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てらまち・ねっと



 インフルエンザがはやっている。
 それとは別に、以前世界的な脅威をもたらしたサーズ(SARS)に似たウイルスが、イギリスで人から人へ感染したとされている。
 その後、死者も出ていて、専門家は「大流行の可能性」も、と述べているという。
 ということで、最近の情報を記録しておく。

 ところで、今日は、この地域は昼から雨、という。
 風も吹くというので、3月だし、黄砂も降るのかも。

 なお、昨日、提出した議会の一般質問の通告文は、明日、あさってのこのブログに載せようと思う。

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●SARSに似た新型ウイルス、人から人へ感染か 米当局も警戒
          CNN 2013.02.19
中東から英国に帰国し発症した患者では、家族内感染が起こった可能性がある


SARSに似た新種ウイルス 12人感染、5人死亡(CNN)
2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)のウイルスに似た新型のコロナウイルス(NCoV)が、英国で人から人へ感染した疑いが指摘されている。米当局も上陸の可能性に備え、警戒を強めている。

世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)によると、世界で確認された発症者は計12人で、このうち5人が死亡した。昨年4月、ヨルダンの首都アンマンで初めて見つかった後、カタールやサウジアラビアでも報告されていた。WHOは16日、新たに英国での感染例を確認したと発表した。

新種ウイルスの遺伝子はコウモリが持つウイルスに最も近いことが分かっている。人から人への感染は確認されていなかったが、英国からサウジアラビア、パキスタンを訪れ、帰国直後に発症した患者の家族で、渡航歴のない2人が発症したことが分かった。英国人患者3人のうち1人は軽症だが、残る2人は肺炎や腎不全を併発している。

CDCは米国内の医師らに、急性の呼吸器症状や発熱、せきなどを訴える患者には最近の渡航歴などを尋ねるよう指示した。一方で、人から人への感染が継続的に起きることを示す証拠はないと指摘。同じ部屋にいるだけで簡単にうつるわけではないとの見方を示している。

●SARSに似た新型ウイルスで英国人死亡、家族から感染
          ロイター 2013年 02月 20日
[ロンドン 19日 ロイター] 英国健康保護局(HPA)は19日、SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスに似た新種のコロナウイルス(NCoV)に感染した男性が死亡したと発表した。男性は家族を通じて感染していたという。
NCoVは昨年、中東で患者が多発したことで知られるようになり、これまでに世界全体で12人の感染が確認されている。死亡したのはこれで6人となった。

HPAの発表によると、今回亡くなった男性は、最近サウジアラビアとパキスタンに渡航した家族(現在も治療中)から感染。また、この家族のもう1人も感染したが、既に回復したという。

またHPAは、この家族に接触した100人以上について、二次感染がないか検査したが、全員が陰性だったと明らかにした。

●SARSに似た新型ウイルス、7人目の死者をサウジで確認
      ロイター 2013年 02月 22日
[ロンドン 21日 ロイター] 世界保健機関(WHO)は21日、SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスに似た新種のコロナウイルス(NCoV)に感染し、サウジアラビアの病院に入院していた患者が死亡したと発表した。
 確認されたNCoVの感染例は13件となり、死亡したのはこれで7人となった。

WHOによると、この患者は入院してから2週間後の今月10日に死亡。検査の結果、18日に死因が確認されたという。
WHOは状況を注意深く監視しており、今のところ、空港などでの特別な検査や渡航規制は必要ないとしている。

●SARS似の新型ウィルス「ヒト―ヒト感染」濃厚 専門家は「大流行の可能性」を指摘
           j-cast 2013/2/15
2012年9月に中東で見つかった重症急性呼吸器症候群(SARS)に似た症状を引きおこす新型ウィルスが、ヒトからヒトへ感染する疑いが濃厚になっている。

イギリスでは父子間で伝染したと見られる症例が出ている。英当局は現在のところ拡大の危険はないとしているが、専門家はパンデミックの可能性も指摘している。

11の症例中、5人が犠牲に
問題の新型ウィルスは2012年9月に中東で見つかり、世界保健機構(WHO、ジュネーブ)が注意を呼びかけていた。2003年に猛威をふるい数百人の死者を出したSARSウィルスと同属の「コロナウィルス」で、肺のほか腎臓にも障害を引き起こすとされる。全世界で11の症例が確認されていて、このうち死亡したのは5例ある。

