整手当の合計額の20%以内の額を加算

3 官民給与の比較
 (5)特別給
 昨年5月から本年4月までの1年間において、民間事業所で支払われた賞与等の特別給は、別表第5に示すとおり所定内給与月額の5.34月分に相当しており、職員のこの種給与の年間支給割合を上回っている。また、民間における特別給の所定内給与月額に対する支給割合には、別表第6に示すとおり役職段階により相当の差異が認められる。

6 職員の給与の改善
 (2)改善すべき事項
 民間の特別給の支給状況を踏まえ、係長級以上の職員について職務段階等を基本とした加算措置を講ずる必要がある。

 給与に関する勧告
 次の事項を実現するため、一般職の職員の給与等に関する法律(昭和25年法律第95号)を改正することを勧告する。

•1 改定の内容
 (2) 諸手当
  ウ 期末手当及び勤勉手当について
   (イ) 係長級以上の職員の期末手当及び勤勉手当について、その手当額算定の基礎額を、職務段階等に応じ、現行の基礎額に俸給の月額及びこれに対する調整手当の月額の合計額の20%以内の額を加算した額とすること。

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 山県市議会は昨日6月10日開会、一般質問の通告期限は昨日11日正午だった。
 私は、ふるさと納税について3月に速やかに取り組むよう一般質問した。
 ちゃんとやりますから6月にもう一回質問して、といっていた答弁者。
       ふるさと納税の制度開設と3月の一般質問・通告

 しかし、どうも県との調整(?)などのため、まだ様子を見ている雰囲気。

 そこで、別な観点で質問することにした。
 ふるさと納税は、「自分の住んでいない自治体への寄付」が宣伝されているところ、それはそれでいいとして、自分の自治体への寄付にも活用できること。

 その際に、「指定寄付」として使途を指定することで、今まで納税しっぱなしで使い道に納得できなかった住民税について、新たな負担増なく、自治体に「この仕事に使うべし」と『刻印付の納税』ができるのではないか、と言うこと。

 今まででも、住民税の1%を自分の望む団体の活動資金や望む事業に寄付できる自治体はあった。
 それが、自分の住民税の10%もしくは10数%まで使途指定できる、という側面を持っていると思える。

 住民税は所得税にスライドするから、いわば所得の多い人の意向にかかるのは当然。
 とはいえ、たくさん納税している人にも、税の使い道への不満、疑問があるのも
事実。
 税を返すことはできないので、せいぜい、使途指定して納得してもらうのも方法ではないか。
 その人たちの納税の「使途指定」は、市民参加の一形態としても面白いと私は思う。

 ちなみに、「どれくらいの額?」と言うイメージがないと話にならないから、ここ山県市の数字を紹介する。 (正直言って、ここは、税収が少ないけど)

 ふるさと納税は、「個人住民税の所得割額」が対象なので、その部分で検討する。

 人口3万人、課税対象人口2万5500人、実際の課税人口1万3000人。
 山県市の年間の所得割分の合計額市民税は約12億9000万円。  
 だから、課税している額は一人あたり約9万9300円。

 つまり、実際に平均約10万円を払っていることになる。
 実際の課税している1万3000人の内訳を数字を丸めてみる。
 納税  1万円以下は、 600人で合計額   700万円
 納税 10万円以下は、4700人で合計額1億6900万円
 納税 20万円以下は、4200人で合計額3億7200万円
 納税 30万円以下は、1700人で合計額2億8300万円
 納税 40万円以下は、 900人で合計額1億8900万円
 納税 55万円以下は、 600人で合計額  6100万円
 納税 70万円以下は、 170人で合計額  6600万円
 納税100万円以下は、 110人で合計額  5200万円
 納税100万円超は、   80人で合計額  9100万円

 約5千円を差し引かれるとはいえ、この住民税の「1割」に「納税者自ら使途指定」できるとしたら、すごい住民参加だと思う。
 よその自治体に寄付するのもいいけれど、自分の町で税金は私の希望に合わせて使って、もいいのではないか。

 その額も少なくないことは、ぱっと見れば分かる。
 もちろん、自治体職員はそんな無駄(約5千円)をかけて面倒なことしなくても、というかもしれないけれど、よその自治体に逃げていくことを思えば、住民参加の典型としても極めて民主的なことではないだろうか。

 そんな思いで作った今回の一般質問。
 もちろん、ふるさと納税で税が逃げると心配する自治体の防衛策としても有効ではないか。
 (なお、今回、認定NPO法人への寄付などが拡大したのは重要なポイント)

 他の一般質問・2問も追って紹介する。

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ここのところ6位、7位、8位あたり

   通告文 2ページ 印刷用 120KB  通告文のテキスト・データは以下のとおり
質問番号3番  答弁者  副市長
質問事項  ふるさと納税の検討状況と指定寄付による住民参加のすすめ
《質問要旨》
 ふるさと納税は、自分の住む自治体から他の自治体に寄付をすることができる新しい制度として評価されている。都市部など住民が他の自治体に寄付してしまう気配の自治体は歓迎せず、逆に他の自治体の住民からの寄付を見込めるところは躍起になっている。

 ところで、住民の中には、税金の使い道に疑問や不信を持つ人が少なくない。
多額の税金をとられていると感じる人はなおさらである。

 幸い、いわゆる「ふるさと納税」制度は、現在住んでいる自治体に対しても活用することができる。この新しい制度を利用して、税金の使い道を自ら指定できるのではないだろうか。

 そもそも、自治体への寄付は使い道を指定できる(「指定寄付」という)。
基金に対する寄付ができるのはもちろん、例えば「福祉のために」、「若者のために」、「○○地域のために」、「この事業のために」、「図書購入費用に」というように使途を限定して寄付をすることができるはずだ。

今 回の制度改正の特徴の一つは、寄付に伴う税の控除が納税者に著しく優位になったことである。だから、「(指定)寄付」を介することで、自らの納税の一部につき使途を決めることがより容易にできるようになった制度である、ともいえる。

 従来の「個人の納税」が、転じて「自治体運営の自覚的資金提供」という側面を明確にすることができるという、画期的な制度とも言える。自治体の事務事業への市民、納税者の相応の関与が実現する、財政的にも市民参加の一部が実現すると考えることもできる。

 つまり、納税者から見ると、「自分の住む自治体に寄付をする」と「住民税が一部控除される」から、その控除される額を見越して、自治体に使い道を指定して寄付すると最も“効率的”に自治体に使途を指定した資金提供ができる、つまり納税者として公金の使い道を指定できるとも言える。

 ちなみに、「最も無駄(納税者としての余分な負担)なく、効率よく、『ふるさと納税』できるのは『住民税の約1割を寄付した場合』」(「『ふるさと納税』応援サイト」の試算)という。
 もう少し多く10数%の場合、と言う人もいる。

 ふるさと納税にかかるのは「個人住民税の所得割の額」である。
 具体的に、山県市の現状の概要は次のようだ(H19年)。
 山県市の年間の市民税・個人住民税所得割額は12億9100万円。
 課税対象人口は約2万5500人、そのうち実際の課税人口は約1万3000人。
 一人あたりの課税額は約9万9300円、
 つまり所得割額として一人約10万円を納めている。

 この内、平均に近い10万円以上を納めている方の合計は約7800人で合計約11億円。
 20万円以上を納めている方の合計は約3600人で合計約 7.4億円。

 この「1割」がいくらになるかは、計算するまでもない。

 納税者に納得してもらうことは、山県市の大事な仕事だ。そこで問う。

1. 自分の住む自治体から他の自治体に寄付をできると宣伝されている「ふるさと納税」である。市からすれば、市民が他の自治体に「ふるさと納税」すると市の減収になるので重要なことだが、俗にいう「ふるさと納税」は、実は現在住んでいる自治体に対しても適用できる制度との理解でよいか。

2. その際、納税者が使途を「福祉のために」と総枠的に、あるいは「この事業のために」と具体的に指定した場合、自治体側は、「使途の指定」を含めて拒否できないと理解してよいか。

3. 「指定寄付」はどのような手続きが必要か。

4. 市外の人が山県市に寄付することもあり得る。俗にいう「ふるさと納税」の場合でも、各自治体が、受け皿的に各種基金を設けている、受け入れ寄付の使いみちを例示している、などのことは想定されるが、そのことに関係なく、寄付者側で「指定寄付」することができると理解してよいか。

5. 市内の寄付、市外から寄付、市外への寄付につき、それらの交付税への影響はどのようか。

6. 「ふるさと納税」にからみ、自治体としては、納税者側が寄付をしようと思うアピールや体制が必要なのは明らかだ。
 ふるさと納税一連の施策について、検討状況と今後の予定はどのようか。
 市においては「基金」など、明確な目的および使途の確約が提示できかつアピールできるシステムが必要ではないか。そのために、基金を設置してはどうか。
 また、基金は基金として、外部にアピールするために何を想定するのか。                                      以上



 分かりやすいページ
●寄付金額と控除金額の関係 ふたくす  から転載

 「ふるさと納税」は平成21年度納付分(つまり平成20年1月~12月の所得)からスタートしています。
大きな流れ
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

Step1 納税・寄付したい自治体を選ぼう
広報や新聞、自治体のホームページ、さらにはこのふるさと納税応援サイト「ふたくす」などから、寄付を求める自治体や事業の情報を集め、寄付したい自治体や事業を選びます。

また、自治体が募集していなくても、自ら自主的に寄付することも、当然、可能です。

Step2 寄付しよう
直接窓口に行くことにより、単にお金を渡すのみならず、自分の思い・志を自治体職員に伝えることもできます。

他にも、銀行振り込み等も考えられますが、そのような方法が可能かどうかについては、直接、寄付希望先の自治体に確認する必要があります。

住民税等の税額控除を受けるためには寄付したことを示す証明書が必要となりますので、証明書をもらい、保管しておきます。

Step3 税額の控除を受けよう
ここから先は、税の種類等によって、寄付金の控除を受けるための方法が異なってきます。

 寄付自体はいくらでもでき、上限・下限はありません。
 ただ、自身の住民税の額に応じて負担率を最小に抑えられる額がありますので、ここでは、その概要を整理します。

•Point1 原則、自己負担は5,000円
「ふるさと納税制度」を使うと、少なくとも5,000円は戻って来ず、自己負担となります。自治体職員に手間が生じるため、手間賃・手数料とお考えいただければわかりやすいかと思います。

•Point2 住民税の1割程度の寄付であれば控除(返戻)率が高い
住民税の1割程度までは、確定申告をあわせて行うことで、5,000円を差し引いた金額が控除されます。(税額控除)

•Point3 住民税の1割超についても一部控除を受けられる
住民税(所得割)の1割程度を超えた分については、住民税としては寄付金控除として総所得金額等の30%まで、所得税としては40%まで、控除を受けられます。
以上をわかりやすくグラフにしてみました。

•■寄付金額と控除金額の関係


•■寄付金額と控除率の関係


ご覧頂いてわかりますように、住民税の約1割を寄付した場合に、最も控除(返戻)率が高くなります。


●都道府県・市区町村に寄附した場合の税額の軽減額  総務省 のWebページにも詳しい

※ 所得税は寄附を行った年分の所得税から控除され、住民税は寄附を行った年の翌年度分の住民税から控除されます

詳しく説明した町 ●個人住民税における寄附金控除の拡充(寄附金税額控除の創設)について
 [2008/5/7 ver1.00] 北海道 厚岸町の Webページ
★平成20年度税制改正により、個人の住民税に係る寄附金税制が以下のとおり変更となります。
★平成21年度課税分が対象となりますが、住民税は前年の所得をもとに課税するため、平成20年中に支払った寄附金について控除の対象となります。

1.寄附金控除の上限額の引き上げおよび適用下限額の引き下げ      
■控除対象となる寄附金額が下記のとおり拡充されます。
  改正前 改正後
上限額  ・総所得金額等の25%  ・総所得金額等の30%
下限額 10万円以上の寄附金が対象 5,000円以上の寄附金が対象

2.税額控除および地方公共団体に対する寄附金税制の見直し(ふるさと納税制度)  
■現行の所得控除方式から税額控除方式に変更となります。
また、地方公共団体に対する寄附金のうち適用下限額(5千円)を超える部分について、一定の限度まで所得税と合わせて全額控除します。
 
<税額控除の計算方法>
  地方公共団体への寄附金は下記の①と②の合計額を、それ以外の寄附金は①の額を税額控除します。
① (寄附金額-5,000円)×10% (町民税6%,道民税4%)
② (寄附金額-5,000円)×(0.9-所得税限界税率※注1)
※②は、地方公共団体に対する寄附金の場合のみ適用されます。
 ②の額は、住民税所得割額の1割が上限となります。

「※注1」:所得税限界税率…寄附者の所得税の税率のうち最も高いもの

3.条例により控除対象寄附金を指定する仕組みの導入

■地方公共団体が条例により指定した寄附金を寄附金控除の対象とする制度が創設されます。
現行の対象寄附金に、所得税の寄附金控除の対象のうち、条例により指定されたものが控除対象寄附金として追加されます。

<現行の対象寄附金>  
・地方公共団体への寄附金
  ・納税者が賦課期日現在所在する都道府県の日本赤十字社に対する寄附金
  ・納税者が賦課期日現在所在する都道府県の共同募金会に対する寄附金

<改正により対象となる寄附金>
 所得税の寄附金控除のうち,国に対する寄附金および政党に対する政治活動に関する寄附金以外の中から、住民の福祉の増進に寄与する寄附金として各地方公共団体の条例で規定するもの

<所得税の寄附金控除対象>
 ・公益社団・財団法人  ・学校法人 ・社会福祉法人
 ・更生保護法人 ・認定NPO法人 など


 今年2008年2月2日の「週間ダイヤモンド」で全国市町村・税金徴収率ランキングでワースト1の 「合計徴収率40.7%」と認定された福井県勝山市はどうしているのかな?

