新庄トライアウトで記者席から「マジかよ!」 報道陣ざわめきも「申し訳ない」と反省のワケ

2020年12月09日 03時54分12秒 | 野球

川口穣2020.12.8 11:47AERA

打球音やグラブにボールが吸い込まれる音、投手が投球時に漏らす声、そして「パパ頑張って!」という子どもの声援がいつも以上に大きく響く――。

【これぞ新庄劇場! トライアウトでのプレー写真はこちら(計18枚)】

 今オフに戦力外通告を受けた選手や現役復帰を目指す選手らが参加するプロ野球12球団合同トライアウトが7日、神宮球場で行われ、投手33選手、野手24選手の計57名が参加した。

 合同トライアウトは例年、プロ野球ファンにも公開され、数千人の観客が詰めかける。応援する選手のプロ復帰を願いながらも、どこか「引退試合」のような雰囲気に包まれることもあった。一方、今年は新型コロナウイルスの影響で非公開。球場近くに集まるファンの姿も見られたが、スタンドからはスカウトや家族ら関係者と報道陣だけが見守るなかでの開催となった。

 例年とは全く違う雰囲気のなかで猛アピールしたのが、北海道日本ハムファイターズを自由契約になった左腕・宮台康平(25)だ。この日は堀内汰門(24、前ソフトバンク)、小山翔平(24、前巨人)、中村和希(25、前楽天)と対戦し、三者三振に切って取った(投球はいずれも1ボール1ストライクから開始)。

■慣れ親しんだ球場で奮起

 宮台は東京大学出身選手として松家卓弘(横浜、日本ハム)以来13年ぶりにドラフト指名を受け、18年に日本ハム入団。19年には2軍で4勝を挙げたものの、今シーズンは2軍で防御率7.71と苦戦し、戦力外となった。

 この日会場となった神宮球場は、宮台が大学時代に慣れ親しんだ球場だ。記者は東京六大学時代の宮台を神宮で観戦したことがあるが、そのころの躍動感あふれるフォームとマウンドさばきをよく覚えている。

 学生時代の最速は150キロ。この日の最速は144キロにとどまったが、のびのびとした投げっぷりはそのままで、低めにコントロールされた直球の球威はバックネット裏2階の記者席から見ても充分に伝わってきた。変化球も圧巻だった。堀内に対しては130キロのチェンジアップ、中村に対しては外へ逃げる低めのスライダーを振らせ、いずれも空振り三振。宮台は自身のアピールポイントに「140キロ台中盤のストレートと、チェンジアップ、スライダーのコンビネーション」を挙げるが、その強みを存分にアピールしたマウンドだった。

 この日は2018年のセ・リーグ最優秀中継ぎ投手、近藤一樹(37、前ヤクルト、37)も参加。加藤脩平(21、前巨人)を空振り三振、飛雄馬(29、前DeNA)を右飛、中村和希を空振り三振に仕留めてアピールした。

 インターネットテレビで中継を見守ったヤクルトファンの女性(25)は、「まだまだ投げられると思う。スワローズからいなくなってしまうのはさみしいけれど、ぜひ再契約を勝ち取ってほしい」と期待した。

■帰ってきた「新庄劇場」

 また、この日最も注目を集めたのが2006年に引退して以来のプロ復帰を目指す新庄剛志(48)。守備では一塁、二塁、三塁、センターを守り、守備機会はなかったもののシートノックやボール回しでは軽快な動きを見せた。

 その一挙手一投足を多くの記者が追いかける。新庄が記者席から見えにくい位置に移動すると、離れた場所にいるカメラマンに無線を使って「いま、新庄さん何してる?」逐一と確認する記者もいた。

 なかでも、記者席がざわめいたのがシート打撃の4打席目。日隈ジュリアス(23、前ヤクルト)からレフト前ヒットを放つと「マジかよ」という驚きの声が方々から上がった。

 新庄はトライアウト後の取材で、「打席に立ったときに“うわ! 野球やってる”っていう気持ちになれたね。この1年間は自分に勝てた気がする。こんなに野球の練習したことなかったから」と話した。

■新庄「申し訳ない」の真意

 また、レフト前へのタイムリーについては「ランナーがいてくれて、アドレナリンが出てボールがよく見えた。止まってたんじゃないかというくらい」としつつ、こう反省した。

「申し訳なかったのは、タイムリー打った後に手を上げてしまったこと。ピッチャーの方に本当に申し訳ない」

 戦力外通告を受ける選手の再挑戦の機会を均等化するためにに始まった合同トライアウト。例年50~70人程度の選手が参加するが、再びプロ野球選手としてグラウンドに立てるのはごくわずかだ。かつては10人を超える選手がプロ再契約を勝ち取った年もあったが、ここ数年は2~3人程度にとどまる。果たして、今年は何人の選手が再びプロ球団のユニフォームに袖を通せるか。(編集部・川口穣)

※AERAオンライン限定記事

 


世田谷一家殺人 警視庁が公表しない真犯人の正体 宮澤さん母「生きているうちに真相を…」【平成事件史】

2020年12月09日 03時15分28秒 | 事件・事故

森下香枝2018.12.31 08:30dot.

