歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

木津川市・馬場南遺跡 出土した歌木簡「阿支波支乃・・・」は大伴家持作

2012年04月13日 | Weblog
 吉田金彦・姫路獨協大名誉教授・京都地名研究会会長が、木津川市の馬場南遺跡から出土した木簡に書かれた万葉歌について、「大伴家持の作品で、歌が収録されている万葉集巻10のほかの『詠み人知らず』の作品も家持らによるものが多い」との新説をまとめた。
 2008年に同遺跡で、「阿支波支乃之多波毛美智(あきはぎのしたばもみち)」と墨書された木簡が見つかり、万葉集巻10の作者未詳歌(注1)と一致。 その後の研究で、木簡の裏側から「越中守」の文字も見つかり、同時代に越中守で万葉集の編者ともいわれる大伴家持との関係が指摘されていた。
 22日午後2時から、龍谷大大宮キャンパス本館講堂(京都市下京区)で京都地名研究会の講演会が開かれ、そこで発表する。
[参考:京都新聞]

(注1) 秋芽子乃 下葉赤 荒玉乃 月之歴去者 風疾鴨 (2205)

過去の関連ニュース・情報
 2009.8.16馬場南遺跡 万葉集木簡の裏面に「越中守」?
 2009年1月17日 馬場南遺跡 現地説明会
 馬場南遺跡
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大津市・中路遺跡 近江国庁手前の東山道北側区画溝から礎石建物跡を確認

2012年04月13日 | Weblog
 大津市教委が11日、近江国庁(奈良~平安時代)の関連施設があったとされる中路(ちゅうろ)遺跡(大津市神領)で8世紀中頃~9世紀中頃の礎石建物跡が見つかったと発表した。市教委は、古代の官道・東山道沿いにあり、国庁の手前に位置することから、道の往来を監視する重要な施設(警備の詰め所?)があったのではないかとしている。
 2009年度の発掘で、東山道北側で造成された区画溝が見つかり、新たな建物の存在を確認した。 今年一月から区画溝の内部を発掘調査したところ、側溝(幅約2m)に囲まれた敷地(東西24m、南北10m)を発掘。 礎石が抜き取られた建物の跡(東西、南北とも6m以上)の一部などを確認した。 不用となった瓦が投棄された穴もあった。 二度の建て替えがされていたことも分かった。
 近江国庁の南西約400mにあり、東山道沿いに堅固な礎石建物を築いていたことから、国庁付属の重要な施設跡である可能性が高まったとしている。
[参考:読売新聞、中日新聞]

過去の関連ニュース・情報
 2010.5.27中路遺跡 古代官道「東山道」の関所の可能性
 中路遺跡
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする