球界史上初めて敵味方で外国人兄弟が同一試合登板 阪神スアレスは「我々にとっては大きな1日」

2020年10月19日 21時59分26秒 | 野球

[ 2020年10月19日 21:52 ]


セ・リーグ   阪神1―1ヤクルト ( 2020年10月19日    甲子園 )
 
<神・ヤ>阪神の5番手で登板したスアレス(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ
 ヤクルト先発のアルバート・スアレス投手(31)が6回3安打1失点とゲームメイク。その後に阪神のロベルト・スアレス投手(29)が9回に登板し、外国人兄弟としては球界史上初めて、敵味方分かれての同一登板となった。

 弟である阪神のスアレスは、9回の1イニングを3者凡退と盤石の投球内容。「お兄さんもヤクルト側からすると良いピッチングをしていたと思うし、自分も良い仕事ができた。我々にとっては大きな1日だったし、楽しく熱い試合になったと思うね」と異国の地で実現した兄弟対決に、喜びを隠しきれない様子だった。


阪神・藤浪162キロ出た!球団最速に甲子園どよめき 圧巻の3者連続奪三振

2020年10月19日 21時50分01秒 | 野球

10/19(月) 20:09配信

デイリースポーツ

 7回、162キロの剛速球を投げ込む藤浪(撮影・高部洋祐)

阪神の藤浪晋太郎投手が同点の七回、3番手で登板した。代打・松本友との対戦で球団最速の162キロを計測するなど、3者連続三振でヤクルト打線を完璧に封じた。流れを引き寄せる投球だったが、打線はヤクルト投手陣を攻略できず、今季6度目の引き分けに終わった。

【写真】出たぁ! 162キロ スコアボードに刻まれた動かぬ“証拠”

 七回にマウンドに上がった藤浪は、先頭の中村を159キロの直球で空振り三振を奪う。続く西浦をカットボールで空振り三振に斬ると、続く代打・松本友との対戦。1ボールからの2球目、真ん中高めの直球で空振りを奪った。スコアボードに表示された球速は162キロ。日本人選手としては、大谷翔平(エンゼルス)が日本ハム時代の16年に出した165キロに次ぐ数字で、球団最速。実数発表以降最少となった3593人の観客からも、驚きの声と拍手が沸き起こった。

 最後は149キロのフォークで空振り三振に。衝撃の13球でヤクルト打線を完璧に封じた。

 藤浪は13日の中日戦で(ナゴヤドーム)自己最速、球団最速タイの161キロを計測。ドリス、スアレスの助っ人を抜き、球団最速投手となった。また、これで登板7試合連続無失点。この期間、被安打はわずかに1本と、徐々に速くなる球速とともに、抜群の安定感が光っている。

 試合は両チームとも得点できず。阪神は九回に2死二塁のサヨナラ機で梅野が三振、延長十回は1死一塁から近本の二直で一走がスタートを切っており、ダブルプレーで試合終了となった。


心の空白が埋まる旅?

2020年10月19日 19時46分49秒 | 創作欄

「こういう仕事をしていると、足が洗えないんだな。本間は今、証券関係の新聞に居る」と水川俊昭が言っていた。
二人は仕事ではライバルであり、プライベートでは飲み仲間だった。
あの頃は、第二青春のような日々だった。
一度、詩人の金子光晴が出入りしているという新宿のバーへ3人で行くが、その日、詩人は姿を見せなかった。
光晴ファンの本間の弟の次郎が3人を店に誘ったのだった。
ウイスキーの酔いが回り、フランス文学をやった本間雄介はフランス語でジョークを言うと水川がドイツ語でそれに応じていた。
高校で2年間、ドイツ語を学んだのに、真田清は語学がまったくダメだった。
そして、英語もダメだった。
社で企画した海外旅行の随行員として、真田はフランス、ドイツへ行く予定だった。
「ドイツへ行ったら是非、トーマス・マンのリューベックの家を訪ねてくれよ」水川が言う。
「俺の代わりに、水川がドイツへ行けば良かったのにな」真田は慰めに言う。
「俺は、真田のような営業のセンスがないからな」水川は根っからの文学青年のままであった。
1970年代初め、まだ海外旅行は一般には稀であり、「兼高かおる世界の旅」の映像は憧れの的であった。
実は、真田は数年前、ある企業のトップに依頼され、社内報に掲載する「社長の世界の一人旅」を代筆したことがある。
神楽坂の料亭で取材したのだ。
アルバムにはイタリア、スイス、フランス、オランダ、ドイツなどの各地の観光写真が収められていた。
依頼主の話題は豊富で、目に映るようだった。
「何時か、自分も外国行くことがあるだろうか」と想ったものだ。
「その何時か」が来たのだ、妻との離婚、愛した女との離別、心の空白が埋まる旅になることを真田は期待していた。


