仕事の道楽化

 仕事が道楽になることを目指しています。

文科省が始めたツイッター「教師のバトン」で分かる教育現場の現状

2021年07月24日 | 学校経営
 文科省が始めたツイッター「教師のバトン」が炎上していた。(今もしている)

 もともとは、「教師の魅力を発信し採用者増を目的としたプロジェクト」なのだが、教育現場のブラックな現状が呟かれ、文科省の目的とは違う方向に進んでいる。

 私は、これでよかったと考えている。

 現状を知ってもらった方がよいのだ。

 炎上したために、マスメディアにも取り上げられ、教育現場の現状を多くの人に知ってもらうきっかけともなった。

 「免許更新制の見直し」を文科省が検討するそうである。

 それも、このツイッターが炎上したからではないだろうか。

 勤務時間内に、仕事が終わるような業務量になっていくことを期待している。

 そうでなければ、教員志望の若者はどんどん減っていくだろう。




 小学校の管理職をしている自分としては、勤務校でできる業務削減はすぐに取り入れるようにしている。

 例えば、会議の時間短縮である。

 「説明→検討」から「資料の黙読→質疑→検討」に変えたところ、時間が3分の2くらいに短縮できた。

 これまで45分かかっていた会議は、30分ほどに時間削減ができた。



 例えば、給食指導である。

 ごく小規模校であるため、職員全員で給食指導をする必要はない。

 輪番制にして、給食を食べ終えた職員は、早めに片付けて職員室で仕事ができるようにしている。



 勤務校でも努力をしているが、宮崎県や市町村の教育委員会も、教育現場のために、働き方改革を推進してくれている。

 現場の職員のために業務削減をしてくれていると思う。

 ありがたい。


 ただし、教育現場や教育委員会でできることには限りがある。

 業務の全体量はあまり変わらないからである。

 文科省には、次の手立てを取ってほしい。

 「教育にお金をかける」である。

 金をかけて、人を増やすか、外部委託をするという方法をとらない限り、業務量は減らないだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1学期終業式での校長の話

2021年07月21日 | 学校経営
 夏休みに入る前の終業式では、「校長先生の話」がある。

 いろいろな内容を話しても伝わらないだろうから、1つに絞って次のような話をした。

 (それでも少し長くなってしまった。)



 今、「1学期を振り返って」という作文の発表がありましたが、何をがんばったかがよく分かる作文でしたね。

 この後の時間に、君たちはみんな担任の先生達から「通知表」をもらいます。

 その中にも、皆さんが、1学期にがんばったことがたくさん書かれていますよ。

 校長先生も全員分を読ませてもらいましたが、みんながんばったんだなあと思いました。



 さて、明日から夏休みですね。その前にお話を聞いてもらいます。


 先生達にとって、この世で一番起きてほしくないことは何でしょうか?


 (事故、けが、いじめなどの声が上がる。しばらくして「命に関わるけが」という声が)

 そうですね。先生達にとって、この世で一番起きてほしくないことは


 「子供が命を落とすこと」です。

 これ以上に起きてほしくないことはありません。


 みなさんは、お葬式やお通夜に参列したことはありますか?(「あります」との声)

 お葬式で「棺桶」を見たことがありますか?(「あります」との声)

 子供用の棺桶を見たことはありますか?(「ありません」との声)

 校長先生も見たことはありませんが、とても小さいそうです。


 知り合いの先生が勤めていた学校で、水の事故で子供が亡くなりました。

 お葬式に行ったそうですが、お父さんお母さんのショックは大変なものでした。

 お母さんは立ち上がれなかったそうですが、出棺と言って、火葬場に行くときになって、お母さんは、突然立ち上がり、泣きながら子供の名前を呼び続けたそうです。

 その知り合いの先生は、「二度と子供の棺桶は見たくない。」と言っていましたが、校長先生もそう思います。




 よく言っているように「自分の命は?・・・(「自分で守る」の声あり)

 そうですね。そのために「ヒヤッとした、ハッとしたという出来事を減らすようにしましょう。」

 飛び出しをして恐い思いをすると「ヒヤッ」とするでしょう?

 片手で自転車の運転をして転びそうになると、「ハッ」とするでしょう?

 そういう恐い思いをしないようにして過ごしてほしいのです。

 安全に気をつけて「夏休みならでは」の思い出を作りましょう。

 山、川、海でも遊んでほしいです。(ただし大人といっしょに)



 夏休みをどのように過ごせばよいか? 

 この後の先生達の話をよく聞きましょう。





 最後に、校長先生との約束をしてください。

 8月30日の2学期始まりの日は、元気に登校しましょう。

 これで終わります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

運動会前の「結団式」では、こんな「校長の話」をしました

2021年07月20日 | 学校経営
 宮崎県では、運動会前に、「結団式」という行事がある。

 そこで、運動会の「赤、白」の所属が決まる。

 (宮崎県では、「赤団」「白団」という。他の県では「紅組」「白組」らしい。)



 結団式の前には、「校長先生の話」が設定されているので、次のような話をした。



 みなさん、9月の運動会が終わったあと、どんな言葉が出たら、運動会は成功したと言えますか?