東京都世田谷区上祖師谷で会社員、宮澤みきおさん(当時44)、妻の泰子さん(同41)、長女にいなちゃん(同8)、礼君(同6)が変わり果てた姿で2000年大晦日に発見されてから18年になる。

【現場の様子や遺留品などの資料、その他の画像はこちら】

 2018年12月30日午後、宮澤さん宅の最寄駅となる京王線・千歳烏山駅前(東京都世田谷区)で小柄な87歳の女性が事件の情報提供を呼びかけるチラシを配っていた。みきおさんの母親、節子さんだ――。しめ飾りなど正月の準備のため、買い物に来た親子連れに懸命に話しかけていた。

「私が生きているうちに犯人は逮捕される可能性は少しでも残されているんでしょうか……。そんなことを考えると、最近は眠れない時もあるんです」

 節子さんは少し前に会った時、こう漏らしていた。だが、この日は寒空の中、殺人事件の被害者遺族の会「宙の会」のメンバーらと約1時間、ビラ配りで歩き回り、「犯人は自首してほしい」と気丈に訴えた。

2018年12月30日午後、事件現場に近い千歳烏山駅でチラシを配る宮澤節子さん(撮影・森下香枝)

「京都府警科学捜査研究所が昨年、犯人の血液などのDNAから簡単に年齢を推定できる新たな鑑定手法を考案した。警察庁を通じ、鑑定を依頼した結果、15歳~22歳前後まで絞り込めたので、20代と変更した。現場に残された犯人のヒップバッグの内側に付着していた赤の蛍光剤が蛍光ペンのインクと新たに判明したため、犯人は当時、学生か、浪人生で使っていた可能性がある。だが、もう18年も経っているので、今ではいいオッサンだろう」(警視庁捜査関係者)

警視庁が2018年5月、公表した犯人の遺留品のレプリカ(c)朝日新聞社

警視庁がこれまで公表を頑なに拒んできた極秘扱いの「DNA鑑定書」が実は存在するという。元警視庁幹部がこう振り返る。

「捜査の核心は犯人が日本人じゃなく、西洋人と東洋人のハーフの可能性が高いこと。この件は複数回、実施したDNA鑑定ですでに証明されている。それなのに警視庁は頑なに結果を公表せず、歳月ばかりが過ぎてしまった」

 元捜査一課幹部によると、事件発生から5か月後、警視庁初の“DNAプロファイリング”が極秘で実施された。DNA鑑定の権威だった帝京大学医学部の石山昱夫教授(当時)に、犯人の血液から採取したDNAサンプルを警視庁科学捜査研究所幹部(当時)が持ち込み、分析を依頼した。

「当時の技術でもDNAの遺伝子情報から、母系からのみ伝わるミトコンドリア、父系からのみ伝わるY染色体多型などを抽出し、その塩基配列型の系統を詳しく分析すれば、白人、黄色人種などの人種的特徴を判別することができた。事件直後は母系のミトコンドリア(DNA)のみを分析した。その結果、『アンダーソンH15型(ヨーロッパ系の白人)』だとわかり、仰天したよ。日本人の母親という確率は0.01%以下だ。だが、捜査に先入観を与えてはいけない、と当時の捜査一課幹部が判断し、この情報は極秘扱いとなった」(当時の科捜研幹部)

事件現場となった宮澤みきおさん宅(c)朝日新聞社

 05年には捜査一課管理官(当時)が再び、日本DNA学会重鎮のM教授にDNA鑑定を依頼していた。M教授は鑑定についてこう語っていた。

「持ち込まれた検体はきれいな鮮血だ。DNAの検出には問題なかった」

 06年1月にはM教授から捜査一課へDNA鑑定書が届けられた。

<母系のミトコンドリアは、「アンダーソンH15型(イタリア、クロアチアなど地中海側の地域を示す)」、父系の染色体は韓国、台湾、中国、日本人を含むアジア民族に多くみられる「O3e*(オースリーイースター)」と判明。つまり、犯人は欧州人とアジア人のハーフ(混血)か、クオーターである可能性が高い>

 実はこの犯人像と符号合する遺留品が多く見つかっていた。

 犯人はフランスのギ・ラロッシュ社の香水「ドラッカーノワール」をふりかけ、日本では珍しい韓国製の運動靴「スラセンジャー」を履いていた。そして残されたヒップバッグの底から採取された砂は国内ではなく、米国の砂漠の砂である可能性が高かった。

