みつとみ俊郎のダイアリー

音楽家みつとみ俊郎の日記です。伊豆高原の自宅で、脳出血で半身麻痺の妻の介護をしながら暮らしています。

意外なところで手こずる

2012-01-01 16:21:07 | Weblog
自宅での外泊。
昨日恵子の外泊のため病院から私の運転する車で移動したのだが(この移動自体は何の問題もなかったが)、車を降りて車椅子に乗り自宅の玄関から上に上がろうとする時、最初のつまづきが待っていた。
一般道路というのは水平ではなく意外と傾斜があり、そこから15,6センチほどの段差で自宅の敷居まで乗り移ろうとするが恵子が車椅子から悲鳴をあげる。
「起き上がれないよ」。
実際はそれほどの傾斜ではないのだが、今の恵子にとっては後ろから身体が引っ張られるほどの「かなりの傾斜」なのだろう。
そこで自力で起き上がらせるのを諦め車椅子ごと敷居の上に持ち上げる。
いくら小さい彼女の身体とはいえ車椅子と一緒に持ち上げるのはけっこうつらいので一緒に来てくれた友人の力を借りる。
そして、いよいよ今度は家の中での杖をついての歩行だが、畳の表面がけっこう滑るとか(新しい畳なので余計にそうなのだろう)、床と床の上に敷いてある絨毯とのほんのちょっとの段差(私たちには段差には感じられないが)が歩きにくいという。
あげくは、その段差防止のために打ち付けてあったちょっとした板のスロープも「またぐのが怖い」ということになってしまう(このスロープは亡くなった恵子の母の介護のためにつけたものなのだが人によっては障害になることもあるのだナ)。
実際に恵子が家に帰って暮らしてみると、そうか、それは意外だったな...ということだらけ。
やっぱり健常者目線と身体の不自由な人の目線は完全に違うのだなということを改めて思い知らされることになった。
恵子は杖をついているとはいえ、杖での歩行訓練はまだ始まったばかり。
それほど技術的にも体感的にも上手とは言えない。
なので、自分でも「怖い」部分がたくさんあるのかもしれない。
アップした彼女の絵(かなりマンガちっくだが)は、私が彼女の前に立ちはだかって「通せんぼ」をしているようにしか見えないが、実は私がいつも彼女の前にたって「いつ転んでもいい」ように」バリアーを張っている絵(のつもりだ)。
それを「ウサギ転倒防止バリアー」と二人で勝手に称しているだけのこと。
歯を磨くにも、髪を洗うにも、トイレに行くにも必ず私が介助していかなければ「(転倒してしまう)怖さ」が残るために、私がちょっと買い物などで外に出るたびに「勝手に一人で動くなよ」になってしまう。
もちろん、勝手に一人で自由に動いてもらうのが一番嬉しいのだが(自立するという意味で)、そうなるまでに後どれだけかかるのだろう?

最新の画像もっと見る

コメントを投稿