それでも、日本人は「戦争」を選んだ

2020年10月23日 12時31分47秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 
かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。
世界最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。

世界を絶望の淵に追いやりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続けた。

その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。

だからいま、高校生と考える戦争史講座。
日清戦争から太平洋戦争まで。講義のなかで、戦争を生きる。

*

生徒さんには、自分が作戦計画の立案者であったなら、自分が満州移民として送り出される立場であったならなどと授業のなかで考えてもらいました。講義の間だけ戦争を生きてもらいました。

そうするためには、時々の戦争の根源的な特徴、時々の戦争が地域秩序や国家や社会に与えた影響や変化を簡潔に明解にまとめる必要が生じます。その成果がこの本です。……本書「はじめに」より

◆日本だけでなく、世界の人々がなにを考え、どのような道を選択したのか、 かつての人々が残した言葉をたどりながら、詳しく鮮やかに紐解いてゆきます。縦横無尽に「戦争」を考え抜く。歴史の面白さ・迫力に圧倒される5日間の講義録◆
 

著者について

1960年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。
89年、東京大学大学院博士課程修了。山梨大学助教授、スタンフォード大学フーバー研究所訪問研究員などを経て現職。
専攻は日本近現代史。主な著書に『徴兵制と近代日本』(吉川弘文館)、『戦争の日本近現代史』(講談社現代新書)、『戦争の論理』(勁草書房)、『満州事変から日中戦争へ』(岩波新書)などがある。
 
 
 
評者が本書のタイトルを見て購入ボタンを押した時点で期待していたのは、日本の大衆が無謀な戦争(太平洋戦争)へと突き進んだ事実についての集団心理ないしは社会心理学的な側面からの検証だったのだが、それについては全くの期待外れだった。

さて、多くの読者は戦争を中心に据えつつ近代日本の歴史を解説した本と受け取るのではないかと思う。本書にそういう要素があるには違いないが、評者には本書の思想的な側面が気になって仕方がない。それこそが面倒ではあるが評者がこのレビューを書いた動機である。

本書の内容に関して驚くべきことをまず一つ指摘するなら、戦争熱を煽った新聞等マスコミに関する記述が皆無ということだ。日清戦争(第1章)には新聞の論調に触れた箇所は多少あったが、評者の関心事でもあった太平洋戦争のあたりとなると、当時の新聞による扇動に関する記述は全く無い(正確を期すなら、被害状況の紙面への記載に関しては若干の記述がある)。これは書物のタイトルを考えれば不思議なことであり、加えて結構な分量の本であることも考えればますます怪しい。ずいぶん偏った書物である。意図的に知らぬふりを決め込んでいると見るべきだろう。ちなみに、本書(文庫版)は新潮社が出しているが、元の(文庫版でない)書籍は朝日出版社の刊行とのことである。

序章から最終章の5章までの部分(以下、本レビューでは本体部分と呼ぶ)は高校生を相手に行った講演をまとめたものらしい。本体部分への追加の体裁で、「おわりに」、「文庫版あとがき」、そして「解説」と題した記述(以下、これら3つを追加部分と呼ぶ)が掲載されている。なお、「解説」は本書の著者とは異なる人の執筆になる。

本体部分では歴史を題材にして読者を偏狭なものの見方(思考様式)へと誘導する記述(※後述)が繰り返されている。これは読者の思考・判断能力を低下させるためのお膳立てのように思える。そうした上で、追加部分に割と露骨にイデオロギー色を伴う教示が示されている。読者がそれら教示を素直に受け入れるなら、左翼勢力にとって好都合なことだろうと思う。なお、追加部分ほど鮮明ではないが本体部分にもイデオロギー的な主張がたっぷり入っていると評者は感じる。

最も露骨なのは「文庫版あとがき」中の改憲に関する著者の見解を示した箇所であろう。抜粋しつつ引用すると、『(前略)日本国憲法が、護憲と改憲、双方の立場からさかんに議論されるようになった(中略)ならば、憲法を論ずるためには、その前提として(中略)戦争(注:太平洋戦争のこと)について考える必要がある(中略)「あの戦争」はいまだ解かれれいない問いにほかなりません。』要するに、太平洋戦争の解明が改憲論議の前提条件であると主張し、そしてその条件は整っていないと訴え、改憲論議に釘を刺しているのだ。評者は憲法であれ一般の法規であれ、欠陥がある、あるいは現状のまま放置したのでは何らかの望ましくない結果を招きかねない、との認識があるなら改定を検討すべきと考えるが、著者は理屈をこねまわしてでも改憲へ向けた動きは阻止したいようだ。

学者の肩書を持つ人がそんなことを書いて恥ずかしくないのか、と感心させられた箇所もある。何と!ある種の文献を読まぬよにとの若者たちに向けたアピールがある。「おわりに」からの抜粋だが、『そのような本では(中略)過去の戦争を理解しえたという本当の充実感(中略)得られないので同じような本を何度も何度も読むことになるのです。このような時間とお金の無駄遣いは若い人々にはふさわしくありません。』言葉遣いは穏便だが要するに、他の説には耳を傾けるなというのがその意図するところと読める。まるで原理主義的な宗教のようだ。

(※)レビューの最後に、上で後述としておいた偏狭なものの見方への誘導について記しておこう。著者は、戦争とは敗戦国の国体(憲法など)を変更するものだ、という見方を極端に重用している。歴史についてのそうした見方を自然法則の類似物(人間の意思がどうあれ逃れられないルール)であるかのように錯覚させたいのだろうか、著者は「歴史は科学である」とも主張する(この主張はマルクス主義に特徴的なものだ)。また、戦争を経ての国家の体制や社会の変化について「新たな社会契約」といった表現を著者は好んで用いている(それは評者の感覚では日本語表現として異様な不自然さを漂わせるレベルに達している)。社会契約説は一般には前向きに評価されている思想であるが、社会契約なる表現の乱用は当事者間の自由意思に基づく約束事という本来の意味の契約概念を忘れさせる困った効果があるように思う。こういった見方に慣らされ、思考様式が固定してしまった人は戦争を経て敗戦国に出現した体制等(ここで、暗黙?のうちに焦点とされているのは日本国憲法である)について、「逃れられない法則のもたらした結果でありそれ以上考えても仕方がない」とか、「歴史の必然であってその正当性を云々する性格のものではない」とか、あるいは「契約の一種と理解できるのだから当然正当なもの」といった安易な考えによって素直に受け入れ、そして、そのまま思考停止に陥るのではないかと危惧する。
 
■主な要点
・日本の日清戦争から第二次世界までの戦争の過程としては、主に北ロシアに対する、列強からの国防の観点から進んでいる。実際に占領地にしてきた朝鮮、満州などは、ロシアからの国防の拠点になっている
・しかし、ロシア革命、中国の辛亥革命から国が変わった影響から、従来までの戦争で獲得した利権が失われる影響があり、強行姿勢に突入して欧州列強からの反発が強くなってきたことが第二次世界対戦勃発のきっかけとなる
・軍部の力が強くなったポイントとして、軍部が農民向けの政策を唱えていたことがポイント。農民の所得増加など聞こえの良い政策を説いたことから、当時50パーセントほどの国民を占める農村層からの支持が強くなり、民主主義国家ではあったが政党の影響力が弱くなっていく
・日本が戦争に突入した背景として、被害者で国内で語られることは多いが、多くの近隣国家及び国民に対して被害を出したことに目を向けるべき
・何より満州への移民政策では、国が一定以上の移民を行った自治体に対して、補助金を支給していた。満州での引き揚げ民の対ソ連侵略の責任として、国の政策もそうだが実際の国民レベルまで、政策に加担していた事実を、忘れてはいけない

■感想
・実際に政治、経済が安定していない不況な状態で、極端な発言から貧困層の人気を集める旧陸軍の手法は、現代のトランプに通じるところがある。
・国が中庸ではなく極端な方向性に傾いているときは、冷静に状況を国民レベルが判断することが大切
・日本が戦争を突入した背景として、隣国の影響からの被害者的な側面ももちろんあるが、東南アジアの利権などに目が眩んでいたことと、国民レベルが冷静な判断力がなくメディアに煽られ軍の政策に加担してしまったこと、周辺諸国への多大な被害をもたらしたことは、今後忘れてはいけないと思う。
 
