人の5倍売る技術

2023年09月19日 15時05分49秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 
車もマンションも突然、売れ始める 7つの技術!
講演年150回、全国の社長が唖然とする凄い売り方――新幹線カリスマ販売員の秘技!!

どれほど優れた技術を用いて、どれほど優れた商品を作ったとしても、ビジネスの締めくくりは「物を売る」ということにほかなりません。そして、「物を売る技術」が劣っているようでは、すべてが台無しになりかねません。価格や商品の種類といった点で、他業者とは差別化できず制約が多い新幹線のワゴン販売において、いかにして私が他の販売員の数倍の売り上げを出してきたのか――。本書では、私の仕事に対する考え方、テクニック等を通して、あらゆる業種、職種のビジネスパーソンが活用できる、物を売るための「七つの技術」をご紹介しています。そして、それを理解していただくことで、皆さんのビジネスの成績が向上すると確信しています。

●お客さまをあえて「悩ませる」と
●「いかがですか?」の言葉の重圧
●買う意思がない人の注意を引く技
●言葉は少し足りない程度が効果的
●声の出し方「三つのポイント」
●「欲しいとき」を逃さないコツ
●サービス重視かスピード重視か
●「なじみ」の販売員になる技術
●常連客に「買わせない」気遣いを
●山本五十六的発想で指導すると
 
茂木/久美子
1980年、山形県に生まれる。日本レストランエンタプライズ・チーフインストラクター。
山形城北高校卒業。1998年からJR東日本の車内販売会社、日本レストランエンタプライズ山形営業支店で山形新幹線車内販売員として勤務。
ダントツの売上成績を挙げ、2005年10月にインストラクター、2006年10月に最年少でチーフインストラクターに抜擢される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
後ろ向きでワゴンを引き、注文したい人を見逃さない。
自分からも声を掛け、山形弁で会話するなど多くの工夫。
何より一人一人の客への「オーダーメード」のサービスを心掛けた。
当初、効率良く売ることに腐心していた茂木さんだが、客を<買う人>としか見ていない自分み気付く。
口では「お客さま第一」と言いながら、<売るため>の接客だった。
以来、客が「どうされたら、うれしいか」に心を砕いた。
出会いを大切に「お客さまに喜んでいただく」という姿勢が、結果として売り上げにつながった。
 
 

接客の面でも、人としても、とても勉強になりました✨
アンテナを立てていることって大切ですね☺
 
 
人の5倍売る人は、やっぱり普通のことはしないんですね。何度も読みたい本です。
 
 
表紙とタイトルは見事です。本当に読みたくなります。中身的には少し薄味ですね。新社会人にはとても勉強になるのではないでしょうか。
 
 
売る技術というか、気づきのヒント満載、新入社員研修で紹介しました。
 

著者作品は初めて。

昔は、商店街の魚屋さん、八百屋さん、酒屋さんの量り売り、タバコ屋さん、毎朝訪ねてくる行商人等、
人から買うことが当たり前だったが、今では、スーパーマーケット、コンビニ、自販機、通販など、
お店や機械、ネットなど、人以外から買うばかりになった。

人から買う意味を考えさせられた。

本書では、会話が伴う販売が
客同士の『口コミ』効果をもたらす等、
言われてみれば確かにそうだよなー、という紹介もあり、
『売る技術』を超えている感もある。

他にも、

 ・「如何ですか?」でYes/Noを迫らない

 ・商品のお勧めポイントだけを伝える

 ・客との関係が切れない会話

紹介しているので、
販売に携わる人に於いては一読して、
今迄の自分の販売行為を見直されると いいかもね。

内容には、
客の本をのぞき見するとか、
ちょっとくさい所や冗長な部分もあるが、
大筋は外してはいない。
 
 
初めての買い物でした。とても。とても、感動しました。。。wktkしてます。
 
筆者が新幹線の販売員として、お客様に喜んで貰いたい一心でしてきたことと思われるが、その対応内容の一つ一つが予想外の事ばかりで驚かされた。
接客をされる方には、おすすめの本だ。
 
 
売る手立ての方法や苦労がこれからの仕事にとても役立ちそうです。
 
 
 

 
 

 

 
 
 

 

 

「人生最強の武器」を手に入れる!

2023年09月19日 14時45分33秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 
「伝説の家庭教師」がこっそり教える一生、会話に困らがこっそり教える一生、会話に困らない超簡単50のルール
 
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★「ど」✕「5W1H」✕「3お」の方程式で、質問は無限大!
★「4つの質問モード」と「2つの『も』質問」を使いこなす!

【「最高の聞く力」で、誰とでも話が盛り上がる!】
★ハーバード流「3つのステップ」と「3つのあいづち」を応用しよう!
★人生最強のフレーズは「◯◯◯◯◯をください」

【「話題選び」も、じつはこんなに簡単!】
★相手に関係・関心のある話は「5つのカテゴリー」で探せば簡単!
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<目次>
【序章】雑談力・会話力こそが「人生最強の武器」である理由
【第1章】雑談・会話の達人になるカギは「超質問力」──人と運を引き寄せる10の基本ルール
【第2章】雑談・会話がスイスイ進む「最高の聞き方」の6つのルール──「この人との話は楽しい!」と思わせる方法
【第3章】「もっと聞きたい!」と思わせる「自分の話をする技術」直球ルール8選──人を魅了する「超話力」の鍛え方
【第4章】雑談力をワンランクアップする言葉術──さらに会話を盛り上げる! 必殺ルール7選
【第5章】雑談・会話が苦手な人でも自信がグングン湧いてくる9つのルール──「世界最強メンタル」のつくり方
【第6章】好感度を一瞬で100倍上げる!5つの絶対ルール──共感され、愛される印象形成術
【第7章】人脈がぐんと広がる!人生がいっきに開ける!──誰からも愛されるルール5選
【特別付録1】雑談の「しぐさ」「ボディランゲージ」4つのコツ──「表情」「うなずき」「足先」「手」は、これが正解!
【特別付録2】アイコンタクトは「3─50─70─90」の法則で──ポーカーチャンピオンから学んだ「アイコンタクトの必勝ルール」
 
岡本純子(おかもと じゅんこ)
「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。
株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。英ケンブリッジ大学院国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。
1991年、読売新聞社に入社。経済部記者時代に、孫正義ソフトバンク社長など、世界の経済人、政治家を多数取材する。
2001年に退社後、渡米してメディア研究に従事したのち、電通パブリックリレーションズ(現電通PRコンサルティング)に入社。
「PRコンサルタント」として日本のトップリーダーのメディアトレーニング、プレゼンコーチングを始める。 2014年に再び渡米し、ニューヨークで、俳優や大学教授、企業エグゼクティブ、ボイストレーナー、ボディランゲージやプレゼンの専門家たちから、「グローバルリーダー」のコミュニケーション術を学ぶ。帰国後、株式会社グローコムを立ち上げ、以後、エグゼクティブ向けコミュニケーションコーチ、企業PRコンサルタント、ジャーナリストとして活動する。
新聞記者時代に鍛えた「言語化力」「表現力」とニューヨークで学んだ「パフォーマンス力」「科学的知見」を融合したノウハウをもとに、大手都市銀行、商社、電機メーカー、自動車メーカー、通信会社など日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。
これまでに1000人を超える社長・企業幹部に、「秘伝のコミュニケーションノウハウ」を伝授。
その「奇跡的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。
2022年5月に、次世代グローバルリーダーのコミュ力育成のための「世界最高の話し方の学校」を開校。
「東洋経済オンライン」「プレジデントオンライン」などで、「コミュ力の鍛え方」について、定期的に情報発信をしている。
著書に、15万部を超えるベストセラーになった本書の前作となる『世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』(東洋経済新報社)などがある。
 
 

「何を言うか?」ではなく「相手の関心は何か?」という問いを持つこと。
これが雑談力を磨く上で最も重要なことだと理解した。

雑談の鉄則は以下の3点にあるといえる。
鉄則1 自分がしたい話は控えめに(人は皆、自分の話がしたくてたまらないから)
鉄則2 相手の話を深掘りするフォローアップ質問が鍵(相手がどんな話をしたいのか探るため)
鉄則3 アクティブ・リスニング(受け止める、言い換える、質問する。相手に安心感や信頼感を覚えてもらうことに繋がるため)

本書は雑談にまつわる諸原則だけでなく、具体的・実践的なメソッドも豊富だ。
覚えやすいように語呂合わせで端的まとめられている。
・無限質問の方程式:「ど」×「5W1H」×「3お」
・相手に関係のあるネタ:「兼近役員の悩み」
・相手が関心のあるネタ:「深刻な流失」
・褒める:「ミカンほかんの方程式」

実践してなんぼ。読んでおしまいではなく、スモールスタートで実践したい。
 

前作、世界最高の話し方に続き購入!