●地方税法の一部改正に伴う勝山市税条例改正の主な内容
 更新日:2008年5月30日 9時09分27秒 アクセス数:408件
 平成20年4月30日に、平成20年度の税制改正で地方税法や関連法案が改正されました。これに伴い、勝山市では勝山市税条例の一部を改正しました。主な内容は次のとおりです。

■寄附金控除制度の拡充
 市県民税の寄附金控除対象(自治体や共同募金会及び日本赤十字社支部)に、学校法人や社会福祉法人、NPO法人等に対する寄附金の中から、地方公共団体が条例で追加することとなりました。
 また、寄附金控除は所得控除から税額控除となり、上限額を総所得金額等の25%から30%に、また適用下限額が10万円から5千円に引き下げられ、利用しやすい仕組みが導入されました。

【税額控除額の計算方法】
一般の寄附金から5千円を差し引いた額の10%

■ふるさと納税制度の導入
「ふるさと」に対し貢献または応援をしたいという納税者の思いを実現する観点から、地方公共団体へ寄附金の制度が見直されました。
地方公共団体に対する寄附金については、5千円を超える部分について、一定の限度まで所得税と合わせて全額控除されます。
対象となる寄附金は、平成20年1月1日以後のもので、寄附の翌年度の市県民税から控除されます。

【税額控除額の計算方法】
(1)地方公共団体への寄附金から5千円を差し引いた額の10%
(2)地方公共団体への寄附金から5千円を差し引いた額に90%から所得に適用される税率を差し引いた割合を乗じた額 ※この額は、市県民税所得割額の1割を限度とします。
(1)と(2)の合計額がふるさと納税における市県民税の税額控除額となります。


 なお、徴収率の悪さについて、勝山市の釈明は
    勝山市総合行政審議会(第4回)結果概要
1 開催日時  平成16年2月19日(木) 
 【委員】財源確保の観点から、市税の滞納状況はどうか。

 【事務局】大口の法人分を除き、平成14年度現年課税分で2億5,000万円。(件数約750件(人及び法人) 事務局追記)

 【助役】徴収率は、県下7市でも上位である。(※大口の法人分を除く。)


●シーズ=市民活動を支える制度をつくる会  投稿日時: 2007-12-14 10:23:00 (842 ヒット)
 12月13日、与党税制改正大綱が決定された。認定NPO法人制度については、認定の有効期間を5年(現行2年)に延長し、パブリック・サポート・テストの実績判定期間も5年の合算で、5分の1以上とするなど、大きな改善が実現した。また、企業からの損金算入限度枠も拡大された。

 今回の税制改正大綱は、公益法人税制の大改正と認定NPO法人制度の改正が同時に行なわれる、また「ふるさと納税」制が創設されるなど、公益非営利分野や寄附金税制にとって大きな改革となっている。

 認定NPO法人制度に関しては、

・認定の有効期間を2年から5年に延長する。
・パブリック・サポート・テスト(PST)の実績判定期間も5年の合算で5分の1以上とする。
・PSTの分子の受入寄付金総額の基準限度超過額を5%(現行)から10%へ引き上げる。
・独立行政法人や国立大学法人からの補助金等を国の補助金等と同様の扱いにする。
・社員の親族要件や特定の法人に係る要件を廃止する。
・企業からの損金算入限度枠における所得基準を現行2.5%から5%へ引き上げる。


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 今年2月6日の朝日新聞県内版のコラム・「いきいきセカンドステージ」では、 「除草に革命 『紙マルチ』」として、除草剤を使わない稲作りで私が使っている紙のマルチを紹介した。
 マルチは、段ボールから再生して作る幅160センチ、長さ100メートルの巻きロール。
 2ヶ月ほどで土と区別がつかないようになり、いずれ土にかえる。
 専用の田植え機も10数年前から開発されている。

 私のところでは、手植えと機械植えと両方をやっている。
 先日7日は、大学を出た前後の若い人たちが手植えしてくれた。
 昨日は、機械植え。

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4軒の共同の
紙マルチ専用の田植機
の登場
まず、紙を引き出したら
水田の土に圧着、
苗を植え始める
    
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


反対側まで行ったら Uターン
この日、幾分、水が多過ぎて、植えにくいようだ
  


紙ロールは、本体の真後ろの下に1本。これが紙を出していく。
機械の左右・両側では、補充用の1本ずつを携行。
水田のどこで紙がなくなっても、すぐに補充できる



Uターンしたらそのまま、また植える
苗も、その場で補充する
    


機械の植え残しは、どうしても出てくる
そこは、手植えする



機械で植え終わった2ヶ所の水田
    

先日の手植えの水田の植え終わり



以下、7日の手植え部分の写真を再掲するが、
稲の苗作りも載せたのでどうぞ
 ⇒ ◆無農薬稲作。紙マルチに手植え/品種は初霜

幅160cm、長さ100mの紙ロールを二人で広げる
通路として、足幅だけは間隔を空ける
    

両側から植える
1ロールに5条植えにしている。
だから、片側から「一人で3条」と「一人で2条」
    



以下は、2月のブログの再掲。

  ◆稲の紙マルチ栽培。有機農業・無農薬の米づくり。個人や趣味、教材向。三洋製紙・活性炭カミマルチ
   手植えの田植えの様子

  ◆稲の紙マルチ栽培。有機農業・無農薬での米づくり。専用田植機(三菱農機)。マルチ(三洋製紙)
   機械植えの田植えの様子

  ◆紙マルチの効果。水田の稲。畑のうりやカボチャ、やまいもなどの栽培
    植え付けてしばらく様子

  ◆水田の紙マルチで除草剤不要の楽な米作り、楽な農業。ウリ類やヤマイモにも紙マルチ
    3週間後の様子

 ● いきいきセカンドステージ
地域に軸足を移して暮らしを充実させたい熟年世代に発信するコラムです。園芸や有機農業に詳しい山県市議の寺町知正さん、「団塊の世代」の社会貢献や健康づくりを後押しするNPO理事長の中島幸雄さんが交代で執筆します

(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
  除草に革命 「紙マルチ」
   【寺町 知正さん】2008年02月06日

 かつて米作り農家の風物詩といえば、手作業の田植えと四つんばいになっての草取りだった。暑い時期の過酷な労働で腰を痛めることもあって嫌われた。
 私は子ども時代から経験した。成人して自分の意思で有機農業を始めた時も、やはり手押しの除草機と四つんばいの草取りだった。

 私は、小道具を自作して正確に1尺角に苗を植え、手押し除草機が縦と横に通れるようにした。その後、動力付き除草機を導入し、格段に楽になった。それでも、稲株の周りは手で除草しなければならなかった。

 時代は進み、再生紙で作った「紙マルチ」を水田の表面に広げながら苗を植えていく専用田植え機が開発された。約10年前に田植え機を友人らと共同で購入して使っている。何と楽チンなこと。いったん田植えをすませたら、欠株や異物、草があっても紙が破れるから田に入らない。田植えの後、草取りは夏のほんの補助的作業になった。

 この農法は田植え機がなくてもできる。

 紙マルチは幅160センチ、長さ100メートル、重さ約25キロのロールなので、2人で紙の左右を持って水田に広げ、両側から手で苗を植えれば良い。バックして紙を広げつつ植えることもできる。切って幅や長さを変えても使える。変形水田にも有効だ。無農薬稲作に挑んだり、グループで楽しんだりもでき、教材向きといえる。現在では紙マルチに種もみを着けて直まきする方法まである。

 この紙マルチは畑でも使える。
 
 私は6月中旬に田植えをする予定だが、4月から5月にする地域もあるので、今年からぜひ試してもらえるように早めに紹介させてもらった。
 次回は、桜の咲く頃に植えるヤマイモの簡易栽培のことに触れたい。



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 昨日、石原産業四日市工場のホスゲンの製造設備等、内部が公開された。
 午前中は報道機関、午後は地元の人たち。
 「ホスゲンの製造設備については『プラントのメーカーとの秘密保持契約がある』」として報道機関の撮影を拒否してもめたらしい。

 今日は、一般への公開。約70人が申し込んでいるらしい。
 私も行きたかったけど、10時から6月議会の開会の本会議なので・・

 なお、昨日9日、兼松さんの調整で、下記のとおり国機関に申し入れをした。
 国も三重県も、プッシュしないと何もしたがらない。

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      2008年6月9日
経済産業大臣 甘利  明様
厚生労働大臣 舛添 要一様
文部科学大臣 渡海紀三朗様
環境大臣   鴨下 一郎様

                    放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
                                   代表 兼松秀代
                    四日市再生・公害市民塾    代表 中田悌夫
                    くらし しぜん いのち 岐阜県民ネットワーク
                                   代表 寺町知正
        
「チタン鉱石問題に関する対応方針」(四省通達)を守らせ、かつ環境省の「チタン鉱石問題に関する最終的措置について」(通知)実行のための申入書
 私たちは先般5月16日に「チタン鉱石問題に関する対応方針」に関わる四省に対して、放射線量を改ざんして処分場に埋めたアイアンクレーの石原産業(株)による撤去と石原産業(株)による管理を求めて緊急申し入れを行った岐阜県内の2市民団体と、今回新たに参加した石原産業(株)四日市工場がある地元四日市市で公害問題に取り組んでいる市民団体です。

私たちは最近、 四省通達が出された1991年6月6日と同じ日に、環境省が独自に「チタン鉱石問題に関する最終的措置について」(1991年6月6日衛産第25号)という通知(以下、「通知」とします。)を旧厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室長名で、関係府県及び政令指定都市の産業廃棄物主幹部(局)長宛てに出していたことを知りました。

この通知の第1項で「チタン廃棄物のうち廃棄物に起因する空間放射線量率が〇・一四μGy/hを超えるもの(以下『特定チタン廃棄物』という。)」と明確に定義しています。
通知の第3項には「特定チタン廃棄物であることが判明した場合には、チタン製造事業者の責任において回収等必要な措置を講ずることを指導すること。」と、当該県のなすべき対応が明記されています。この第3項は、廃棄物の不法投棄や間違った施設への搬入に対し、まず、原状回復を最優先にする廃棄物政策を特定チタン廃棄物に当てはめたものです。そしてチタン廃棄物の放射線量を偽って処分場に埋めるという悪質な事態を想定して出された、優れた通知です。
まさに石原産業(株)の所業を想定したといっても過言ではない優れた対応策です。

ところが石原産業(株)は
・「処分場周辺で毎年行っている放射線量検査に問題はなく、撤去予定はない」(中日新聞 2008年5月17日)
・「調査では問題がない中、撤去することがいいことなのか行政当局と相談するしかない」(中日新聞2008年6月5日)
と繰り返し、0.14μGy/h以下のチタン廃棄物のみ工場から運び出せるという四省通達に抵触しないよう、測定値を改ざんして基準の最大3倍の放射線量を含むアイアンクレーを三重、岐阜、兵庫各県の最終処分場などに搬出していたのです。四省通達を守らなければならないという意識はみじんもありません。石原産業(株)はどんなに放射線量の高いものを処分しても、覆土してしまい、周辺に放射線の影響がないと考えられる値ならば問題ないと考えています。石原産業(株)によって四省通達の意味も環境省の通知の意味も踏みつけにされようとしています。石原産業(株)の無法を許しては、行政府に対する国民の信頼は得られません。

しかも、チタン廃棄物は処分場に永久に残るため、地形変更困難な場所が増大し、周辺住民の不安が増大することが他県で実証されています。

ところが生まれ変わるとして石原産業(株)社長が公表したコンプライアンス総点検の信頼性が疑問視されています。
例えば

・石原産業(株)社長が本年5月14日に自発的に行った「コンプライアンス総点検」公表が、実は経済産業省の「原因の徹底究明と再発防止について」という要請に基づいたものであったこと(2008年6月5日 朝日新聞)。

・化学兵器に転用可能なホスゲンの無届け製造を元四日市副工場長の独断と罪を押しつけていたが、実は前社長が偽りのリサイクル製品・フェロシルト不法投棄事件の対応時で、ホスゲンによるリスクを回避するために、「経営判断で製造中止を先送りしていた」こと(2008年6月4日讀賣新聞)。

・石原産業(株)の調査では1998年から放射線量の改ざんと公表しましたが、三重県の調査では四省通達が出された1991年から16年間にわたって改ざんが行われていた(2008年6月4日、朝日新聞、讀賣新聞、中日新聞など)。

と報道されています。
当然、県を通じた国への報告も虚偽を重ねており、許し難い行為です。

私たちは四省通達を守らせるために四省により迅速な対応がなされ、なおかつ環境省の通知が四省により十分に尊重され、石原産業(株)の「特定チタン廃棄物」が三重県の指導で石原産業(株)によって回収されることが企業の最低限の義務を守らせることであり、行政府の信頼性を確かなものにするために必須の急務と考えます。
よって四省間の早急な対応を求めます。

   記
1.四省通達を厳格に守らせること。特に「1.講ずるべき措置等(1)工場」を厳守させること。

2.環境省の通知により石原産業(株)の「特定チタン廃棄物」が三重県の指導で早急、かつ円滑に石原産業(株)により回収されるよう、権限と責任を有する関係四省間で早急に方針を確認し、適切な措置が実行されるべく協力体制を確立すること。

3.今回のような悪質で長期にわたる「特定チタン廃棄物」投棄問題を2度と発生させないための法整備が早急になされること。
以上
連絡先 放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜

 (参考) 兼松さんの れんげ通信 と 四省通達は厳守を、環境省「通知」実施に3省の協力を
    中田さんの 四日市再生・公害市民塾

●石原産業施設公開 地元住民50人参加  中日 2008年6月10日

 化学メーカー「石原産業」(大阪市)は九日午後、四日市工場(三重県四日市市)を地元住民に公開した。同日午前に報道関係者に公開したのに続き、約五十人が参加した。

 住民は、織田健造社長や同工場幹部らとともに、無届け製造が明らかになった有毒ガス「ホスゲン」の製造設備など八カ所をバスに乗って見て回った。

 織田社長は報道陣に「工場の公開は皆さんにご理解いただくために最低限必要。工場内のフェロシルトを撤去した後、定期的に開きたい」と述べた。ホスゲンの製造設備については「プラントのメーカーとの秘密保持契約がある」(織田社長)として、午前午後とも撮影を認めなかった。

 十日にも一般と市民団体の計約七十人を対象に公開する。

◆住民にはなお不信の声
 地元住民と報道陣に九日、四日市工場(四日市市石原町)の施設八カ所を公開した石原産業。しかし無届け製造で化学兵器禁止法違反の疑いもあるホスゲン製造設備の撮影は認めなかった。参加した住民からは相次ぐ不正への不信と、今後の改善への期待の声が入り交じった。

 報道陣は、ホスゲン製造設備を含め、八カ所すべての撮影許可を求めたが、織田健造社長は同設備について「メーカーとの秘密保持契約があり、コンプライアンス(法令順守)違反はできない」と認めなかった。

 報道陣が「メーカーとの契約が第一なのか」「公開は反省の姿勢を示す場なのでは」などと詰め寄っても、織田社長は「会社が生まれ変わろうとしている時に私が違反を犯せばすべてが水の泡になる」と繰り返した。

 地元・塩浜地区の住民約五十人は、同社から約一時間、一連の不正の説明を受けた後、バスで工場内を見学。参加者によると、その後の質疑では、八日に明らかになった火災の隠ぺいなど、新たな不正について、改めて追及する声は出なかったという。

 同市塩浜の無職男性(65)は「公開に踏み切ったのはいい方向。定期的に見学できるようにしてほしい」。同市塩浜の会社員男性(43)は「まだ不安は大きいが第一歩として理解はできた」と話した。

 一方、同市川合町の会社員男性(38)は「(五月二十五日の)住民説明会以後も不正が報道され、どれだけ説明されてもむなしい。意識改革には時間がかかりそうだ」と話した。 (山田浩平)

●石原産業工場公開も批判の声 NHK 6月9日 19時7分
 化学メーカーの石原産業が化学兵器にも使われる有毒ガス「ホスゲン」を無届けで製造していた問題で、石原産業は周辺住民に対し、今後も操業を続けることに理解を求めようと、三重県四日市市にある工場を公開しました。しかし、住民からは「いまさら工場を公開しても不信はぬぐえない」などと批判の声が上がっていました。

 石原産業は、四日市市にある工場で有毒ガス「ホスゲン」を農薬の原料として国に無届けで製造するなど、9件の法令違反や基準違反を繰り返していたことを明らかにしています。工場の公開は、今後も操業を続けることに地元住民の理解を求めるためのもので、9日午後、周辺の住民50人余りが工場を訪れ、内部を見学しました。住民たちは、3年前から少なくとも170トン以上の「ホスゲン」が無届けで製造されていたことなどの説明を受けながら、施設を見て回っていました。見学した男性は「長年不正を重ねていて、いまさら工場を公開されても不信はぬぐえない」と話していました。また、別の男性は「怒りを通り越してあきれている」と話していました。石原産業の織田健造社長は「住民に対する説明を尽くし、工場の操業を続けることに理解を得たい」と話しています。