警視庁が公表した犯人の靴と香水(捜査本部DVDより)

捜査本部は方針を大転換し、世田谷区役所などを訪ね、「住民にハーフがいないか、調べさせてくれ」と依頼。さらに現場周辺の聞き込みから、フランス系のハーフの20代男性が容疑者として浮上し、捜査本部が色めき立つ場面もあった。

「この男性は宮澤さん一家と面識があった可能性が高く、フランスへ渡航して以降、帰国した形跡はなかった。母親のDNAを調べたところ、残念ながら、一致しなかった。他にもハーフ男性のDNAを調べたが、一致する人物は浮上せず、捜査を指揮した幹部が退職した後、尻すぼみとなった」(前出の元捜査一課幹部)

 数年前から元成城警察署長の土田猛氏や世田谷区の地元の有志たちが《犯人のDNA型について 父系がアジア系民族、母系に欧州系が含まれる 「混血の日本人」である可能性も視野に入れて捜査している》と記した情報提供を求めるビラを配り始めた。すると捜査一課幹部から抗議があったという。

2018年12月30日、千歳烏山駅で配られたビラ。「混血の日本人である可能性も視野に」と記されていた(撮影・森下香枝)

「多くのメディアがすでにDNA鑑定の結果を報じ、ウイキペディアにも出ているのに、捜査本部は頑なに発表しようとしない。このままでは目撃情報をいくら集めてもミスリードし、解決はとても無理だと思った。それで混血の日本人の可能性を明記したビラ配りを今でも続けています」

 こう訴えるのは、土田元成城署長だ。宮澤夫妻と一緒に「宙の会」を結成し、千歳烏山駅で今もそのビラを節子さんと一緒に配り続けている。

千歳烏山駅でビラを配る土田猛元成城署署長と宮澤節子さん(撮影・森下香枝)

18年もの歳月を費やしながらなぜ、捜査はここまで難航したのか。

 事件発生時、現場に駆け付けた捜査一課元幹部によると、「現場は宝(物証)の山で、解決はそう遠くないと誰もが思った」という。

事件解決を一緒に願い続けた夫の良行さん(享年84)は12年に亡くなった。良行さんは09年2月に結成した「殺人事件被害者遺族の会」(宙(そら)の会)の会長に就任し、世田谷事件も含め、一向に解決しない凶悪事件の時効撤廃を求める運動の先頭に立った。

 その運動は実を結び、10年4月の刑事訴訟法改正に伴い、殺人事件の時効が撤廃された。その喜びもつかの間、翌年10月には、みきおさん一家のすぐ隣に住み、事件の第一発見者となった泰子さんの母親(享年82)、良行さんも次の年に相次いで亡くなった。

 現在、捜査本部には約40人の専従捜査員がいるが、発生当時から担当していた警視庁捜査一課のベテラン捜査員は数年前にガンで死去し、ペアを組んだ捜査員もすでに定年退職した。

 最も長く捜査にかかわっていた節子さんら遺族ケアを担当する女性捜査員も14年に定年退職。雇用延長し、捜査に携わったが、18年3月に引退した。捜査一課で事件を指揮した元幹部は、口惜し気にこう語った。

「事件当初から捜査に携わっていた捜査員がほとんどおらず、捜査本部は完全に迷走している。犯人がもう一度、どこかで事件でも起こすなど偶発的なことがない限り、逮捕は無理だろう。もう迷宮入りだ」

 警視庁は18年5月、「事件当時15歳~20代のやせ形の男」という新たな犯人像を発表した。警視庁はこれまで犯人像を15歳~40歳前後としてきたが、ここまでなぜ、絞り込めたのか。

取材の過程で筆者は警視庁成城署捜査本部が作成した捜査報告書や警視庁が全国の警察署に極秘で配布した事件の捜査ポイントをまとめたDVDなどを入手。それらを紐解くと、現場となった室内の数十数所から指紋、血痕など犯人に直結する物証が多く残されていた。

「犯人は渦状紋とよばれる特殊な指紋の持ち主で、血液型はA型。自身で持ち込んだ包丁で宮澤さんら4人を惨殺した際、手を切ってバンドエイドなどで止血した形跡があり、血の付いた指紋、血痕を多く残していた。犯行後は台所の冷蔵庫を物色し、ペットボトルのお茶をラッパ飲みしたり、スプーンを使わず、手でアイスクリームのカップ状容器を握りつぶして中身を押し、むさぼり食べるなど異様な行動をしていた。犯人は宮澤さん宅の2階の居間に自分が着ていたトレーナー、手袋、マフラー、ヒップバッグなどを残したまま、逃走。証拠を残さない“プロ”の手口とは明らかに違う」(捜査本部に在籍した元捜査員)

犯人が食べたアイスクリームの容器(捜査本部DVDより)