こちらも購入して良かったです。

あまり人と話すことが得意でないのですが、ここだけの話、実は、人は話し掛けられるのを待っている、ということや
話した内容は忘れるが印象が残る、ということなど目からウロコの情報がもりだくさんでした!

あいうえおの法則など、耳に残る表現もとてもいいです!

勉強になった箇所
・なぜ雑談はこうも難しいのか それは何より「人は拒絶されることに、とてつもない 恐怖心を覚えるから」
・「遠くの親戚」より「近くの 知り合い(弱いつながり)」こそが最強の財産
・しかし 本来、リーダーの王道は「言って聞かせる」、より「聞いて(相手に)言わせる」なのです
・話を聞いてあげる

相手を 快楽ホルモンで積み込み いい気分にさせる

好感度が上がる
このサイクル を回せば、相手に嫌われる 心配など全くありません
・「ど×5 W 1 H×3お」で簡単に質問が作れる
・雑談ではただ話しているだけでも聞いているだけでもダメ。
開始から5分以内に必ず「ど」の質問をするのが 鉄板ルールになります
・雑談 から 会話 対話へ 一気に深化させる一つの質問があります。
それは「どう感じましたか?」
気持ちの自己開示、 つまり 気持ちや感情を 共鳴し合うことによって、人間関係は一気に深まるからです
・男性が 雑談を苦手だと感じる理由、「女性は人に興味を持ち、 男性はモノに興味を示しやすい」
・ちょっとだけ質問を狭める魔法の1フレーズ。「どんなところ」はまさにこの「何」と「どこ」を一緒にした言葉というわけです
・相手の心を動かすコツは、とことん 聞くこと
・相手の意図や気持ちをしっかり、理解していることを伝え、 安心感 や信頼感を覚えてもらうためにも「①受け止める」「②言い換える」「③質問する」という 三つのステップをおろそかにしてはいけません
・「聴き手が自分の話に共感しているか 心が動いてるかどうか」を測る目印として、相手から「あ行 かハ行の感嘆詞」が聞こえてくるかどうかを想像してみる
・人は「助けてくれた人」だけでなく「助けてあげた人」に好意を持つ。認知的不協和という作用によるものだと考えられている
・相手が アドバイスを受けれるか。つまり 教えようとする人が明白な 権威を持つその道のプロで、教えられる側もアドバイスを欲しているという状態でなければ何の効果もない
・受け取りやすい会話のボール 相手の関係 感心 価値に関わるものにする
・関係 ネタは、「兼近役員の悩み」と覚えてください。
・関心 ネタは、「深刻な流矢」と覚えてください
・相手の価値を伝える、すなわち それは相手の良さを褒めること。ほめる=「みかん 保管」の方程式
・褒め 力はある おまじないを唱えるだけで速攻でパワーアップします。それが「す・ぐ・き」
・褒め上手 は褒められ上手
いえいえ そんな→ありがとうございます。本当に勇気づけられます
私の成果ではないんです→気付いてくれてありがとうございます
いやー たまたまです→わざわざ 褒めてくださり とっても嬉しいです
と本当に嬉しそうにお礼を言うようにしています
・主人公のビフォー とアフターがよく見えるものが魅力的なストーリー
・コミュニケーションにおいて 人を動かすのは「ロジック」ではなく「(相手を)どんな気持ちにさせるのか」と言う エモーション
・○○さんがね ここだけの話 実は・・・は最強のキーワード
・世界のビジネスエリートはビジュアルの例え の名手。ウォーレンバフェット氏「投資のコツは、しっかりとボールを見極めて ちょうどいいスイートスポットに入った瞬間をとらえること」
・例えのコツは「かけ離れた ジャンルの言葉」を使う。「たとえ」は、音のない白黒の画像に、音や色を付け、脳を瞬時に刺激する、まさに最強の言葉の武器。
・たとえを使う、ストーリーを使う、具体的な話を入れる。そうすることで スピーチにまるで色がついたようですね形容してくださった人もいました
・彼いわく「シャイな人というのは、「人からどう見えるか」と他人の視線 ばかり気にして、目の前の鏡に映る自分の姿だけを見続けてる状態」なのだそうです。だから目の前に人がいるのに、その人のことはそっちのけで、自分の姿ばかり気にする「ナルシスト」2しかないと言われたのです
・スポットライトが当たっているのは自分自身ではなく、 話す 相手
・「自分のことなんか嫌いだろう・・」とついつい 想像してしまうが、一つ目の真理は「実は私は嫌われてないし、案外 好かれている」
・「話しかけるのは人のため」と知る。有名人を集めたパーティー「実は多くの人が誰かと話したがっている」
・母グマ 効果。自分の子供を守る母グマのように、人は「他者のために」声を上げるときに連動の許容範囲が広がり、「自分のために」発言する時よりもより強く自信を持ってモノを言える
・自分に自信を持つための「セルフトーク」。まるで 第三者に話しかけるようにする。私を主語にせず、名前を主語にする「洋平、何でそこでやめるんだ」
・グローバルでは、「有能度」よりも 「好感度」の重要性がますます高まっている
・第一印象で「嫌なやつ」と思われてしまうとその印象を変えるのは容易ではない
・「ちょっとごめん。これ、できないから、手伝ってくれないかな」と素直に言える。そんな「自分の弱さを認める強さ」が実は好感度を大きく上げるのです
・きちんと 相手の話を聞いているということを示すために、お腹と足先を相手に向ける
・リモート会議でも、手を相手に見せる
・アイコンタクトは【3-50-70-90】の法則
・これを実践すれば人生は必ず上向く「あいうえおの法則」

雑談以外でも、人生を生きていく上で大切になることをとことん濃縮されています。
雑談のテクニック的なところはもちろんしっかり盛り込まれています。雑談のベースになるテクニックを知っておくだけでも、雑談のプロに近づけるでしょう。

しかし、それだけでは足りません。雑談力を高めていくためには、人間力も高める必要があると説かれています。

では人間力を高めていくためにはどうすればいいのか?

自分を受け入れ、相手のいいところを探していくプロセス。

一見、コミュニケーションではあたり前に思われる事柄ですが、意外と難しいもの。レビューを書いている私も苦手としています。
 
 

 

 
 
 
 
 

 


なぜ少子化なのか?