 
文中最後のあたりにあった、戦争を反省したドイツと、反省しなかった日本。今からでも遅くはないので、一度くらいは、戦争を始めた原因、作戦判断などを考えて欲しい。特に会社勤めをしていると、すぐにわかると思う。この本は、高校生にレクチャーした形式をとっているため、とても分かりやすく書かれている。この本を読んでから、「失敗の本質」を読むと、より分かりやすかったと感じた。
 
 
薦められるままに読んだが、司馬遼太郎とは、また違う、その先にある、深い近代史。日露戦争後の軍部の愚行、しかし、その中でも懸命に生き抜く人々、心ある指導者がいた。

捏造では無いと信じられる、知らなかった事実の数々、愚行と光明、また一つ、歴史の見方が変わりました。
 
 
春秋に義戦無し、茶の間の正義、変痴気論、毒言独語、猫なで声、一言で言え、恥を知れ恥を、等々、
 
 山本夏彦のコラムのタイトル。タイトルのつけ方が絶妙で、それを並べるだけで、そのまま社会批評になり、風刺にもなった名人芸。私もこうやって人の言葉を並べただけでも、いっぱしの批評家みたいな気分になれるかというと、そんなことばありません。。しかし今の世の中、学者にもこういう人多いでしょう、他人の言説を並べ立てるだけでいっぱしの学者顔してる人やテレビのコメンテーター。

 小林秀雄賞を取ったというこの作品の性格、「一言で言え」と謂われれば、これは歴史書というより左翼自虐史観による教宣書かと。

 ほかにも多々問題があるのですが一つだけ指摘すれば、第4章の初めに、著者自らこう書いています。
 「満州事変には『起こされた』という言葉を使い、日中戦争には『起こった』という言葉を使ったことに注目してください」

 なぜこのような奇妙な注釈をするのか、読み進めればすぐに解ります。著者が、日本によって『起こされた』と見ることは詳細に語り、共産党が深くかかわったと言われてきたことには『起こった』こととして省筆、つまり省いているのです。(ウジが湧くと言ったって、ハエが卵を生まなければかってに生まれるわけも無し、戦争がかってに『起こった』はずもない事くらい中・高生だって解るでしょうに)
 一例をあげれば、西安事件、通州事件は省略、第2次上海事件も1万人もの日本人居留民が、通州事件のように残虐な殺され方をする危険があったことも省略して、中共軍の戦果ばかりで、南京攻略戦も省略。米国を戦争にを引きずり込むための宣伝工作も省略、という具合。実は作者が省筆したところこそ、日中戦争の核心というべきところにもかかわらず、詳細な事実を隠し、日本悪し、中共良しを強く印象付けることで、結果として嘘と同じ効果を生むならやはり、自虐史観かと。

 作者は隣国に対して過激で乱暴で失礼なことは言わないとどこかで述べていますが、(故山本夏彦ならきっとそれを称して「猫なで声」と言ったかも)でも考える史料が不足していたり、一面的な資料ばかりでは、考えることすら十分にできませんね。

 先日のホルムズ海峡でのアメリカではなく日本タンカーへの攻撃、それと盧溝橋事件での一発の銃声。ーーー 識者ならこのことの類似性に気づかれたことと思います。戦争を引き起こそうとした一発です。誰が何のために?

 米国大統領は報復を思いとどまり、イランも革命防衛隊を処罰しましたが、米中貿易戦争の始まりといわれる今、イランを支援しているのが、ロシア・中共・北朝鮮等であることを見れば、米・イランが戦争を始めれば、誰が損害と不利益を被るか、誰が漁夫の利を得るか、誰が戦争を起こそうとしているか、想像してみて下さい。予想はつくでしょう?

 原発は停止中の上に、石油が止まれば、日本はたちまちエネルギーが枯渇しますしね。配給された金縛り憲法の下では、制約が多すぎて海外邦人を助けるのもままならない。(反原発や平和憲法という嘘)

 イランを蒋介石に見立て、米国同盟を日本に見立てれば、、かつてあったこと、共産党と争っていた蒋介石が日本と闘うように仕向けられ、ついには両方消耗し、後に共産党が消耗した国民党を追い出し中華人民共和国成立。それが盧溝橋事件から日中戦争の後の結果でしょう。ーーー、それと同じではないかと思えば、米国・日本・イランが消耗し、そのあとは誰が得をするか?

 過去から現在を見、現在から過去を見れば、過去の事件の真相もおのずと浮かび上がるのではないでしょうか?
 歴史は繰り返すといいますが、歴史から正しく学んだ者は同じ間違いを繰り返さないのに比べて、奢れるものは成功に酔い何度でも同じ過ちを繰り返しますね。

 米中貿易戦争といわれることが今後も長く続くなら、次に予想されるのが、通州事件や上海事件の再来かもしれせんし、だとするなら、(すでに人も企業も人質にとられている国もあるし、海外駐在者も多数いるし)自分たちは何を、どのように、備えなければならないか。賢明な作者や読者にはもうお解りなのでしょうか?答えを聞きたいものです。

(「対話を」などと馬鹿の一つ覚えは謂わんといてください。人は、醉っぱらっても、感情が激しても、欲に驅られても、飢えていても、理性を失いただの動物に戻ることは誰でも経験してるでしょうから、言葉が有効なのは心ある人にだけ、ってこともわかるでしょうよ。熊・虎・鰐を相手に対話ができるなら、やってみて。裸の人間が道具も無しに野獣から身を守れるわけも無いことぐらい子供にも解るだろうに。)

 結局、肝心なところを省略された歴史本では、読んでも現在の意味すら解らなくなる上に、間違った答えを導くだけでしょう。
 イザヤ・ベンダサンなら、愚者は自分が吐いた言葉に躓く、とでも言ったことでしょうか。(クソ、とか、フン、とか言うな!!)

 奇しくも今年、小林秀雄賞選考委員二人(二人とも「反権力」がポーズの団塊世代でしたね)が相次いで亡くなりました。ご冥福を祈りますが、選考委員の死が、故アイリス・チャンを連想させたので、選考委員を思い浮かべながら、この本を読みました。 
 
 
戦争まで突入した流れが、とてもわかりやすく書かれています。歴史の授業をする前にちょこっと読むだけで、導入の工夫を考えることができます。
 
 
面白かったですがタイトルはミスリードです。あくまで日清戦争から太平洋戦争までの通史です。通史としては一次史料、データに基に分かりやすく説明されてます。

個人的には本書の前段が面白かったです。特に「人は歴史を誤用する」という部分は衝撃でした。歴史において安易に相関関係を描く事は戒めようと思いました。
 
 
私は日本人は頭悪くはないと思っているのですが、なんで、日本人の集英を集めた日本軍があの無謀な太平洋戦争を始めたのか理解できなくて、この本を読みました。
結論から申し上げますと、この本にはその答えは書いていませんでした。
よって、星は一つマイナスで4個としました
 
 
 
 
 
 

 

それでも日本人は「戦争」を選んだ - J-Stage

(Adobe PDF)
www.jstage.jst.go.jp/article/lecgsa/17/0/17.../_pdf

海軍の近代化思想. はそのまま明治政府に引き継がれる(『日本海. 軍史』15 頁) 。我々は幕末の徳川幕府は無能. であったという見方に陥りやすい。しかし、. 幕府は艦船の購入、人員 ..


世界の「独裁国家」がよくわかる本

2020年10月23日 11時38分33秒 | 事件・事故

独裁国家一覧|トルクメニスタン・ベラルーシ・北朝鮮など ...


world-note.com > ホーム > 世界各国の情報
-キャッシュ

独裁国家の一覧として、トルクメニスタン、ベラルーシ、北朝鮮など20ヵ国をまとめて紹介していきます。それぞれの国に関する基本情報や、独裁体制とされる理由などを見ていきましょう。日本が承認している国が世界には196ヵ国( 2018 ...

by グループSKIT (著, 編集), 橋本 五郎 (監修, 監修)

「ヒゲを生やしたら即逮捕!」「所得税・消費税なし、教育費、医療費は完全無料」「美人を育成し観光の目玉にする国」……。
世界には信じられないような法律や施策をもつ国がたくさんある。
その多くは「独裁国家」であり、本書ではその知られざる実態に迫ってみた。
「独裁=悪」なのか。「独裁だからできる」のか。
混迷深める日本政府にも見習ってほしいユニークな施策が一杯!
文庫書き下ろし。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

橋本/五郎
1946年生まれ。読売新聞特別編集委員。21世紀臨調運営委員。公安審査委員会委員。『ズームイン!!SUPER』などのテレビコメンテーターも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
 