●石原産業 工場火災隠ぺい 県、体制整備など指示へ  2008年6月10日 読売新聞
工場内部を公開し報道陣の質問に答える織田社長(9日) 石原産業は、四日市市の四日市工場で先月23日に作業員1人がやけどを負う火災を起こしながら、同市消防本部などへ届けず、2週間以上にわたって隠ぺいしていたことを明らかにした。石油コンビナート等災害防止法は、火災や有害物質の漏出などが起きた際には、直ちに地元の消防に通報しなければならないと定めており、県は近く、野呂昭彦知事名の文書で厳重注意し、再発防止に向けた体制整備などを改めて指示する。同市消防本部も、行政指導していく方針。

 同社によると、先月23日午前9時50分ごろ、下請け業者の作業員4人が工場内の農薬プラントでポンプの修理中、腐食したボルトを電動カッターで切断していたところ、火花が床に漏れていた溶剤に引火。すぐに消火器で消し止めたが、作業員男性(66)が両足首に軽いやけどを負った。

 現場責任者の同工場有機生産総括部長が事故直後に報告を受けたが、重大事故ではないと判断、工場長や本社に報告せず、消防や警察への通報もしていなかった。部長は「工場からガスが漏れる事故があったばかりで、これ以上の混乱を避けるため隠した」と釈明しているという。

 今月6日夜、織田健造社長に直接火災の情報が入り、翌7日に社長が吉田和彦工場長に調査を指示。同日夜になって、初めて消防本部に連絡したという。

 吉田工場長は8日、同工場で記者会見を開き、「コンプライアンス(法令順守)を徹底しているさなかに不祥事を隠ぺいしてしまい、申し訳ない」と陳謝した。

 織田社長も9日、同工場での会見で「2週間以上も公表が遅れ、心からおわびします」と謝罪し、関係者を厳重に処分していく考えを示した。

●石原産業が工場公開=有毒ガス無届け製造受け-三重   2008/06/09-14:07 時事
 化学兵器にも転用可能な有毒ガス「ホスゲン」を無届けで製造していた問題で、化学メーカー石原産業(大阪市)は9日、三重県四日市市の四日市工場の施設を報道陣に公開した。
 公開されたのは、同社が約40年間にわたりアンモニアガスを海中に放出していた現場や産業廃棄物フェロシルトの保管場所など。ホスゲン製造設備は「契約上の問題」(織田健造社長)との理由で、撮影を拒否した。

●石原産業:産廃汚泥搬出 県、改めて調査約束--大矢知で住民説明会 /三重  
〔三重版〕毎日新聞 2008年6月8日

 四日市市大矢知地区の産業廃棄物不法投棄問題で、県は7日、住民説明会を同市の大矢知地区市民センターで開いた。県は、投棄現場の処分場跡地に埋まる石原産業の産廃汚泥「アイアンクレー」について、改めて周辺への影響がないか調査することを約束した。結果が出次第、住民に報告する。

 県によると、04~06年度に行った現場の安全調査で、入り口近くに1カ所、深さ10~12メートル、14~16メートルあたりで、アイアンクレーが埋まっていることが分かった。覆土も厚く、安全に問題がないと判断したという。

 説明会では、石原産業がアイアンクレーの放射線量率を改ざん、投棄するなど9件の不正を公表したことを受け、住民側から改めて「人体に影響はないのか」「安全性を確認してほしい」との意見が出て、県側も調査を約束した。

 県はこのほか、今年2月まで行った投棄現場の地質調査の分析・評価結果は7月10日までに公表し、処分場を運営していた業者に、7月末までに措置命令の実施計画を提出するよう指導すると説明した。【清藤天】

●石原産業のホスゲン無届け製造、国際条約に抵触か  
2008年6月8日10時58分 朝日

 化学メーカー石原産業(大阪市)の化学兵器禁止法違反容疑事件で、同社によるホスゲンの無届け製造が、化学兵器禁止条約に抵触する疑いがあることが6日、わかった。同社が経済産業省に届け出ていなかったため、化学兵器禁止機関(OPCW)への申告から漏れていた。条約が想定していない事態に、同省は「国際的信用を失墜させる不正行為」と指摘している。

 条約は、化学兵器に転用可能な物質の製造について締約国が、オランダのハーグにあるOPCWに申告することを義務づけており、これに基づき査察を実施している。

 条約は各締約国の化学メーカーが生産する毒性化学物質や、その原料となる物質について、化学兵器として生産される危険性の高さや民生用途としての使用度合いなどを考慮したうえで「表1剤」「表2剤」「表3剤」に区分。化学兵器への転用の有無を調べる検証材料にしている。

 同社が化兵法に違反して無届けで製造していた疑いがもたれているホスゲンは、「化学兵器目的としても使用可能な物質で、かつ民生用途も高い」とされる「表3剤」に該当する。

 経産省化学兵器・麻薬原料等規制対策室によると、国内の500カ所近い化学メーカーの工場などが「表1剤」「表2剤」「表3剤」に該当する化学物質を製造しており、同省はこうした申告内容をとりまとめてOPCWに申告している。

 しかし同社は、05年2月から06年10月にかけて四日市工場(三重県四日市市)で計172.6トンのホスゲンを製造していた事実を、今年4月まで同省に届け出ていなかった。このため同省もOPCWに対して無申告の状態だった。

 OPCWの技術事務局は、申告に基づき、各国内の化学メーカーの事業所などが製造する化学兵器に転用可能な物質について査察を実施している。07年7月までの査察件数は、世界中で計約2900回にのぼるという。

 日本国内では、毎年十数カ所を抜き打ちで査察している。

 だが同社は、同省に届け出をしていなかったため、この査察の対象外になっていた。

 同室は「これまでの調査で、同社のホスゲン製造が化学兵器への転用を意図した事実はないことは断定できるものの、国際的な信用失墜につながる不正行為であることは免れない」と指摘。近くOPCWに対して、同社がホスゲンを無届けで製造していた事実を申告する方針という。

 この事件で、同省は5月30日、同条約の国内の担保法となっている同法違反容疑で、同社を三重県警に告発。これを受けて県警は、同社の強制捜査に踏み切った。(本田直人、月舘彩子)

●石原産業:工場の火事届けず 消防本部が調査を実施 三重  毎日 6月9日
 ホスゲン製造施設前で報道陣に説明する係員=三重県四日市市の石原産業四日市工場で2008年6月9日午前10時33分、大竹禎之撮影
 猛毒「ホスゲン」の無届け製造などが問題になった大手化学メーカー、石原産業(大阪市)の三重県四日市市の四日市工場で5月23日に作業員1人が軽いやけどを負う火事がありながら、消防法などに基づく届け出を7日夜までしていなかったことが8日、分かった。三重県や同市消防本部は同日、現場で原因調査を実施した。

 消防本部や同社によると、火事があったのは農薬プラントで、ホスゲン製造プラントから西に150メートル離れた地点。バルブから漏れ出した少量の溶剤「アセトン」に、ポンプの部品交換作業中に工事器具から出た火花が引火。火を消そうとした男性作業員(66)が両足首にやけどを負ったという。アセトンは固形の農薬原料を溶かすために使い、強い可燃性があるため、第4類危険物に指定されている。

 四日市工場で8日会見した吉田和彦工場長によると、織田健造社長が6日、火事があったという話を聞き吉田工場長に7日連絡した。吉田工場長にはそれまで伝わっていなかった。吉田工場長は「生産部門責任者が大きな事故でないと判断、混乱を避けようと報告しなかったようで、残念。通報が遅れ、深くおわびする」と話した。織田社長は9日「(問題の)隠ぺいをなくすと言っているのに報告がなかった。自らも含め何らかの処分をする」と述べた。

 石原産業は5月28日、事前申請が必要な通気管の取り換えを無届けで行い、重油タンクの天板がめくれる事故を起こした。同消防本部は8日、同社に無届け・無許可の工事や未通報の事故が他にないか調査を指示した。【高木香奈、清藤天】



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 先日、名古屋市民オンブズマンらが、珍しい組み立ての住民監査請求をしたとして大きく報道された。

 「政調費の支出をめぐり、議長の責任を問う住民監査請求は全国で初めて」という。
 その際に、民法の「時効は20年」を用いたという。

 後で引用しておく、全国オンブズ 事務局の内田さんのメモでは
 「・・なんとか市の損害を回復できないか市民オンブズマンの弁護士が考えたところ、平成13年度分については、時効にかけた議長に責任があり、民法上の損害賠償請求権(時効は20年)に基づいて歴代議長が連帯して名古屋市に賠償する義務があるという理屈を立てました。 ・・」
 
 役所の公金や財産の扱いの問題などを是正しようというのが住民監査請求や住民訴訟。そのいろんな裁判資料を見ていても、支出から1年経ったら却下するという1年ルール、職員の賠償責任は短い、事案によっては個別に存在する時効までは大丈夫、そういう判例ばかりだった。

 岐阜県庁の裏金が発覚した2年前、少なくとも昭和30年代から続いていた認定された。しかし、今まで、全国で裏金を返させたのはせいぜい数年程度。
 このとき、今の岐阜県知事は十余年を返還させた。
 しかし、納得しない私たち県民は、素朴に「民法の時効の20年分は利息をつけて返せ! 80億円!」と住民監査請求した。

 みんな、「いくらなんでもそんな理屈はないだろう?!」、公務員や法曹関係者の多くがそう思ったろう。
 でも、前例がないとはいえ、結構、裁判所では通りそうな理屈だと私は思っている。なぜ、もっと早く気付かなかったのだろう・・・というくらい。

 今、岐阜の弁護士の皆さんが住民訴訟を進めてくれていて、弁論は8回目が済んだ。(ただ岐阜県庁裏金事件は、資料が残っていないという別の問題を抱えている)

2006.9.12  ◆岐阜県裏金・過去20年分返還の住民監査請求運動

2006.12.12  ◆(1)過去20年分の80億円の裏金返還請求の住民訴訟データ
       ◆(2) 岐阜県庁、20年分の裏金や退職金の返還を求める訴訟
 (新聞記事⇒)「・・訴状によると、返還を求めるのは梶原前知事と歴代の副知事、出納長、監査委員の計約50人。これらの役職者は予算執行の適正確保に注意、監督義務があったとして、民法に基づき過去20年分の裏金の返還を求めている。
 裏金の損害額は、県のプール資金問題検討委員会の算定に基づき、1986(昭和61)年度から2005年度を約45億円と試算。さらに県公安委員会と県警にも裏金計約7500万円があるとし、遅延損害金も加え約80億円とした。・・」

 今年、名古屋のオンブズ の皆さんの理屈の一部を見て、独り ニタリ とした私。
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2008年4月28日 2時30分 毎日新聞
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政調費:名古屋市オンブズマン、議長に賠償求め監査請求へ
  ⇒  
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

毎日新聞 2008年4月30日

●政調費:不適正な支出で返還請求 市長が市議団に 名古屋
 自民党名古屋市議団の政務調査費の一部に不適正な支出があったとして、市監査委員が松原武久市長に692万円を市議団から返還させるよう勧告していた問題で、松原市長は30日、勧告通りに来月14日までに市に返還するよう市議団に請求した。市議団は返還する意向を示している。

 この問題は、名古屋市民オンブズマンが今年1月、02年当時の市議団の24人分の政調費の共通経費総額1440万円のうち1203万円が目的外に支出されたとして、返還を求める住民監査請求を実施。市監査委員は3月、懇親会や会合に伴う食糧費など692万円について目的外と認め、返還させるよう市長に勧告した。市議団の渡辺義郎団長は「内容を真摯(しんし)に受け止め、的確な対応をして参りたい」とコメントした。【影山哲也】

●政務調査費:「不適切使用の調査を」 名古屋市民オンブズ、県議会議長に要請 /愛知  毎日新聞 2008年4月28日 中部朝刊
 名古屋市民オンブズマン(倉橋克実代表)は22日、県議会の青山秋男議長に対し、県議団に支給されている政務調査費の不適切な利用の有無を調べるよう、調査権限を行使することを求める要望書を提出した。オンブズマンは「政調費の会計帳簿や領収書などを職務上調査できるのは議長しかなく、議長は調査権限を行使してほしい」と話している。

 名古屋市監査委員が先月28日付で、自民党名古屋市議団の02年度の政調費のうち約692万円を不正使用と認定し、返還勧告をしたことを受けて要望した。監査委員が懇親会や会合に伴う食事代の一部を目的外使用と認定したことを受け、オンブズマンは「県議団の各会派の収支報告書にも『茶菓代、弁当代』などの記述があり、自民党市議団と同様、不適正な支出の可能性がある」と指摘している。
 オンブズマンの新海聡弁護士は「当の議長が自身に調査権限があることに気付いていない可能性がある。議長が監視することが適正な政調費の使用の第一段階だ」と主張する。オンブズマンは28日までに調査を実施する意思の有無を回答するよう求めた。【月足寛樹】

●政調費調べず名古屋市損害 住民監査請求、歴代議長が賠償を  中日 2008年5月9日 朝刊
 目的外に支出された政務調査費を調査せず、名古屋市に損害を与えたとして、名古屋市民オンブズマンは8日、歴代の市議会議長6人が1358万円を賠償するよう松原武久市長に勧告を求める住民監査請求をした。
 政調費の支出をめぐり、議長の責任を問う住民監査請求は全国で初めてという。

 請求の対象は、自民党名古屋市議団が2001年度に支出した政調費のうち、使途不明金や、本会議のある日の昼食代などに充てた分。
 この支出について市が返還を請求できる権利は、会計法などの時効により07年4月30日に消滅。この間、議長を務めた6人のだれかが、議長に与えられた権限で会計帳簿などを調べていれば、市に損害を与えることはなかったとしている。

 06年度に議長を務めた岡本善博市議は「請求の内容をまだ見てないのでコメントできないが、議長としての責務は全うしたと思っている」としている。



 以下、全国オンブズ 事務局の内田さんのブログなどから抜粋・引用。詳しくはリンク先を
   2008年 04月 22日  愛知県議会議長に政務調査費調査の申し入れ
 平成13年度の自民党名古屋市議団の政務調査費の「共通経費」のうち13,584,541円が違法・不当に支出されたとして、名古屋市民オンブズマンのメンバー6名は、歴代議長に返還を求める住民監査請求を08/5/8に行いました。
政務調査費の違法・不当な支出につき、議長の責任を追及する住民監査請求は全国初です。
   http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/seimutyousahi/080508.pdf

なお、名古屋市民オンブズマンが行った政務調査費に関する
住民監査請求は今回で4回目です。
 ・平成15-16年度政務調査費(共通経費分) 08/4/24高裁判決 08/5/7上告
 ・平成16年度政務調査費(個人経費分) 現在名古屋地裁係属中
 ・平成14年度政務調査費(共通経費分) 08/4/17提訴 名古屋地裁係属中

--

・08/3/28 名古屋市監査委員 H14年度政務調査費6,923,885円の返還勧告
http://www.city.nagoya.jp/_res/usr/45857/seimuc3.pdf

