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南アルプス市・江原浅間神社 11世紀頃に作られた富士山信仰に関わる最古の木像

2012年06月10日 | Weblog
 南アルプス市の調査で、同市江原の江原浅間神社(えばらせんげんじんじゃ)のご神体の女神像が、平安時代11世紀ごろに作られた、富士山信仰に関わる最古の木像とみられることが確認された。
 女神像は高さが40cmで、いずれも髪を長く垂らし、胸の下で手を合わせた3体の女神が中央の如来像を中心に三方を向いて囲んでいる。 一本の木を中空にせずに彫り出す技法や、各像の体格や髪の表現と台座にのみ目が残ることなどから、平安時代(11世紀ごろ)に作られたものと考えられるという。
 浅間神社は富士山の噴火が鎮まるように祈るため、奈良-平安時代に建てられたとされ、全国に約1300社の分社がある。 これまでは忍野村の忍草浅間神社(しぼくさせんげんじんじゃ)にある木造女神坐像(コノハナノサクヤヒメ像、1315年作、重要文化財)が、富士山信仰の最古の神像とされていた。
 調査した鈴木麻里子・市文化財保護審議会委員は女神像について、文献では鎌倉時代に天女からかぐや姫などとなり、近世以降にコノハナサクヤヒメに統一されていったという。今回の女神像は、天女を表現しているとみられ、文献に記された信仰の歴史を確認できるものとしている。
[参考:山梨日日新聞、読売新聞]

備考:
 江原浅間神社は富士山頂から北西約40kmのところあにある。 景行天皇の御代に創始されたと伝わる。 ご祭神は木花之開耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)。 稲作の神として毎年五穀豊穣を祈願していた。

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