 
前世紀〜今世紀の"独裁国家"を概観します(全54カ国)。
いろんなケースが挙げられています。(カリスマでないと統治出来なかった例(旧ユーゴスラビア)や、緩やかに立憲君主制に導いた例(ブータン)など) 数頁程度の解説なので"ほんのサワリ"だけではありますが、おおむね面白く読めました。
(個人的には、ひとつ"大国"が抜けている印象を受けますが… 現時点(2010)で大統領より首相の方が実質的にパワーがありそうな"あの国"が…) あまり馴染みのない地方、特に中央アジア〜西アジア〜アフリカ〜中南米の国々の"ミニ歴史"を垣間見た気分になれただけでも良かったです。
(冷戦構造に運命を左右された"独裁国家"など) "ポスト冷戦"下でも、大国の思惑で 独裁国家が生き長らえたり、消滅したりするんでしょうねぇ…(→「 アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 」「 カラシニコフ I 」「 カラシニコフ II 」など 他書をご参照)
 
 
 
この本は2部構成で、「第1部 21世紀の独裁国家」「第2部 20世紀の独裁者」を網羅してくれている本です。「現在でもこんなにあったのか」とびっくりしました。
これだけあれば民主主義国家の方が珍しいかも?いわゆる我々が想像する悪の独裁国家(例えば北朝鮮)もあれば、バラエティ番組でたまにやってるユニーク?な独裁国家(例えばカタール)もあり、読んでいて面白かったです。
ただ、21世紀の独裁国家のところで、中華人民共和国があったのに、なぜかロシアが無いのが引っかかったかな。
20世紀の独裁者のところにはスターリンが載っていたんですけどね。世界情勢についても読めるので、なかなかリーズナブルな1冊と言える。
 
 
 
 
 

爽やか警察官が若い女性に繰り返した「ヤバすぎるわいせつ行為」

2020年10月23日 07時29分38秒 | 事件・事故

10/23(金) 11:02配信

FRIDAY

大井警察署から警視庁本部へ移送される粕谷容疑者。普段は爽やかな生活で近所の評判も良かったという

単なる不祥事では済まされない、警察官の恥ずべき犯行が発覚した。

警視庁大井署は10月15日、女性のバッグに自分の体液をかけたとして神奈川県警第一機動隊所属の巡査、粕谷周平容疑者(27)を器物損壊の容疑で逮捕。重江光一・神奈川県警監察官室長は「誠に遺憾。警視庁の捜査結果を踏まえ、厳正に対処する」とコメントした。

【画像】猛暑のゴミ部屋で愛児2人が餓死 ホスト遊びに走った「美人ホステス」写真

「粕谷容疑者は今年2月25日午後11時ごろ、JR大井町駅のホームへ向かうエスカレーター上で、20代女性の手提げバッグに自分の体液をかけたようです。異臭に気づいた女性が警察に相談し、防犯カメラの映像から粕谷容疑者が特定されました。粕谷容疑者は容疑を認めています。

柏谷容疑者には、余罪もあります。2月に同じ品川区内、4月には神奈川県内でも同様の被害が報告されていたことから、DNA鑑定をした結果、両件とも粕谷容疑者のものと一致しました。警察は動機を調べています」(全国紙社会部記者)

無防備な女性に近づき、自身の欲望のはけ口とするためだけに一方的に汚辱を与え、精神的なダメージを加える──。本来ならば取り締まる立場の警察官が、常習的に手を染めていたのだ。

◆奥さんと仲の良い好青年が……

粕谷容疑者は、どんな警官だったのだろうか。

「柏谷容疑者が所属していた第一機動隊は、花火大会や皇族が来たときの沿道の警備やテロの警戒などを主な任務としている部署です。粕谷容疑者は、学生時代にスポーツに打ち込んでいたとか。がっしりした体格で精悍な印象です。カナダのアウトドアブランドのアウターを好み、センスがいいイメージでした」(警察関係者)

近隣住民からも、好意的な声が聞かれる。

「奥さんと仲が良く、二人で歩いている姿をたびたび見かけました。話しかけると、元気よくしっかり挨拶してくれた。本当に爽やかな、好青年という印象です」

明るい警官だったという粕谷容疑者。そんな評判の一方で、破廉恥な犯行を繰り返す“ウラの顔”があったのだ。警察関係者からは、こんな声も聞かれる。

「プライベートのことを聞かれると、急に言葉を濁すんです。はぐらかす必要はないだろうと思うのに……。真面目な性格から、ごまかすことができない。かと言って法を犯す行動をしていると、本当のことを言うこともできない。彼なりに葛藤していたのかもしれません」(前出・関係者)

自分の体液を女性にかけることで、ある種の征服欲を充たしていたのだろうか。評判の良い警察官は、自制心を失い昏い衝動に飲み込まれてしまった。

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最終更新:
FRIDAY

新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(10月22日各自治体公表資料集計分)

2020年10月23日 07時29分38秒 | 医科・歯科・介護

10月22日、各自治体が公表している感染者数(陽性者数)を集計した結果、感染者は94,014名、死亡者1,693名となりました。

また、新規感染者は610名、新規死亡者は9名となりました。

これに加え、これまでにチャーター便で感染者15名、空港検疫で感染者1,109名が確認されており、合計すると95,138名となります。また、国内死亡者は空港検疫での死亡1名を加えて1,694名となります。

※1 国内事例には、空港検疫にて陽性が確認された事例を公表している自治体の当該事例数は含まれていない。

【国内の陽性者数(今回の公表を反映)】
  国内事例※2 空港検疫 チャーター便
帰国者事例
合計
感染者 94,014名
(+610) ※3
1,109名
(+5)
15名 95,138名
(+615)※3
死亡者 1,693名
(+9)
1名 0名 1,694名
(+9)
(括弧内は前日比)
※2:チャーター便を除く国内事例については、令和2年5月8日公表分から(退院者及び死亡者については令和2年4月21日公表分から)、データソースを従来の厚生労働省が把握した個票を積み上げたものから、各自治体がウェブサイトで公表している数等を積み上げたものに変更した。
※3:新規陽性者数は、各自治体がプレスリリースしている個別の事例数を積み上げて算出したものであり、前日の総数からの増減とは異なる場合がある。

本件について、濃厚接触者の把握を含めた積極的疫学調査を確実に行ってまいります。


(その他)
今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、国民の皆様への正確な情報提供に御協力をお願いします。なお、現場での取材は、患者の方のプライバシー保護といった観点からも、お控えください。
 
詳細な情報については各自治体のホームページにてご確認ください。

 

◆国民の皆様へのお願い
〇国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、ハンカチ、袖などを使って、口や鼻をおさえる)や手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
○集団感染の共通点は、特に、「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」です。
換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることを避けてください。
※以下啓発資料について、配布や媒体掲載など、使用可能です。掲載の場合は『出典:首相官邸HPより』を記載してください。
会社・学校や人の集まる場所での掲示、周知など、用途に限らずご自由にダウンロード・印刷してお使いください。(加工・改変等はおやめください)


         




























     

DSヘルスケアグループ 「エルディア ステムジェルエッセンス」販売開始

2020年10月23日 07時29分38秒 | 医科・歯科・介護

DSヘルスケアグループのヘルスメッド株式会社にて、
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスを配合したドクターズコスメ
「エルディア ステムジェルエッセンス」を開発いたしました。

本商品につきまして、10月2日(金)に開院した銀座エルディアクリニックにて
販売を開始いたしましたことをお知らせいたします 

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★★ヒト脂肪細胞順化培養液エキスを配合した
ドクターズコスメ「エルディア ステムジェルエッセンス」が販売開始★★
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■本商品は、ヒト脂肪細胞順化培養液エキスを配合し、
美しく年齢を重ねるために必要なうるおいに満ちた肌のエイジングケアを叶えます。

濃密でありながらみずみずしいテクスチャーがさらりと肌になじみ、
ダマスクローズの、ほのかに甘くさわやかな香りで、
いつものスキンケアの時間が心満たされる、とっておきの瞬間になります。

■ヒト脂肪細胞順化培養液エキス
幹細胞を培養した際に分泌される成長因子やサイトカインのこと。
コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスティン、抗酸化酵素、ビタミンなど、
エイジングケアには欠かせない多くの成分が含まれています。