・名古屋市民オンブズマン 政務調査費特設ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/seimutyousahi/index.htm

全国市民オンブズマン連絡会議 政務調査費特設ページ
http://www.ombudsman.jp/seimu.html

●議長責任追及の住民監査請求 名古屋市政務調査費で   エキサイトモバイル 5月8日
 自民党名古屋市議団に対する政務調査費1人当たり月額55万円のうち、1人当たり月額5万円が「共通経費分」として配分されています。
ところで、西村元市議VS自民党名古屋市議団の名誉毀損の裁判の中で提出された平成9-14年度の「共通経費分」帳簿を名古屋市民オンブズマンが入手・分析したところ、会派内部の会議で昼食代を政務調査費から支給されていたことや、「使途不明金」などが判明しました。

これら支出は政務調査費条例・規則・使途基準規程に違反するのですが、平成13年度以前についてはすでに会計法上の時効(5年)にかかっています。
なんとか市の損害を回復できないか市民オンブズマンの弁護士が考えたところ、平成13年度分については、時効にかけた議長に責任があり、民法上の損害賠償請求権(時効は20年)に基づいて歴代議長が連帯して名古屋市に賠償する義務があるという理屈を立てました。
(平成9-12年度は「調査研究費」時代なので、当方の理屈が使えません。)

平成14年度の自民党名古屋市議団の政務調査費共通経費については、名古屋市監査委員が、08/3/28づけで6,923,885円の返還勧告を出しました。[外部リンク]
平成13年度も同様の支出をしています。
監査委員がどう判断するか注目したいと思います。

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 先日、議長から「クールビズの実施について」との文書が送られてきた。

 「省エネの一環として実施されていますクールビズにつきまして、本会議(6月から9月までの期間)においても今年度から導入することにしました」

 10年以上前から(最初から)、ネクタイをしないで議場にいる私は、「ネクタイをつけろ」と言われ続けてきた。
   99年3月議会 議会の品位に関する決議案の提案と質疑

   99年3月議会 寺町議員の処分要求 の 審議記録
 (ありもしないことで「品位の決議」を提出した議員の処分要求。これを見て、一部議員が“まね”をしてこちらの処分要求も出した。)

 「ネクタイは議員の(客観的な)品位」だという。
 けれど、それがあっさりとかわった。
 「ネクタイは品位」が正しいとするなら、「省エネ・呼びかけ」などに負けるはずはないのに。

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●【官房長官会見(1)】クールビズ「首相、あまりお好きではないのかも」(27日午前) (1/2ページ)  サンケイ 2008.5.27 11:56
 町村信孝官房長官は27日午前の記者会見で、地球温暖化対策のクールビズがスタートするのにあわせ、6月6日の閣議は全閣僚が「かりゆしウエア」を着用することを27日朝の閣僚懇談会で申し合わせたことを明らかにした。“ネクタイ派”の福田康夫首相がクールビズをすることについて「あまりお好きではないのかもしれないが、やはり自ら率先垂範というお考えではなかろうか」と述べた。

【閣議】
 「おはようございます。今朝の閣議の概要をまず申し上げますけれども、一般案件としてインドネシアとのEPA効力発生のための公文の交換等、23件および人事案件が適用されました。大臣発言としては、交通安全白書、これは国民生活担当大臣ですが、これは、ちょっと特筆に値しましてですね、平成19年の道路交通事故の死者数が5744人と、54年ぶりに5000人台になったということで、今、車の数がこの54年間にどれだけ増えたかということを考えますと、大変画期的なことであるかなと、シートベルトの着用率の向上、飲酒運転等、悪質危険性の高い自己が減少していることなどなどという分析があるようでございます。考えてみると大変なことですが、でも、逆にいえば、まだ、5000人を超える方々が亡くなって、毎年亡くなるというには、これはこれでまた、大変なことでありますから、さらに減らす努力をしていかなければいけないんだろうと思います。経産大臣からは、19年度エネルギー白書、少子化担当大臣からは、食育月間、6月は食育月間であるということであります。環境大臣からは、昨日終わりましたG8環境大臣会合の定見について発言がありました。閣僚懇談会では、私のほうから、今年も6月1日から9月30日までの期間、政府全体としてクールビズの励行、室温を28度に抑えるということで各閣僚のご協力をお願いしたところでございます。CO2の排出量削減が狙いであります。また、6月6日の閣議では、各閣僚が、かりゆしウエアを着用するようにお願いいたしました。みなさま方も、もし可能であればご協力をお願いいたします」

 「関連して環境大臣、経済産業大臣、沖縄・北方大臣からの発言がございました。G8環境閣僚、環境大臣会合等もあり京都議定書の第1約束期間が始まっているということでございまして、われわれの生活のスタイルを変えていく、ひとつの具体的な表れとしてのクールビズ等々もあるわけでございまして、これはもう、国民各界各層のご協力というものをお願いをしたいわけでございます。人事案件の中で、内閣経済総合研究所長、黒田昌裕さんが任期満了で退官をして、後任で6月1日付で同じく民間から任期付き職員として前日銀副総裁の岩田一政さんが着任をすることになっております。私からは以上でございます」

●衆院、今年もクールビズ 本会議場では「ご法度」   47news. 5月22日
 与野党は22日の衆院議院運営委員会理事会で、国会内の冷房温度を28度に設定して本会議場以外は軽装で過ごす「クールビズ」を今年も6月1日から9月30日まで実施することで合意した。地球温暖化対策で2005年からスタートし、今年で4年目となる。
 これに先立つ議運委与党理事懇談会では、自民党の小坂憲次国対筆頭副委員長が、衆院本会議場内でもクールビズを認めるよう提案。これには、軽装に以前から難色を示してきた笹川尭議運委員長が反対し、引き続き「ご法度」となった。
 笹川氏は理事会で各党に「品位を汚さない服装で」と注文。さらに理事会終了後、記者団に「暑い、寒いは心の問題だ」と述べ、自身は期間中もネクタイ、上着姿を貫く考えを強調した。

●起承転々   気にくわない夏 /岐阜  毎日 5月27日
 どうにも気にくわないことがある。クールビズだ。
 ある県庁が初めてクールビズを導入した日のことだった。全職員がノーネクタイになっていた。すべからくネクタイを締めていた前日から、「軍隊的」ともいえる見事な変わりよう。鳥肌が立った。
 地球温暖化にストップをかけようという考えには賛同する。ネクタイも上着もいらないのは大歓迎だ。
 だが、ノーネクタイを規則化したり、「皆が締めてないから」「外さないと集団の中で浮くから」と迎合する現状は、どれだけすてきなクールビズファッションが登場しようとも、ネクタイを社会が強制した時代と精神的には何ら変わらない。
 場に適した服装を「自由に」選ぶのが、本当に円熟した大人の社会だろう。クールビズという言葉から、詰め襟の制服を強制された中学・高校時代を連想するのは、天邪鬼(あまのじゃく)な私だけなのだろうか。【荒川基従】
毎日新聞 2008年5月27日 地方版

●サマータイム10年導入めざす 推進議連、今国会に法案  朝日 2008年05月22日19時56分
 自民、民主、公明、国民新各党議員らの「サマータイム制度推進議連」は22日、夏季に時計の針を1時間進めるサマータイム(夏時間)制度を導入する法案を今国会に提出すると決めた。民主党の議連幹部も「今国会の成立をめざす」と語り、2年後から導入される可能性が出てきた。
 日中の明るい時間を有効活用し、エネルギー消費量を抑える狙いがある。毎年3月の最終日曜日に時計の針を1時間進め、10月の最終日曜日に元に戻す。周知期間をとって10年からの施行をめざす。
 議連は04年に発足したが、翌年9月の郵政解散・総選挙のあおりで活動を休止。今年7月の北海道洞爺湖サミットで地球温暖化が主要議題となるため、活動を再開した。日本と時差のない韓国の国会とも連携し、サマータイム同時導入をめざすという。

●首相、サマータイムに前向き 「やってない日本が異例」  朝日 2008年05月26日21時44分
 福田首相は26日、夏季に時計の針を1時間進めるサマータイム(夏時間)制度の導入について、記者団に「やっていない日本が異例。我が国も制度を入れるべきだとの意見が強くなってきている。特に環境の問題があり、私もサマータイムをやってもいいのではないかと思っている」と述べ、前向きな姿勢を示した。
 首相は「かつて日本も戦後一時期(制度を導入)したことがあったが、やめてしまった。今は大体どの国もやっている。党の方でも検討をお願いしている」と語った。

 サマータイム制は、日中の明るい時間を有効活用し、エネルギー消費量を抑えるとされる。北海道洞爺湖サミットを控え、自民、民主、公明、国民新各党議員らの「サマータイム制度推進議連」が制度導入の法案を今国会に提出する方針を固めており、首相の発言で導入論議に弾みがつきそうだ。

●注目集まる「サマータイム制度」 OECD諸国で取り残された日本  日経 2008年5月22日 17時34分
 京都議定書の第一約束期間(2008年~2012年)に入り、日本でも地球温暖化防止に向けて、できる対策はすべて実行することが急務となっている。技術的な取り組みや規制を含めた法的な対応があらゆる場面で検討され、次々に実行に移されようとしていることはご承知の通りである。しかし、社会制度面の対応については、いまひとつ有効な施策が取られていないようだ。

 地球温暖化問題の抜本的な解決のためには、私たち自身のライフスタイルのあり方を見直し、これを環境に優しいものに変えていく努力が求められている。しかし、ライフスタイルそのものは、一朝一夕には変わりにくいものであり、私たち一人ひとりが自分の生活を見直すきっかけが必要だろう。また、当然ながら、このきっかけづくりには、国民の幅広い理解と参加が得られなければならない。

 「サマータイム制度」が、こうした背景のもとに、再び注目を浴びることになった。“再び”というのは、わが国においても過去に何度かこの制度導入について議論がなされてきたからであるが、これは後ほど説明しよう。
サマータイム制度とは、夏季の一定期間(5~7カ月)、時刻を一定時間(通常は1時間)進める制度である。夏の間、時計の針を1時間進めてやることによって、夕方の明るい時間が1時間増える。そのため、夕方から夜間にかけての照明の点灯時間が減り、照明用エネルギー需要を削減できるというのがサマータイム制度の狙いであり、効果でもある。例えば、東京での日中時間は、最短で10時間56分であるのに対し、最長で15時間51分とおよそ5時間もの違いがある。

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 今日6月7日土曜日は田植え。
 除草剤など農薬を一切使わずに栽培してきて、30年近くになる。
 以前は手除草や動力除草機で頑張るしかなかったけど、今は「紙マルチ」に稲の苗を植える。

 畑の横の水田は、地盤が柔らかく、専用の田植え機が使えないので、毎年、手植えしている。
 9日の月曜日は、昨日「代掻き(しろかき)」した別の場所の水田に、田植え機で植える予定。
 稲の品種は「初霜(ハツシモ)」

 この10年くらいは、子どもたちや、その大学の同級生や知人ら20代の若い人たちが、入れ替わりやってきて田植えしてくれる。
 こちらも、若い人に田植え体験をやってもらうのはいいことだと思っているし。
 
 今日は人数が多いようだ。しかも、有機農業を目指している若者も来るらしい。
 だから、私は田には入らず、オニギリを運んだりなどの雑用のサポートだけにしようと思っている。
 夜は、ご馳走とビールでお礼の予定。

 ということで、田植えの進行は、追加でアップしたい。
 
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4月25日
種もみの 塩水選
濃い塩水(過飽和)で 軽いモミを捨て、沈んだ種子を使うべく選別
畑に掘ってある深さ4メートルほどの井戸の
2.5メートル当たりに漬けておく
冷水で暗いところだと発芽に日数がかかるが丈夫な 芽 になる
高温で短期間で発芽させると病気が出る
    
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


5月8日
育苗床の準備
前日に草刈しておいて、当日は整地
まず育苗箱に土を入れる
    


播種前にたっぷりと かん水
播いたら土で被覆 この時は水をかけないことが要
    

(左の写真) 左から2列目だけは 比較用に「一箱1合播き」
 他は、どれも「一箱2合播き」
(右の写真) 左下は2合播き。その上は1合播き。
 その右は1.5合播き。 右下は、まだ
  

新聞をかける
シルバーのフイルムをかけて、さっと水をかけて密着させておく
あとは、雨でも晴れでも、このまま放置
  


5月12日 に のぞいてみる



5月15日
この日から、カバーをはずす
いつも、 オオーッ と声が出るような感動



5月21日   6月1日
たん水育苗  ブール育苗ともいう
  

6月4日 「代掻き」
    

今日6月7日の田植えに続く・・・・

午後1時 追加
まず朝一で
幅160cm、長さ100mの紙ロールを二人で広げる
通路として、足幅だけは間隔を空ける
    

両側から植える
1ロールに5条植えにしている。
だから、片側から「一人で3条」と「一人で2条」
    

昼で1/3弱の済み具合。
夕方4時には終わると予想している。

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 映画やNHKのテレビドラマ「バッテリー」はあさのあつこさんの児童文学小説で800万部の大ベストセラー。テレビは来週が最終回とか。

 ところで、その岡山県美作市で、議会議員がヘンな問題を起こし続けている。

 谷本雄三議員の逮捕=5月30日 ← 「DV転居母子の住所教えろ、美作市議が小学校長に強要」
 岩江正行議員の逮捕=2月18日 ← 「市職員への懲戒処分や建設業者への行政処分を変えるよう副市長をどう喝」
     美作市議会

  「美作」は、「みまさか」と読む。以前は「美作町」だったから、合併したと思われる・・・
          
平成17年3月31日に「美作市」が誕生しました。


 北に飛んで青森県弘前市では、住民訴訟で負けた議員がその政務調査費相当を未返還として、市から提訴されたという。
 地域の前向きな期待は大きいのに、足を引っ張る議員たち。

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●NHKのテレビドラマ「バッテリー」  バッテリーというNHKのテレビドラマについて
 バッテリーはあさのあつこさんの児童文学小説で800万部の大ベストセラーとなっています。
角川映画でバッテリーは映画化されましたが、今度はNHKで連続ドラマ化されました。全10回で毎週木曜日の夜8時に放送されます。中山優馬、高田 翔、森本龍太郎、斉藤由貴、堀部圭亮、千原ジュニアなどの人気のあるキャストでのぞんでいます。BSハイビジョンでも放送されます。(木曜夜6時)
あさのあつこさんのバッテリーは野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞などを受けています。
小説は全部で6巻あり、文庫化されているので気軽に読むことができます。
あさのあつこさんは岡山県美作市に在住しているそうで、バッテリーも岡山の田舎を舞台にしています。

●文学になる地域の魅力  山陽新聞 デスクノート 2008年1月10日掲載
 <空の中央で、雲は、突然ナイフで断ち切られたように、真っ直ぐに細長く割れ、そこから、目に染みる青い空が覗く>

 県南に暮らしているとなかなかお目にかかれない。美作市在住の作家あさのあつこさんのベストセラー「バッテリー」?に登場する魅惑的な空は、美作の冬に、姿を現すという。

 昨年十月からあさのさんを取材。七日から企画「ふるさとよ」(朝刊一面)に連載している。

 旧美作町に生まれ育ち、三十代後半で作家デビュー。三人の子どもが独立した今、書くことに全力投球している。とにかくエネルギッシュな人だ。書くだけでなく、見る、聞く、話す、笑う、歩く、食べる…すべてにおいて好奇心があふれている。美作の自然や人から多くの刺激を受け、作品の中で生かされている。