犯行時刻、一階にいたみきおさんは起きており、電気がついていたとされる。一階の電気は110番通報を受けた警察が到着するまでつけっぱなしになっていたからだ。

「単なるドロボーなら明かりのついた家に侵入しないはず。宮澤さん宅には計19万2千円の現金とポンド、ドルなど約5000円分の外国貨幣が残されていた。犯人は最初から宮澤さん宅を狙った可能性があった」(同前)

 宮澤さん宅1階は、みきおさんの事務所兼にいなちゃん、礼君の学習室になっており、その奥には備えつけの納戸、階段があった。

 みきおさんがうつぶせで倒れていたのは階段下だ。

宮澤みきおさん宅の見取り図

 4人の遺体検案書によると、解剖時、胃の中には30日午後7~8時ごろ、夕飯に食べたとみられる肉片、ニンジン片、茸片、緑色及び白色菜片、米飯、しらたきなどが混ざった液状の内容物が残留していた。

 このため、死亡推定時刻は同日午後11時半頃とされた。

 2階の台所のガス台に載っていた土鍋の中には鶏肉、白米、ニンジン、緑色菜片、卵が入った雑炊があり、4人が夕食の鍋をつついた後、殺害されたことを物語っていた。 

みきおさんの死因は「胸部刺創による心・大動脈損傷に基づく失血死」。

 前頭部、顔面、胸部、左右上腕、左太股などに無数の切創群があり、文字通り、メッタ刺しの状態だった。

 みきおさんの頭後部に、先端が折れた「関孫六(銀寿)」の柳刃包丁の残片が突き刺さった形で発見された。

犯行に使われた包丁のレプリカ(c)朝日新聞社

 メッタ刺しの遺体北側には、みきおさんの動脈から噴出したとみられるB型の飛泡血痕が付着した段ボール箱が遺体を覆い隠すように置いてあった。

 その表面には頭毛をかたどった血痕がべったりと残されていたことから、みきおさんが力尽きて倒れたその場所にあった段ボールを犯人が後に移動させたとみられている。

 みきおさんの殺害状況について当初、捜査本部内でも見方が分かれた。

「みきおさんは2階にいて犯人と鉢合わせして刺され、階段下へ突き落とされたのではないかという見方が当初、あった。しかし、みきおさんは太股を下から上にかけて刺されていた。これは犯人が2階から下りていき、1階でみきおさんを襲ったことを物語っている。みきおさんのスリッパは階段途中で脱げていたが、2階へ逃げようとしたみきおさんを犯人が後ろから刺したとみられます」(成城署捜査本部元捜査員)

みきおさんの遺体状況を示すイラスト図(捜査本部DVDより)
 浴室とトイレの間にある2階の廊下では、泰子さんとにいなちゃんの遺体が重なり合うように倒れていた。

 泰子さんの直接の死因は「心タンポナーゼおよび出血性ショック」となっている。解剖医の解説によると、これは泰子さんに向けられた刃が心臓を覆う心膜を貫き、心臓まで達したため、心膜腔内に320ミリリットルもの血液がたまり、鼓動を止めてしまった状態を示すという。

 だが、その遺体に残った無数の傷は犯人に刺されても刺されても、娘を守ろうと最後まで必死に戦い、力尽きた姿を浮き彫りにしていた。

 泰子さんの頭部、顔面、頸部、背中、右左上肢には無数の切創、擦過、打撲痕があった。

 血痕から犯人は、みきおさんをメッタ刺しにして先端が折れた関孫六の包丁を持って3階のロフト(屋根裏部屋)に上がり込み、ここで寝ていた泰子さん、にいなちゃんをいきなり刺したとみられている。


「その後、犯人はいったん、ロフトの梯を下り、2階の台所にあった洋包丁を取りに行った。この隙に泰子さんは傷口から血を流しながら、にいなちゃんを抱え、ロフトの梯子を下り、逃げようとした。梯子の周囲には泰子さんの血が真っすぐ滴り落ちた痕が多数、残っていた。これに気付いた犯人が阻止しようと洋包丁でトドメを刺したと思われます」(警視庁捜査一課元捜査員) 

 最後まで生きていたのはにいなちゃんとされる。泰子さんの体内から流れ出てゼラチン状に凝固した血の海の中で、正座したような格好のまま、うつぶせで死亡していた。

泰子さんとにいなちゃんの遺体状況を示すイラスト図(捜査本部DVDより)

 にいなちゃんの死因は「後頭部刺創による頸髄損傷」となっているが、解剖所見では頭蓋骨に硬膜下出血、外傷性くも膜下出血の跡があること、上顎左から1本目と下顎右から3本目の歯がそれぞれ欠損していたことが記されていた。硬膜、くも膜下出血は生存中でなければ、血腫が鮮明に現れない。