2023年09月19日 14時38分10秒 | 社会・文化・政治・経済

2022年の日本の出生率は1.26となり、過去最低だった2005年に並ぶ過去最低の水準となった。
 

日本の少子化の主な原因としては、「未婚化や晩婚化の進展」、若者の結婚及び出産に関する意識が変化していること、育児に対する経済的負担が大きいこと、依然として男女別賃金格差が存在していること、育児や家事に対する女性の負担が大きいことが挙げられる。

  • 少子化対策の財源確保案としては「消費税の引き上げ」、「国債の発行」、「社会保険料に上乗せした支援金制度の創設」、「歳出改革」、「事業者が全額負担する子ども・子育て拠出金の増額」等が議論されている。
     
  • 今後、少子化問題を解決し、出生率を引き上げるためには子育て世帯に対する対策だけではなく、未婚率や晩婚率を改善するための対策により力を入れるべきであり、そのためには何よりも安定的な雇用と賃上げが必要であると考えられる。
     
  • 特に、男女間における賃金格差、出産や育児による経歴断絶、ガラスの天井 など結婚を妨げる問題を改善し、女性がより安心して長く労働市場に参加できる環境を作ることが大事だ。
     
  • また、若者が結婚して子育てができるように負担が少ない公営住宅や民間の空き家を活用する支援も欠かせない。さらに、多様な家族を認めて社会保障制度の恩恵が受けられる社会をより早く構築する必要があると考えられる。

少子化の2つ目の原因としては、若者の結婚及び出産に関する意識が変化していることが挙げられる。

国立社会保障・人口問題研究所が5年ごとに実施している「出生動向基本調査」によると、18~34歳の未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と回答した割合は1982年で男性95.9%、女性94.2%から、2021年には男性81.4%、女性84.3%に低下した。

また、結婚相手紹介サービスを提供する株式会社オーネットが成人式を迎える新成人を対象に毎年実施している「恋愛・結婚に関する意識調査」でも、「結婚したい」と回答した新成人の割合は、ピークであった1997年の89.5%から2023年には78.6%まで低下していることが明らかになった。

さらに、同調査では結婚したら「子供が欲しい」かを聞いているが、「子供が欲しい」と回答した割合は2019年の69.3%から2023年には64.1%に低下している。両調査から若者の結婚及び出産に関する意識が変化していることが分かる。

では、なぜ「結婚したい」若者は減少しているだろうか。国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」では、結婚意思のある未婚者に、現在独身でいる理由をたずねており、その結果をみると、25~34歳では、「適当な相手にまだめぐり会わないから」と回答した割合が男性43.3%、女性48.1%で最も高いという結果が得られた。次いで,「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」(男性26.6%、女性31.0%)、「結婚する必要性をまだ感じないから」(男性25.8%、女性29.3%)の順であった。

財務省総合政策研究所が2015年に実施した調査では、「現在交際している人と(あるいは理想的な相手が見つかった場合)一年以内に結婚するとしたら、なにか障害になることがあると思いますか」をたずねており、男性も女性も「結婚資金(挙式や新生活の準備のための費用)」を最大の障害として、「結婚生活のための住居」を第二番目の障害として挙げた。

少子化の3つ目の原因としては、育児に対する経済的負担が大きいことが挙げられる。特に、子どもの教育費が子育ての負担になっている。文部科学省の「平成30年度学校基本統計(学校基本調査報告書)」によると、小学校から大学まで、1人にかかる教育費は、幼稚園から大学まですべて公立校に通った場合は約8百万円、すべて私立校なら約2千3百万円もかかる(文部科学省「結果の概要-令和3年度子供の学習費調査」、「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」から計算)。

内閣府が2021年に発表した「少子化社会に関する国際意識調査」(調査期間:2020年10月~2021年1月、調査対象:子どもがいる20~49歳の男女))によると、2020年時点で子育てにかかる経済的負担として大きなもの(複数回答)は、「学習塾など学校以外の教育費」(59.2%)、「学習塾以外の習い事費用」(42.8%)、「保育にかかる費用」(39.0%)が上位3位を占めた。特に、「学習塾など学校以外の教育費」と「学習塾以外の習い事費用」と回答した割合は2010年の調査と比べてそれぞれ22.7ポイントと22.9ポイントも増加した。

少子化の4つ目の原因としては、依然として男女別賃金格差が存在していることが挙げられる。2021年の男性の賃金水準は女性と比べて22.1%高く、2021年の男性の賃金水準は女性と比べて31.1%高く、OECD平均12.0%を大きく上回っている(図表5)。
図表5 OECD加盟国の男女別賃金格差(男性の賃金が女性よりどのぐらい高いのか)
統計的差別や賃金格差がなくなり、女性が男性と同等に労働市場に参加することになると女性は男性に経済的に頼らなくなり、性別役割分担意識もなくなる。統計的差別とは、差別を行う意図がなくても、過去の統計データに基づいた合理的判断から結果的に生じる差別をいう。つまり、まだ一部の企業は、「〇割の女性が出産を機に仕事を辞める」、「女性の〇割は専業主婦になることを望んでいる」といった統計データに基づいて採用を行っており、その結果統計的差別が発生している。そして、子育てに対する経済的負担が減り一人でも子育てができるという自信ができ、出産を肯定的に考えることになるだろう。

少子化の5つ目の原因としては、育児や家事に対する女性の負担が大きい点が挙げられる。OECDが2020年にまとめた生活時間の国際比較データ(15~64歳の男女を対象)1によると、男性の1日あたりの有償労働時間(市場で労働力を提供して対価を得る時間)は日本が452分で最もながいことに比べて、無償労働時間(家事、育児、介護、育児、買い物、ボランティア活動など対価を要求しない労働時間)は41分で最も低いことが明らかになった。日本の男性の家事・育児時間は、主要先進国と比較するとまだ少なく、女性に家事や育児への負担が偏っていることがうかがえる。

さらに、日本では男性の育児休業取得率も低い。厚生労働省の「雇用均等基本調査」によると、2021年における民間企業に勤める日本の男性の育児休業取得率は13.97%で過去最高を更新したものの、女性の85.1%とはまだ大きな差を見せている。

日本政府は男性の育児休業取得率を2025年までに30%に引き上げるという目標を掲げており、それを達成するために、2021年6月、男性の育児休業取得促進を含む育児・介護休業法等改正法案を衆議院本会議において全会一致で可決・成立させた。その結果、2022年10月には「出生時育児休業(産後パパ育休)」が新たに創設されることになった。

「出生時育児休業(産後パパ育休)」とは、男性労働者が子どもの出生後8週間以内に4週間までの休業を取得できる制度であり、原則として休業2週間前までの申し出により休暇取得が可能になった(既存の育休制度では原則1ヵ月前までの申し出が必要)。

また、育児休業4週間を分割して2回取得することと、労使協定を締結している場合に限り、労働者と事業主で事前に調整して合意した範囲内で就業することもできるようになった。既存の制度では原則禁止とされていた育休中の就業が認められることになったのは当制度の大きな特徴だと言える。

一方、育児休業期間中に支給される育児休業給付は、育児休業開始から最初の6カ月間は休業前賃金の67%を上限(育児休業の開始から6カ月経過後は50%)としている。専門家の間では育児休業給付の引き上げを主張する声もあったそうだが実現までは至らなかった。

日本政府が男性の育児休業取得率30%の目標を実現するためには、もしかすると韓国で実施されている「パパ育児休業ボーナス制度」2と「3+3親育児休業制度」3が参考になるかも知れない。経済状況の改善や賃金の大幅引き上げの実現がなかなか難しい現状を考慮すると、育児休業中の所得確保は子育て家庭においてとても大事な部分であるからだ。

上記の原因以外にも育児政策が子育て世代に偏っていること、結婚に対する経済的負担が大きいこと、社会保障制度や税制において、二人の親とその子どもで構成される家族以外の同性婚や事実婚など家族の多様性が前提となっておらず、十分な恩恵が受けられないことが少子化の原因として考えられる。
 

 


自身の幸福を願うならば、まず社会の繁栄と平和を願うことだ

2023年09月19日 13時01分43秒 | その気になる言葉

▼「未来はどうなるか」という評論ではない。

「未来をどうするか」という一念であり、具体的な行動である。

▼会話でこころがけるのは話すことより聞くこと。

▼<自分は価値ある人間>子どもたちに、そう思える教育が必要だ。

▼祈りとは何か?

祈りとは、宗教によって意味が異なるが、世界の安寧や、他者への想いを願いに込めること。

利他の精神。自分の中の神と繋がること。

祈りは、負け魂であり、無限の希望であり、絶対の安心であり、不屈の前進である。

▼幸福を築くには、何があっても崩れないわが生命をつくり、輝かせていく以外にない。

苦難こそが、生命を鍛える最高の研磨剤である。

▼臆病であっては敗北である。勇んで苦難に挑む、勇気がなければならない。

▼政治も経済も<人間つくる>ことを忘れてはならない。

人間をつつくることを基軸にすれば、行き詰まりはない。

▼自身の幸福を願うならば、まず社会の繁栄と平和を願うことだ。

▼わが一念から、人生も環境も、やがては世界も変えていける。

▼人間のため、人類のために、対話という平和的手段で、人間と人間を結ぶのである。

 

 

 

 


自身の幸福を願うならば、まず社会の繁栄と平和を願うことだ

2023年09月19日 13時01分43秒 | その気になる言葉

▼「未来はどうなるか」という評論ではない。

「未来をどうするか」という一念であり、具体的な行動である。

▼会話でこころがけるのは話すことより聞くこと。

▼<自分は価値ある人間>子どもたちに、そう思える教育が必要だ。

▼祈りとは何か?