克行被告「買収リスト」消去依頼 河井夫妻公判、検察が業者の調書朗読 疑惑報道直後「流出したらまずい」

2020年10月19日 19時30分47秒 | 事件・事故

10/19(月) 13:07配信

中国新聞デジタル

昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の第21回公判が19日、東京地裁であった。検察側は、夫で元法相の克行被告(57)=衆院広島3区=が作ったとされるパソコンの「買収リスト」の削除を依頼されたインターネット業者の供述調書を朗読。克行被告から復元不可能状態にして消去するよう依頼を受けたとの内容を明らかにした。

焦点・河井元法相夫妻買収事件公判

 供述調書によると、業者は、陣営が車上運動員に違法報酬を払ったとされる疑惑が報道された直後の昨年11月3日、克行被告に東京都内の議員宿舎に呼び出され「外部に流出させたらまずいものを消したい」と頼まれた。業者は近くの家電量販店で、復元できない状態に消去できる市販ソフトを購入。克行被告がそのソフトを使い、議員宿舎にあるパソコンのデータを消した。

 その後、克行被告は削除を求めるデータを手書きしたメモを業者に渡し、業者が克行被告の議員会館の事務所と広島市内にある自宅のパソコンのデータを削除。業者によると、克行被告は焦り、困っている様子だったという。業者は同12月にも、広島市内にある両被告の後援会事務所のパソコンのデータを公設秘書が同席する中で削除したという。

 初公判での検察側の冒頭陳述によると、業者らによるデータ消去後も、議員会館の事務所のパソコンには同じリストが記録された別のデータが残っていた。関係者によると、検察当局はこれらのデータを家宅捜索で押収。大規模買収事件の捜査が進展する突破口となったという。

 また、この業者は参院選当時、克行被告の指示を受け、架空の人物を名乗り、案里被告と争っていた自民党現職の溝手顕正氏を批判するブログを作成。投稿内容も克行被告から具体的な指示があったという。


池田清彦氏、学術会議問題で見解「政権のダメな所を指摘する知識人は国の宝」

2020年10月19日 19時26分39秒 | 事件・事故

10/19(月) 15:29配信

デイリースポーツ

池田清彦氏

 フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」(水曜、後9・00)に出演する生物学者の池田清彦氏が19日、ツイッターに新規投稿。日本学術会議の問題について、「政権のダメな所を指摘する知識人は国の宝」などと自身の見解をつづった。

 池田氏は「政権が知識人を攻撃し、政権のお先棒を担いて政権に取り入ろうとする人が、大衆を煽って知識人を攻撃する構図は、かつてのポルポト政権下のカンボジアを彷彿とさせます」と指摘した。

 その上で、池田氏は「勇気を振り絞って政権のダメな所を指摘する知識人は国の宝だったということがそのうちわかる時がきます」と説きつつ、「その時はもう手遅れですが」と危惧した。

 菅義偉首相は16日に首相官邸で同会議の梶田隆章会長と15分間会談。梶田氏は同会議が推薦した会員候補6人を首相が任命しなかった理由の説明を求める要望書を首相に渡したが、面会後、「首相から答えはなかった」と記者団に語った。

【関連記事】

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「ホンマでっか」池田清彦氏 武田邦彦氏に引退勧告…「日本男子も韓国女性に」発言

2019.09.03 デイリー 

 早稲田大学名誉教授でフジテレビ「ホンマでっか!?」に出演する池田清彦氏が2日に投稿したツイートで、同番組に出演する中部大学教授の武田邦彦氏に「正常な思考ができなくなったのだとおもいます」として引退を勧めた。
 池田教授は「竹島、戦争して取り返せと煽っているアホがいるけど」と実名はさけたものの、NHKから国民を守る党の丸山穂高衆院議員がツイッターに、竹島に関して「戦争で取り返すしかないんじゃないですか」と投稿したことに触れた。「戦争して竹島を奪回した後どうなるか、最悪のシナリオは、敵国条項をたてにとって、この際日本を潰してしまえと、中国とロシアが日本を軍事攻撃する。この行動は国連憲章により許されているので、アメリカも合法的には止められない」と投稿した。
 これにフォロワーが「ホンマでっか!? で一緒に出演している武田邦彦氏のあの発言についてはどうお考えでしょうか?」と質問。池田教授は「残念だけれど、武田さんは正常な思考ができなくなったのだとおもいます。晩節を汚さないためにも、引退をすすめます」と返信した。
 武田教授はCBCテレビ「ゴゴスマ」で、韓国を訪れた日本人女性が暴行された事件について「日本男子も韓国女性が入って来たら暴行しないといかん」と発言した。
 池田教授は敵国条項についてツイッターで、「日本人のほとんどは知らないだろうけど日本はいまだに国連憲章上旧敵国で、敵国条項の適用を受ける。憲法を改悪して戦争を始めるそぶりをみせると、旧戦勝国は旧敵国をぼこぼこにしても構わないっていう恐ろしい条項」と解説している。