 一昨年から、映画「バッテリー」で沸いた美作市。今年も、テレビドラマのロケ、放映とバッテリーブームは続く。ただ、人口減少にあえぐ地域は、このブームを単なる経済効果として消費してしまうのか、地域再生への一歩にしていけるのか。地域の力が試される。

 「いいところですよね。ここに来たら、『バッテリー』の冒頭、おろち峠のシーンを思い出します」。昨年十二月、第一回美作市文学祭に招かれた直木賞作家・森絵都さんは、美作市の印象をこう語った。

 美作市という地域は「あさの文学」によって、新しい輝きを放ちつつある。「美作の山を見ているだけで幸せ」「この街に住みたい」と、熱く語るあさのファンも少なくないと聞く。地域振興のヒントがある。
 (編集委員・清水玲子)

●DV転居母子の住所教えろ、美作市議が小学校長に強要 2008年5月30日 読売新聞
 夫の暴力(DV)から逃れるため、市外に転居した女性とその子どもの居所を、子どもが通っていた小学校の校長に調べさせ、転校手続きを取り消させようとしたとして、岡山県警組織犯罪対策2課と美作署は30日、美作市議の谷本雄三容疑者(41)(同市位田)を職務強要の疑いで逮捕した。調べに対し、谷本容疑者は「強要した事実はない」と容疑を否認。同課などは市教委幹部も関与した可能性があるとみて任意で事情を聞いている。

 発表によると、谷本容疑者は昨年6月下旬、知人の妻と子どもの居所を突き止めるため、子どもが在籍していた小学校に押しかけ、男性校長(53)に「今すぐ転校を止めて、連れ戻してこい」などと脅し、電話で「学校が分かったのなら、住所を聞き出せ」などと強要した疑い。
 県警は今年1月、校長から被害届を受け、捜査していた。谷本容疑者が知人に頼まれて居所を探ろうとしたとみて調べている。
 校長はいずれの要求にも応じていないといい、読売新聞の取材に、「(谷本容疑者からの)電話は相当な圧力と感じた」と話した。

●校長脅迫で美作市議逮捕=知人児童「転校させるな」-教委幹部も関与・岡山県警  2008/05/30-13:39 時事
 知人の児童が通っていた小学校の校長を脅し、児童の転校手続きを取り消させようとしたとして、岡山県警組織犯罪対策2課などは30日、職務強要の疑いで、同県美作市議谷本雄三容疑者(41)=同市位田=を逮捕した。「強要した事実はない」と容疑を否認しているという。
 同課などは市教育委員会幹部も関与している疑いがあるとみて、事情を聴いている。
 調べによると、谷本容疑者は昨年6月下旬、知人の児童の転校手続きをした市立小学校の校長(53)に対し、校長室で「今すぐ転校をやめて連れ戻して来い。そうせにゃ、どうなるか分かっとんか」などと怒鳴りつけたほか、数回にわたり校長室に電話をかけ、執拗(しつよう)に転校手続きの取り消し処分などを強要した疑い。

●美作市議 教委幹部と共謀して校長脅す?  
008年05月30日 スポニチ

 岡山県警美作署は30日、知人の子どもの転校先や住所を美作市の小学校長(53)に調べさせようとしたとして、職務強要の疑いで、美作市位田、美作市議谷本雄三容疑者(41)を逮捕した。

 谷本容疑者は子どもの父親と知り合い。母親(44)の居場所を知るため、父親から頼まれた可能性があると同署はみている。

 調べでは、谷本容疑者は市教育委員会の幹部と共謀。昨年6月下旬、校長室に2人で押しかけ、転校手続きを取り消すよう脅迫。その後も計6回、電話をかけ「住所を聞き出せ」などと強要した疑い。容疑を否認している。

 今年1月、校長が被害届を出した。教委幹部からも事情を聴いている。

 谷本容疑者は1997年から旧美作町議。2005年、合併に伴う美作市議選で当選した。

●美作市議を職務強要の疑いで逮捕  2008.5.30 サンケイ
 家庭の事情で市外に転居した女性とその小学生の子供の居場所を美作市の市立小学校長(53)に調べさせようとした職務強要の疑いで、岡山県警組織犯罪対策第二課と美作署は30日、同市議の谷本雄三容疑者(41)=美作市位田=を逮捕、市教委事務局などを捜索した。

 谷本容疑者は2人と別居している児童の父親と知り合いで、県警では2人の居場所を知るために頼まれた可能性があるとみている。調べでは、谷本容疑者は市教育委員会の幹部と共謀。昨年6月下旬に校長室に2人で押しかけ、転校手続きを取り消すよう要求、その後も6回にわたって電話をかけ、「住所を聞き出せ」などと強要した疑い。容疑を否認している。県警は市教委幹部からも事情を聴いている。今年1月に、校長が被害届を出した。
 谷本容疑者は旧美作町議2期を経て平成17年4月、合併に伴う美作市議選で当選した。

●美作市議を職務強要容疑で逮捕  児童転校で小学校長脅す  山陽 2008年5月30日
 小学校長に児童の転校の取り消しを強要したとして、岡山県警組織犯罪対策2課と美作署は30日、職務強要の疑いで、美作市位田、同市議会議員谷本有造容疑者(41)=本名・谷本雄三=を逮捕した。

 調べでは、谷本容疑者は、美作市教委の幹部と共謀。2007年6月下旬、同市内の小学校長(53)が児童の転校手続きをしたことをめぐり、校長室に押し掛け「今すぐ転校を止めて連れ戻してこい」などと脅迫。さらに「早くせにゃどうなるか分かっとんか」「住所を聞き出せ」などと校長室に6回電話し、手続きを取り消させようとした疑い。

 谷本容疑者は「強要の事実はない」と容疑を否認しているという。県警は、犯行の動機などを追及するとともに、市教委の幹部からも任意で事情を聴いている。
 転校は、児童の母親(44)が家庭の事情から申し出たという。今年1月、小学校長が美作署に被害届を出していた。

●美作市議会:市議の職務強要、百条委が初会合 /岡山  毎日新聞 2008年5月8日
 現職市議による職務強要事件などを受けて設置された美作市議会の不当要求行為等に関する調査特別委員会(百条委)の第一回会合が7日、開かれた。

 福島恊委員長は「市議の逮捕・起訴という憂慮される事態となった。3月議会で行政対象暴力の真相を解明し、排除するために地方自治法に基づく調査特別委を設置した。委員会による調査を慎重に進めたい」と述べた。

 続いて委員らは、県暴力追放運動推進センターの皆木英也専務理事から、行政対象暴力の現状と対策に関する説明を受けた。また、市の不当要求行為等防止対策委員会委員長らの参考人招致▽9月定例議会で調査結果を報告▽百条委の原則公開▽調査経費100万円--などを決めた。次回開催期日は未定。【檜山佑二】

●功労市議が水道止められ激怒、どう喝逮捕 - 社会ニュース   日刊スポーツ 2008.2.19

●議場で職員罵倒 美作市議を再逮捕 名誉毀損容疑  岡日 03/13-12:45 岡山県警暴力団対策課と美作署は13日、美作市川上、美作市議岩江正行容疑者(62)=職務強要で逮捕、起訴済み=を名誉毀損の疑いで再逮捕した。

 調べでは、岩江容疑者は、水道料金を滞納している知人が給水を停止されたことに立腹。同市幹部職員の男性(58)が水道の権利を盗んだと決め付け、昨年10~11月に計3回、同市議会の議場内で、議員や職員が十数人いる中「(男性は)水道を売り飛ばした大盗人じゃけんのお。盗人が板に付いとる」などと罵倒(ばとう)し、男性の名誉を傷つけた疑い。

 男性が1月中旬に告訴し、同署などが捜査していた。岩江容疑者は副市長に対する職務強要の疑いで、2月に逮捕されており、調べに対し「行政に圧力を掛ければ要求が通ると思った」といった趣旨の供述をしているという。

●副市長を電話で脅迫=市議を逮捕-岡山・美作   堺 だいすき ブログ
以下ヤフーニュースより引用 2月18日14時0分配信 時事通信
 指名業者の行政処分などをめぐり、岡山県美作市の副市長を電話で脅迫したとして、県警暴力団対策課と美作署は18日、職務強要容疑で、同市議会議員の岩江正行容疑者(62)=同市川上=を逮捕した。

 同容疑者は「電話はしたが、脅迫はしていない」と容疑を否認している。
 調べによると、岩江容疑者は昨年11月14日午前8時20分ごろ、副市長に電話をかけ、思い通りにならない職員の懲戒処分を要求。さらに業者の指名停止処分について「本当なら取り消しだ」と迫った疑い。 

●職務強要:美作市議、容疑で逮捕 圧力これまでにも /岡山   2月19日16時0分配信 毎日新聞
 ◇市が会見「不当要求厳しく対処」
 岩江正行・美作市議(62)が、市職員への懲戒処分や建設業者への行政処分を変えるよう副市長をどう喝した職務強要容疑で逮捕された事件で、美作署は18日午前10時50分から約45分間、市議会事務局を捜索し、06~07年の議事録を押収した。市も安東美孝副市長ら市幹部が午後1時半から記者会見し、これまでの経緯を説明した。
 会見で市側は、被害届を提出した背景として、これまでにも市職員が岩江容疑者から議員の立場を利用した圧力を何度も受けており、複数の職員が入院するまで追い詰められていたことを強調した。

 市は06年、不当要求行為への対策要綱を設置しており、安東副市長は「この段階まで毅然(きぜん)とした対応ができなかったことを反省しなければならない。市民の方々に申し訳ない。今後、過去の事例を確認するため内部調査を行い、同様の不当要求については厳しく対処する」と述べた。
 一方、市議会の春名明議長は「事実関係が確認できないのでコメントできない」と話した。【檜山佑二、植田憲尚】

●職務強要 /市議が副市長どう喝、逮捕 岡山・美作 2月19日17時52分配信 毎日新聞

 岡山県警は18日、同県美作(みまさか)市の皆木照夫副市長(57)をどう喝したとして同市川上、市議、岩江正行容疑者(62)を職務強要の疑いで逮捕した。

 調べでは、岩江容疑者は昨年11月14日朝、市役所に電話をかけ、応対した副市長に、水道料金を滞納した知人が給水を止められたため、担当職員の懲戒処分を求め、「始末せえ」などと脅迫。また、公共工事の工期遅れで市が指名停止処分にしていた同市内の建設会社を更に重い指名取り消し処分にするよう要求した。

●弘前市が政調費未返還で1人を提訴  陸奥新報 5.22
 弘前市は、2003年度に市議に交付した政務調査費をめぐる住民訴訟の仙台高裁判決に基づき、当時の市議7人に総額約182万円を返還請求したが、1人が現在も未納で、法的手段を講じて返還を求めていることが30日、分かった。04年度分についても、同高裁判決に基づき当時の市議22人に返還を請求、このうち2人が現在も未納で、このまま返還に応じない場合は法的手段を講じる考えだ。
 市の政務調査費をめぐる住民訴訟は、いずれも弘前市民オンブズパーソンが青森地裁に提訴。

 03年度分は、昨年4月の仙台高裁判決で七人に総額約182万円を返還請求するよう命じたが、市は判決を不服として最高裁に上告。同10月に上告棄却が決定し二審判決が確定した。

 市議会事務局によると、7人中5人が納付期限の昨年12月25日までに返還したほか、1人は分割で返還済み。残る1人は返還に応じないため、市は地方自治法に基づき今年2月、判決の履行を求めて青森地裁弘前支部に提訴した。
 
 04年度分に関しては、当時の市議22人に総額約504万円を返還請求するよう命じた仙台高裁判決に対し市は上告せず、今年1月に判決が確定した。
 市の返還請求に対し22人中19人が納付期限の3月10日までに返還したほか、1人は分割で返還中。
 残る2人はまだ返還しておらず、市議会事務局は「再度の督促をし判決の履行を求めている。返還に応じない場合は法的手続きを取らざるを得ない」と話している。


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 以前、フィリピンから騙(だま)されて連れて来られて、強制的に働かされていた女性をフォローした。
 その女性は、日本に連れて来られて、置かれた状況を知り、逃げ出した。
 その後、県内の男性と暮らし、2人目の子の出産の前に男性が不明に。

 認知がないと大変なことになると男を捜した・・
 職場(会社)の名称を聞いて、そこも行ってみたけど不明・・・
  ・・・その後、やっと、連絡がとれたけれど・・・

 結局、彼女は出産後、苦しい生活が分かっているフィリピンに送還された。
    そのあたりのことは、連れ合いのブログに
     ⇒ 【私の市民論 第10回】 アリシアさんとハルちゃんのこと
 
 日本の法律の無理・矛盾と「その男」の無情・無責任を痛感した。

 ところで、昨日の大ニュース、
  「最高裁が法律の規定そのものを憲法違反としたのは、これが8例目」

 「判決は裁判官15人中9人の多数意見だが、国籍法がもたらす婚外子差別の憲法判断では、「違憲」が12人で「合憲」が3人」

 「原告のような境遇の子供は、国内だけで数万人いるとの推計もあり、判決は大きな影響を与えそうだ。」

 「日本は血統主義を採用し、単純な「血のつながり」だけでなく家族の結びつきを重視してきた」

 「国籍法は父系優先主義で、出生時に日本人父と法律上の親子関係がある子は国籍を得るが、日本人母と外国人父の子には「帰化」しか認めていなかった」

【違憲判断の理由】
◎ 家族生活や親子関係に関する意識の変化やその実態の多様化を考慮すれば、両親の婚姻で日本との密接な結びつきを認められるというのは、現在の実態に合わない
◎ 諸外国は・・国籍を認めている
◎ 同じ婚外子でも、出生前に認知されていれば国籍が認められる

 最後に、「子どもの国籍を考える会」のWebページにリンク。

 結論は当然なんだけど・・・・

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●「婚外子」4日に大法廷判決 国籍法条項、初の憲法判断も  サンケイ 2008.6.2 18:11
 未婚の日本人父とフィリピン人母との間に生まれ、出生後に父から認知を受けた計10人の子供が、「生後認知に加え、父母の結婚がなければ日本国籍が取得できないと定めた国籍法は憲法違反」として、日本国籍の確認を求めた2件の訴訟の上告審判決が4日、最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎長官)で開かれる。争点は、「父母の結婚」を子供の国籍取得要件にしている国籍法の条項が合憲かどうか。判決は、この条項について初めての憲法判断をする可能性もある。

 原告のような境遇の子供は、国内だけで数万人いるとの推計もあり、判決は大きな影響を与えそうだ。

 国籍法上、原告のように未婚の日本人父、外国人母の間に生まれ、出生前に認知を受けなかった子供が国籍を取得するには、「生後認知」と「父母の結婚」が必要。「生後認知」だけで国籍を取得できるという規定はない。

 この結果、出生後に認知を受けても、父母の結婚の有無によって国籍取得が左右される。これが、法の下の平等を定めた憲法に違反するかが、最大の争点になっている。

 2件の訴訟とも、1審東京地裁判決は違う判断枠組みを取りながら、国籍法の条項を違憲無効と判断。一方、2審東京高裁は「『父母の結婚』の要件を違憲無効とすると、法にない国籍取得要件を司法がつくることになる。それは許されない」などとして、憲法判断をせずに、原告敗訴の判決を言い渡した。