 それゆえに、これらの傷跡はまだ生存中、犯人から逃れようとしたにいなちゃんが殴打されるなどして歯を折られたことを物語っていた。

 さらに犯人はにいなちゃんの首の後ろから洋包丁で頸髄、甲状腺、食道までを貫き、殺害したとみられている。

 そして礼君は2階の子供部屋のベッドの上でうつぶせのまま、死亡していた。

礼君の遺体状況を示すイラスト図(捜査本部DVDより)

 礼君の死因は「頸部圧迫による窒息死」で、その首筋には左側に3点、右側に1点の内出血痕があったことが捜査報告書には記されていた。

 これは犯人が右手とその指を使って気道を圧迫し、扼死させたことを示している。現場の状況から礼君が最初に殺害された可能性が高いというが、なぜ、一人だけ扼殺だったのか、未だに謎は解かれていない。

 犯人の異様さは殺害後の行動にも表れていた。

家中のタンスを引っかき回し、みきおさんの遺体のすぐ後ろにあった納戸などの引き出しはすべて引き抜かれていた。なぜか、その引き出しの1本を2階まで運び上げ、中にあった物を全部、浴室の浴槽内へ投げ込んでいたのだ。

「犯人は泰子さんのハンドバッグ2個も2階トイレへ持ち込み、便座に座って用を足しながら、物色したようだ。水を張ったままの浴槽には泰子さんの薄緑色の財布、みきおさんの財布、家の鍵、書類などを投げ捨てており、その中に混じって犯人のA型の血液が付着し、血を拭ったとみられる白いタオル、つぶれたアイスクリームのカップ状容器1個など、さまざまな物が浮沈していた。かなりの神経の持ち主だった」(別の元捜査員)

浴槽にはいろんなモノが投げ込まれていた(捜査本部DVDより)

 犯人はこうして家中を物色していたが、現金は手つかずのまま。あまりにも残忍な手口とその異様な行動から捜査本部は大混乱に陥った。
 捜査が迷走した最大の元凶は、初動捜査の失敗と多くの捜査員らが振り返る。

 「捜査本部が初期捜査で最も重視したのは、犯行時間帯とほぼ同時刻である12月30日午後11時半頃、現場前の公園通りを小走りで横切った長身の男だった。ところが、みきおさんのパソコンを解析したところ、4人がすでに死亡していた時刻の翌31日午前1時18分、パソコンを5分18秒、起動させ、空フォルダーの作成と劇団四季のHPへのアクセス、さらに午前10時過ぎにも再び、パソコンを4分ほど起動させた記録があった。この件も極秘事項とされたが、マスコミにすっぱ抜かれ、幹部は犯人が翌朝まで宮澤さん宅にいた可能性がある、としぶしぶ認めた。捜査ミスではないかと批判が相次ぐと、30日夜に逃走した犯人がまた舞い戻ったという苦しい推理を展開。14年には第一発見者となった泰子さんの母親が翌朝、みきおさんのパソコンのマウスを触り、起動させた可能性があると再び、夜間逃走説を唱え出した。万事こんな調子。堂々巡りで結局、何もわかっていない」(捜査本部元捜査員)

みきおさんの部屋のパソコン(捜査本部DVDより)

 世田谷事件の有力情報に対する懸賞金は国内最高額の2千万円だが、最近は情報があまり寄せられていないという。

「地方で自殺した15~30歳ぐらいの男性の身元照会、指紋照合をほとんどしていない。中に犯人がいた可能性もあるのに…。ICPOを通じて中国、韓国、欧州諸国などに指紋照会をかけたが、回答は半分ぐらい。、中途半端な終わっている。事件から18年も経過し、このままだと風化してしまう」(前出の元幹部)

 平成最後の大晦日を迎え、節子さんはこう訴える。

「犯人は誰なのか。なぜ、幼い子供たちの命まで奪ったのか。私が生きている間に真相が知りたいです」

(AERA dot.編集部 森下香枝)


「完全犯罪だと思っていた」35歳女性遺体遺棄の29歳保育士の狡猾な手口〈週刊朝日〉

2020年12月09日 03時09分54秒 | 事件・事故

12/8(火) 21:36配信

AERA dot.

