(写真は「発掘された日本列島2010」で展示された池田古墳出土水鳥形埴輪)
兵庫県立考古博物館は2日、朝来市和田山町平野の池田古墳(全長141mの前方後円墳、5世紀前半)から、ハクチョウなどを模した水鳥形埴輪(高さ48cm、幅21cm、長さ44cm)が初めて完全な形で出土したと発表した。 他の7体とともに、古墳中央東側にあるくびれ付近の「造り出し」に沿って出土した。 水鳥形埴輪は葬送の祭礼に使われたとみられるという。
他の埴輪と比べ精巧につくられており、土の色が茶色っぽく、黒雲母などが含まれていることなどから、但馬で作られたものではなく、大和・河内の工人が作った可能性があるとしている。 巣山古墳(奈良県葛城市)で見つかった水鳥形の埴輪とよく似ているという。
2009年10月時点で、水鳥形埴輪が15体見つかっており、今回新たに見つかった8体を含めて累計23体となった。 応神天皇陵とされる誉田御廟山古墳(大阪府羽曳野市)の15体を上回り最多となった。
ほかに、兵庫県で初めての蓋形木製品(埴輪)が出土した。
現地説明会が3月5日(土) 13:30に開かれる。
[参考:時事通信、共同通信、兵庫県立考古博物館HP]
完全な水鳥形埴輪が初出土=葬送に使用か、全国最多に―兵庫・池田古墳(時事通信) - goo ニュース
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2009.2.20池田古墳 水鳥形をした子持ちの鳥形埴輪出土
2008.12.20 池田古墳 現地説明会 12/23
2011.12.3追記
朝来市教委は、池田古墳で後円部から円筒形埴輪の破片十数点が出土したと発表した。
周濠の端は確認できなかったため、周濠の規模を確定することができなかた。
現地説明会が3日(土)午前11時から開かれる。
[参考:毎日新聞]
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