※エイジングケアとは、年齢を重ねた肌にうるおいを与えることです。

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■商品概要
商品名:エルディア ステムジェルエッセンス
内容量:48ml
メーカー希望定価:15,000円(税抜)
取扱い院:医療法人社団郁栄会 銀座エルディアクリニック
形成外科・皮膚科・歯科
東京都中央区銀座3-3-13 阪急阪神銀座ビル6階
電話:03-3562-5335 
URL:https://eldear.ikueikai.or.jp/
販売元      :ヘルスメッド株式会社
製造販売元    :株式会社ピュール(福岡県糸島市泊723-1)


※現在、銀座エルディアクリニックのみで販売しております


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■ヘルスメッド株式会社
地域に根ざした包括ケアシステムを支える方々の一助になるべく、
地域医療の中で主に在宅医療(訪問診療)を担う医療法人(クリニック)の
サポート業務を中心として活動しています。
また、介護・予防の観点から、社会にとって有益な製品等の開発にも取り組んでいます。

本社所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬1-3幕張テクノガーデンD棟17階
設立:2013年(平成25年)7月
資本金:900万円
代表者:代表取締役社長 藤代 賢一
ホームページ:https://healthmed.co.jp/

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歯科医療界、地域医療の発展のためにこれからもより良いサービスを提供して参ります。 
今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。 

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デンタルサポート株式会社 
〒261-8501 
千葉県千葉市美浜区中瀬1-3 
幕張テクノガーデンD棟17階 
  
広報室 鈴木 緑 
TEL:043-213-6480(代表)/ FAX:043-213-6491 
TEL:043-213-6160(直通) 
携帯:070-2470-4075 
Mail:midori.suzuki@dentalsupport.co.jp 
https://www.dentalsupport.co.jp/ 


デンタルサポート 歯科医院の安定経営と拡大のためのサポートサイトを開設

2020年10月23日 07時29分38秒 | 医科・歯科・介護

弊社にて、歯科医院の安定経営と拡大のための
サポートサイトを開設いたしましたのでご案内申し上げます。

20年以上にわたり全国で歯科医院のサポートを
してきた実績をもつ当社だからこそできる、
丁寧で手厚いサポートメニューとプロフェッショナルスタッフが、
歯科医院のさまざまな悩みを解決に導きます。

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★歯科医院の安定経営と拡大のためのサポートサイト★ 
https://dentalsupport.biz/

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■サイト名:歯科医院の安定経営と拡大のためのサポートサイト
https://dentalsupport.biz/

【提供先】歯科経営に悩む経営者の皆さま、または、院長 
【主なサポートメニュー】
・訪問歯科サポート
・採用サポート
・教育、セミナー、復職支援サポート
・事務代行及び行政対応サポート
・Web制作サポート
・歯科技工サポート


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★開設の思い★
外来から訪問歯科診療まで、具体的な数値目標に基づく経営面でのサポートと、
ホスピタリティ醸成の両面から経営をサポートいたします。
数字だけでは計れない経営者にとって大切なマインドを尊重しつつ、
成功への確実なサポートをしてまいります。

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歯科医療界、地域医療の発展のためにこれからもより良いサービスを提供して参ります。 
今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。 

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幕張テクノガーデンD棟17階 
  
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携帯:070-2470-4075 
Mail:midori.suzuki@dentalsupport.co.jp 
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「息子疑惑」米メディア二分 トランプ氏、バイデン氏追及に躍起 米大統領選

2020年10月23日 07時29分38秒 | 社会・文化・政治・経済

10/22(木) 20:33配信

時事通信

【ワシントン時事】米大衆紙が報じた大統領選の民主党候補バイデン前副大統領と息子ハンター氏をめぐる疑惑で、大々的に報道する保守系FOXニュースと、ほとんど無視するリベラル系メディアの対応が割れている。

【写真】米大統領選で民主党のバイデン候補を支持するアリゾナ共和党員のプラカード

 トランプ大統領は来月3日の投票日に向けた22日夜(日本時間23日午前)のバイデン氏との最後の討論会でこの問題を攻め立てようと前のめりになっている。

 2014年ごろウクライナ企業から月5万ドル(約520万円)の報酬を得ていたハンター氏と当時の副大統領バイデン氏をめぐっては、この企業に対する汚職捜査をやめるようウクライナに圧力をかけた疑いが指摘されている。14日新たに報じられたのは、ハンター氏の仲介でバイデン氏が同企業幹部と面会していたことを示す「電子メール」。事実なら「息子のビジネスとは一切関わりがない」というバイデン氏の説明と矛盾する。

 視聴者数で全米最多のFOXはこの話題を連日報道。中国のエネルギー企業からも、ハンター氏とバイデン氏に報酬が支払われる約束があったことを示唆するメールが見つかった、などと「独自記事」を連発している。

 一方、メディア調査団体によると、CNNとABCは大衆紙の最初の報道から2日間、全く取り上げなかった。CNNは18日の番組で「右派メディアによる捏造(ねつぞう)された醜聞」と断定。ニューヨーク・タイムズ紙は、大衆紙の記者自身が内容に確信を持てず、記事への署名を拒否していたことを「スクープ」するなど、信ぴょう性を疑う報道が目立つ。

 トランプ氏はバイデン氏の問題をめぐってバー司法長官に「迅速な行動が必要だ」と調査を指示。22日の討論会で「外交」をテーマに加えるよう要求するなど、追及に躍起だ。一方、バイデン氏はウクライナ企業幹部との面会を否定しており、トランプ氏の姿勢を「絶望的な選挙運動の最後の悪あがき」と非難した。 

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阪神・ボーア退団へ 試合前練習後に不可解な抹消、近日中に帰国も

2020年10月23日 07時29分38秒 | 野球

10/23(金) 5:00配信

デイリースポーツ

 試合前、打撃練習するボーア

 阪神のジャスティン・ボーア内野手(32)が今季限りで退団することが22日、決定的となった。試合前練習は通常メニューをこなしながら、練習後に来日初の出場選手登録抹消となった。今季16試合を残し、リーグ優勝の可能性が完全消滅する前の不可解な2軍降格。メジャー通算92本塁打の大砲が、わずか1年でタテジマを脱ぐ。また、ジェリー・サンズ外野手(33)とは、来季契約を更新する方針であることも分かった。

【写真】大砲の触れ込みが…なりふり構わず?ついにはセーフティーバント

 広島戦の直前。ボーアが来日後初めて1軍を去った。わずかながらに優勝の可能性を残し、Aクラスを争う状況下で、チームは事実上の戦力外と判断。このまま阪神を去ることになる。

 ボーアはメジャー通算92本塁打を誇り、4番候補として期待されて来日。春季キャンプでは抜群の飛距離で注目を集め、開幕前の練習試合では3試合連続本塁打を放った。

 しかし、シーズンでは期待に応えられなかった。6月19日の開幕・巨人戦(東京ドーム)は「4番・一塁」で先発。快音は響かず、開幕3試合目にして6番に降格となった。開幕から18打席連続ノーヒット。左投手や日本の配球に苦しんだ。

 7月は21試合で月間打率・296、7本塁打、18打点と復調。本塁打後の“ファイアボール”パフォーマンスなど、明るい性格でチームを盛り上げる姿もあった。

 だが、8月以降は再び成績が下降線をたどった。今季99試合で打率・243、17本塁打、45打点。今季の推定年俸2億7500万円に見合う成績は残せなかった。

 この日は広島戦に備えて、甲子園での全体練習に参加。通常メニューをこなしていたが、練習後に出場選手登録抹消が発表された。球団は21日にオーナー報告を行っており、了承を得たための措置とみられる。ボーアは24日から2軍に合流する予定だが、今後は1軍に昇格せず、退団となる運びだ。

 くしくも妻・ヘイリーさんは21日、インスタグラムにボーアが打席に向かう動画と、「Last game for 2020 for me」(私にとって2020年の最後の試合)と投稿。自身の近日中の帰国を示唆しており、ボーアもシーズン中に帰国する可能性もあり得る。

 一方、サンズは契約を更新する方向で進んでいる模様だ。昨季の韓国リーグ打点王は、日本でも勝負強さを発揮。一時は得点圏打率4割超をキープし、8月20日・巨人戦(東京ドーム)から40試合連続で4番を任された。

 10月は調子を落としているが、チームにとって貴重な右打者でもある。2年目の来季はさらに成績を伸ばすと判断した形だ。

 今季限りで藤川が引退。福留、能見は来季の戦力構想外とされ、さらにボーアまでも…。阪神が大きな転換期を迎えた。

 


