歴歩

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写楽の肉筆画 ギリシャの美術館で発見

2008年08月05日 | Weblog
 8月4日付の読売新聞朝刊では本ニュースが写真とともに1面上段を飾った。
 折角の写真がインターネットでは見られないのが残念である。 さて、内容は
 江戸時代の浮世絵師・東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)の肉筆画がギリシャ西部コルフ島のアジア美術館に所蔵されていたことがわかった。
 先月、学習院大学小林忠教授ら国際学術調査団が現地でこの絵を真筆と鑑定した。
 このアジア美術館は、19世紀末から20世紀初めにかけて、ギリシャの外交官グレゴリオス・マノスがパリやウィーンで買い集めた日本などの美術・工芸コレクションを所蔵。今回の画もマノスの収集品。
 浮世絵は、端の一辺が17・4cmで竹を素材とする中国製の「竹紙(ちくし)」を使ったと見られ、幅50cmほどの扇の上に書かれた。扇面画には署名と花押がある。
 歌舞伎・仮名手本忠臣蔵二段目「桃井館の場」、四代目松本幸四郎が演じる加古川本蔵(右)と、松本米三郎演じる本蔵の娘・小浪(こなみ)(左)が描かれている。
 調査団によると、2人がこの父娘を演じた上演記録は、寛政7年(1795)5月の舞台であり、それに基づくものと推定される。
 写楽が役者絵などを発表したのは寛政六年(1794)5月に歌舞伎役者の表情をとらえた「大首絵」が最初で、翌年(1795)2月に制作をやめている。その間の版画作品約140点が知られている。その後も肉筆画は描いていたことがわかる発見である。
 肉筆画はきわめて少なく、特に役者を描いた肉筆画の発見も初めてだという。
 活動期間を含め謎が多い絵師の実像に迫る手掛かりとなりそうだとする。
[参考:読売新聞、NHK、産経新聞]

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