警視庁に逮捕された保育士の佐藤喜人容疑者(C)朝日新聞社

 約2カ月半前から行方不明になっていた東京・豊島区の会社員・富塚沙織さん(35)の遺体を山中に遺棄した疑いで警視庁に逮捕された保育士の佐藤喜人容疑者(29)の”鬼畜”過ぎる素顔が次々と明らかになっている。

 富塚さんが行方不明になったのは、9月24日のことだった。行方不明になる理由がなく、警察が防犯カメラを確認すると、夜、帰宅する富塚さんの背後をうろつく男がいたことが判明。それが、佐藤容疑者だった。9月25日、佐藤容疑者が富塚さんの自宅アパートに車で乗りつけたことも確認されていた。

 富塚さんの遺体を、栃木県那須町にある親族の別荘地に運んだとみられる。2日後、27日には再び、別荘地を訪れ、その時は9時間も滞在。捜査関係者がこう話す。

「27日にスコップで穴を掘って埋めたと供述している。また、富塚さんを尾行して、家にカギをかけなかったことを確認して、押し入った。『騒がれたので、首を絞めて殺害した』とも話している。佐藤容疑者は、完全犯罪だと思っていたようだ。任意同行を求めた時も埼玉県の親族宅にいて『何でだろう』ととぼけたことを言っていた」

 佐藤容疑者はフリーランスの保育士で、豊島区内の認可保育園に週5、6日ほど勤務していた。働いていた認可保育園の園長はこう話す。

「佐藤容疑者は、昨年からここで働いており、逮捕前日もごく普通に勤務していた。勤務態度はまじめですよ。事件を知らされて本当に驚いた」

 佐藤容疑者のSNSの自己紹介には、児童福祉や保育の大学、専門学校に通って、保育士の資格を取得したと記されている。

<子ども達のことを第一に考えていきたい>

<将来の夢は自分の園を持って、児童養護施設などの福祉施設を自然の中につくる>

 自身の将来をこう綴っていた。

 だが、犯行は保育士とは思えない狡猾さだった。

「富塚さん宅のスーツケースに遺体を入れて、運び出した。その時、財布や自宅のカギも盗んだ。『スーツケース、財布がなければ、どこか遠くに旅行に行ったと偽装できる』などと説明している。佐藤容疑者は、犯行動機はカネが目的と話をしている。だが、佐藤容疑者の周辺では、わいせつ事件がいくつかあり、似た人物が確認されるなど関与が疑われている」(前出の捜査関係者)

 佐藤容疑者の先のSNSではこう記されていた。

<資金を貯めて40歳になるまでに自然の中に児童養護施設を創りたい>

 これが富塚さんを狙った動機なのだろうか?
(本誌取材班)
※週刊朝日オンライン限定記事

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自衛隊派遣要請に「便利屋ではない」“ヒゲの隊長”が大阪・吉村知事に苦言

2020年12月09日 03時06分14秒 | 社会・文化・政治・経済

12/8(火) 20:31配信

FNNプライムオンライン
防衛省は北海道旭川に自衛隊看護官を派遣

Live news it

東京では8日、新たに352人の新型コロナウイルスの感染が確認された。一方、北海道は旭川市への自衛隊派遣を要請。これを受けて防衛省は北海道に災害派遣命令を出した。

【画像】佐藤正久議員の主張を見る

岸信夫防衛相:
北海道に対する応急的な医療支援が必要との判断に至ったことから、早ければ12月8日中にも災害派遣により自衛隊の医療支援チームを派遣することと致しました。

防衛省は国内最多となる病院クラスターが確認されている北海道旭川市に対し、自衛隊看護官を派遣することを決定した。

その旭川市では、12月8日も過去最多となる50人の感染と6人の死亡が明らかになった。

防衛省は15日からの運用を前に、看護師が50人ほど不足している「大阪コロナ重症センター」にも自衛隊看護官を派遣する方針だ。

岸信夫防衛相:
医官・看護師等の人的支援を許す限り支援を提供し、重症者・死亡者の発生を可能な限り食い止める。

自衛隊看護官どのような存在なのか
では、医療現場に派遣される自衛隊看護官とはどのような存在なのか?
看護官が所属する陸上自衛隊衛生科の職業紹介動画では、ヘリコプターによる患者の移送や治療など有事に備えた訓練が繰り返し行われていた。

実際に看護官として10年間働き、大学病院での勤務経験もある女性は一般の看護師との違いをこう語る。

元自衛隊看護官・大久保美帆さん:
危機管理はやはり一般の病院の方よりかはできているとは思います。どんどん臨機応変に作戦を変えたりということは訓練でも有事の際でもそうなっていますので、慌てたりというのはそこまではないと思うのですけれど。

これまでも自衛隊はダイヤモンドプリンセス号への対応に約2700人を派遣。また。クラスターが起きた沖縄県の病院支援や中国武漢からの帰国者らへの対応に当たってきた。

こうした活動における自衛隊の感染はゼロだ。

大阪府の派遣要請に"ヒゲの隊長”が苦言
自衛隊の派遣要請について大阪府の吉村知事は「最後の手段」と危機感を示している。

大阪府・吉村知事:
自衛隊が最後の手段なわけですから、最後の手段のお願いもしているので。

しかし、大阪府の派遣要請に”ヒゲの隊長”こと陸上自衛隊出身の佐藤正久議員が「自衛隊は便利屋ではない」と苦言を呈した。「何人でもいいからではなく、この病院に看護師約何人とか、施設消毒等具体的なものが必要」と必要な人員などを具体化してから要請すべきと指摘した。

