青森県五所川原市教委は3日、同市相内の五月女萢(そとめやち)遺跡(注1)で、底部が人の顔をかたどった浅い鉢形の土器が出土したと発表した。
人面は顔の額から上部は欠けているが、縦約8cm、幅約12cm、深さ約7cm。 鼻、口がはっきり分かるなど、立体的で精巧な作りである。 赤色顔料のベンガラが塗られていた。 鼻の部分が出っ張っているため平面に置くと倒れる形なので、祭事などで回し飲みする際に使われたのではと推測している。 取っ手など一部に人の顔を施した土器はあるが、底部全体に人面をかたどった土器の出土は国内初とみられるという。
(注1)津軽半島北西部の十三湖北岸にある縄文時代後期〜晩期(3500〜2300年前)の遺跡。 同遺跡では、地面に穴を掘った「土壙墓」と呼ばれる墓跡計約170基などが発掘されている。
土器は今年7〜9月の調査で、土器の破片やヤマトシジミの貝殻などが積もった2600〜2500年前ごろのものと見られる遺構から見つかった。遺構の表面には赤色の顔料が残っていた。 顔料は漆と混ぜて塗られることが多く、この土器にも漆が塗られていたと見られる。
ほかに、埋葬された人骨2体、簪(かんざし)などの骨角器、イヌやイノシシ、クジラの骨などのほかに、首飾りに使用される玉の原石(緑色凝灰岩)や、未完成品も見つかっている。 この遺跡周辺で玉造りをしていた可能性がある。
現地説明会が8日(日)午後1〜3時に開らかれる。
[参考:共同通信、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞]
キーワード:五月女萢遺跡
人面は顔の額から上部は欠けているが、縦約8cm、幅約12cm、深さ約7cm。 鼻、口がはっきり分かるなど、立体的で精巧な作りである。 赤色顔料のベンガラが塗られていた。 鼻の部分が出っ張っているため平面に置くと倒れる形なので、祭事などで回し飲みする際に使われたのではと推測している。 取っ手など一部に人の顔を施した土器はあるが、底部全体に人面をかたどった土器の出土は国内初とみられるという。
(注1)津軽半島北西部の十三湖北岸にある縄文時代後期〜晩期(3500〜2300年前)の遺跡。 同遺跡では、地面に穴を掘った「土壙墓」と呼ばれる墓跡計約170基などが発掘されている。
土器は今年7〜9月の調査で、土器の破片やヤマトシジミの貝殻などが積もった2600〜2500年前ごろのものと見られる遺構から見つかった。遺構の表面には赤色の顔料が残っていた。 顔料は漆と混ぜて塗られることが多く、この土器にも漆が塗られていたと見られる。
ほかに、埋葬された人骨2体、簪(かんざし)などの骨角器、イヌやイノシシ、クジラの骨などのほかに、首飾りに使用される玉の原石(緑色凝灰岩)や、未完成品も見つかっている。 この遺跡周辺で玉造りをしていた可能性がある。
現地説明会が8日(日)午後1〜3時に開らかれる。
[参考:共同通信、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞]
キーワード:五月女萢遺跡