重症化率、大幅に下がる…1~4月は9・80%・6~8月は1・62%に

2020年10月23日 07時29分38秒 | 医科・歯科・介護

10/22(木) 23:38配信

読売新聞オンライン
 6~8月の新型コロナウイルスの感染者の中で重症になった人の割合(重症化率)が、1~4月と比べ大幅に下がったとの分析結果を京都大の研究チームがまとめた。22日、厚生労働省の助言機関の会合で示された。感染者の早期発見や治療法の発展が重症化の抑制につながったとみられる。

 重症化率は、厚労省のデータを基に西浦博・京大教授らが算出した。全体では1~4月は9・80%だったが、6~8月は1・62%まで低下した。年代別にみると、40歳代は3・43%から0・54%に、60歳代は15・25%から3・85%に、80歳代は34・72%から14・5%に下がった。ただ、座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は記者会見で、「重症化率は低下したが、高齢者ではまだ高い。感染者が増えれば、安心はできない」と述べた。

 助言機関は、全国の感染状況に関し、「ほぼ横ばいから微増傾向」との見解をまとめた。1人の感染者が何人にうつすかを示す「実効再生産数」は9月から、各地で現状維持を表す1前後が続いており、今月5日は東京で1・64になるなど、都市部を中心に拡大に向かう目安となる1を超えた。助言機関は、いつ感染が拡大してもおかしくないとして、注意を促している。

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権力志向の時代

2020年10月23日 07時29分38秒 | 社会・文化・政治・経済

ヒトラー、スターリン、トロツキー、フロイト、フランツ・ヨーゼフ1世、 マーシャル・チトーは皆オーストリア、ウィーンに住んでいた。

1913年1月、スターリンは首都ウィーンに移動し、当地でボリシェヴィキがロシア帝国内の民族的マイノリティにいかに対処すべきかという「民族問題」についての研究を進めた。
スターリンは、レーニンからこの問題に関する論文を執筆するよう激励されていた。

トロツキーはシベリアへの終身流刑を宣告されたが、護送中に脱走。
ウィーンへと亡命して、雑誌『プラウダ』で永続革命論を提唱した。

チトーは、1911年から1913年にかけて、オーストリア=ハンガリー帝国内を転々としながら働く。

ムッソリーニは、見聞を広めるべく教師を退職してスイスに移住した。
スイスでは土木作業や工場労働で生計を立てる日々を送り、貧しさから橋の下や屋根裏部屋に寝泊りした事もあった。
不安定な放浪生活と引き換えに「ヨーロッパの小さなアメリカ」であるスイスで様々な人々から知遇を得る事ができた。
その中で最も特筆されるのはウラジーミル・レーニンと、その秘書であるウクライナ人女性アンジェリカ・バラバーノフらとの出会いである。
当時から難解さを知られていたマルクス主義を完全に理解できている人間は社会主義者や共産主義者の間ですら限られていた。
ムッソリーニはレーニンの狂信的な支持者であるバラバーノフからマルクス主義、及びレーニンがそのマルクス主義に独自の解釈を加えて成立したマルクス・レーニン主義についての徹底的な教育を受け、社会主義理論についての完全な知識を得た。
またレーニン自身もムッソリーニの演説会に足を運んでその才能を高く評価し、後にイタリア社会党が彼を除名した際には「これでイタリア社会党は革命を起こす能力を失った」「あの男を追放するなんて君らはバカだ」とまで叱責している。
レフ・トロツキーも同時期のレーニンと同行していて、ムッソリーニと面識があったとする説もある。


悪いヤツほど出世する

2020年10月23日 07時23分07秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 
☆ベストセラー『「権力」を握る人の法則』の著者が、世にはびこる欺瞞に満ちた「リーダーシップ論」を一刀両断。組織を動かす人々の「真実の姿」を赤裸々に明かした話題の書、待望の文庫化。

☆世間に流布しているリーダーの「あるべき姿」は、誠実で、謙虚で、思いやりにあふれ……、というものだ。しかし、そんなリーダーは、実際には組織で指導的立場についていたりはしない。

☆本書は、スタンフォード大学ビジネススクールの人気教授が、成功しているリーダーたちの本性、「自信過剰な人ほど出世しやすい」「状況に応じて、嘘をつく」「社員第一より、自分第一」など、真のリーダーの姿をあぶり出し、我々がそれにどう対処すべきかを教えてくれる。組織で働くひと、必読の一冊である。

内容(「BOOK」データベースより)

リーダーに「謙虚さ、誠実さ、思いやり」を期待すると痛い目に遭う。なぜなら組織を牽引する人はみな、「虚言や裏切り、自己中心性」により地位を獲得、維持するからだ―。スタンフォード大学の著名研究者が、豊富なデータ、経営学や心理学などの知見から「理想のリーダー論」の幻想を覆し、組織を生き抜くための「6つの現実的な方法論」を説く。

著者について

ジェフリー・フェファー
スタンフォード大学ビジネススクール教授(トーマス・D・ディー2世記念講座)。専門は組織行動学。1979年よりスタンフォード大学で教鞭をとる。これまで13冊の著作を持ち、ハーバード大学ビジネススクール、ロンドン・ビジネススクール、IESEなどで客員教授や講師を務めている。著書に『「権力」を握る人の法則』などがある。

村井 章子
翻訳者。上智大学文学部卒業。経済・経営、環境関係の翻訳を主に手がけ、高い評価を得る。
 
 
原著のタイトルはLeadership BS(Bull Shit)、上品に言うとリーダーシップ神話、下品に言うとリーダーシップ詐欺だ。日本にはリーダーシップ人材が不足している、というのは政治においても企業においても教育現場においてもここ数十年いわれ続けている。とくにバブル崩壊後、日本の政治が迷走し、経済が低迷し、世界における存在感が薄まるのに呼応するようにリーダーシップ教育の重要性が高らかに叫ばれるようになった。厄介なのは、求められるリーダー像が外的要因によってくるくるとかわることだ。危機や岐路においては意思の強いカリスマ的リーダーが求められ、平時においてはオーセンティックリーダーやサーバントリーダーが称賛され、意識高い系はいつなんどきもイーロン・マスクとスティーブ・ジョブズを教祖のように崇め奉る。つまるところ、その時代に最適化したリーダーを人は求める。それでリーダーシップ教育の本場であるところのアメリカでトランプみたいなリーダーが出てきてしまうわけだ。彼の存在はまさに近年のリーダーシップ教育の不毛さの象徴といえるだろう。

本書は、経営幹部や人事担当がリーダーシップ開発への多大な投資の成果を疑問視していることと、従業員の自社の経営者に対する信頼が損なわれる一方であることなどを調査データなどで具体的に示し、ビジネススクールを含めたリーダーシップ教育産業は欺瞞だらけであり、そろそろその限界と失敗を認めるべきだとまくしたてる。リーダーシップ教育では、謙虚で、誠実で、部下ファーストで、裏表のないリーダーこそ目指すべき姿と教えられるにもかかわらず、実際にリーダーになっている人をみれば、その真逆といっていい人物であることがほとんどだ。

たとえばアメリカではCEOの報酬は1965年には平均的社員の20倍だったのが、現在は200倍~300倍にもなっており、しかもこれは業績に連動したものではない。さらに、2008年の金融危機の際でも金融機関での役員更迭は1%未満だった。これが何を意味するかといえば、リーダーは「自分さえよければいい」という価値観で行動し、リーダー同士でそれを正当化し合い、許し合っているという話だ。これは何もビジネス界だけの話ではない。昨今の日本のスポーツ界を見ても協会や連盟のリーダーには理も情も徳も感じられない。

著者は、リーダーシップ教育産業の特徴のすべてが「オーセンティック・リーダーシップ」という概念に表れていると言う。このオーセンティック・リーダーシップは日本でもよく聞くようになったが、いまひとつしっくりくる訳語がなく、本書でも「本物のリーダーシップ」などと訳されている。日本語で言うと「言行一致」「知行合一」のようなニュアンスだろうか。よく、経営者が「座右の銘」としてこれらの言葉を出している。「本物のリーダー」にしても「言行一致」にしても、どういう場合にそれができているのかを客観的に判断する手段がないことが問題だ、と著者は指摘する。ある人がオーセンティックなリーダーであるかどうか。それは本人しかわからない。つまりひどく主観的なのだ。いきおいオーセンティック・リーダーシップについての説明はくどくて曖昧になる。オーセンティックリーダーの「出現率」についてのデータがどこにも存在しないというのも、もっともなことである。誰がどういう状態でオーセンティックリーダーシップを発揮しているのかはっきりとはわからない、そしてそういう能力なり資質なりを備えた人がいったいどれだけいるのかもまったくわからない、という状況で、オーセンティック・リーダーについて熱心に語ることは、宗教上の奇蹟を信じよと言う姿勢に近いいものがある。