これに対し吉村知事は「便利屋と思ったことは一切ありません」と反論し、防衛省とは水面下で調整を進めており、会見では具体的な数に触れなかっただけだとした。

そして8日の会見でも…

大阪府・吉村知事:
便利屋かと僕が思っているかのごときのツイートだったので、「やっぱりそれは違いますよ」ということは申し上げた方がいいかなと。僕らはお願いしている側なので、どういう思いでしているのかというのは誤解があってはいけませんから。

看護官の派遣で逼迫する医療体制をどこまで立て直すことができるのか?派遣は12月8日にも始まる。

(「イット!」12月8日放送分より)

【関連記事】


「あいつは死んだほうがいい!」婦女暴行“ミスター慶応” 祖父が明かした「示談交渉」

2020年12月09日 03時00分49秒 | 事件・事故

12/7(月) 17:27配信

文春オンライン
 元「ミスター慶応」ファイナリストの名前が再び報じられたのは、11月20日のことだった。20代の女性に性的暴行を加えたとして、元慶大生・渡邉陽太容疑者(24)と光山和希容疑者(24)が、強制性交の疑いで埼玉県警に逮捕されたのだ。

【画像】渡邉容疑者と女性のツーショット

 渡邉容疑者のわいせつ関連での逮捕は実に6回目。彼の素性と、もっとも影響を受けたという祖父への取材を報じた「週刊文春」2019年1月3・10日号の記事を公開する。なお、記事中の年齢、日付、肩書などは掲載時のまま。

◆ ◆ ◆

「ミスター慶応」ファイナリストが“人生の師匠”と崇める祖父は、「週刊文春」の取材に対し、計19回にわたり、こう叫んだ。

「あいつは死んだほうがいい!」

携帯電話解析で余罪が次々と明るみに

渡邉容疑者(本人ツイッターより)

 慶応大学経済学部2年生・渡邉陽太容疑者(22)が逮捕されて約3カ月。社会部記者が事件を振り返る。

「事件が起こったのは2018年9月29日の明け方。渡邉は酩酊状態の19歳の女性に乱暴し、さらに路上で腹を蹴るなどの暴行を加え現行犯逮捕されました。そして10月16日、準強制性交容疑で再逮捕。

 その後、押収した渡邉の携帯電話の解析により余罪が次々と明るみに出た。11月19日、別の女性への昏睡強盗と準強制性交容疑で再逮捕。さらに11月27日には、同様の手口による3人目の被害女性の存在が明らかになりました」

 その中性的なルックスを活かし、2016年の「ミスター慶応」コンテストにエントリー、5人の最終候補にまで残った渡邉。名門大のイケメンとしてネットメディアにも登場するという華やかな生活の陰で、知人たちが「彼はモラルが一切ない」と口を揃える無軌道ぶりを見せていた。

総資産100億円、祖父の“貧困ビジネス”
 渡邉が、もっとも影響を受けた人物が冒頭の祖父である。渡邉家と家族ぐるみの付き合いがある長年の知人が語る。

「会長(渡邉の祖父)は生活保護者のための施設を運営して財を成し、千葉県で総資産100億円を超える企業グループを率いる人物。ところが、その実態は貧困ビジネスそのもの。グループでは約2000人の生活保護者が入居していますが、生活保護費から部屋代、食事代、布団代、共益費を徴収し、1人につき月額約9万円が同社の利益となる。本人の手元には月額2万円ほどしか残らないのです。

 東京や埼玉などに手配師を置き、公園などで生活保護者を確保。各施設に送り込んでいます」

 祖父は「ニワトリ(生活保護者)は、放っといても卵(金)を生む」が口癖といい、各施設に「今日、ニワトリは何人?」と連絡を入れるのが日課だという。

「その会長を間近で見て育ったのが孫の陽太でした。実際、幼い頃から彼は施設の寮長などを顎で使っていました」(前出・知人)

「この世では絶対会わないから」
 12月20日、祖父を訪ねると渋面で捲し立てた。

「あの野郎は死んだほうがいいんだよ。貴乃花が(付け人に暴力を振るった元弟子の)貴ノ岩に『10年会わない』って言ったね。俺、あんなクズはもう二度と見たくない。死んでもらったほうがいいと親戚全部、言っている。俺は裸一貫からやった男でね。学校行っていないの。ただ、俺、足し算、引き算がうまいだけ。ゼロから始まった男だから。365日無休で働いてよぉ。もう80(歳)だよ。万が一(渡邉が)出てきても、この世では絶対会わないから。俺も頑固だしね」

