1938年にトルコのアンカラ郊外のアラジャホユック遺跡の王墓から出土した約4300年前の世界最古の鉄剣が東京理科大と中近東文化センターなどの研究チームの精密な分析で鉄隕石を材料にした可能性が高いことが分かった。
鉄剣は全長約30cm(刀身約18cm)で、柄と鞘は純金製。
持ち出しが制限される貴重な文化財のため、研究チームは超小型の分析装置を開発、鉄剣を所蔵する同国アンカラの博物館に持ち込み、精密な分析を行った。
同大の中井泉教授らの研究チームは、大阪府の分析機器メーカーと共同し、蛍光X線分析装置を小型、高性能化し、携行を容易にした。
昨年9月、この装置をアナトリア文明博物館に持ち込み、鉄剣の刀身部分を詳しく分析したところ、刀身の鉄には、隕鉄に特徴的なニッケルが約7%含まれていることが判明。コバルトなどの微量元素の組成も、隕鉄に極めて似ていることが分かった。
地球の鉄にはニッケルがほとんど含まれないが、隕石の鉄には約5%以上含まれることに着目していた。
研究成果は、10日から福岡市で開かれる日本分析化学会の年会で発表される。
分析した中井教授は、「鉄隕石を切り出し、打ち延ばして作ったのではないか。鉄は当時、金よりも貴重だった。人類と鉄の関係を考える上で非常に意義深い」と話している。
[参考:産経新聞、時事通信社]
鉄剣は全長約30cm(刀身約18cm)で、柄と鞘は純金製。
持ち出しが制限される貴重な文化財のため、研究チームは超小型の分析装置を開発、鉄剣を所蔵する同国アンカラの博物館に持ち込み、精密な分析を行った。
同大の中井泉教授らの研究チームは、大阪府の分析機器メーカーと共同し、蛍光X線分析装置を小型、高性能化し、携行を容易にした。
昨年9月、この装置をアナトリア文明博物館に持ち込み、鉄剣の刀身部分を詳しく分析したところ、刀身の鉄には、隕鉄に特徴的なニッケルが約7%含まれていることが判明。コバルトなどの微量元素の組成も、隕鉄に極めて似ていることが分かった。
地球の鉄にはニッケルがほとんど含まれないが、隕石の鉄には約5%以上含まれることに着目していた。
研究成果は、10日から福岡市で開かれる日本分析化学会の年会で発表される。
分析した中井教授は、「鉄隕石を切り出し、打ち延ばして作ったのではないか。鉄は当時、金よりも貴重だった。人類と鉄の関係を考える上で非常に意義深い」と話している。
[参考:産経新聞、時事通信社]
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