「ビールのつまみ」はあっても、「ビールの肴」という言い方はあまり聞かない。肴(さかな)の語源は「酒・菜」。古くは「うを」(後に「うお」)と呼ばれていた魚類は、酒と相性が良く肴の代表格であったことから、「さかな」と呼ばれるようになったらしい。一方、「つまみ(つまみもの)」は、特に肴に向いていて手軽に食べられる食品・料理をいうらしい。
つまり、酒はアテが無くても飲めるが、ビールは特別な肴がないと飲めないということだろう。
だが、ビールに相性がいい(イギリスのパブではスタンダードな)ポテトチップス。これが、日本酒のアテになるかというと、例えばわさびじょうゆ味であってもそうはいかないという意見が多いから難しい。
基本的に日本酒のアテは、懐石料理における八寸(約25cm)四方の杉の素木の角盆に盛られた珍味が相当するのだろう。その意味からいうと、ポテトチップスはいかにフレーバーが工夫されていても珍味には成り得ないということ。(・・・っつうか、そうするとシャンパンに合うキャビアはどうなんだ?つまみか?)
というわけで、ビールのつまみのポテチ。その歴史はネットでいくらでも見つかる。
・・・ハドソン川の右岸のサラトガ・スプリングスという町。1853年、一軒のレストランで、得意客が「もっと薄く、カリッとできないのか」とジャガイモの唐揚げにクレームを付ける。
料理長のジョージ・クラムは、ジャガイモを紙のように薄く切った上で余分なでんぷんを取り除いてから、十分に熱した油で揚げた。この「サラトガチップス」の名で呼ばれたポテトフライが、現在のポテトチップスの原形だ。
日本国内でポテトチップが売り出されたのは、第二次大戦後間もない1950年のこと。「フラ印ポテトチップ」として売り出されたその製品は、35グラム入りの袋詰めが36円。つまり、一袋10セント。在日アメリカ軍向けに作られていた。
作りたてのポテトチップは、アメリカから船で運ばれてくる本場のものよりもおいしいと、アメリカ軍将兵の間で大好評だったようだ。
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