なりすまし詐欺の実態 元実行犯語る SNSが…

2020年10月19日 19時14分17秒 | 事件・事故

10/19(月) 17:13配信

HTB北海道テレビ放送
 

道内で警察官などをかたった「なりすまし詐欺」の被害が相次いでいます。
 その詐欺グループが実行犯の仲間を募集するのに使われるのがこちら、インターネットのSNSです。
 その実態を詐欺グループの元メンバーが証言しました。
 

 以前詐欺をしていた男性「正直それほど悪いことっていう感覚は…罪の意識としてはだいぶ軽かったかなと思います」
 
数年前、特殊詐欺の犯行に関わっていたという男性。仲間から「暇な時間にアルバイトしないか」と誘われたことがきっかけだったという。「受け子、出し子、かけ子、ほかいろいろお問い合わせください。」
 
ツイッターなど、インターネットのSNSには特殊詐欺の実行犯を募集するような書き込みがいくつもある。
 現金やキャッシュカードを被害者から受け取る役の「受け子」。
 道警によると、そのほとんどはSNSをきっかけに詐欺グループと接点を持つという。
 
今月11日に逮捕された帯広市の市民プール監視員米山侑汰容疑者もツイッターで「高額のアルバイト」を探したことがきっかけで詐欺に加担することになったという。
 電話口の声イメージ「口座のカードが偽造されているので止める手続きをします」
 札幌市清田区の60代女性の自宅に突然、警察官を名乗る男からかかってきた電話。
 その後、警察官を装った米山容疑者が訪れ、キャッシュカード5枚をだまし取った疑いがもたれている。
 一方、旭川市で高齢者宅を訪問しキャッシュカードをだまし取ったとして逮捕された神田紗矢香容疑者も、犯行のきっかけはツイッターだった。実行犯を募集する書き込みを見て借金返済のために申し込んだという。
 そもそも、詐欺グループはなぜツイッターなどのSNSで仲間を募集するのだろうか。
 以前詐欺をしていた男性は語る「今でいうツイッターはどうでもいい例えば出し子・受け子、だめになっても切り捨てられる人間を見つけるためかこいつなら信用できるというので仲間に引き入れるということはあるのかもしれないですね」
 
警察によると神田容疑者が詐欺グループとのやりとりに使っていたのが「テレグラム」というアプリだった。
 このアプリ、メッセージの内容を一度、削除すると復元が難しい特徴があるという。
 
以前詐欺をしていた男性「道具類や情報は昔よりも今の方が簡単に手に入れやすい部分はありますし、詐欺をしやすい環境を作るのはおそらく今の方が簡単だと思うんですよね」
 これまで詐欺グループと接点のなかった人をSNSで勧誘する詐欺グループ。その手法はますます巧妙化している。

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デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳

2020年10月19日 16時34分11秒 | 社会・文化・政治・経済

「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる

メアリアン・ウルフ (著), 大田直子 (翻訳)

◎かけがえのない「読書脳」が失われる前に、
新たな「バイリテラシー脳」をいかに育てるかーー
「読む脳」科学の世界的リーダーによる画期的な提唱! ◎

・文字を読むとき、脳はどれほど複雑な仕事をしているか
・紙の本が、創造力や共感力、記憶力、分析力を高めるわけ
・脳がデジタル・モードになると、読み方はどう変わる?
・熟達した「深い読み」ができる脳のしくみとは?
・脳の発達段階に応じた「読み書き力」「デジタル力」の育て方
・読書脳が失われていくと、文化や社会はどうなるか
・ゆっくり急ぐ「喜びの時間」とは?