違憲とされた 国籍法 第3条1項
 (この法律の目的)
第一条 日本国民たる要件は、この法律の定めるところによる。

(出生による国籍の取得)
第二条 子は、次の場合には、日本国民とする。
 一 出生の時に父又は母が日本国民であるとき。
 二 出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であつたとき。
 三 日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。
    
(準正による国籍の取得)
第三条 父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得した子で二十歳未満のもの(日本国民であつた者を除く。)は、認知をした父又は母が子の出生の時に日本国民であつた場合において、その父又は母が現に日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であつたときは、法務大臣に届け出ることによつて、日本の国籍を取得することができる。
 2 前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。

(帰化)
第四条 日本国民でない者(以下「外国人」という。)は、帰化によつて、日本の国籍を取得することができる。
 2 帰化をするには、法務大臣の許可を得なければならない。

 ●国籍法の婚外子差別違憲 最高裁、日本国籍認める 
    中日 2008年6月5日 朝刊
 結婚していない日本人の父とフィリピン人の母から生まれ、出生後に父に認知された子どもたちが、日本国籍を取得できないのは違憲として国を訴えた2件の上告審で、最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎(にろう)長官)は4日、「両親が結婚していないことを理由に日本国籍を認めない国籍法の規定は不合理な差別で、法の下の平等を定めた憲法14条に違反する」との判断を示し、2審判決を破棄、10人の原告全員に日本国籍を認めた。

 国籍法の規定を違憲とした最高裁判決は初めて。大法廷の違憲判決は、海外に住む日本人の選挙権を制限する公職選挙法を違憲とした2005年9月以来、戦後8件目。

 結婚していない日本人の父と外国人の母から生まれた子(婚外子)が日本国籍を取得するには、出生後認知の場合、父母の結婚が要件とされる。裁判では国籍法のこの要件が違憲かどうかが争点となり、大法廷は違憲無効と判断した。国会は法改正へ早急な対応を迫られる。

 15裁判官のうち9人の多数意見。ほかに3人が「適切な立法作業を怠った」と、立法不作為による違憲状態と判断したが、うち2人は立法措置での対応を求めて請求を退けるよう主張。合憲と判断したのは行政官出身の横尾和子裁判官ら3人だった。

 多数意見は、両親の結婚要件は1984年の法改正当時は合理的だったとしたが、家族生活や親子関係の意識が変わり、実態も多様化したことを踏まえ▽婚外子差別を禁じる条約を日本が批准▽諸外国は同様の要件を廃止-など社会的変化を指摘。原告らが国籍取得届を出した03年当時には、要件の合理性は失われていたと判断した。

 さらに「国籍取得は基本的人権の保障に重大な意味があり、子の不利益は見過ごせない」と言及。「同じ婚外子でも胎児認知や日本人の母から生まれた子には国籍が認められていることを考えれば、日本人の父の婚外子にだけ国籍を認めないのは不合理な差別で違憲」と結論付けた。

 上告していたのは、関東と東海地方に住んでいる8-14歳の子ども10人。法務局に国籍取得を届けたが、受理されず提訴した。

 1審の東京地裁はいずれも「国籍法の規定は違憲」として日本国籍を認め、原告側が勝訴。しかし2審の東京高裁は憲法判断をせず、原告側の逆転敗訴とした。

●婚外子国籍訴訟 最高裁判決   NHk 6.4
 結婚していない日本人の男性とフィリピン人の女性の間に生まれた子どもたちが日本国籍を求めた裁判で、最高裁判所は、両親の結婚を条件にしている国籍法の規定は憲法に違反するとして、子どもたちに日本国籍を認める判決を言い渡しました。

 訴えていたのは、結婚していない日本人の男性とフィリピン人の女性の間に生まれた首都圏などに住む8歳から14歳の子どもたち10人です。子どもたちは日本で生まれたあとそれぞれの父親から認知され、日本国籍を求めましたが、両親の結婚を条件とする国籍法の規定で認められなかったため不当な差別だと訴えていました。
 
 同じような境遇の子どもたちは国内だけで数万人いるとみられ、判決は大きな影響を与えそうです。最高裁が法律の規定そのものを憲法違反としたのは、これが8例目です。判決のあと、原告の子どもたちは記者会見し、マサミ・タピルさん(10)は「すごくうれしくて、ことばにできません。日本人でしかなることができない警察官になる夢をかなえたいです」と話していました。また、ジェイサさん(11)は「きのうはドキドキして眠れませんでした。勝ったので、きょうはよく眠れると思います。日本のパスポートでハワイ旅行に行きたいです」とうれしそうに話していました。

 原告たちの近藤博徳弁護士は「日本で暮らすにあたり国籍がないと致命的な影響があることを指摘した画期的な判決だ。同じ境遇の子どもたちは日本にも海外にもいるので、国が法律を見直す際は海外の子どもたちを排除しないよう願っている」と話していました。

 町村官房長官は午後の記者会見で、「憲法違反という、たいへん重い判決なので、政府としても厳粛に受け止めなければならない。政府として、よく判決の内容を精査して今後どう対応していくか考えたい」と述べました。そのうえで、町村官房長官は「司法のことに、あまり行政府があれこれ口を出すのはいかがかと思うが、判決をぱっと聞いた感じで言えば、もっともな判決かなという印象は持った。法の下の平等ということで、それは大切な見方だと思う」と述べました。

●判決要旨 婚外子国籍訴訟    2008/06/04 18:59 【共同通信】
 婚外子国籍訴訟で最高裁大法廷が4日言い渡した判決の要旨は以下の通り。

 【多数意見】
 国籍の得失に関する要件をどう定めるかは立法府の裁量に委ねられているが、国籍の取得に関する法律の要件により生じた区別については、立法目的に根拠がなかったり、その区別と立法目的に関連がなかったりする場合には合理的な理由のない差別として憲法14条1項に違反する。

 国籍法3条1項は日本国民の父と日本国民でない母の間に生まれ、父が出生後認知した子について、父母が結婚し、嫡出子の身分を得た場合にだけ日本国籍を認めており、そうでない婚外子との間に区別がある。

 この規定は血統主義を基調に日本と密接な結び付きを示す一定要件を満たす場合に限り出生後の日本国籍を認めるもので、立法目的に合理的な根拠がある。規定が設けられた1984年当時には父母の結婚をその結び付きとみることに相応の理由があったので、要件と立法目的の合理的関連もあった。

 しかし家族生活や親子関係に対するその後の意識の変化や実態の多様化を考えれば、この要件は今日の実態に適さない。諸外国でも法改正などで婚外子への法的差別を解消する方向にあり、もはやこの要件と立法目的との間に合理的関連を見いだすのは困難だ。

 日本人の両親から生まれた嫡出子らは生まれながらに日本国籍が得られるが、同じく日本人を血統上の親に持ち、法律上の親子関係があっても、父母が結婚していない婚外子だけは届け出によっても日本国籍を得ることができない。日本国籍の取得は基本的人権の保障を受ける上で重要な意味を持つことから、この差別で受ける不利益は看過しがたく、立法目的との関連性も見いだし難い。

 したがってこの規定は今日、立法目的と合理的関連が認められる範囲を著しく超える手段で、不合理な差別を生じさせているといわざるを得ない。遅くとも2003年に原告が法相あてに国籍取得届を提出した時点では、この区別は立法府の裁量権を考えても不合理な差別になっており、国籍法の規定は憲法14条1項に違反していた。

 国籍法の基本原則である父母両系血統主義を踏まえると、こうした婚外子の国籍取得の要件から父母の結婚を除けば、国籍法の規定を合理的、合憲的に解釈することが可能で、不合理な差別を解消し、違憲状態を是正することができる。

 この解釈は不合理な差別を生む過剰な要件だけを除いているだけで、裁判所が新たな要件を創設して立法作用をしていることにはならない。原告は法相に国籍取得届を提出したことで日本国籍を得たとするのが相当だ。

 【泉徳治裁判官の補足意見】
 「父母の婚姻」がない限り日本社会との結合関係が希薄とするのは、型にはまった画一的な見方だ。「父母の婚姻」の部分を除いて国籍法3条1項を適用し、日本国籍を付与することが、国際人権規約や児童の権利条約の趣旨に適合する。

 【今井功裁判官の補足意見】
 立法に対し裁判所が平等原則に反し違憲と判断した場合、本来ならば与えられるべき保護を受けることができない者に保護を与えることは、裁判所の責務であって、司法権の範囲を超えない。

 【田原睦夫裁判官の補足意見】
 国籍法3条1項自体を無効とし、生後認知子について、認知の効力を国籍取得にも及ぼす見解は多くの法的な問題を生じ、多数意見の通り、同項を限定的に解釈することが至当だ。

 【近藤崇晴裁判官の補足意見】
 国籍法改正でほかの要件を加えることは立法政策上の裁量権行使として許される。日本国民の父による出生後認知に加え、出生地が国内であることや国内に一定期間居住していることを要件とすることは選択肢になる。

 【藤田宙靖裁判官の意見】
 看過できない差別が生じているのは、条文が「不十分」だからだ。違憲状態の解消には不十分な部分を補充しなければならない。それには婚外子の場合も父母が結婚している子と同様に扱うことが自然だ。

 【横尾和子、津野修、古田佑紀裁判官の反対意見】
 家族の生活状況に顕著な変化があるとも思われない。西欧を中心に非婚でも国籍取得を認める例が多くなっているが、わが国とは社会状況が大きく違う。婚外子の場合は帰化制度が合理的で、条件も大幅に緩和されていることなどから、規定は合憲。仮に違憲としても、認知を受けた子全般に拡大するのは条文の用語や趣旨の解釈の域を超えている。

 【甲斐中辰夫、堀籠幸男裁判官の反対意見】
 国籍法が規定する要件を満たさない場合、国籍取得との関係では白紙の状態が存在するにすぎず、婚外子については、立法不存在、立法不作為の状態であるにすぎない。この状態は違憲だが、規定自体は合憲で、多数意見は法解釈の限界を超えている。違憲状態の是正は国会の立法措置によるのが憲法の原則だ。

●婚外子国籍訴訟判決:比在住母子「日本に連れて行きたい」  毎日新聞 2008年6月4日
 【マニラ矢野純一】フィリピンでも判決を歓迎する声が上がった。「すぐにでもこの子を日本に連れて行きたい」。マニラ近郊に住むエロイサ・スエリイラさん(37)はリュウタロウ君(6)の手を握りしめた。来日し国籍取得届を法務局に出すつもりだ。

 01年に興行ビザで日本に渡り、常連客の日本人男性(59)と知り合い、妊娠した。ビザの期限切れ前に帰国し、リュウタロウ君を出産した。しかし、男性の妻は離婚に同意せず、男性は子供の認知だけしかできなかった。

 「今の生活を抜け出したい」とエロイサさん。実家に居候する代わりに、両親や兄弟の子供ら計10人の食事や身の回りの世話をする生活だ。自由に使える金もなく、肩身の狭い暮らしをしている。「日本で勉強して、電車の運転士になるんだ」。リュウタロウ君がうれしそうに話す。

 エロイサさんが、日本行きを希望するもう一つの理由を話してくれた。今年1月電話で男性がガンを患い余命1年と知った。「子供の将来と男性のためにも早く日本行きが実現できれば」と話した。

 フィリピンのNPO「新日系人ネットワーク」の川平健一専務理事によると、同国内で確認できた日本人とフィリピン人の間に生まれた子供は約700人。うち約2割は父母が婚姻していないが、フィリピンの出生証明書には日本人父の名前があるという。

●婚外子国籍訴訟判決:日本は「家族の結びつき」重視  毎日新聞 2008年6月4日
 国籍制度には、親と同じ国籍を得る「血統主義」と、生まれた国の国籍を得る「生地主義」がある。日本は血統主義を採用し、単純な「血のつながり」だけでなく家族の結びつきを重視してきた

 1950年施行の国籍法は父系優先主義で、出生時に日本人父と法律上の親子関係がある子は国籍を得るが、日本人母と外国人父の子には「帰化」しか認めていなかった。女性差別撤廃条約への署名(80年)を機に84年に法改正され、現行の父母両系主義が採用された。外国人定住者や国際結婚の増加も背景にあり、日本人母と外国人父の子に常に国籍が認められるようになった。

 この際に設けられたのが3条1項で、両親の婚姻が出生の前か後かで日本人父の子の国籍に差が生じないようにするためだった。しかし、生後認知の子を婚姻の有無で区別することには、国会審議でも疑問が示され、国連の権利委員会や自由権規約委員会が懸念を表明した。


子どもの国籍を考える会 トップページ
 子どもの国籍を考える会は、日本人の父親から認知されていない、あるいは十分な養育を受けていない子どもたちとその外国籍の母親、とくにフィリピン人母親の抱える問題をともに考え、可能な支援をおこなうことを狙いとして発足しました。
 とくに、今年2004年には無国籍状態に置かれている子どもたちの実態を捉え、その就籍のためプロジェクトを立ち上げました。直接現場に出向いて調査を行い、就籍の可能性を探ります。みなさまのご支援をお願いいたします。
  ⇒ 子どもの国籍Q&A

   国籍に関する用語解説 から抜粋
【国籍】  ある国に所属するとして公的に登録された籍。基本的人権のひとつと考えることができる。
【無国籍】  いずれの国籍も持たない者。

【日本人】  日本国籍を持つ者。
【帰化】  自己の志望により他国の国籍を取得すること。

【父系主義】 父がその国民である場合、その子にその国の国籍を与える主義。
【両系主義】 父または母がその国の国民である場合、その子にその国の国籍を与える主義。

【血統主義】 その国の国民の血統を持つ子に、その国の国籍を与える主義。
【(出)生地主義】 子がその国に生まれれば、その国の国籍を与える主義。

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 5月21日、つまり先々水曜日の朝日新聞の県内版のコラムの紙面で、シリーズが終わるので、そのあとも、「連載が『隔週水曜日』だったことに合わせ、今後はブログで『私家版・いきいきセカンドステージ』として書く」としました。
 
 さらに、先週水曜日は、「『隔週水曜日』のつもりだったけど、書く側も読む側も 『どの水曜日か』 はとてもわかりにくいので、この際だから『毎週水曜日』に書くことにした。だから、今日・・・」としました。

  ⇒ 5月28日(水)のブログ ◆朝日新聞・県内版・コラム /「意欲」「余裕」をもって

  たまたま内容が長くなったので、次の29日にも触れました
   ◆食用ホオズキ、ストロベリートマト、チェリートマトの栽培、整枝など

 ということで、先々水曜日の紙面記事のとおりに「隔週水曜日」の今日このブログをのぞかれた方も、先週に続いてのぞかれた方もあると思います。
    コラムを読むには ⇒ 朝日新聞⇒私家版いきいきセカンドステージ

 今日は、畑の近況を報告します。
 紙面と違って、ブログは双方向性もありますから、書き込みもどうぞ。

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じゃがいも アンデスレッド
昨年8月に種芋を買って、目出しをして作付けた『秋じゃが』。
冬に掘り残して、土中で芽が出た「種芋」を3月末に定食。
今はすごい勢いで、1メートルを越える株。
「丸ごと種芋」だから、さすがです。
アンデスレッドは味も抜群ですが、花も観賞用になります
(茎も赤い色)
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