祈りとは、宗教によって意味が異なるが、世界の安寧や、他者への想いを願いに込めること。

利他の精神。自分の中の神と繋がること。

祈りは、負け魂であり、無限の希望であり、絶対の安心であり、不屈の前進である。

▼幸福を築くには、何があっても崩れないわが生命をつくり、輝かせていく以外にない。

苦難こそが、生命を鍛える最高の研磨剤である。

▼臆病であっては敗北である。勇んで苦難に挑む、勇気がなければならない。

▼政治も経済も<人間つくる>ことを忘れてはならない。

人間をつつくることを基軸にすれば、行き詰まりはない。

▼自身の幸福を願うならば、まず社会の繁栄と平和を願うことだ。

▼わが一念から、人生も環境も、やがては世界も変えていける。

▼人間のため、人類のために、対話という平和的手段で、人間と人間を結ぶのである。

 

 

 

 


誰かに役立っているという実感

2023年09月19日 13時01分43秒 | その気になる言葉

▼「信じる力」どんなに負けていても、流れが変わる瞬間が必ずある。

その時に、「絶対に勝つ!」と強く信じ切れるかどうかだ。

▼信じるためには、原点に立つことだ。

焦りばかりが先立つと、自分らしさを見失ってしまう。

そこで、一度、原点に立つ。

原点とは真剣さである。

▼目的を達成させることに意味があり、誰かに役立っているという実感が、やがて結果に結びつき、勝利につながる。

▼ワクワクしないものは、実現しない。

▼夢は逃げない、自分が夢から逃げるだけ。

夢が実現しなくても、それに似た次の夢が出てくるものです―おかやま山陽高校野球部 堤尚彦監督


あなたの人生はあなた自身のものだ

2023年09月19日 11時56分51秒 | その気になる言葉

▼「別の生き方もできた」ではなく、「自分は生きた」といえる人生であれ―アレクサンドル・デュマ

アレクサンドル・デュマ(1802年7月24日 - 1870年12月5日) は、フランス小説家劇作家

椿姫』を書いた息子アレクサンドル・デュマ・フィス(小デュマ)と区別して、大デュマと呼ばれる。

作家の道を志したのは17歳の時。友人と観劇した「ハムレット」に魅了されたことがきっかけだった。

「何事であれ、いったん腹が決まると、その時から、自分の力が10倍になり、自分の世界がぐっとひらけていく」

「苦難こそ自身の可能性を引き出す鍵である」

▼巌窟王とは、勇気の人、不屈の人、信念の人であり、忍耐の人である。

いかなる困難にも決して退くことなく、目的を成就するまで、粘り強く、執念をもって前進し続けるのだ。

そこに立ちはだかるのは、<もういい、だろう> <これ以上は無理だ。限界だ>という心の障壁である。

それを打ち破り、渾身の力を振り絞って、執念の歩みを踏み出してこそ、勝利の太陽は輝く。

▼「希望」を忘れてはならない。

どんな思うようにいかぬ苦境にあっても、忍耐強く勝利を祈り願い切ることだ。

これが「巌窟王」の精神である。

 

「巌窟王」=原作はフランス古典文学の名作、A・デュマの『モンテ・クリスト伯』。

仲間の罠によって全てを失った若き航海士が地獄の底から甦り、謎の大富豪モンテ・クリスト伯爵として裏切った仲間へ復讐していく人間ドラマ。
モンテ・クリスト伯』の黒岩涙香による翻案小説の題名。

原作の別名にもなっており、以下の作品はいずれも『モンテ・クリスト伯』を原作とする。

巌窟王 (1922年の映画) (Monte Cristo, アメリカ)

巌窟王 (1929年の映画) (Monte Cristo, フランス)

巌窟王 (1934年の映画) (The Count of Monte Cristo, アメリカ)

巌窟王 (1961年の映画) (Le Comte de Monte-Cristo, フランス)

巌窟王〜モンテ・クリスト伯 - 1998年のフランスのテレビドラマ。

巌窟王 (テレビアニメ) - 日本のテレビアニメ。

 


阪神・岡田監督の手腕がまず注目されたのは合理的な采配

2023年09月19日 11時25分03秒 | 野球

そろった素材をどう生かすか。

「勝てるチームなんですよ、(でも)勝てないんですよ。スタンドで見ていて歯がゆさあった」

昨年10月の就任会見でそう語った岡田彰布監督のマネージメント力。

これまでの補強頼みから素材重視に転換した。

岡田監督の手腕がまず注目されたのは合理的な采配である。

実績にとらわれずに、より良い結果を出しそうな選手を見抜き起用を続けてきた。

選手との関係性など「私情」を挟まず、戦術を含めてより良い結果が出るか確立が高い方を選ぶ。

ポジションや打順をコロコロ変えずに固定した。

適材適所で役割を明確化し、自身の「武器」を生かせる仕事に集中できる状態を作ったことも、力を発揮させる要因となった。

「普通にやったらええんよ」

勝つためにできること、やるべきことを堅実ににゃる。

自信を持って「普通」を貫き、「勝てるチーム」を実現させた。

 

 


強いぞ!岡田阪神の“歴史的な快進撃”に虎党も他球団ファンも驚嘆する事態に

2023年09月19日 11時21分59秒 | 野球

「ここにきて10連勝」「麻痺ってきた」

配信<button class="sc-dVSYCO framhU" data-cl-params="_cl_vmodule:cmtmod;_cl_link:count;" data-cl_cl_index="26"></button>

<button class="ArticleHeaderComment__CommentCountWrapper-gcpNPL dPmoyZ" data-cl-params="_cl_vmodule:cmtmod;_cl_link:profimg;" data-cl_cl_index="200">ここぞの場面で講じる采配がことごとく的中している岡田監督。このベテラン指揮官に率いられた阪神の勢いは増している。(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext</button>

 
 

同調圧力:デモクラシーの社会心理学

2023年09月19日 10時23分26秒 | 社会・文化・政治・経済
 
合理的な選択か、大きな間違いか

同調は、人類と同じくらい長い歴史をもつ。エデンの園では、アダムがイヴに追従した。世界のさまざまな大宗教が広まったのは、同調の産物だといえる部分もある。
同調によって暴虐な行為が実現してしまうこともある。ホロコーストは同調がきわめて巨大な力をもつことの証だったと言える。
共産主義の台頭もまた、この力を表わしたものだった。現代のテロリズムは、貧困の産物でもなければ精神疾患や無教育の産物でもない。その大部分は、人が人に与える圧力の産物なのである。
同調に単純な評価を下したところで、まったく意味をなさない。一方では、文明の存立は同調によって支えられている。その反面、同調はおぞましい行為を生み出したり独創的な力を潰したりもする。
本書が強調するのは、同調の力学についてである。
とりわけ息苦しい日本社会では、同調の解明が急務だ。SNSはじめ便利になればなるほど、「空気」の支配は苛烈をきわめている。
ハーバード大学の講義から生まれた、記念碑的著作。

[目次]
 謝辞
 はしがき
序章  社会的影響の力
第一章 同調はどのようにして生じるのか
第二章 カスケード
第三章 集団極性化
第四章 法と制度
結論  同調とそれへの不満
 あとがき/註/索引
 