デジタルによって人類が大きな転換点を迎えているいま、
紙とデジタルの読む脳の違いを知り、
ともに強いバイリテラシー脳を育てることが、次代を生きる糧となる。

手紙形式で、あなた(読者)に語りかけ、静かに深く問いかける
珠玉の読書脳体験がここに。

★立花隆・養老孟司・松岡正剛・竹内薫・山形浩生・池谷裕二・瀬名秀明・佐倉統・山本貴光 氏ら絶賛の
名著『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか』、待望の続編!

★本書の推薦書評★
これからの時代は、この方向(バイリテラシー脳)で進む以外にないのだ
ーー立花隆『週刊文春〜私の読書日記』

紙とデジタルどう違っているかに注意を払うことが重要だと教えてくれる
ーー山本貴光x吉川浩満『YouTubeチャンネル:人文的、あまりに人文的 #001』

小さな子を持つ親は大いに参考になるだろう
ーー『日本経済新聞』

本書は関係者必読である
ーー永江朗『週刊朝日』

人類の脳が変化していく過渡期に
ーー藤田直哉『建築討論』

読字脳を重視するとともに新しいテクノロジーを教育や社会に生かす方法を考える
ーー『日経サイエンス』

デジタルネイティブ世代に深い読書の知恵を伝授する、著者の英知が光る。
ーー『日刊ゲンダイ』

情報社会の現代では、意識して両者(デジタルと紙)の読みのバランスをとるべきだろう。
ーー『産経新聞〜【ビジネスパーソンの必読書】』

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::目次::
第一の手紙・・・デジタル文化は「読む脳」をどう変える?
第二の手紙・・・文字を読む脳の驚くべき光景
第三の手紙・・・「深い読み」は、絶滅寸前?
第四の手紙・・・これまでの読み手はどうなるか
第五の手紙・・・デジタル時代の子育て
第六の手紙・・・紙とデジタルをどう両立させるか
第七の手紙・・・読み方を教える
第八の手紙・・・バイリテラシーの脳を育てる
第九の手紙・・・読み手よ、わが家に帰りましょう

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::著者:: メアリアン・ウルフ
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) 教育・情報学大学院の「ディスレクシア・多様な学習者・社会的公正センター」所長。
専門は認知神経科学、発達心理学、ディスレクシア(読字障害)研究。その優れた業績により、多数の賞を受賞。
著作は『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか』?など。

::訳者:: 大田直子
翻訳家。訳書は、エリエザー・スタンバーグ『〈わたし〉は脳に操られているのか』、
デイヴィッド・イーグルマン『あなたの脳のはなし』、オリヴァー・サックス『意識の川をゆく』など、多数。

出版社からのコメント

◎かけがえのない「読書脳」が失われる前に、
新たな「バイリテラシー脳」をいかに育てるかーー 
「読む脳」科学の世界的リーダーによる画期的な提唱!◎

・文字を読むとき、脳はどれほど複雑な仕事をしているか? 
・紙の本が、創造力や共感力、記憶力、分析力を高めるわけ
・脳がデジタル・モードになると、読み方はどう変わる? 
・熟達した「深い読み」ができる脳のしくみとは? 
・脳の発達段階に応じた「読み書き力」「デジタル力」の育て方 
・読書脳が失われていくと、文化や社会はどうなるか 
・ゆっくり急ぐ「喜びの時間」とは? 

デジタルによって人類が大きな転換点を迎えているいま、
紙とデジタルの読む脳の違いを知り、
ともに強いバイリテラシー脳を育てることが、次代を生きる糧となる。

手紙形式で、読み手に語りかけ、静かに深く問いかける
珠玉の読書脳体験がここに。

★続々、絶賛書評!
・立花隆『週刊文春〜私の読書日記』
・山本貴光x吉川浩満『YouTubeチャンネル:人文的、あまりに人文的』
・永江朗『週刊朝日』
・藤田直哉『建築討論』
・・『日本経済新聞』『日経サイエンス』『聖教新聞』『夕刊フジ』『日刊ゲンダイ』ほか

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::著者:: メアリアン・ウルフ
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院・教育情報学部の「ディスレクシア・多様な学習者・社会的公正センター」所長。
専門は認知神経科学、発達心理学、ディスレクシア(読字障害)研究。その優れた業績により、多数の賞を受賞。
著作は『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか?』など。
 
 
脳科学的見地から、「紙の本」と「デジタル」とでの読字のプロセスの違いやメリット・デメリット、更には両者のいい所をとった次世代の読字脳についての可能性の示唆を述べた本。