これまで、感染源は動物からと見られていて「ヒト―ヒト感染」は確認されてこなかった。

今回、イギリスで見つかったとされているのは、父から息子への「ヒト―ヒト感染」だ。
中東とパキスタンに渡航歴のある父親が最初に発症し、その後渡航歴のない息子が同様の症状を示した、と英BBCが現地時間2013年2月13日に伝えている。

記事では、「中東への渡航歴のない人物が新型コロナウィルスに感染したということは、『ヒト―ヒト感染』が起きたこと、そしてそれが英国内で起こったことを示唆している」との見方の英国健康保護庁・呼吸器疾患部門長のジョン・ワトソン教授が示している。

ただ、患者の入院している病院の医師や看護師といったスタッフへの感染は確認されていない。そのため、現時点では市中で感染が拡大するリスクは低いと考えられているそうだ。

渡航医学に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授も「現時点では『大規模』に拡大する様相ではありませんが」と前置きしつつ、こう指摘した。

「動物→ヒト感染だけであればどんどん拡大する恐れはありませんが、ヒト→ヒト感染が拡大するとパンデミック(大流行)の可能性もあるということになります」
今後の展開を注視する必要がありそうだ。

●焦点:SARS似の新型ウイルス、感染拡大は「時間の問題」か
             ロイター 2013年 02月 28日
[ロンドン 27日 ロイター] 昨年9月に発見されたSARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスに似た新種のコロナウイルス(NCoV)。専門家たちは同ウイルスの解明を急いでいるが、いまだ明らかにされていないウイルスの潜在能力に戦々恐々としている。

これまで同ウイルスの感染例は世界全体で13件を数え、そのうち半数を超える7人が死亡した。
感染者のうち、6人がサウジアラビア、2人がヨルダンで見つかったほか、英国とドイツの感染者には、中東に渡航歴があるか、もしくは渡航歴のある家族から感染した可能性のあることが分かっている。


米ミネソタ大学感染症研究・政策センターのマイケル・オスターホルム教授は「すでに解明されていることも懸念すべきだが、まだ明らかになっていないことに恐ろしさを感じる」と話す。

昨年9月にロンドンの病院で、カタール人からNCoVが確認されてから1週間もたたないうちに、英健康保護局(HPA)の科学者はNCoVのゲノム配列を調べ、「系統樹」を作成。風邪やSARSのウイルスの仲間であることが分かった。また、スイスやドイツなどでも直ちに研究が開始され、NCoVがヒトに感染しやすく、SARSの治療薬が有効である可能性があることも判明した。

インペリアル・カレッジ・ロンドンのコロナウイルス専門家、マイク・スキナー氏は「NCoVの完全な遺伝子配列が分かっており、何の仲間であるかも解明されている」と述べたが、不明な点もいまだに多く残されている。

<サウジアラビアとヨルダンに注目>
同じくインペリアル・カレッジ・ロンドンのインフルエンザウイルス学者、ウェンディ・バークレー氏は「現時点では、NCoVが拡散していても発病者の数が少ないだけなのか、それとも強毒性の新型ウイルスなのか分かっていない」と指摘する。

これを解明するには、サウジアラビアやヨルダンといった感染者の見つかった国で、NCoVが比較的軽い症状ながら広範囲に感染している可能性を即座に調べる必要がある。

こうした研究が、これまで確認されている13人の感染者は最も重症な「氷山の一角」であることを示す証拠となりうると、スイスにあるカントナル病院のボルカー・ティール氏は話す。同氏は今月、NCoVがヒトの細胞内で効率良く増殖することを示す研究結果を発表している。

また、中東地域の科学者や保健当局者にとって、NCoV感染者を治療し、感染源を突き止めるべく研究している欧州の科学者らとの協力は不可欠となっている。

<ウイルスの巨大ミキサー>

昨年9月に最初の感染例の確認にもつながったHPAの研究者による初期の科学的分析では、NCoVに最も近い種は、コウモリのウイルスである可能性が高いことが分かった。

ウイルスが動物からヒトに感染し、変異していくというのは珍しいことではない。エイズウイルス(HIV)や2009年と10年に世界的に流行した豚インフルエンザのH1N1型ウイルスがよく知られている。