キャス・サンスティーン CASS R. SUNSTEIN
1954年生まれ。ハーヴァード大ロースクールを修了したあと、アメリカ合衆国の連邦最高裁判所や司法省に勤務し、1981年よりシカゴ大ロースクール教授を務め、2008年よりハーヴァード大ロースクール教授。専門は憲法、行政法、法哲学、行動経済学など多岐におよぶ。オバマ政権では行政管理予算局の情報政策および規制政策担当官を務めた。ノーベル経済学賞受賞者のリチャード・セイラーとの共著『NUDGE 実践 行動経済学 完全版』(日経BP)では、原著のタイトルでもあるナッジ(nudge)理論を提唱し、全米ベストセラーを記録。インターネットが民主社会に及ぼす影響に早くから注目した『インターネットは民主主義の敵か』(石川幸憲訳、毎日新聞社、2003年)や、このテーマの重要論文を集成した『熟議が壊れるとき――民主政と憲法解釈の統治理論』(那須耕介編・監訳、勁草書房、2012年)、ネットの社会的影響を論じ直した『#リパブリック――インターネットは民主主義になにをもたらすのか』(伊達尚美訳、勁草書房、2018年)などがある。

永井大輔(ながい・だいすけ)
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。2003年から05年まで英オックスフォード大学に留学。現在、法政大学および武蔵大学兼任講師。専門は19世紀アイルランド史。主な訳書にフィリップソン『アダム・スミスとその時代』、同『デイヴィッド・ヒューム』、ミュデ他『ポピュリズム』(以上、白水社)など。

髙山裕二(たかやま・ゆうじ)
1979年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。博士(政治学)。現在、明治大学政治経済学部准教授。専門は政治学・政治思想史。『トクヴィルの憂鬱』(白水社)で渋沢・クローデル賞、サントリー学芸賞を受賞。主な著書に『憲法からよむ政治思想史』(有斐閣)、主な訳書にミュデ他『ポピュリズム』(白水
 
 
同調(Conformity)をめぐるサンスティーンの2019年の著作の邦訳である。

第一章で、社会心理学の研究成果を敷衍し、同調について考える枠組みを提示する。
続いて、第二章が「カスケード」について論じる。
カスケードとは、集団を一定の方向に急激に向かわせることである。
第三章は、「集団極性化」について論じる。
集団極性化も集団が一定の方向に向かうことはカスケードと異なるところはないが、こちらはカスケードと異なり、集団内で意見の交換がある。
意見を交換するうちに、一定の方向に極端化するという現象のことを書くのである。
第四章は、同調が社会に与える影響を考えるということで、司法制度や高等教育におけるアファーマティブアクションなどの具体的事例をもとに議論が展開される。

帯には「個人の利己的同調は集団を破滅的決定へ導く」との要約があって、これだけを見ると、同調の問題点を厳しく抉った著作のように思えるが、実際には、そこまで同調を強く否定するような書ではない。
もちろん、同調の問題点は再三指摘されるが、むしろ、多くの人が気付かずにしてしまっている同調が集団にいかなる帰結をもたらす危険性があるのかを、先行研究をもとに抑制的に論じた書である。
 
「みんなで話合えば、ひとりで考えたときよりも良い考えに至るるはず」と思われがちであるが、この想定は正しくない。
集団での熟議によって意見が極端になり、誤った結論を導くこともある。
このようなことが生じるのは、人が他者に同調するためだ。
 
同調によって、ホロコーストのような暴虐な行為が実現してしまうことがある。
 
私たちが考えることのほとんどは、直接体験で得た知識の産物ではなく、他人がしたことや考えたこと、つまり「情報」を見聞きして生まれたものである。
私たちは他者の情報に同調する。
 
この情報が自信のある人や専門家に当たる人から発せられた場合、より同調しやすくなる。
また人は、他人によく思われたいという願望がある。
 
他人の前で表立って異論を唱えることは評判が傷つく恐れがある。
多数派の意見に合わせて同調するのは、自分の評判を気にするためだ。
 
同調が中国の文化大革命やナチスの台頭のように、社会にとって重大な危険を引き起こすのだ。
 
 
 

学術書なので少し難しく感じるが、紹介されている実験内容は、実はわかりやすい。
たとえば、自分と同じような属性(アメリカなので、人種、性別、宗教、年齢など)の人が、自信を持って、ある意見を述べていると、人はその意見に流されやすい。この流されることを、同調=Conformityと呼んでいる。

この現象が、一般人だけでなく、相当な専門性の訓練を積んでいるはずの連邦最高裁判事でも起こるというのは、気になる現象だ。だから、アメリカの大統領は、自分の政治志向に合った最高裁判事を任命したがる。その効果は、1人だけでなく、他の判事への影響もあるのかと気付いた。

興味深かったのは、自分と違う属性の人が、異なる意見を述べると、その意見より離れるように流されるという点だ。たとえば、自分が白人男性で、黒人女性が何かの権利を強く主張したとすると、それを聞いた白人男性は、元々の意見をさらに硬化させるというような意味だと理解した。

今の世の中の分断がなぜ起きてしまっているのかについて、人類の性(さが)から理解を深めることができる良著だ。

自分が流されていることについても、気づくことができる。
 

市民のつながりの衰退

2023年09月19日 09時59分31秒 | その気になる言葉

核家族、世帯規模の縮小、働き方の変化や生活様式の多様等に伴う地域生活における日常的なかかわりや ふれあいの機会の減少等から、身近な地域社会におけるつながりを避ける傾向が見られ、結果として、地域にお ける人と人とのつながり希薄化が進んでいる。

都市部、地方部における地域コミュニティの衰退

 地域コミュニティは、平常時における定期的な防災訓練の実施、住民の防災意識や災害時に向けた準備の喚起等に大きな役割を果たすとともに、災害時においては、災害発生直後の住民の安否確認、初期救助活動、情報の伝達、避難所の運営、被災した住居を狙った窃盗等を防ぐための住民による見回り等に重要な役割を果たしている。実際に、平成7年の阪神・淡路大震災では、倒壊した家屋等に閉じ込められ救助された人々の多くは、救助隊員等のほか、家族や近所の住民によって救助された。
 しかし、都市部、地方部における地域コミュニティの状況を把握するために行った調査によると、15大都市(注)においては、地域コミュニティはかなり衰退しているとともに、町村部においても、15大都市ほどではないものの、地域コミュニティが衰退している状況にある。

地域コミュニティの衰退を促す事象として、相対的に強く認識されているものは、「昼間に地域にいないことによるかかわりの希薄化」、「コミュニティ活動のきっかけとなる子どもの減少」、「住民の頻繁な入れ替わりによる地域への愛着・帰属意識の低下」等が挙げられる。
 「昼間に地域にいないことによるかかわりの希薄化」については、15大都市、町村部ともに回答した割合が最も高い。また、「住民の頻繁な入れ替わりによる地域への愛着・帰属意識の低下」、「学生や単身赴任者など地縁的関係を志向しない住民の増加」等については、15大都市で回答した割合が相対的に高い一方、「コミュニティ活動のきっかけとなる子どもの減少」、「自動車社会の進展による生活圏の拡大」等については、町村部で回答した割合が相対的に高い。

(都市部、地方部共通の地域コミュニティの衰退要因)
 都市部、地方部に関係なく、郊外化の進展等に伴い、居住地域と職場・学校等が分離し、主に昼間における地域とのかかわりが少なくなっている。
 時間帯別の屋内滞在者数を見ると、都市部(川崎市)、地方部(神奈川県津久井郡相模湖町)ともに、昼間は自宅にいる人が半分程度である。

(都市部における地域コミュニティの衰退要因)
 都市部では、地方部からの人口の流入が進んだことや、住民の頻繁な流出入により、地域への愛着・帰属意識が低下している可能性がある。また、加えて、単身世帯やワンルームマンション等の増加等、地縁的なコミュニティ活動を志向しない世帯も増えつつある。
 三大都市圏における転入超過数を見ると、ここ数年、年間10万人弱の転入超過で推移している。また、三大都市圏における単身世帯の比率は30%弱を占めており、三大都市圏における居住室が1室の専用住宅は200万戸を超えている。