リーダーシップ教育産業にかかわる人は、その効果や意義を信じて真摯に取り組んでいるのであり、決して役に立たないものを高額で売りつける詐欺のような輩ではない、ということは著者は百も承知だが、彼らが大真面目で教えている、自分に正直にあれとか、他人に誠実にあれ、といった徳目を信じて実践した人間が、騙されたり、自身のキャリアを危うくしたりという「実害を被る」可能性があることを問題視している。対策として、リーダーシップ開発セミナーを受講して世にも稀な素晴らしいリーダーたちの話を聴いて感動するよりも、組織のなかで実際に重要なポジションを与えられ、出世していく人をよく観察するこを著者はすすめる。彼らは正直で誠実だろうか? おそらく上司にとってそう「見える」人ではあるだろう。つまりはそういうことだ。実際に正直で誠実であることよりも、それ「らしく」ふるまえる人がリーダーになっている(もちろん、実際に正直で誠実であればなおのこといいが)。

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』(ふろむだ著)という「錯覚資産」について書いた自己啓発本がベストセラーになっているが、リーダーとはつまり、この「錯覚資産」の資産家であるともいえよう。なんだか書いていて暗い気持ちになってきたが、本書の著者のいうとおり、完全な人間というものはいないわけで、完全なリーダーもビジネスおとぎ話かフェイクな自伝本にしか存在しない。よきリーダーも時代や環境がかわれば無能なリーダーになりえるし、逆もしかりだ。たとえばチャーチルのように。われわれにできることはシニカルになることではなく、組織においては、リーダーに過度に依存しない仕組みをつくり、個人においては不都合な真実に耐え、自分の身は自分で守ることだ。真実と向き合うことは往々にして不安や不快をもよおすものだが、ある種の解放感もある。

読んでいて思い出したのがカレン・フェランの『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です』。コンサルティングは百害あって一利なしということを業界経験者が生々しい実例を挙げて摘発、懺悔した良書でベストセラーにもなったが、やはり真実は夢や希望にくらべて、冷静は情熱に比べて受けが悪いものなのだろう。こういう暴露系の本は絶賛系の本に比べてロングセラーにはなりにくい。とても貴重な情報だけに勿体ない話だ。
Reviewed in Japan on May 13, 2019
Verified Purchase
原著のタイトル「Leadership BS」で直訳すれば「リーダーシップの嘘」のようなタイトルなんだと思います。今までの一般的なリーダーシップ教育が現実的では無い

「悪いヤツほど出世するから、そうふるまいなさい」というような単純な内容ではなく、とても深い内容になってます。

こういうタイトルにしないと売れないのかもしれませんが、誤解を招きそう。いろんな人に読んでほしい、読んだ方が良い良書。
 
 
 
現実を悲しいくらい写像している。会社の人事は上に行けば行くほど、本書で書かれた事が当てはまると思う。現実を見据え、本書で言う悪いやつになるくらいの覚悟が生き抜くためには必要であると痛感させられた。
現実を嘆く人には、本書を手に取る事をお勧めしたい。
 
 
 
従来のリーダー論や処世術の内容ではない。いかに今いるリーダーが嘘つきで自己保身で、我が儘か。そしてそのことをリーダーは無自覚に当たり前だとして行動しているかということ。部下としては身も蓋もない現実を解説している。まあ、実際に上司・リーダー・社長・CEOってそういうものだ。
文の構成はそのような内容を説明するために米国の企業でのいろいろなリーダーの実情、行動を説明する事例がたくさん、ずっと続くのであきる。第7、8章がまとめになるのだろうが、そこに誘導するまでの事例集がおおくて疲れる。米国人の書物はこういうスタイルが多い。筆者の意見、発言をまとめていけば事例をこんなに出さなくてもよさそうなのだが。しかも事例となる話は日本人にはなじみない企業、人がでてくるから実感うすくこの点はおもしろくない(私だけ?)。
まあ、リーダー・上司って「すばらしい」と期待するものではないから、部下はそのような幻想は捨てて用心してくださいってこと。でもそういうことなのに我が儘・うそを続けているリーダーがいろいろな企業のトップとして渡り歩き、延々リーダーでいれるのはなぜなのか? リーダーたちのセレブ閥におけるコネクションがトップの座を保有しているからでしょう。そういうコネクションがこの世を支配しているのだと考えてしまった。
 
 
 
まさにこれは完璧な書物だ。
真実しか書かれていない。
この書籍を低評価する人物がいるなら、それこそ、この書籍にある最悪な上司、リーダーなのだろう。
人は自分の信じたモノしか理解しない。
リーダーや上司は、その典型である…とこの書籍の通りに。
これは、まさに人類の宝というべき本である。
紛う事なき真実であり、これを国が違うからと言うなら、それを語る人物こそ、知性が無いと言える。
人類なんて、皆同じ獣なのだから。
その最悪を理解できない、書籍にある、最悪な楽観主義者なのだろう。まさに楽観主義者ほど、早死にする。

これを読んで苦しくなり、絶望するだろう。だが、絶望こそ真実なのだ。真実こそ絶望なのだ。
これは、人類の教科書にすべき程の本であり、そして、どうして人類が苦しいのか?その理由の一端も書かれている。

再度、言おう。この本の通り、理想の上司、リーダーはいない。すべからく、上司とは悪魔なのだから。
そして、悪魔でしかなれない職業なのだら。
 
 
 
アメリカや日本に多く流布されているリーダーシップ論がいかに有害かを説明した本。

 権力を握る人の法則を読んだ後に読むと良い。
 
 
 
アメリカでは、悪いヤツほど出世するらしい。同じように日本でも悪いヤツほど出世するのです。例えば、日本大学のアメリカンフットボールの危険タックル問題では、内田正人監督が選手に危険タックルを指示していました。

実際、アメリカにおいても和を重んじ、控えめで、寛容な経営者はほとんどいないのです。部下には強気で、厚かましく、傲慢で上司には笑顔で従順な内田監督のような人が出世している現実がある。

だから悪に見習うべきところもある。経営の「君主論」と言える一冊でした。フェファーさん良い本をありがとうございました。
 
 
 
本書の内容を実生活で使うのであれば、
会社に属することや出世が、自分にとってメリットがあると思う時は、
それを戦略として、利用するといった使い方が考えられる。

 前提として、
・会社に対するメリットの提示と行動 ( 会社の利益 )
・インセンティブの設定、フィードバックができるシステムの構築 ( 自分の利益 )
・リーダーや役員の行動を見て、会社のマネジメントシステムを評価指標に置く
・同調行為

などを利用する際に把握、構築しておくことが必要である。
自身の長期的ポートフォリオと照らし合わせながら、
これらの前提を考慮することで、自身が属することの戦略が見えてくると考えられる。
本書内の権力と環境の関係を理解することで、こういった戦略も立てられる。
 
 
 
 
 

「権力」を握る人の法則

2020年10月23日 06時59分47秒 | 社会・文化・政治・経済

by ジェフリー・フェファー (著), 村井 章子 (翻訳)

これは人生に必要不可欠な指南書だ」――ジム・コリンズ大推薦!