また、独ボン大学の研究チームによると、ヤギが媒介しヒトに感染した可能性もある。

ドイツで治療を受けたカタールの感染者を調べた結果、この感染者はラクダとヤギの飼育場を所有しており、自身が発病する前にヤギ数匹が病気になっていたという。

前出のオスターホルム教授はこの点に注目し、「全ての感染例で、ある特定の動物が感染源だと突き止めることができれば、まだ安心できる」とし、もしそうだとすれば、感染は鳥インフルエンザのような散発性のものであり、ヒトはまだNCoVの保有宿主となっていないことを示唆すると指摘した。

しかし、英国では家族間による感染も明らかになっており、NCoVがヒトからヒトへと感染し、動物が感染源ではない可能性も出ている。サウジアラビアとパキスタンに渡航歴のある英国人男性の感染が今月11日に報告されたが、その後間もなくして感染が確認されたこの男性と同じ家族の2人には、中東への渡航歴はなかった。

世界保健機関(WHO)は、この新しい感染例がNCoVには持続性があることを示していると指摘。HPAの科学者も、他のコロナウイルスのようにNCoVが飛沫(ひまつ)により拡散し、「少なくとも状況次第で」ヒトからヒトに感染する可能性を示す大きな証拠だとしている。

一方、ウイルス学が専門である英レディング大学のイアン・ジョーンズ教授は、同ウイルスの感染が終息を迎えつつあるとし、研究は結果が出ないまま行き詰まる可能性を指摘した。

しかし、オスターホルム教授は「ウイルス学はNCoV感染の終わりを示す証拠を何も提示していない」と反論。「今日において、世界はウイルスを混ぜる巨大なミキサーのようなものだ。中東で(ヒトから)発見されたのなら、他の地域でも見つかる可能性はある。それは時間の問題だ」と話した。

(ロイター日本語サービス 原文:Kate Kelland記者、翻訳:伊藤典子、編集:梅川崇)

 ●第1回:SARSウイルスとは
            東京都臨床医学総合研究所 / HOME > 資料室 > 身近な医学研究情報 > SARSウイルスSARSウイルス
 SARSとは新型肺炎・重症急性呼吸器症候群(SARS: Severe Acute Respiratory Syndrome)のことで新型のコロナウイルスにより発症する疾患です。
2003年2月に中国広東省広州から拡がった重症急性呼吸器症候群(SARS)の世界的流行は、人類は常に感染症の脅威にさらされていることを新たに思い知らされる事態でした。
中国広東省から香港、ヴェトナム、シンガポール、カナダ、台湾へと瞬く間に世界中へ感染が広がっていきました。
このことは大都市における新興ウイルス感染症の脅威と、それら感染症に対する予防医学的対策の日常化が非常に重要であることを如実に示しています。
再度の流行が危惧されており、早急な予防および治療法の確立が必要とされています。

 SARSは感染初期はインフルエンザ様の症状を示し、進行すると重篤な非定型肺炎を発症し、死亡率も高いものです。
2003年8月7日現在のWHOによる報告では患者数8422人、累積死者数916人となり、死亡率は10%にものぼっています。


SRASの原因は新型のコロナウイルスであり、非常に感染力が強いものです。
これまでに知られていたコロナウイルスは感染しても極軽い風邪様の症状、すなわち鼻汁過多と不快感を示す程度であり、咳き、咽頭痛、発熱などもほとんどない事の方が多くなっています。

このように、あまり重篤な病気を起こさないコロナウイルスの仲間でありながらなぜSARSウイルスが強い感染力と高い死亡率をもたらす病原性の強さを示すのかは発見されてからの日が浅いこともあり、明らかにはなっていません。
SARSに感染すると2-10日の潜伏期を経て発熱し、下痢を起こします。その後90%以上の感染者が肺炎を起こし、重症となります。

SARSウイルスが肺の細胞の中で増えると急性呼吸促迫症候群(ARDS)を呈し、10%以上の高い死亡率となります。
この病態の急激な進行の原因は不明ですが、現在精力的な解明研究が進められています。

次回は感染の実態と予防対策について紹介します。

第2回:SARS感染症流行の実態:
・・・・・・・(略)・・・


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