6月4日の様子
(左の写真) 左の畝はアンデスレッド  右の畝はアイノアカ
(右の写真) 花はアイノアカ (茎は緑色)
   

昨年8月の芽だしなど
今年3月末に
赤い「アンデスレッド」と 黄色い「アイノアカ」の掘り出し。
そのまま定植。 
  

 サトイモ
 こちらも、昨年春に植えて、
冬に掘り残した芋から、土中で芽が出たイモを
 5月末に定植。ふた畝分ありましたが、密植でひと畝に並べました。

トマト は 雨よけトンネルをかけました。
雨よけトンネル栽培は3年目。
被覆資材も連続使用して3年目。
高原の冷涼地でも、専門農家は雨よけハウスでトマト栽培しますね。
高温多湿の平地では、やっぱり、大きなプラス効果を感じます。
専業百姓だったころは、トマトだけでも何畝もありまたから、
雨よけ栽培は、 願望 でした。
  


ナス と ピーマン
一番果は生育促進のため除去することが多かったですが、
今年はそのままにしています。まもなく食べられるようです。
  


ズッキー と 半白キュウリ
一般の在来のキュウリより 半白キュウリ の方が
ずっとおいしいことを一昨年知りました。
  

島インゲン と 三尺ササゲ
島インゲンは連休に苗を植え ササゲは10日ほど前に種を蒔きました。
「ヤマト(沖縄にいるとき、たしか、本土のことを内地でなく
「ヤマト」というと教えられました)
 そのヤマトのインゲンより 島インゲン は、やわらかく味が深く、
 しかも、長い期間採れ続けることに 昨年驚きました。
 島オクラも同様。 沖縄=島野菜は不思議です。
 加えて、温暖化の進む気候、暖地野菜がこれからの採用候補かも


  


  スイカ ウリ カボチャ 類
 ツルがトンネルから外に伸び始めたので、いったん、トンネル内に戻しておいて、伸びる先の土面をロータリーでかき混ぜて除草。
 このあと、水田用の「紙マルチ」を広げて、その上に ツル を戻して伸ばします。


  大生姜
 昨年は、赤生姜など2種類を5月末の売れ残り半額の「種生姜」として買い、そのまま植えました。
 収穫後は酢漬けなどでたっぷり堪能。いまでも時々食卓に。
 ・・・今年、売れ残りがちっともない・・・・はたと気づいたのは、中国産の問題でニンニクが高騰、それの余波で生姜も作る人が増えたのだろうと・・・くやしい連想。
 やっと、1キロ1500円の「大生姜」の種を見つけました。
 意を決して2袋買いました。
 時期が遅いので、1キロを13個ほどの大きめに分けて植えつけ。
 生姜の「売れ残り半額の種」も、2年続きは当てが外れ、逆に高い買い物に。

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 昨日のこのブログ、アクセスの1割以上が石原産業関連だったようだ。
 告発に基づいて警察が入ったからに違いない。
 そこで最近の情報の整理。

《報道》 
 「(ホスゲンの製造は)地域住民の理解が得られない」との理由で、国や県に別の物質をつくっていると虚偽の報告をしていた」
 「経済産業省が全国で初めて化学兵器禁止法違反容疑で石原産業を5月30日に県警に告発、三重県警は2日午前、四日市工場と本社の家宅捜索を始めた 」
 「毒劇物取締法に違反して劇物のアンモニアガスの伊勢湾への放出は、今年3月中旬まで40年以上続いた」

《社長》
 「こういう会社にしたのは歴代の経営者。私は絶対に変えたい」
 「ホスゲン製造設備について「今後、地元の理解が得られれば再開したい」

《住民》
 「四日市、ひいては日本の恥だ」
 「いつまでも四日市から『公害』のイメージが抜けない」
 「工場廃業が一番の解決法だ」

《毎日新聞・コラム》
 「石原産業と当時の通産省との癒着を指摘した石橋発言」 
 「フェロシルト問題が発覚した時、『また、あの企業か』とうんざりしたのにまたもである」

 昨日、雑誌の取材中に新聞社から捜索に関してのコメントを求められたので私は手短に。
 「またまた、では済まない、またまたまた!の会社。もう、廃業にするしかないんじゃないですか!」
 記者「そうですよねぇ!」

6月2日朝のNHKニュースから
    
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

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 国関係の動きを調整している兼松さんの詳しいデータ
  ⇒ 放射線量改ざんして処分場に捨てたアイアンクレー 国、石原産業、三重県への申し入れ

 三重県環境森林部 は 緩い フェロシルト問題等の石原産業(株)にかかる対応状況

●無届けでガス放出 石原産業、ホスゲン製造過程で  中日 2008年5月17日 朝刊
 石原産業の四日市工場(三重県四日市市)が化学兵器の原料にもなる有毒ガス「ホスゲン」を無届けで製造していた設備から、製造過程で出たガスを大気中に放出しながら、大気汚染防止法で義務づけられた県への届け出をしていなかったことが分かった。
  県によると、2004年7月に建設し、05年2月から本格稼働した製造施設では、原料の化学物質を混合して反応させ、ホスゲンを製造。しかし十分な濃度まで反応しなかった一部のガスは、排出基準以下に処理して大気中に放出していた。この際、ごく微量のホスゲンや同法で特定有害物質に規定される塩素も、そのまま外部に出たとみられる。


 同法では、ばい煙を大気中に排出する施設をつくる際、事前に都道府県へ届け出なければならない。同社は無断で設置し、排出した有害物質の量も書類で提出する必要があるが、報告しなかった。

 ホスゲンの無届け製造を3月に同社から報告を受けた県が4月に立ち入り検査して発覚。同社に報告を求め、今月13日、経緯を説明する文書を受け取った。放出するガスを処理していた設備を県が調べたところ、国よりも厳しい県独自の排出基準をクリアする設定にはなっていたため、人体などへの影響はないという。
 同工場は、この設備以外のばい煙などを排出する施設は同法に基づき届け出ている。ホスゲンの製造自体が無届けだったため、県は「故意に隠した可能性が高い。国と相談して行政処分も含め対応を検討する」としている。

 この製造設備では、06年10月まで計172・6トンのホスゲンを製造。「(ホスゲンの製造は)地域住民の理解が得られない」との理由で、国や県に別の物質をつくっていると虚偽の報告をしていた。

 【ホスゲン】 有毒ガス。農薬や合成樹脂、染料などの原料として幅広く用いられるが、吸い込むと肺水腫や気管支炎などの障害を起こし、死亡する場合がある。第一次大戦では化学兵器として使われた。1994年9月には、当時のオウム真理教の信者らがジャーナリスト江川紹子さん宅に噴霧する事件も起きた。

●ホスゲン「元副工場長が指示」 石原産業が報告書  中日 2008年5月20日 朝刊
 石原産業(大阪市)は、四日市工場(三重県四日市市)で化学兵器の原料にも使われる有毒ガス「ホスゲン」の製造などが無届けだったのは「当時の佐藤驍(たけし)副工場長(70)の指示だった」とする報告書を県に提出していたことが分かった。
 佐藤元副工場長は、産廃のフェロシルトを土壌埋め戻し材と偽って不法投棄した事件を主導したとして、昨年12月の名古屋高裁判決で懲役2年の実刑が確定している。・・・・・今回も「佐藤元副工場長の主導」とする同社だが、実際に無届けを指示したことを示す書類はないという。

●石原産業:伊勢湾にアンモニアガス放出、40年 三重県など調査で判明  毎日新聞 2008年5月23日 中部朝刊
 猛毒ガス「ホスゲン」の無届け製造を公表した大手化学メーカー「石原産業」の四日市工場(三重県四日市市)が毒劇物取締法に違反して行っていた劇物のアンモニアガスの伊勢湾への放出が、今年3月中旬まで40年以上にわたって続いていたことが三重県などの調べで分かった。三重県と四日市市は22日、石原産業が新たに設置したガス除外設備を確認するため工場に立ち入り調査。今月末までに放出時期や量について詳細な報告書の提出を求める。
 
  ・・・・ 船が接岸する桟橋から約300メートルのパイプで工場内のタンクに送られるが搬入後パイプの中に気化したアンモニアガスが残るため、工場内から窒素ガスを送り、伊勢湾の海中に放出していた。液化アンモニアは月3~4回(計300~400トン)搬入され、放出量は1回当たり1~2キロという。
 県は「量的に環境への影響は少ないと思うが、長年にわたる不正行為で許しがたい。工場では他にも多くの毒劇物を扱っており、今後、抜き打ち調査などを行い、監視を強化したい」としている。【田中功一】

==============
 ■ことば    ◇アンモニアガス
 無色の気体で、息が詰まるような強い刺激臭があり、水に溶けやすい。冷却や圧縮で液化する。吸入すると、口や鼻、のど、目などの粘膜がはれるなどの症状が出る。高濃度の吸入では呼吸困難や肺の出血などを起こし、生命に危険が及ぶこともある。

●「恥を知れ」と四日市住民 ホスゲン無届けの石原産業  サンケイ 2008.5.25 20:25
 三重県四日市市の工場で農薬原料で有毒ガスの「ホスゲン」を無届けで製造していた化学メーカー石原産業(大阪市)は25日、四日市市の市民センターで住民説明会を開き、織田健造社長は「重大な問題を起こし、申し訳ない」と謝罪したが、集まった住民約150人からは「恥を知れ」などと厳しい声が相次いだ。

 織田社長は、相次いだ不祥事の背景を「不正に対し上に『ノー』と言えない上意下達の企業風土が原因」と説明。「大幅な人事交流で風通しのよい体質にし、隠ぺいを一切なくす」と強調、今後は産業廃棄物についての環境保全データなどを開示する約束をした。
 住民からは「四日市、ひいては日本の恥だ」「工場を閉鎖したら」などの意見が出た。同社はホスゲンの無届け製造のほか、これまでに土壌埋め戻し材「フェロシルト」不法投棄事件で家宅捜索を受けている。

●社長謝罪にも「恥を知れ」 ホスゲン問題で説明会  5.26 中日
 石原産業(大阪市)の四日市工場(三重県四日市市)で有毒ガス「ホスゲン」を無届けで製造していた問題で、同社は25日、工場がある四日市市塩浜地区の住民への説明会を開いた。織田健造社長は無届け製造を含む一連の不正について陳謝。住民からは企業体質への怒りや、再発防止策を疑問視する厳しい意見が相次いだ。社長が地元住民に直接謝罪したのは初めて。

 約130人を前に、織田社長は「大変重大な問題を起こし、心からおわび申し上げます」と謝罪。住民の求めで立ったまま、不正の概要や対応、廃棄物処理に関する環境データ公表などの再発防止策を説明し「こういう会社にしたのは歴代の経営者。私は絶対に変えたい」と述べた。

 しかし、昭和40年代の硫酸廃液の垂れ流しや四日市公害、フェロシルト事件など不祥事が相次ぐ同社の体質に住民からは「恥を知るべきだ」との声も。
 約20人が「隠ぺい体質をどう改善するのか」「安全に操業できるのか」と質問したのに対し、織田社長は経営トップとして現場の従業員との意思疎通に重点を置いて透明性を高めることなどを約束した。
 また、住民からは「経営陣が大阪にいて地域のことが分かるのか」と四日市市への本社移転を求める意見や、説明会に立ち会った県や市の担当者らに監督責任を求める声もあった。
 同社は説明会後、6月10日に一般向けの工場見学会を開くことを明らかにした。

◆ホスゲンの製造、再開希望
 織田社長は住民説明会後に会見し、現在は稼働を停止しているホスゲン製造設備について「今後、地元の理解が得られれば再開したいと思っている」との意向を示した。
 ただ、説明会で住民から厳しい意見が相次いだことを踏まえ「今日のところをみると大変難しい」との認識も示し、理解が得られなければ設備を撤去する意向も示した。
 製造設備が無届けだったことについては、設備の責任者だった佐藤驍(たけし)元副工場長が「ホスゲンは発生すると即反応し、別のものになる」と当時の経営陣に説明していたことを明らかにし、あらためて元副工場長主導だったことを強調した。

●石原産業:社長、住民に謝罪 再発防止策を説明 四日市  毎日新聞 2008年5月26日 2時22分
 大手化学メーカー・石原産業(大阪市)は25日、四日市工場(三重県四日市市)での9件の不正・不祥事に関し、地元住民を対象にした説明会を工場周辺の同市塩浜地区で開いた。織田健造社長は「誠に申し訳なく、心よりおわび申し上げます」と謝罪。今後、要望があれば自ら他地区の説明会にも出席するほか、6月に工場見学会を開くなどし、信頼回復に努める考えを示した。
 織田社長は、農薬の材料となる猛毒ホスゲンの無届け製造や、約40年にわたるアンモニアガスの伊勢湾への放出など、問題の概要や再発防止策を説明し「二度と起こさない。生まれ変わる」と繰り返した。

 出席した約100人の住民からは「いつまでも四日市から『公害』のイメージが抜けない」「工場廃業が一番の解決法だ」など厳しい意見が出た。
 織田社長は説明会後、記者会見。「過去何度も地元の信頼を裏切った。社長の言うことは信用できないと指摘も受けた。どう責任を果たすかが問われると思う」と述べた。現在休止中のホスゲン製造を今後再開する可能性については「今日の意見では大変難しい。理解が得られなければ(製造設備を)撤去しないといけない」と語った。【清藤天、高木香奈】

● 風にきく  またも石原産業 /三重 〔三重版〕毎日新聞 2008年5月26日 地方版
 津地検担当が決まった駆け出し時代、「厄介なことになった。担当を先輩に戻す」とデスクが言う。「そんなばかな」と食ってかかり、懸命に立ち向かったのが、石原産業事件。もう37年前の話だ。厄介な--とは石橋政嗣元社会党委員長(当時は書記長)が国会で、石原産業と当時の通産省との癒着を指摘した、公害問題史上で知られる「石橋発言」のことだ。

 わんぱくな駆け出しを支えてくれたのは浪曲好きだった当時の某担当課長。「一節聴かせてよ」と頼むと、硫酸混じりの廃液を海に垂れ流した事件捜査のさわりを折り込んでうなってくれた。「国のためだと? 金のためだろう。人の社会を何と心得る」が最後の決まり文句だった。4大公害事件の突破口でもあり、地検もマスコミも熱く燃えていた。

 フェロシルト問題が発覚した時、「また、あの企業か」とうんざりしたのにまたもである。放射線量率が自主管理基準値の3倍にもなるアイアンクレーを四日市市内の産業廃棄物処理場に搬出。毒ガス兵器にもなるホスゲンを生産したのに、虚偽の届け出でこれを隠し続けていた。このほか、残渣(ざんさ)の不法埋設や虚偽報告など計九つもの不法行為が明らかにされた。「コンプライアンス(法令順守)意識が非常に低い企業風土、体質があった」とトップ(織田健造社長)が認めるのだから、何をか言わんやである。「仏の顔も三度」はとうに過ぎた。何も信じられない--が通常の感覚だろう。行政の不退転の介入と、司法当局の鋭いメスが不可欠だ。【橋本明】