 自分は紙の本で読む派だ、という読書家は多いと思う。僕も熟読するのなら紙の本の方が圧倒的に読みやすい。
 この本では、なんで紙の本の方が深い読みをしやすいのか?なんでデジタルじゃイマイチなのかについて説得力のある説明をしている。
 その上で、著者は、紙でもデジタルでも媒体を問わず上手に読めることができる脳(バイリテラシー脳)を育てることを理想をしている。ただしその具体的な方法はまだ途中のようで、この本では示唆にとどまっている。
 また、この本は、読書好きなら共感できる、読書の喜びについての著者の思いも溢れたものとなっている。

・人類は誕生時から字が読めた訳ではない
「読字能力」は、人間に生得的に備わった機能ではない。
すなわち、人間は、言葉を発する能力のための脳回路は先天的に備わっているが、読字能力のための脳回路(読字脳)を最初から備えてはいない。
幼い脳は読字のための回路をもたないので、人間は幼少期においては絵本の読み聞かせで読字を学び、しだいに紙の本で読書をすることで読字能力を磨いていく。そして注意深い読書により知見を得る「深い読み」が可能となる(だから絵本の読み聞かせはとても重要なのだ)。

・「読字脳」が人類を変えた
読字が脳の回路自体を作り変えることは、読字が思考の本質をも変えることを意味する。
読字はわずか6000年の間で人類の文化の知的発展の触媒となった。
(より詳しくは、この著者の前作『プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?』)

・「読字脳」のパラダイムシフト
僕たちは「読字脳」の歴史的な大転換期に生きている。
デジタルデバイスの出現だ。これは口承文化から書記文化への移行に匹敵する転換だと著者は言う。
しかし、印刷でなくデジタル画面で本を読んだ場合、読み飛ばしや斜め読みで読まれやすく、紙の本で読んだ場合と比べて細部の理解度が低下する傾向があるという研究結果がある。
一般的に「深い読み」は紙の本が適しているためだ。

・なんで「深い読み」には紙の本がいいのか?
 その大きな理由は「物性」である。
 紙の本は、ページに印刷されたモノであるため、読者は本の内容を時間的・空間的に位置づけて認識しやすい。
つまり、実際のページの進み具合や、何がどこに書いてあり、それらがどう関連するかを物理的な次元で実感できるし、時には戻ったり、パラパラページをめくりふと止めて熟読したり…そういうことをしやすい。それが細部を大きな全体像に位置づけることを助け、ひいては理解を助けるのだ。

・デジタルで読むことのデメリット
 一方、デジタルで読む場合では、時間的・空間的な位置付けは全て概念的なものとなる。だから、細部を大きな全体像に位置づけにくい。
 また、デジタル画面を通して得る情報はデータ量が多くなりがちである。そんな膨大なデータの全ては処理しきれないため、現代人は、結果的に情報を読み飛ばす癖がついてしまっている。これが「デジタル読みモード」だ。
 著者の実験によれば、デジタルで読むことに慣れた場合、紙の本を読む場合でも「デジタル読みモード」で読んでしまいがちになり、かつてのような「深い読み」を行いにくくなってしまうという。
 また、幼少期に過剰にデジタルに触れることは、子供の注意力の低下を促すことがわかっている。

・デジタル時代の子育て(紙とデジタルの両立)
 しかし現代においてデジタルによる情報収集は不可欠だ。
 この本でも別にデジタルで読むことを否定しているわけではない。これからの子育てにおいて、紙とデジタルの両立を図ることを推奨している。
 0~2歳 まずは紙の絵本で読み聞かせをし、「読字脳」の下地をつくる。
 2~5歳 紙の絵本で読み聞かせを継続し、「デジタル読みモード」に設定される前に本を通して物語から得られる知見を伝える。デジタルは程々(2時間以内)
 5~10歳 この頃子供達は自分で読むことを覚え始める。ただし、これにはばらつきがあるので焦らずに。

・バイリテラシー脳を育てる
 著者は、媒体を問わず上手に読めることができる脳を育てることを理想をしている。
 結局、「デジタルで読むことのデメリット」は、「デジタル読みモード」の特性を何にでも当てはめる癖がついて、紙の本で読むときにも「デジタル読みモード」がにじみ出てしまうことがが問題なのだ。
 従って、「デジタルに適した脳回路」と、「紙の本で深く読むことに適した脳回路」と、を上手に切り替えるような脳回路(バイリテラシー脳)が形成されることが望ましい。
 イメージは、それぞれ異なる言語で話す両親に育てられ、2つの言語モードを瞬時に切り替えることのできるバイリンガルの子供である。