(地方部における地域コミュニティの衰退要因)
 地方部では、若年層を中心に都市部への人口流出が目立ち、過疎化や高齢化が進行していることから、地域内での世代を超えた交流が困難になるとともに、地域コミュニティの担い手の減少を引き起こしている。また、学校の行事等を通じてコミュニティ活動のきっかけとなる子どもの減少も顕著になっている。さらに、自動車社会の進展に伴い生活圏域が拡大したことも、地域とのかかわりが少なくなっている要因の一つと考えられる。
 子どものいる世帯比率の減少は、三大都市圏、地方圏共通の傾向である。しかしながら近年、特に地方圏においては、子どものいる世帯数の減少傾向が強い。また、地方圏においては、人口当たり自動車(乗用)保有台数は三大都市圏より高い。

 

地域のつながりの希薄化をもたらした要因


ここまでで地域のつながりが希薄化していることを確認したが、以下では、なぜ地域のつながりは希薄化したのか、その要因について検証したい。
地域の希薄化をもたらした要因としては様々な点が指摘されている。例えば、「コミュニティ-生活の場における人間性の回復-」(国民生活審議会調査部会編:1969年)においては、①交通通信機関の発達等による生活圏の拡大、②人口の都市集中、③生活様式および生活意識の都市化、④機能集団の増大、⑤行政機能の拡大、⑥家族制度の変革、⑦農村における生産構造の変化が、地域の希薄化の要因19として列挙されている。

これらは、今から40年前までに進行した、地域の希薄化の要因として挙げられたものであり、それ以降も地域のつながりを希薄化させ続けたものもあるだろうし、それほど影響を与えなくなったものもあると考えられる。
ここでは上記の要因を踏まえつつ、先に示した①10年前と比べて地域のつながりが弱くなったと回答した人が挙げた理由(人々の地域に対する親近感の希薄化、近所の人々の親交を深める機会不足、他人の関与を歓迎しない人の増加など)、②地域から孤立している人の特性(配偶者がいない人、子どもがいない人、雇用者、居住年数が5年未満の人、賃貸集合住宅に住む人など)を手がかりとして、ここ30年間くらいに希薄化をもたらした可能性のある要因につき、それぞれの動きを見ていくことにする。

人々の意識面における変化

深い近隣関係を望まない人が増えてきている

10年前と比べて地域のつながりが弱くなったと回答した人の38.3%が、「他人の関与を歓迎しない人の増加」を理由として挙げているなど、地域のつながりの希薄化は人々の意識によってもたらされた可能性がある。

そこで、まず地域のつながりに対する人々の意識がどのように変化してきたか見ていこう。
隣近所との望ましい付き合い方について尋ねたところ、「なにかにつけ相談したり、助け合えるようなつきあい」と答えた人の割合が、73年の34.5%から2003年には19.6%にまで低下している

そしてその一方で、「会ったときに、あいさつする程度のつきあい」との回答割合が15.1%から25.2%に高まっている。これは人々の求める地域のつながりが、深いものから浅いものへと変化していることを意味しており、意識面からも地域のつながりの希薄化が進んでいると言える。

多くの人は困ったときに助け合う関係を望んでいる

しかし近隣との関係が全く望まれなくなったわけではない。

これは、あまり堅苦しくなく話し合える関係を望む人が半数を超えることからも明らかである。また別の調査で、地域での望ましい付き合い方を尋ねたところ、2004年においても、「住民全ての間で困ったときに互いに助け合う」と回答した人が36.7%、「気の合う住民の間で困ったときに助け合う」が25.8%と、合わせて6割を超えている。

このように、多くの人は、日常的には深い付き合いは望まないものの、困ったときは助け合いたいとの希望を持っており、いざというときは近隣関係を頼りにしている。

 


トイレ修理で高額請求

2023年09月19日 09時26分42秒 | 事件・事故
[2022年2月4日:公表]

トイレ修理で高額請求された!

質問

 自宅のトイレが詰まり、広告の料金表示に「数百円から」と記載がある事業者に修理を依頼した。1つの修理方法を試しても直らず、「他の作業も必要」と次々に提案され、最終的に50万円を超える請求を受けた。高額で納得できない。

回答

 請求額に納得できない場合は、後日納得した金額で支払う意思があることを示しつつ、その場での支払いはきっぱり断りましょう。支払ってしまった後でも、広告等の表示額と実際の請求額が大きく異なる場合などは、クーリング・オフできる可能性があります。

解説

 作業当日に高額請求された場合は、納得できる金額で支払う意思を示しつつ、その場では支払わないときっぱり断りましょう。もし支払いを断った後の事業者の態度に身の危険を感じることがあれば、警察に連絡するのも一法です。

 なお、料金を支払ってしまった後でも、以下のような場合は、特定商取引法の訪問販売によるクーリング・オフ等が適用できる可能性があります。

  • 見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した
  • 広告等の表示額と実際の請求額が大きく異なる

 事業者とトラブルになった場合は受け取った書面や契約の経緯等を整理して、最寄りの消費生活センター等にご相談ください。

*消費者ホットライン:「188(いやや!)」番

広告の料金表示に注意しましょう

 不具合の発生原因や修理のために必要な作業は一様ではなく、現場の状況次第では必ずしもインターネット上の広告に記載された料金で依頼できるとは限りません。「○○円~」などの金額表示はうのみにしないようにしましょう。

トラブルが起きる前に準備・確認できること

  • 地元の工務店や管工事組合、自治体が修理業者を紹介する窓口があるかなどの情報を収集する
  • 戸建住宅の場合は住宅メーカーや施工業者、賃貸住宅の場合は大家や管理会社等に緊急時の対応について相談する
  • 火災保険を使って修理等が可能な場合もあるため、保険契約の内容を確認しておく
  • 災害時にも役立つ非常用の簡易トイレを備えておく
  • 水漏れの発生に備えて自宅の止水栓の位置と締め方を確認する

作業に来てもらったとき気を付けること

 現場の状況をみて「ここで詰まりを修理しなければ大変なことになる」「より高額な工事が必要になる」と消費者の不安をあおったり、契約を急かしたりする事例もみられます。

 修理等に関する専門的な技術や知識がない消費者が、突然提案された作業の料金、内容の妥当性を判断することは難しいので、無理にその場で判断しようとせず、当初想定していた料金とかけ離れた作業を提案されるなど、少しでも不安を感じたときは作業を断るようにしましょう。

参考

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映画 村田村事件

2023年09月19日 09時26分42秒 | 事件・事故

万人がしるべき歴史

井浦新&田中麗奈主演で、森達也監督が劇映画に初挑戦!

1923年9月1日に発生した関東大震災から5日後、千葉県福田村で実際に起こった行商団9人の虐殺事件

、関東大震災直後に起きた福田村事件を基にした群像劇。 未曽有の大地震後、朝鮮人が襲ってくる等の流言飛語が飛び交い緊張が走る中、香川から福田村に来た行商団が朝鮮人と疑われ殺害される惨劇が起きる。森監督初めての劇映画となる。

福田村事件

解説

「A」「A2」「i 新聞記者ドキュメント」など、数々の社会派ドキュメンタリー作品を手がけてきた森達也が自身初の劇映画作品として、関東大震災直後の混乱の中で実際に起こった虐殺事件・福田村事件を題材にメガホンを取ったドラマ。

1923年、澤田智一は教師をしていた日本統治下の京城(現・ソウル)を離れ、妻の静子とともに故郷の千葉県福田村に帰ってくる。

澤田は日本軍が朝鮮で犯した虐殺事件の目撃者であったが、静子にもその事実を隠していた。

その年の9月1日、関東地方を大地震が襲う。

多くの人びとが大混乱となり、流言飛語が飛び交う9月6日、香川から関東へやってきた沼部新助率いる行商団15名は次の地に向かうために利根川の渡し場に向かう。

沼部と渡し守の小さな口論に端を発した行き違いにより、興奮した村民の集団心理に火がつき、後に歴史に葬られる大虐殺が起こってしまう。

震災6日目に起きた惨劇だった。

日本人の深層心理に巣くう根深い嫌韓とはなんなのか、それを怖いほど映画で具体的に明示して見せた。

スタッフ・キャスト

監督
森達也
脚本
佐伯俊道
 
井上淳一
 
荒井晴彦
企画
荒井晴彦
統括プロデュ―サー
小林三四郎
プロデュ―サー
井上淳一
 
片嶋一貴
企画協力
辻野弥生
 
中川五郎
 
若林正浩
アソシエイトプロデュ―サー
内山太郎
 
比嘉世津子
撮影
桑原正
照明
豊見山明長
録音
臼井勝
美術
須坂文昭
装飾
中込秀志
衣装
真柴紀子
ヘアメイク
清水美穂
編集
洲崎千恵子
音楽
鈴木慶一
助監督
江良圭
キャスティング
新井康太
スチール
佐藤芳夫
メイキング
綿井健陽
  • 井浦新