■なぜあなたは「権力志向」になるべきなのか?
 あなたは出世について勘違いをしていませんか?
「業績トップだから出世する」
「ご機嫌取りなんて必要ない」

内容(「BOOK」データベースより)

立身出世して、人の上に立ち、「権力」を手にするためには、何を、どうすればいいのか?コネの作り方、人脈の開拓法、権力者らしい話し方、周囲の評判を上げる方法、不遇の時代のやり過ごし方…「権力」を握る人の諸法則と、頂点に上り詰める人の「7つの資質」を、スタンフォード大学ビジネススクールの著名教授が長年の調査研究をもとに明らかにする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

フェファー,ジェフリー
スタンフォード大学ビジネススクール教授(トーマス・D・ディー2世記念講座)。専門は組織行動学。1979年よりスタンフォード大学で教鞭をとる。これまで13冊の著作を持ち、ハーバード大学ビジネススクール、ロンドン・ビジネススクール、IESEなどで客員教授や講師を務めている

村井/章子
翻訳家。上智大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
 
著者は近年の成功者の自伝についてはかなり懐疑的な立場に
立っており、魑魅魍魎がいる大企業内の社内政治において
人格的に素晴らしい人物がなぜトップに立てるのか?に
ついてかなり疑いの目を投げかけている。

もちろんそのような人物は、現在は仏の様な人物かもしれないが、
以前は苛烈な出世競争をかなり泥臭いや汚れ仕事や
影の社内政治で暗躍したはずだと著者も述べている。

これは会社員として組織に属している限り避けられない問題であり
ただ仕事が出来るだけでは、出世は出来ない。

その為にはどうするべきか?について著者の持論が展開される。
内容についてはかなり同意や考えさせられる内容が多いので
読むことは躊躇されている方は読まれる事を推奨します。
 
 
著者は、世の中は公平だと仮定することをやめ、健康で長生きするためにも、組織の中心に出世できるようになれという。

そのためには、現実をそのまま受け入れて対策を立てることが重要で、その対策法を本書に書いてある。

簡単に説明すれば、仕事で功績を立てるより、上司との関係性に良くしたり、出世できる部署に配置されるようになれとのことである。

確かにその通りなのである。
 
 
 
出世するには面倒だけど、こういうことをすることが必要だよね、ということの確認になります。
得たポジションにおいていい仕事ができるか、ということはおいておき、
舞台に上がらなければ踊れませんので軽視はできません。
 
 
 
やっぱりだった。事例提示ばかりで、それも大物の話ばかりで参考にもならない。その事例から導く周辺の話や結露論はごくわずか。筆者の言いたいことだけをまとめてしまえば、366ページもいらないでしょう、せいぜい30〜40ページで。いや、はずれだ。
 
 
こんなにもパワーのいることにまい進できるのは、それだけのやりたいこと、目標があるからです。
なので、特に権力の必要でない人には、面白い読みものではあるけど、実用性ゼロ、といったところでしょうか。
 
 
読んで「そっか~」って、権力を手にする人の共通の部分を垣間見させて頂きました。
 
 
権力を持つ事に関しての、メリット・デメリットに関して記載されています。
世の中の環境が大きく変わる時代に、世間の中でどう振る舞うか、その方向性の参考にもなると思います。
仕事上での人間関係の参考にもなります。
 
 
なかなかに興味深い内容でした!
非常に濃い内容ですが読みやすくていい!

「犯罪者を甘やかしてはいけない」 元警察官僚が語る“少年犯罪”を厳罰化すべき理由

2020年10月23日 06時59分47秒 | 事件・事故

10/23(金) 6:15配信

デイリー新潮

1997年に神戸で起きた連続児童殺傷事件。「酒鬼薔薇聖斗」の署名で書かれた犯行声明文

 10月5日放送の「グッとラック!」(TBS系)で扱ったのは、少年法改正に関連して「18歳、19歳の少年の実名報道の是非」だった。従来、20歳未満は「少年」だとして、実名報道をするメディアは限られていた。しかし9月に開かれた法制審議会の部会で出された答申では、殺人や強盗など重い犯罪の場合、18歳、19歳であっても起訴後は実名報道が可能だとしている。この実名化の流れについて、コメンテーターとして出演している橋下徹氏は、「賛成」の立場を表明。最大の理由は「被害者家族の感情」だと述べていた。

ケーキの切れない非行少年たち 【ある非行少年が“三等分”したケーキの図】


コメンテイターとして出演している橋下徹氏は、「賛成」の立場を表明。最大の理由は「被害者家族の感情」だと述べていた

 一方、番組に出演した別の弁護士は「反対」だとして、以下のような論理を展開した。

(1)名前がネット上などに半永久的に残ることで更生を困難にする

(2)結果として再犯の可能性が高くなる

 番組ではあまり深追いしなかったのだが、この2点、少し論理的には苦しいところがあるかもしれない。

(1)について言えば、成年の犯罪者も同様のハンデを負う。また、名前を変えることも不可能ではない。「酒鬼薔薇聖斗」として知られる「少年A」はそれを実行したと伝えられている。

(2)も立証は難しい。「名前がバレないことで再犯に走りやすくなる」という理屈だって成立するからだ。

 実名の是非云々は、つまるところ「犯罪の厳罰化に意味があるか」という昔ながらの議論の一部分である。死刑に関連しても同様の議論は常に存在し、結論は出ていない。日弁連は基本的に厳罰化に反対している。

 そしてこの種の議論では、「グッとラック!」もそうであったように、法曹関係者中心となることが多い。特に日弁連は積極的に関与しようとする。

 一方で、取り締まる側の見解を聞く機会は意外と少ないかもしれない。

 元警察官僚の後藤啓二氏は、著書『日本の治安』の中で、実際に捜査の現場に立っていた経験も踏まえたうえで、従来から「厳罰化すべき」という主張をしている。以下、同書から引用しよう(記述はいずれも書籍刊行時、2009年時点のものです)。

 ***

厳罰化と取り締り強化
「厳罰化することで少年犯罪は減らない」と常に反対する人々がいる。子どもは元来善である、メディアの悪影響だ、社会の歪みがシワ寄せされている、非行少年には「成長発達権」がある――これらの言い分のどれも耳ざわりがいい。

 しかし、少年だからといって犯罪者を甘やかすのは、当人のためにも社会のためにもならない。2000年の少年法改正は、少年審判にも検察官が関与して事実認定の手続きを厳格化し、犯した罪に応じた責任をとらせるという姿勢を明確に示したものだった。

 多くの常識ある国民がどうかと思う制度を改めることを、「厳罰化」のひと言でくくるべきではないと思うが、日弁連は、この改正に対しても「少年犯罪は増えていない。厳罰化では少年犯罪は減らない」として即座に反対声明を出した。

 そもそも少年審判にも検察官がかかわるという案は、1976年の法制審議会で提案されたものだった。しかし、日弁連が会員や幹事を全員引きあげて議論をボイコットしたため、長らく棚上(たなあ)げされたままだったのである。

 20年以上たっても、日弁連の見解はまったく変わっていなかったわけだが、現状維持を主張するだけでなく、現実をしっかりふまえて、問題解決に向けた合理的な判断をすることが求められる。

 大人社会の毅然とした姿勢、その具体的な変化が非行少年に伝わることが、残忍な犯罪を抑えて被害者を減らし、非行少年自身の立ち直りをうながすことになる。

 もうひとつ、厳罰化うんぬん以前の問題として、警察が非行少年のごく一部しかつかまえられていないという現実がある。私が大阪府警に赴任した当時も、あふれかえる少年犯罪に人手が足りず、強盗のような重大事件を除いて、ひったくりやオートバイ盗、自動販売機荒らしなどにはほとんど手が回らなかった。

 しかし、少年部門の警察官を200名増員して非行少年を積極的に逮捕するほか、増員のうち何割かを少年の立ち直り支援に従事させた結果、大阪府下の街頭犯罪は、01年の約20万件から06年には12万件と、じつに4割近く減少したのである。

 凶悪犯罪にはしる前の段階で検挙されることで、暴力団や常習的犯罪者にならないですむ少年はかなりの数にのぼる。つかまらないのをいいことに万引きやひったくりをくりかえせば、やがてエスカレートして強盗にも手を出してしまう。痛い目にあわず犯罪癖がそこまで昂(こう)じてしまうと、もはや立ち直るのはむずかしい。

「責任」よりも「更生」
 少年法は第1条で、法の目的として「少年の健全な育成」を掲げている。

 そのために加害少年への処遇は、処罰より「健全育成」、真摯(しんし)な反省より「更生」が優先され、犯した罪に相応の責任を負わせることにはあまり熱心でない。そこでは被害者の思いは、加害少年への配慮の二の次にされてしまう。

 しかし、そもそも少年法は刑事特別法であり、「(加害)少年の健全育成」と同時に、国民の安全を守るという目的も当然に負っている。

 戦後、この少年法第1条をタテに、「(加害)少年の健全育成」に抵触する(ように思われる)措置は、すべてとってはならないかのような誤った運用がなされてきた。

 少年の処遇や取り扱いにおいては、「少年の健全育成」が第一で、「責任」は二の次にされてきた。凶悪な犯行は脇に置いておいて、やれ、社会が悪いだの、環境が悪いだのと、加害少年の責任をひたすら軽くしようとする弁護士などの主張がとり入れられていた。

 その一方で、何の落ち定もない被害者や遺族はメディア・スクラム(集中的な報道)にさらされ、満足な法的サポートも受けられないできた。精神的に痛手を負い、カウンセリングのような専門的治療が必要になることも多い。周囲の目に耐えられずに転居せざるを得ないこともある。これらの費用はすべて自己負担である。