・その他 感想
 著者は、適切な時期に適切な教育(従来の読み書きに加えてプログラミングスキルなど)を実施することで、紙とデジタルの両方の脳回路を発達させて、バイリテラシー脳を形成する学習プロジェクトを推進している。
 つまり途中なのだ。だから、この本では、読者が気になるところであるバイリテラシー脳を育てる具体的な方法については示唆にとどまっている。
 一応、開発中のデジタルデバイスの教材の一例として、子供が画面の単語をタッチするとデバイスがそれを読み上げたり視覚イメージが浮かんだりするような、文字とインタラクティブに遊べるものが紹介されている。でも、こんなのって特に目新しいものでもないような気がする(こどもチャレンジとかでもありそう)。

 あと気になった点として、著者は最後のあたりで、バイリテラシー脳を持つ次世代に期待される特性について、”たとえば電子メールのためにはより速い「軽い読み」モードを使い、もっと深刻な素材のためには、おそらくたいていは文章をプリントアウトすることによって、深い読みモードを使うでしょう。”と言う。

 …えーなんか普通だな、これくらいみんなやってることでは?著者が期待するバイリテラシー脳の特性ってこんなもの?と思ってしまった。

しかしそれでも、この本が読書や読字脳の新たな知見と、そのための説得力のある裏付けに満ちた本であることに変わりはなく、読書家に、親に、教育者におすすめの一冊だと思う。
 
この本を手にとった理由は、同じ文章を紙で読むのとモニター(Kindle含む)で読むことの違いが科学的な検証のもので語られてるのかと期待しました。
大学生の私の娘たちは手書きのノートをPDF化してipadで読みながら勉強してます。これってどうなのだろうか、ってなことが分かればと思った次第。

が、教育者の観点で本(主に印刷された)とデジタルで表現されているSNS等のいわゆるデジタルメディアとの比較と、それにさらされている現代において子供たちをどう育てていくかの考察と提言、いう印象です。
原題がReader, come home. The reading brain in a digital worldで邦題とはかなりニュアンス含め違います。

ちょっと期待はずれでした。ただ心理学的、脳科学的な読書の効能などについては改めて勉強になる下りもあり、読んだことが無駄ではありませんでした。(その読書をKindleでやったらどうなのか、が知りたかったわけですが)
 
 
日経の書評で見て大いに関心を持ち、購入しました。心理学関係の大学院を修了した研究者です。まず、段落ごとに何度読んでも頭に入らない。ついに認知症が来たかと思い、何も言わずに同業の妻に読ませてみました。彼女は「訳がひどい」と言いました。先入見を与えずに読んでもらったのですが、実は私も同感でした。学術用語の和訳も、適切になされているかどうか疑わしいです。きちんと理解するには、プレビューで確認して原書を購入するしかないと思いました。
 
 
著者は最初にデジタルで読むことのデメリットをあげています。例えば同じ物語でもkindleで読む場合と紙の本で読む場合とでは後者のほうが理解力が勝っていらしいです。電子機器は読んでいる最中も他のアプリやSNSによって注意力散漫になること、紙の本のほうがわからなかったページ、思い出せないページに戻ることが容易であること(本のなかでは回帰と表現されています)など言及されています。要はマルチタスクがダメで今現在世の中は電子機器によって情報過多になっているので、深く物事を考える時間が少なくなっていますよね、というのがこの本の結論に近いです。本書はどちらかというと教育論に多くのページがさかれており、子どもが小さいときはなるべく紙のほうがいいこと、しかし無理のない分量にすることを言われています。最終的に著者はデジタルは良くないという結論にするわけではなく、デジタルも紙も両方使いこなせるバイリテラシーを推奨しています。子どもの教育に電子機器を使うか迷っている親などにおすすめできる本です。
 
 
 本書の中で何回も引用されている前著「プルーストとイカ ~読書は脳をどのように変えるのか?」(インターシフト、2008。原著2007)では、文字の発達と脳の変化の歴史、子供の脳内に読字回路ができあがっていくプロセス、ディスレクシア(読字障害)について記述。当時、著者は「紙の本とデジタルは、頭の切り替えで乗り越えられるのではないか」と考えているようであった。

 その後10年経って、本書(原著2018)では、「適切な教育的指導がなければ、デジタル情報には弊害がある(=深く考えることができなくなる)」との考え。ただし、デジタルの有用性は認めており、「(紙の本とデジタルを双方活用できる」バイリテラシー脳を育成すべき」と述べている。