    澤田智一井浦新

  • 田中麗奈

    澤田静子田中麗奈

  • 永山瑛太

    沼部新助永山瑛太

  • 東出昌大

    田中倉蔵東出昌大

  • コムアイ

    島村咲江コムアイ

  • 松浦祐也

    井草茂次松浦祐也

  • 向里祐香

    井草マス向里祐香

  • 杉田雷麟

    藤岡敬一杉田雷麟

  • カトウシンスケ

    平澤計七カトウシンスケ

  • 木竜麻生

    恩田楓木竜麻生

  • ピエール瀧

    砂田伸次朗ピエール瀧

  • 水道橋博士

    長谷川秀吉水道橋博士

  • 豊原功補

    田向龍一豊原功補

  • 柄本明

    井草貞次柄本明

澤田夫妻役を井浦新、田中麗奈が演じるほか、永山瑛太、東出昌大、柄本明らが顔をそろえる。

犯行に及んだ者たちは実刑を受けるも数年で恩赦。

2023年製作/137分/PG12/日本
配給:太秦

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福田村事件 -関東大震災・知られざる悲劇 

辻野弥生 (著)

 
四国から千葉へやってきた行商人達が朝鮮人と疑いをかけられ、正義を掲げる自警団によって幼児、妊婦を含む9名が殺害された。
映画『福田村事件』(森達也監修)が依拠した史科書籍。長きに渡るタブー事件を掘り起こした名著。【森達也監督の特別寄稿付き】

「辻野さん、ぜひ調べてください。......地元の人間には書けないから」
その時から、歴史好きの平凡な主婦の挑戦が始まった。
「アンタ、何を言い出すんだ!」と怒鳴られつつ取材と調査を進め、2013年に旧著『福田村事件』を地方出版社から上梓したものの、版元の廃業で本は絶版に。
しかし数年後、ひとりの編集者が「復刊しませんか?」と声をかけてきた。
さらに数年後、とある監督が「映画にしたいのです」と申し入れてきた──。
福田村・田中村事件についてのまとまった唯一の書籍が関東大震災100年の今年2023年、増補改訂版として満を持して刊行!

【福田村・田中村事件】
関東大震災が発生した1923年( 大正12年)9月1日以後、各地で「 不逞鮮人」 狩りが横行するなか、 9月6日、 四国の香川県からやって来て千葉県の福田村に投宿していた15名の売薬行商人の一行が朝鮮人との疑いをかけられ、地元の福田村・田中村の自警団によって、ある者は鳶口で頭を割られ、ある者は手を縛られたまま利根川に放り投げられた。
虐殺された者9 名のうちには、 6歳 ・ 4歳 ・ 2 歳の幼児と妊婦も含まれていた。
犯行に及んだ者たちは法廷で自分たちの正義を滔々と語り、なかには出所後に自治体の長になった者まで出て、事件は地元のタブーと化した。
そしてさらに、行商人一行が香川の被差別部落出身者たちだったことが、事件の真相解明をさらに難しくした。
 
 
福岡県生まれ。1981年より千葉県流山在住。
流山市立博物館友の会会員。『東葛流山研究』企画編集委員。
1988年、地域の文化賞「北野道彦賞」受賞。2003年、子育て後の人生を楽しむ女性の会「あしたば」創設。
2006年、吉目木ひなこ氏と『ずいひつ流星』創刊。
著書に本書の旧版『福田村事件 関東大震災・知られざる悲劇』(崙書房出版・ふるさと文庫)のほか『呉服屋のお康ちゃん奮戦一代記』が、共著に『日本ユニーク美術館・博物館』『江戸切絵図を歩く』『幕末維新 江戸東京史跡事典』ほかがある。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 


高学歴親という病

2023年09月19日 07時57分30秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 
ノーベル賞科学者山中伸弥氏、推薦
「子育ては『心配』を『信頼』に変える旅――同級生の成田先生の言葉が心に響きます。
僕は成田先生を医師、小児脳科学者、そして人として、とても信頼しています」

山中伸弥氏との共著『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』が
ベストセラーになった子育ての第一人者・成田奈緒子医師、待望の続編。

高学歴な親はなぜ子育てに失敗するのか?
高学歴家庭に「引きこもり」が多いのはなぜなのか?
具体的な事例から「傾向と対策」を見つけ、高学歴親のための「育児メソッド」を提供します!

(目次より抜粋)
・3大リスクは「干渉・矛盾・溺愛」
・「育てられたように」子育てする高学歴親
・子育ては「心配」を「信頼」に変える旅
・反抗期がないのは危険信号
・オレオレ詐欺に騙される高学歴親子
・金銭感覚がズレている高学歴親
・高学歴親は「間違った早期教育」に走る
・習いごとよりも大切なことがある
・ゼロ歳児にこそ語りかけよう
・「引きこもり」は予防できる
・子供には成功談よりも失敗談を語る
・「完璧主義」「虚栄心」「孤独」があぶない
・脳には育つ順番がある
 
 
成田 奈緒子
なりた・なおこ―1963年、仙台市生まれ。神戸大学医学部卒業、医学博士。
米国セントルイスワシントン大学医学部、獨協医科大学、筑波大学基礎医学系を経て2005年より文教大学教育学部特別支援教育専修准教授、2009年より同教授。
2014年より子育て支援事業「子育て科学アクシス」代表。
主な著書に『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』(山中伸弥氏と共著)『子どもにいいこと大全』『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』(共著)
 
「高学歴の親は、自分が努力して現在の地位を得ているので、自分がやってきたことへのプライドがあります」
 
だからこそ、わが子への期待値も上がる。
「自分はこんなに頑張って成功を手に入れた。子供にも同じように頑張ってほしい」と―。
 
「自分は小さい時から努力してきたのに、お前は何でサボっているんだ」と、イライラしまう。
 
だが、「子供には個体差があって、。大学受験で頑張る人もいれば、中学受験で頑張る人もいる。まだ脳が育っていない子供だから、親の思い通りに動くはずがない」
 
つい親が口うるさく言ってしまいがちだ。
当然、子供の成長に良くない。
 
「高学歴親は、先を見通す力が高いので、子供が失敗しないよぅ先回りして、過度に世話を焼きがちです。それでは子供をいつまでも信頼できず、自立や成長を阻みます」
 
親の過干渉の背景には「親の完璧主義や虚栄心があるのでは」。
 
10~18歳は論理的思考や問題解決能力である「心の脳」が育つ。
 
「勉強の内容に細かく指示を出す」
「スケジュールを親主導で決める」という関わりはNGだ。
 
「親は諦めないといけないんですよ」
 
「うちの子はやらないんだな」<わが子の成長を待つ>という姿勢が必要です。
 
 
 
溺愛、干渉、矛盾の3点に気をつける
心配と信頼のバランスを考える
子供を信頼して任せることで自立を促す
脳を育てる順番がある
何よりも睡眠と食事が大切
このあたりは納得できるものも多く有益。

一方で、「実は専門学校を卒業した学生の方が就職率が圧倒的に高いことがわかりました。」「私たち夫婦も両方が医師で」「でも娘の...点数をほとんど見たことがありません。」など、医師にありがちな、と言ってしまったら失礼かもしれないが、世間知らずな一面も垣間見える(娘は学力はさておき様々な点で遺伝的に優秀な可能性が高いことに無自覚なのか謙遜なのか)。世間を知れば知るほどいいとも思わないが、広く教育を語るには筆者の価値観自体がやや限定的な印象。清濁併せ飲む感じではなく清すぎるので⭐︎マイナス1。
 
 
ウチの親の、原点がわかりました。
私がなぜ、いろんな脅迫症に苦しめられているのか。
親が死んで、ほっとしました。
 
 
 
固定観念に蹂躙され人生が檻の中であることを知る機会到来します。
微視的と巨視的な生命観を悟れば埃取りになるのでは?
 