 だが、祖父を知る施設関係者はこう明かす。

「会長は11月上旬、陽太と面会したそうです。『そろそろ示談が成立しそうだ。お前のためならいくらでも金を出す。大した額じゃないんだから』と陽太を励ました、と言っていました」

 その後、祖父は示談交渉の進展について、こう周囲に語ったという。

「1人目の(被害女性の)示談金は300万以上だった。最初、150万で交渉したんだけど、被害者の親が値段を釣り上げてきたんや。2人目の示談金は共犯の男と折半で500万円。その男の親が貧乏だから俺が立て替えたんだよ」

 だが、祖父の奮闘虚しく、公判では実刑判決が下される可能性が高い。

 渡邉に罪の意識はなく、「なんで逮捕されたの」と唖然としているという。

◆◆◆

 12月3日(木)発売の「週刊文春」では、祖父や父が経営する会社で役員に就任していた事実や、無軌道な振る舞いなど、渡邉の近況を詳報している。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年1月3・10日号

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有名無実の「勝負の3週間」 警戒緩み人出盛り返す 鉄道客も高止まり

2020年12月09日 02時55分14秒 | 医科・歯科・介護

12/8(火) 20:21配信

毎日新聞

西村康稔経済再生担当相が「この3週間が勝負だ」と呼びかけた11月25日夜のJR新橋駅前の繁華街。居酒屋などで飲食する人たちでにぎわっていた=東京都港区で2020年11月25日午後6時10分、竹内紀臣撮影

 新型コロナウイルスを巡り、政府が「勝負の3週間」と位置づけて集中的な感染拡大防止を呼びかけ始めてから、9日で2週間を迎える。全国の主要都市では呼びかけ直後の週末の人出は減ったものの、その1週間後には再び増加するところが目立った。通勤電車の客も高止まりが続き、営業短縮の要請に応じない飲食店も多い。警戒期間が長引く中、コロナ対策で緩みが出ている。

【図解】会食時に気をつけたい五つの「小」とは

 コロナの感染者は「第3波」で急増し、高齢者を中心に死者や重症者が相次いでいる。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は11月25日に提言を公表。西村康稔経済再生担当相も同日、「この3週間が勝負だ」と呼びかけた。その後、東京都や大阪府は飲食店への時短営業を相次いで要請した。

 しかし、人々の往来は依然として止まっていない。ソフトバンクの子会社「Agoop(アグープ)」がスマートフォンの位置情報を基に推計したデータによると、「勝負の3週間」が呼びかけられた直後の日曜(11月29日)は、各地の主要都市や観光地で軒並み人出が減少した。しかし翌週の12月6日には、大阪など一部を除く各地で1週間前より人出が盛り返していた。

 呼びかけ前の11月22日を100%とすると、東京・原宿駅では11月29日の人出は6ポイント減っている。しかし、12月6日には10ポイント増え、呼びかけ前の水準を上回った。都内の新宿駅や秋葉原駅でも12月6日は1週間前の人出を2~4ポイント超えた。

 地方都市でも同じ傾向がみられ、12月6日の札幌・すすきの駅や福岡・博多駅は前週比でいずれも2ポイント増だった。静岡・熱海温泉のように11月29日に比べ15ポイント増えたケースもある。

 一方、関西地方では下落傾向を示す地点が多く、大阪・なんば駅では11月29日に20ポイント以上減り、翌週はさらに10ポイント落ちていた。

 歓楽街の飲食店も、行政側の要請に従いきれない現状がある。

 「今回は時短要請に応じている店は少ないように感じる」と明かすのは新宿社交料理飲食業連合会の根本二郎会長だ。夜の会食を控える動きは根強いだけに、経営を成立させるには、なるべく店を開けざるを得ないのだという。「今は忘年会シーズンまっただなか。40万円の協力金で午後10時に店を閉めたのでは、やっていけない店は多い」と根本さんは強調する。

 平日の鉄道客の数も高止まりが続いている。

 国土交通省は、首都圏と関西圏のJRや大手私鉄各線の主要駅で、平日ピーク時の利用客数を調査。2月下旬を100%とした場合、11月30日~12月3日の客数は首都圏で73%、関西圏で84%にとどまった。緊急事態宣言が出された時は最大7割減となったが、「勝負の3週間」の呼びかけ前後では、客数にほとんど変化はみられない。

 同省の担当者は「テレワークや時差出勤は職種によって向き不向きがあり、実施する人数が一定程度落ち着いたのだと思う」と話す。

 今回の「3週間」の呼びかけは、政府や医療業界の「医療態勢が手薄になる年末年始までに感染拡大を抑えたい」という狙いが背景にある。しかし、残りの1週間でどれほど人出が減るかは未知数だ。日本医師会などは、他人に感染させるような行動を取らないよう引き続き呼びかけている。【黒川晋史、李英浩】

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