 もともと人間には「読む」遺伝子はなく、脳は後天的に読字能力を獲得する。特に、物語・小説を読んで登場人物(自分とは違う他者)を経験する、そうした「深い読み」をすることで、他人の気持ちが分かる人間に育つし、深く読むための背景知識が頭の中に形成される。

 野放しのデジタル情報が子育てにおいて懸念されるのは、「到底覚えきれない」ため作業記憶(短期メモリ)を有効に使いきれなくなるのではないか、また、脳内に体系的な背景知識(長期メモリ)を形成せず、ネット上の外部知識に依存するようになるのではないか、の2点である。特に後者の「(自分で考えなくても)ググれば何でも答えが見つかる」のようにしていると、記事や文献を批判的に読めなくなり、フェイク情報に騙されやすい人間にもなる。
 したがって、デジタル機器に子守りを任せないで、親自身が読み聞かせることが重要で、子どもが自分の背景知識を読むものと結びつけるように、また、道徳や他者の視点、共感を学ぶように質問するのがいいのだという。

 近年の暴力や対立、フェイクニュースの氾濫、ネット炎上の増加。何が正しいか自分で考える能力、他者への共感力が喪失しつつあるように思える。著者がいうように、これらが読字能力の低下に関係している可能性はある。アメリカの各州は、刑務所の定員数を小学3・4年生の読解力の統計から推計できているという。小学生時代の読字レベルが人生の分かれ道なのだ。

 大人の脳でさえデジタル情報の流入で変わりうる。読者も、ネットのおかげで情報量は増えたが、味わいのある文章や、難解な文章を根気よく読めなくなってきた。ゆっくりと深く読む生活を取り戻さないといかんな、と痛感した次第。
 
 
 
1.内容
著者は、プロフィールによると「ディスレクシア研究」が専門だが、その知見を活かして、昨今のデジタル機器で読むときのような早いが浅い読みのみならず、「熟考」(p258)に至る深い読みを身に着け、目的に応じて(レビュアーの例にするが、本で読んだ現実の記述をインターネットのニュース動画で確かめる)早いが浅い読みと「熟考」に至る深い読みを使い分けるべきである。そのためには、幼少期において完全にデジタル機器を断つのではなく、読み聞かせとともに保護者が適切に介入してデジタル機器をも使わせるべきである。

2.評価
レビュアーは子育ての経験がなく、従って読み聞かせや幼少期のデジタル機器の利用について評価できないので、その点で星1つ減らして星4つとするが、人類が今後より良く生きるうえで、物理的な本とデジタル機器をどう両立させるかについて考えさせられる本だった。本書の主旨とはズレるが(本書は子育ての話だから)、『僕らが毎日やっている最強の読み方』(池上彰/佐藤優、東洋経済新報社、2016)p254「電子書籍は2冊目として活用する」というのは間違っていないと思った。
 
 
翻訳された原書のテーマは時流にかなうものであり、
この翻訳出版を刊行しようとする意気込みはとても素晴らしいと思う。

だだ、翻訳の質にもっとこだわって欲しかった。
これは労をとって原書を翻訳してくださった翻訳者の方の問題というよりも、
訳出されたテキストを出版社がきちんとチェックしていないように思われる。

翻訳の過程で手抜きしたところが見えてしまい、玉に瑕な感じがハンパない。
 
 
本の読みについての本との事で読んでみた。
ちょっと読みづらかったのが難点。
内容自体は良かったんだが。
とっつきにくいところがいくつか見られた。
 
 
 
 
 
 
 
 

紀州のドン・ファンの遺言書 筆跡鑑定したら「ニセモノ」だった

2020年10月19日 14時19分32秒 | 事件・事故

10/19(月) 9:02配信

FRIDAY

ファンのために、自伝本にサインをする生前の野﨑幸助氏。特徴ある筆跡で自身の名前を書いた

本物かニセモノか。

紀州のドン・ファンこと資産家・野﨑幸助氏(享年77)の遺言書を巡る裁判で、重要な新証拠が提出された。遺言書の「筆跡鑑定書」だ。

【画像】紀州のドン・ファン 若き美しい妻との輝かしき日々

ドン・ファンが和歌山県田辺市内の自宅で怪死したのは、’18年5月のこと。遺言書が明らかになったのは、その3ヵ月後だ。長年の友人を名乗る人物がドン・ファンから預かっていたとして、突如、弁護士を通じて裁判所に提出したのである。遺言書の日付は’13年2月。内容は〈全財産を田辺市に寄付する〉というものだ。