 
最近流行りの「毒親」とは一線を画し、生理学や心理学の観点から子育てで陥りやすい失敗アプローチを行う本でした。高学歴親目線ということで、読んで違和感を感じる方もあるかもしれませんが、父親がプラス、母親がプラス、金に糸目をつけない、で子どもがマイナスになりかねない、というケースを知ると、神様も公平なのかなと妙に腑に落ちました。
 
 
 
高学歴親とあるが、トップエリート限らず、教育熱心な親なら当てはまるような実例が多い。

ご自身や娘さんのエピソードを交えつつ、明快かつ淀みない文章で、筆者のさっぱりとした人柄が感じられた。

主張内容はオーソドックスで、幼児の間は原始人の生活を心がける、早寝早起き朝ごはん、からだの脳、こころの脳、おりこうさんの脳(詳細は書籍に)、それぞれが発達するタイミングに合わせて子供との関わりを考慮する、など、目からウロコというよりは、基本の基本という印象。

昨今よく見られる脳科学から裏付けされる子育てメソッド、のようなものはなく、親子支援の現場で積み上げられたノウハウが基底となっているので、前者のようなものを期待している場合は少し物足りないかもしれない。
 
 
自分も高学歴親に育てられた高学歴親です。
自分がされたようにしか、育てられないのも
実感していますが、反面教師にして、親からされた嫌だったこと、は我が子には絶対しない、と誓ってやっています。
高学歴親って頭でっかちなんです。キチンと育てようとしてしまう。自分は子供が登校拒否になり、散々反抗してきたことがあり、その時に色々勉強して、大きな気づきをもらいました。

子育ては放任もいけないし、過干渉もいけない、手綱の緩め方って本当に難しい。でも子供がちゃんと、社会で人と助け合いながら生きていけるように自立させるのが親の役目。そのためのヒントを貰いました。常に自分を振り返って戒めとしたいです。
 
 
40分ほどで読めました。早寝早起き、原始人に育てる、非認知能力を高める、干渉しすぎないなどのアドバイスがエビデンスや具体例とともに紹介されています。これはできてるな、ここは気をつけないとな、そのためにこんなふうに生活リズムを変えてみよう、妻と一緒に読んでみよう、などとかなり前向きになりました。

一方、具体例が、過干渉な母親と荒れた子が著者らの指導で改善したというもので、単純化され過ぎている印象はあります。
た子育てに疲れている時に読むと、「自分はなんてダメなんだ」「そうは言っても、youtubeに頼らざるを得ない時はあるのに...」「あなたの子育て期にはスマホはなかったでしょうに...」などと感じ心が折れてしまうのではないかと心配です。

この手の本全般に言えることなのでしょうけれど、こういった書籍は子育てが安定していて自分を省みる余裕がある時に読むものだと思います。

なお著者は医師ですが、「研究ではー」という記載があるものの、具体的な根拠論文は記載されておらず、原著にあたることはできません。ぜひ書かれた医学書や論文にも当たってみたいと思います。
 
 
本が出版された現在、親の育て方に起因する苦しみについて声を上げているのは、
およそ30~40代の世代に多い印象があるが、その世代自体が子育てするにも特有の問題があるという点について、
取り上げられることは少ないと思っている。
その意味では、希少価値の高い内容ではないかと思うが、
本書の言う、「高学歴」とは所謂「偏差値の高い大学を出た親」ということではなく、
「自身が高学歴かどうかは問わず、親が学歴偏重主義に染まっていて、子供に重篤な症状が出て、
著者の運営するセンターに相談に来た親子」という意味合いになっている。
よって、強いバイアスのかかった内容だと思って読んだ方がよさそう。

オレオレ詐欺はあるがワタシワタシ詐欺がないのは、
おとなになると母娘間で共依存関係が薄れるからだと言っているが、本当にそうだろうか。
実際には、母娘間の共依存は社会に蔓延っているように思う。
著者のところに来ている相談者だけからしか判断してないだろうか。
高学歴は、自己肯定感、社会性、ソーシャルサポートが弱いと言っているが、
自分の知る高学歴の人はこの3点が非常に強く、人間性的にも尊敬できる人が多い。

一方で、感覚的にそうだろうなと思うこともあった。
学歴偏重主義の親は、言外に学歴のない人を見下し、虚栄心を持っているがそれを隠そうとする。
勉強やスポーツをやらせる前に、生活習慣を整えて体の一部として脳を作るべき。
このあたりは共感できた。

ちなみに、著者はお母さんに信用されない子だったとのことだが、
傘を50本~100本はなくしていて、乗らなくても帰れるバスの回数券をなくして、
駄菓子屋のおばちゃんにバス代を借りてしまったりする子だったのだそう。
これで「高学歴親のネガティブな面」と言われると、お母さんがちょっと気の毒かもしれない。
他にも、不登校の高校生が「あと1年休学したい」といったのを褒めたお母さんの例をいいことのように紹介しているが、
高校を1年休学することの意味合いを正しく捉えているだろうか。
この子が不登校になった経緯が書いてないので何とも言えないが、義務教育ではないとはいえ、
大学受験の浪人のような一般的な空白の1年ではない事由で経歴に空白を空けるのは、
就職などの時点でマイナスになることが多いため、そこを含めて考えたほうがいいとアドバイスすることは、過干渉には当たらない気がする。
と思うところは多々あったが、結局のところ、「子育てに正解はない」というレベルの話だった。
 
 
 
 
 
 
 

 

 

創作 人生の歯車 6)

2023年09月19日 01時04分30秒 | 創作欄

新川昭は、声優を目指していたが、文学への道も諦めきれずにいた。

若き哲学者のような知的な風貌であり、坂本龍馬を師として仰ぐいわゆる<土佐っ子>でもあった。

そんな彼が、電車内の常習痴漢男であったのだ。

私は同僚として、彼の怪しげな風貌としたたかさに、呆れかえっていた。

「デートしませか」新川昭は電車内で相手の腰を右手で抱きながら左手で痴漢行為に及ぶ、そして女の耳元にビロードの声で甘くささやく。

その声に応える女が多数いることに、新川は味をしめる。

だが、彼のデートは1回限り。

「腐れ縁」は断ち切る―それが新川の計算だかさだった。

電車内だけではなく、銀座や赤坂の街中でも「デートしませんか?」と女に声かける。

柔和な笑顔を絶やさず即座に、女の腰に手を回す。

彼の風貌はフランスの俳優・アランドロンに似ていたのだ。

いかにも初心な女を標的としていた。

そして「私は声優です」とうそぶくので、女たちは声優の若山 弦蔵を思いうかべた。

坂本龍馬

高知の郷士坂本八平、妻幸の二男として生まれる。

江戸は、千葉定吉の門に入り北辰一刀流をおさめた。武市瑞山と交わり勤王党に血盟加入、文久二年春同志澤村惣之丞と脱藩、勝海舟らに啓発される。

薩長同盟の締結、大政奉還の推進など、維新の指導者として活躍したが、慶応三年十一月十五日、盟友中岡慎太郎とともに、京都近江屋で倒れた。

若山 弦蔵(わかやま げんぞう、1932年昭和7年〉9月27日2021年令和3年〉5月18日)は、日本声優ラジオパーソナリティナレーター。長年フリーで活動。過去には石の会グループ・てえぶら太平洋テレビジョン芸能部グループりんどうに所属

艶のある独特な低音の声はビロードに例えられ、声による演技を追求し続けたことから「至宝」とたたえられた