「更生」とは字義にある通り、「反省により根本的に考えをあらためること」である。少年だからといって「何もなかったことにする」ことでは決してない

 人間として心の底から「反省」するためには、被害者やその家族の苦しみと直接向きあうことで、人間の痛みを知らなければ更生などありえないのだ。

 ノンフィクション作家の奥野修司氏の著書『心にナイフをしのばせて』(文春文庫)の中で、こんな事例が紹介されている。

――1969年、神奈川県内で高校1年の少年が同級生Aに殺害された。Aは少年院に収容されて国費で高等教育を受け、出所後は大学を卒業して弁護士になり、現在は地位と名誉を得て裕福に暮らしている。他方、殺された被害者の母親は苦しい年金生活を強いられ、Aからは謝罪も賠償もない。その母親に対してAは「金がないなら貸してやる。印鑑証明と実印を用意してくれ」と言い放った――。

 この一例をもって、すべてがこれと同じなのだと断じるつもりはない。しかし、現在の少年法の運用がもたらす「更生」を象徴している一件のように思われるのだ。

「なぜ、うちの子が殺されなければならなかったのかを聴きたい」

誰が犯罪者をのさばらせるのか? 元警察庁キャリアが鋭く問う。裁判所による前例主義、垂れ流しのネット犯罪への無策、過剰業務に忙殺される警察――誰もが「被害者」になる危険性はこれまでになく高まっている。日本の治安の今、そして刑事司法の病巣と処方を示す渾身の提言

 これまで長い間、被害者やその遺族にも、審判期日やその結果、加害少年の氏名や住所さえ知らされてこなかった。加害少年の「更生」のみに配慮した信じられない制度だった。01年からようやくこれらの事項は被害者側へ通知されるようになったが、少年審判の場に出席することは認められていなかった。

 97年に神戸で起きた連続児童殺傷事件の被害児童の父親土師(はせ)守さんは、かつて2000年の少年法改正について次のように述べていた。

「改正自体は評価すべきだが不完全だ。足りないのは審判の場に被害者が入れない点。審判内容を被害者に公開しないとは条文に書かれていないのだから、被害者が審判に参加する権利を認めるべきだ。なぜ、うちの子が殺されなければならなかったのかを聴きたい。被害者を除いた審判で更生ができるのか。遺族の苦しんでいる姿を見て初めて真の更生につながると思う」(03年5月22日付中日新聞)

 こうした声がようやく届き、08年の少年法改正で少年審判における被害者の傍聴制度が実現した。通常の刑事裁判のように、少年に質問する権利は認められなかったが、一歩前進といえる。

 被害者の方の手記を読むと、家庭裁判所の調査官や少年艦別所職員たちの心ない言動があることが分かる。家庭裁判所は加害少年の更生だけを考えればいいという姿勢をあらため、被害者や家族の立場を考えた対応も重要な任務だという意識を持つ必要がある。

 また2000年の少年法改正では、殺人など故意に人を死に至らしめた事件について、家庭裁判所は原則として検察官に送致して、刑事裁判において裁かれることになった。しかし、06年までで約4割が刑事裁判では裁かれず、少年審判で、少年院送致などの処分がくだされている。

 05年に大阪のマンションで若い姉妹2人が殺害された事件で逮捕された男は、16歳の時に母親を殺害したが刑事裁判にはかけられずに少年院に入り、仮退院の2年後に事件を起こした。しかも、少年院で医師から「社会に出てまた人を殺す可能性はあるか」と尋ねられ、「可能性はありますね」と答えていたという(『大阪美人姉妹殺害事件』栗野仁雄、扶桑社)。

 06年、岐阜県のパチンコ空き店舗で中学2年生の女子生徒を殺害した高校1年生の少年に対し、家庭裁判所は刑事裁判にはかけず、少年院送致処分とした。

 人を殺していながら刑事裁判にすらかけない家庭裁判所の取組みを改めようとしてなされた法改正に、当の家庭裁判所があまり従おうとはしていないように見受けられる。

 原則には原則として従い、刑事裁判で責任を問うようにしなければ、甘い処遇の失敗を反省して法改正した意味が失われてしまう。

親の責任を明確に
 警察に入ったばかりの82年、私は神戸市の繁華街にある交番で勤務をしていた。そこには、万引きでつかまった少年少女が毎日のようにつれてこられた。家に連絡すると、ほとんどの母親はすっとんできて、泣きながら子どもを叱り、店員と警察官に何度も頭を下げてつれて帰っていた。

 しかし最近は、連絡しても「大したことじゃないから行かない」、「万引きくらいで警察沙汰にするのか」、「商品の並べ方が悪いからだ」と逆ギレする親が増えたという。

 少年犯罪の原因のほとんどは、もとをたどれば親の監護のあり方にある。少年の更生についても、親の責任がきわめて大きいことはもちろんである。

 少年法は、「家庭裁判所は、……保護者に対し、少年の監護に関する責任を自覚させ、……自ら訓戒、指導その他の適当な措置をとり」(第25条の2)と規定しているが、強制力はなく、自分自身もモラルに欠けている親に責任を自覚させる効果はないに等しい。

 イギリスを例にとると、91年に少年司法の改革を目的として「刑事司法法=Criminal Justice Act」が制定されている。この法律は、非行少年の親に対して裁判所は次の裁決を課すことができるとされている。

 (1)子どもと共に裁判所へ出席するよう求める

 (2)子どもがふたたび非行をすれば最高千ポンド(約17万円)の罰金を支払う責任を負わせる

 (3)子どもに適切な世話をし、問題行動をコントロールする義務を負わせる

 制定当時の国務大臣はその理由について、こう述べている。

「若年犯罪者の親は、子どもの問題行動に対して対処できるにもかかわらず、“意図的な無視”によってあえて対処しないことを選んでおり、その責任は免れない」

 この制度は、98年に制定された犯罪及び秩序違反法の「親や保護者に対する養育命令=parenting orders」に受け継がれ、非行少年の親にカウンセリングやガイダンス・セッションへの参加を命じたり、子どもの問題行動をコントロールするよう求めることができるとされている。

 残念ながら、わが国の社会もイギリスの例にならって、非行少年の親に対して強制力のある措置を用意しなくてはならない段階にきているのである。

 ***

 実はそもそも少年犯罪の再犯率は上昇傾向にある。1997年以降、右肩上がりで、現在は30%を超えているのだ。しかも凶悪犯罪者のほうが再犯率は高い。

 厳罰化に効果があるかどうか、政治的スタンスとは一線を画した、より精緻な分析が求められるだろう。そこから具体的な対策も生まれるのではないか。

デイリー新潮編集部

2020年10月23日 掲載

新潮社

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つくば市に4度行く

2020年10月23日 06時21分26秒 | 日記・断片

初めは、大森さんが加わって、飯田さんの親戚宅4軒へ。
91歳の飯田さんの代わりである。
飯田さん(婦人)は、若いころ自転車で取手からつくばの生まれ故郷まで行ったそうで、その走行距離に驚く。
今週は、火曜日、水曜日、木曜日の3日間、佐々田さんとつくば市まで行く。
大森さんは、「地元での活動で忙しいんだ」と言っていたので加わらない。
理化学研究所の前も通る。
医科と歯科の診療所、調剤薬局、動物病院、接骨・鍼灸院、介護施設も訪問した。
水曜日は休診の診療所も多かった。
佐々田さんは自動車内でずっと中島みゆきの歌を聞いていた。


松尾貴史「おやおや、自分の著書まで証拠隠滅」…菅首相、改訂版で重要部分削除に

2020年10月23日 06時17分50秒 | 社会・文化・政治・経済

10/22(木) 17:08配信

デイリースポーツ

 松尾貴史

 タレントの松尾貴史が20日に投稿したツイッターで、菅義偉首相が野党時代の2012年に刊行した単行本「政治家の覚悟」(文藝春秋)の改訂版をこのほど新書で発売し、そこには公文書管理の重要性を訴える記述があった章が削除されたことに言及した。

 元の単行本では第4章で、東日本大震災への対応で議事録が残されていなかったことに触れ「議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」などと公文書の重要さを指摘していた。

 松尾は「おやおや、自分の著書まで証拠隠滅、改竄、隠蔽」と皮肉に投稿した。

 菅氏は官房長官だった安倍政権では、森友、加計学園や「桜を見る会」の問題を巡り、公文書のずさんな管理が批判されていた。

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