これに対し、ドン・ファンの兄弟ら遺族は「遺言書の無効の確認」を求めて今年4月に提訴。実質的な相手方は遺産の受け入れを表明していた田辺市だ。10月2日に第3回期日が開かれ、そこで遺族側が「筆跡鑑定書」を提出したのである。

気になるその結果は、

「別人による筆跡である」

というもの。つまり、「遺言書はニセモノである」と結論づけているのだ。

本誌が入手した裁判資料によると、鑑定を担当したのは「一般社団法人 日本筆跡鑑定人協会」所属の鑑定人。遺言書と、生前に野﨑氏が残した「公正証書」などの筆跡を比較し、41ページにわたって鑑定結果を記している。

たとえば、野﨑幸助の「野」という漢字については、

「遺言の野は左側の里の部分が田と土に分かれて書かれているが、彼(野﨑氏)の字体は甲の字を最初に書いてある」

という旨の指摘をしている。その他にも、「﨑」「幸」「助」「人」「全」「殿」などの筆跡について鑑定しているが、結果はほぼすべて、

「異筆とするのが自然である」

というものだった。

この鑑定書だけを見れば、ドン・ファンの遺言書はニセモノだったということになる。だが、現段階でそう結論付けるのは早計なようだ。

「遺言書の真偽を巡る裁判での争点は、遺言の保管状況や提出された経緯など複数あります。ただ、そのなかでも重要になるのは、本人の筆跡かどうか。だからこそ、同様の裁判では原告被告双方が、それぞれが依頼した鑑定人による『筆跡鑑定書』を提出するケースが多い」(全国紙ベテラン司法担当記者)

遺族側に反論すべく、今後、田辺市側も「鑑定書」を提出する可能性はあるのか。10月の第3回期日で田辺市側は、「(鑑定書を出すかどうか)次回までに検討する」と答弁。本誌の取材に対して田辺市役所総務部の担当者は、

「お答えできない」

と、回答した。

田辺市議の前田佳世氏が言う。

「野﨑氏の遺産相続費用に、市はすでに1億8000万円もの莫大な予算を計上している。それだけに、市民の関心は非常に高い。鑑定書を提出するかどうかも含めて、裁判の経緯を市民にきちんと説明すべきです」

今後、田辺市が「鑑定書」を提出、その結果が原告側と正反対なんてこともありうるかもしれない。はたして、ドン・ファンの遺言書は本物かニセモノか。注目の裁判は続く。

『FRIDAY』2020年10月23日号より

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とんだハプニングが起こる

2020年10月19日 13時25分57秒 | 日記・断片

午前10時15分に家を出て、新道の診療所へ行く。
待合室は満席で、玄関内まで人がいる。
受付だけすまして、時間を外で過ごす。
市民会館方面へ行く。
まだ、市役所支所は一部が改装中だった。
図書館へ行くが休館だった。
八坂神社の境内へ。
スマホのカメラで神木の銀杏などを写す。
若いカップルが手水をしていた。
右手で柄杓を持ち水を汲み左手を清めます。
柄杓を左手に持ち替え右手を清めます。
再び柄杓を右手で持ち左の掌に水を受け、口をすすぎ濯ぎます。
若い女性が手の作法を読みながら笑う。
とても優しい声である。


二人は結婚を控えているのかと想ってみた。
台宿坂を右に曲がり、薬師堂、取手二高の野球グランドの脇から念仏院へ行く。法事があり読経が聞こえてきた。

保育所の幼児たちが庭で遊んでいるのをしばし眺めた。孫の姿が重なる。
診療所へ戻ったら、偶然にも外で自分の名が呼ばれていた。
外の駐車場の車の中で待っている人もいたのだ。
「今日は、混雑ですね」と受付の人に声をかけた。
大半の人がインフルエンザの予防注射であり、夫婦で来ていたり、親子で来ていたりしていたのだ。
「それで、多いのですね」と納得した。
今日は3か月ごとの血液検査もした。
今回は、レントゲン撮影はなし。
ところが、とんだハプニングが起こる。
名前を聞き違えた人が居て、調剤薬局でそのことが判明したのだ。
受付の人が本人確認をしていなかった。
「これ、間違えだった。山本が根本に聞こえたからね」
困った人が居たものだ。
文句を言いたいが笑って過ごす。
当然、その人は会計のやり直しである。
受付の人から「前と同じ調剤薬局ですか?」と問われた。
「そうです」と答え、隣の敷地の調剤薬局へ行くと、すでに処方薬が用意されていたので、待つことはなく直ぐに薬を受け取ることができた。
12時20分に帰宅。