●石原産業を捜索 ホスゲン無届け製造容疑  中日 2008年6月2日 夕刊
 化学メーカー「石原産業」(大阪市)が四日市工場(三重県四日市市)で化学兵器にも使われる有毒ガス「ホスゲン」を無届け製造していた問題で、三重県警は2日午前、化学兵器禁止法違反(製造の無届け)の疑いで四日市工場と本社の家宅捜索を始めた。経済産業省が全国で初めて同法違反容疑で石原産業を5月30日に県警に告発していた。

 関係者によると、石原産業は主力製品の一つだった農薬の原料にするため、四日市工場で2005年2月から06年10月にかけてホスゲン172・6トンを経産省に無届けで製造した疑いが持たれている。
 化学兵器禁止法は、ホスゲンなど毒性の強い「第2種指定物質」を年間30トン以上造る場合、翌年の予定量と前年の実績を経産省に届け出ることを義務付けている。違反した法人や個人は30万円以下の罰金が科される。
 経産省は今年3月に石原産業から報告を受け、工場の立ち入り調査などを実施。「住民の理解が得られない」との不合理な理由で長期間にわたって無届けで製造した悪質性の高い違法行為と判断し、3年の公訴時効にかからない製造期間を対象に告発に踏み切った。

 石原産業は今年3月、全社員1600人から過去の不正を報告させ、5月14日にホスゲンの無届け製造を含む9件の不正を公表した。1967年に提訴された四日市ぜんそく訴訟の被告企業6社の一つ。80年には、四日市工場から伊勢湾に大量の硫酸廃液を垂れ流した事件で有罪判決を受けた。

 産廃の「フェロシルト」を土壌埋め戻し材と偽って不法投棄した事件では05、06年の2回、四日市工場などの家宅捜索を受け、元副工場長(70)に懲役2年、法人としての石原産業に罰金5000万円の判決が確定した。
 四日市工場は昨年11月にもフェロシルトを埋めた愛知県瀬戸市内の2カ所に別の産廃を不法投棄したとして再び家宅捜索されており、今回の事件で家宅捜索を受けるのは4年連続。

◆誠実、真摯に対応
 ■石原産業の織田健造社長の話 捜査には誠実かつ真摯(しんし)に対応します。取引先、株主、周辺住民の皆さまにはご心配とご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げます。

●石原産業捜索 「責任所在解明を」 不安と怒りの地元住民  2008年6月3日 読売新聞
 石原産業四日市工場(四日市市)による化学物質「ホスゲン」無届け製造問題は2日、経済産業省の告発を受けた県警が化学兵器禁止法違反(無届け製造)容疑で同工場などを捜索し、刑事事件に発展した。再三、繰り返される「違法操業」に、地元住民からは「責任の所在を徹底的に解明してほしい」と、怒りの声が上がった。

 同工場にはこの日、捜査員約25人が事務所や、ホスゲンを製造していたプラントを捜索、夜までかかって押収した書類を詰め込んだ段ボール箱を運び出した。
 同工場は、フェロシルト不法投棄事件などで、警察の捜査を繰り返し受けていることから、同工場事務管理総括部の種橋和彦部長補佐は「これが最後になってほしい」と唇をかんだ。捜索終了後、本田敬夫副工場長は、住民や関係者に対し「ご心配とご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げます」との織田健造社長名の謝罪文を読み上げ、深々と頭を下げた。

 地元の塩浜地区連合自治会長、伊藤力さん(72)は「捜査では、違法行為の責任が誰にあるのか解明してほしい。地元説明会での『新しい会社になった』という言葉を信じたいが、長年にわたって不正が続けられていただけに不安が残る。会社側も、住民の不信感をなくすため、きちんと説明を続けてほしい」と話していた。

 四日市市環境保全課は「市の指導にかかる水質汚濁防止法に基づく告発は、公訴時効が過ぎ、できなかったが、今後とも立ち入り検査や工場側に説明を求め、チェックを強化したい」と、厳しく指導していく考えを改めて示した。
 一方、野呂昭彦知事は「違法行為に対しては、改めて強い憤りを感じる。違反が明らかになれば、法に基づいて厳しい措置を取る」とのコメントを出した。


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 ひとくちに ウツギ といってもいろんな種類がある。
 同じ仲間も、違う仲間もある。
 ユキノシタやスイカズラの仲間のほか、バラ科にも飛ぶ。
 幾種類かは、植えてある。

  ウツギの仲間 から
【ユキノシタ科】 ウツギ、ノリウツギ、バイカウツギ、ヒメウツギ、ミツバウツギ
【スイカズラ科】 タニウツギ、ツクバネウツギ、ニシキウツギ、ハナツクバネウツギ、ベニバナツクバネウツギ
【バラ科】 コゴメウツギ
【フジウツギ科】 フサフジウツギ、フジウツギ

 文末では「名前の由来」にリンク。

 ところで今日は、10時からの議会運営委員会の傍聴、
 午後は、昨日、テレビ朝日系のサンデープロジェクトで 長崎新幹線のこと をリポートしていたジャーナリストの取材、
 夜は、岐阜県庁裏金20年分返せの住民訴訟の弁護団会議。

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白花だけの種類
バイカウツギ(梅花空木)  ユキノシタ科
西の方に植えた株 
    
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東の方に植えた株
    


赤と白の花の混ざる種類
箱根空木・ハコネウツギ
スイカズラ科 タニウツギ属
別名 ゲンペイウツギ (源平空木)
    


花弁の外がピンク、内は白の種類
さらさうつぎ 更紗ウツギ サラサウツギ
    


     


庭に芳香を漂よわす
スイカズラ(吸葛)  スイカズラ科 
別名:キンギンカ(金銀花)
    

  

詳しく調べるには

スイカズラ科の植物 Caprifoliaceae

イワツクバネウツギ属  ウコンウツギ属  ガマズミ属
スイカズラ属  タニウツギ属  ツキヌキソウ属
ツクバネウツギ属  ニワトコ属  リンネソウ属

おまけ たにうつぎ (5月7日・岐阜市長良公園)
  

野草かんさつ事典 ウツギ から引用
・・名前の由来
 ウツギは“卯木”と書きますが、名前の由来は“空木”です。茎を折ってみると中が中空になっているのがわかります。芽が付く節の部分は埋まっていて中空ではありません。まったく竹のような構造です。しかし、節の部分が簡単には抜けませんからストローの代わりにはなりませんでした。
 ウツギのような低木は多数の枝が株立し、1本の通った幹はありません。少ない投資(エネルギー)で、ある程度に強度があり、長い枝を作るには、パイプのような中空の構造の枝が最も優れています。いくつかの植物群で同じ形態がみられます。例えば、スイカズラやハルジオンがそうでした。同じウツギの名前を持つニシキウツギでは中は白いスポンジ状の髄が詰っています。・・



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 一昨日、5月30日に提出した、選挙カー燃料費・運転手日当・車借上料などの「水増し」分返還を求める住民監査請求の各種データの印刷用ファイルをインターネットにアップしました。転載・転用歓迎。

 30日の提出前の記者会見の最後に私が話したこと。
 「住民監査請求書には書かなかったけど、政治家になろうとする人は潔癖でなければいけない。過去のこともチェックされるということを知ってほしい。
 有権者は、後でチェックする。例えば、今回のように、2007年の選挙も、5年前の2003年前の選挙も。
 今回のことがあっても、県は選挙公営制度を変えないけれど、私たちが過去のことをチェックしたということは、今後の選挙でもチェックされるのだということを十分に認識し、自覚してほしい。
 そうすれば、自ずから適正になると思う。
 そのように考えて住民監査請求します。」

 このコメントは、NHKのテレビも新聞も使ってくたれた。
 やっぱり、真の願いは、何万円の額を返せ、ではない。もう、二度とヘンなことはするな、有権者をだますことはするな・・・・にあるのだから。
 人をだます政治家に、行政との議論や行政のチェックはできない・・・・

 なお、昨日の報道各紙の記事も紹介。
 その記事には、昨年4月の岐阜県議選の燃料費に関して、2人が12月に返還、11人がこの5月に返還、と書かれている。
 誰がどういう理由でいくら返したかは知らないけれど・・・

 当然、監査委員は「返還済み分があった」とだけ認定しつつ、「結論として、2007年分に違法はないから棄却。2003年分は却下」するのだろう、昨年の例から推測すれば。

 昨年のポスター代の返還を求めたときも、住民監査請求中に4人が返還した。
 面白い事態だ。その意味がわかる人は・・・・

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30日のNHKのニュース
   

  

  
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

選挙カーの燃料費や借上料、運転手の日当などの水増し返還住民監査請求資料
●2008年5月30日の住民監査請求の資料
  住民監査請求書の全文
 住民監査請求書 12ページ 印刷用PDF版 271KB  同テキスト版 29KB
  各候補別の諸費のデータ = 実際にはA3版のところ、PDF版ではA4版に縮小しているので拡大してください
   ⇒ 超重量級データです ⇒ 7ページ 印刷用PDF版 1.7MB

 なお、岐阜県の選挙公営などのデータにリンク設定しているのは 
   ⇒ ポスター代、燃料費等、水増・過払分の返還のページ
 
 また、5月30日の住民監査請求の要点やデータをビジュアルに示したブログ 5月31日
     ⇒  ◆住民監査請求/岐阜県議選・選挙公営費の水増と損害回復

●住民監査:03、07年県議選で「選挙カーの燃料費水増し」 山県市議ら請求/岐阜 
毎日新聞 2008年5月31日 

 03年と07年の県議選に立候補した候補者延べ50人が、公費負担される選挙カーの燃料代計約94万円を水増し請求したなどとして30日、市民グループ「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」代表の寺町知正・山県市議ら6人が県監査委員に住民監査請求した。
 同ネットは、燃料費の条例限度額6万6150円の半分の金額で、選挙運動には十分なガソリンが買えるため、50%を超えた部分は水増しだと主張している。

 03年は23人が計112万5354円を請求したが、うち45万6504円が、07年は27人が計134万8688円を請求したが、うち48万5063円がそれぞれ水増し分と指摘。県議に水増し分を返還するよう勧告するよう求めた。
 また、03年(69人)と07年(71人)の延べ140人について、選挙カーの借り上げ料や運転手手当などの費用をめぐる水増しで生じた損害の回復のための行為をしておらず、古田肇知事が職責を怠っており違法と主張。知事の職責で調査をして監査委員に必要な措置を勧告するよう求めている。

 県選管事務局によると、ポスター代の水増し請求が問題となった昨夏以降、07年に当選した現職12人が燃料費を修正し、計33万2462円を県に返納している。【宮田正和】

●「選挙カー費用水増しの返還を」 岐阜県議選巡り監査請求  朝日新聞 2008.5.31
 07年の岐阜県議選で一部の候補者が選挙カーの借り上げ代や燃料費、運転手の日当を県に水増し請求したとして、市民団体の6人が30日、県が水増し分を調査して候補者に返還させるよう県監査委員に住民監査請求した。 
 監査請求したのは「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」。全候補者の公費負担の内容を情報公開請求して集計したところ、燃料費で無投票の一人を含む27人が上限額の50%を超えて請求していたという。水増し分について同団体は、計約48万5千円と算出。また、選挙カーの借り上げ代では61人中33人、運転手の日当でも53人中41人が選挙運動期間の9日分の上限額を請求し、公費負担させていたという。

  ●選挙カー燃料費「水増しの疑い」と住民監査請求 岐阜新聞 2008年05月31日 
 2003(平成15)年と07年の県議選で、選挙公営の選挙カーの燃料費で「条例限度額の50%以上の額は水増し請求の可能性がある」として、住民グループの6人が30日、県監査委員に、候補者らに燃料費の一部48万5063円(07年分)と45万6504円(03年分)の返還を勧告するよう求める住民監査請求を行った。
 請求したのは「くらし・しぜん・いのち県民ネットワーク」の事務局・寺町知正山県市議ら6人。
 監査請求書によると、返還対象としたのは、2回の県議選で立候補した計144人のうち、県条例に定められた選挙カー燃料費の上限額の50%以上を申請した07年の候補者27人と03年の候補者23人。
 県条例により燃料費の上限は1日あたり7350円で選挙期間9日間で最大6万6150円請求できるが、同グループでは1日の走行距離は多くても250キロ程度であると設定、上限額の50%以上を走行するのは難しく水増しの疑いがあるとして、両県議選とも候補者らに50%を超える分の返還の勧告を求めている。
 また、県知事が知事の職責として両選挙の選挙カーの燃料費、借り上げ料、運転手日当などの諸費にかかる水増し分を調べ、必要な措置を勧告することも求めている。

●燃料費で住民監査請求 市民グループ 県議選、水増し指摘
 2003年と07年の県議選で、一部の一部の候補者が選挙カーの燃料費などを県に水増し請求したとして、市民グループのメンバーが30日、該当する人に水増し分を返還させるよう古田肇知事への勧告を求める住民監査請求をした。 
 請求したのは「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」。ポスター制作費や燃料費などを公費でまかなう選挙公営をめぐっては、請求内容の不透明さなどから、各地で上限額を引き下げる動きが相次いでいる。

 県は燃料費の上限を一日7350円と規定。選挙期間が9日間の県議選の場合、候補者一人あたり最高6万6千150円まで請求できるが、寺町氏は「燃費や走行距離などを考えると、上限の50%を上回る分は水増しの可能性がある」と指摘する。監査請求によると、07年の選挙では後に減額訂正した人も含めて12人が6万円以上を受け取り、計27人が上限額の50%を超過。03年も23人が該当し、こうした「水増し分」は、03年、07年の両県議選で計94万円に上るという。(河原広明)

候補者13人が訂正、返還(2008.5.31 中日新聞)
 2007年の県議選で選挙カーの燃料費を県から受け取った候補者57人のうち13人が最近になって請求額の減額を申し出て、余分に支給を受けた計36万4千円を返還していたことが30日、分かった。
 県選管によると、13人のうち11人が当選し、現在は県議。県は支払いを選挙後の昨年6月までに終えている。ところが、一連の水増し請求が昨夏ごろから社会問題化すると、まず二人が昨年12月に減額を届け、残り11人も今月になってから相次いで申し出た。
 返還額はそれぞれ約7千-4万5千円。訂正理由のほとんどが「支給対象ではない選挙カーの『伴走車』の給油分まで請求していた」との内容だったという。
(河原広明)

●県議選で選挙カー代水増しの疑い調査、返還を住民監査請求
 2003年と07年の県議選で、候補者が選挙カーの借り上げ費や燃料費などが水増し請求の可能性があるとして、市民グループ「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」代表の寺町知正・山県市儀ら6人が30日、県監査委員に、知事が独自調査するよう勧告するとともに、水増し分を返還するよう住民監査請求をした。 
 寺町市議は、候補者の多くが挙カーの借り上げや運転手の日当について上限額を請求しているのは不自然として、実際の体験から「限度額の50%が妥当」と推計。ガソリン代などの燃料費では、2回の県議選を合わせて、「延べ50人の94万円が過払いだった」としている。

 寺町氏らは、ポスター代についても上限額の半額を超える分の2900万円の返還を求める住民訴訟を起こしている。
 寺町氏は、今回の監査請求が棄却された場合、同様に提訴する考えを示し、「後でチェックされても恥ずかしくないよう、適正に行う自覚を県議らに持ってもらうことが重要だ」と語った。


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