(「協力してできた」「仲良くできた」「全力を尽くせた」などの声が上がる)

 そうですね。そういう言葉が出たら、成功したと言えるかもしれませんね。

 校長先生は、昨年度の運動会の後に、地域の人がこんなことを言っていたと聞きました。

 「子供達が力を合わせて、一生懸命がんばっている姿を見て、感動して涙が出た」

 なんと「感動して涙が出た」と言われています。

 昨年度は、素晴らしい運動会だったことが分かります。

 今年はさらに、素晴らしい運動会にして、見た人が感動して涙が出るような運動会にしてほしいです。

 そのために大事なのが、皆さんが決めた、この運動会のスローガンです。

 みんなで言ってみましょう。さんはい。

 「  (今年のスローガンを言う。)  」

 見た人も、自分も感動できる運動会にしましょうね。

 これで終わります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

管理職を薦めるメリット

2021年06月22日 | 学校経営
 昨日は、「管理職を薦める理由」というブログを書いた。

 そのほかにも、「管理職を薦めることのメリット」「こんな人には声はかけない」という考えも記しておきたい。

 「管理職を薦めることのメリット」は、人材育成である。

 声をかけるような人であれば、管理職の仕事が気になるようになる。

 管理職の仕事に注目するようになる。

 例えば、次である。

○ 教頭はどんな仕事をしているのか?

○ 教頭の今の発言の真意は何か?

○ 職員会議の司会や進行をどのように進めているか。

 場合によっては、校長の動きも気にするようになるだろう。


 このような視点で管理職の仕事を見ることができるようになることが、人材育成につながる。

 このような視点で仕事をするようになると、1学級担任という視点だけでは無く、管理職の視点ももてるようになる。

 学校全体を見た上で、自分の学年や学級の教育も考えることができるようになってくる。

 当然、学級担任としての仕事もレベルアップしてくる。
  



 そして、「こんな人には声はかけない」というのは、

 「学級担任の仕事を楽しんでいない人、意欲や能力に課題があり、改善しようとしていない人」である。

 また、逆に、「学級担任としての仕事を十分に楽しんでおり、職人気質を持って働いている人」である。

 いわゆるスペシャリストで、学級担任の仕事を極めて行くことに情熱を注いでいる人である。

 そういう人には、指導教諭やスーパーティーチャーの道を勧めることにしている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

管理職を薦める理由

2021年06月21日 | 学校経営
 「この人は、ぜひ管理職になってほしい」

 「学校のリーダーとなって、今後活躍してほしい」

 そんな人が、どこの学校にもいるものだ。

 最近、そんな人(中堅の先生)に声をかけた。

 「今後、管理職試験を受けてみませんか?」

 すると、翌日、こんな答えが返ってきた。

 「昨日、言われて嬉しかったです。でも、どうして、管理職を薦められたのでしょうか?」

 それについて、答えたのが、次である。


 「それは、あなたが管理職として十分働ける力があるし、管理職の楽しさも味わえる方だと考えているからですよ。」

 そうなのだ。管理職として働けるであろう能力と意欲がある人にしか、声はかけない。

 教頭や校長というのは、教諭とは違った仕事をする。

 学級経営では無くて、学校経営である。

 人・金・物・人材・時間をマネジメントして、学校教育がうまくできるようにする仕事をすることになる。

 見える世界が違ってくる。交流する人の範囲も違ってくる。

 管理職でないと味わえない楽しさややり甲斐もあるのだ。


 能力と意欲がある人には、その楽しさややり甲斐も味わってほしい。

 そんなことを伝えた。


 じつは、人材育成を考える上で、「勧めることのメリット」がある。

 また、「こんな人には声はかけない」という自分の考えもある。

 長くなったので、明日のブログに続きます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

だれでも「無敵」の人になれます。そのコツは・・・。(校長先生の話)

2021年05月31日 | 学校経営
 月初めの全校朝会では、「校長先生の話」というものがある。

 今後、次のような話をしようと考えている。(適宜プレゼンでイラストや文字を見せながら進める)




 「無敵」と聴いて、どんな人を連想しますか?

 ドラゴンボールの孫悟空?

 ワンピースのルフィー?

 最近だと、呪術廻戦の五条悟かな?

 

先生の教え子の中には、「無敵」と言えるような人がいましたよ。

 例えば、この子です。(と言って写真を見せる)

 太郎くん(仮名)です。

 太郎くんは、どんな子だったと思いますか?

 (空手のチャンピオン、柔道の有段者などが出てくるだろう。)

 じつは、太郎くんには、こんな口癖がありました。

 「手伝おうか?」

 「一緒にがんばろうよ。」

 「大丈夫だよ。○○くんならできるよ。」



 実は、太郎くんは、とてもとても優しい子だったのです。

 だから、太郎くんとけんかをしようとする人はいません。

 もし、いたとしても、周りの子がかばいます。

 だって、普段から太郎くんが、周りの子に優しくしたり、かばったりしているわけですから。



 優しいので、敵がいない太郎くんでした。



 先生は、「無敵」には、2つあると思っています。

 とても強い「無敵」

 もう1つが、とても優しい「無敵」です。

 こちらの優しい「無敵」には、誰でもなれます。

 そのコツがあるのです。




 太郎くんは、口癖以外に、次のような性格も持っていました。

 それは、「決して人の悪口を言わない」ということと、「人が喜ぶ言葉を使う」です。



 みなさんも、この2つができるようになると、「無敵」の人になれますよ。



 この2つは、これから先、中学校や高校に進学しても、君たちを無敵の人にしてくれることでしょう。



 では、みなさん、学級で、もしくは自分一人で、次の2つのことを考えてみましょう。

 「どんな言葉を言わないようにすればいいか?」

 また、「どんな言葉を増やすといいか?」



 よく考えて、それを実行すれば、「無敵」の人になっていくことでしょう。

 以上で、お話を終わります。




 このような、言葉遣いに関する課題について話は必要だと考えている。。

 というのも、多くの学校で、言葉によるトラブルが多いからである。

 繰り返し、言葉遣いの大切さを伝えたい。

 まず1回目は、上に書いたような感じで進めようかなあ。

 (学校で言葉遣いに関する目標等が決まっていれば、それに関連させて話しをすることになります。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地域の新聞に投稿するよさとその簡単な方法

2021年05月20日 | 学校経営
 宮崎県の地方新聞といえば、「宮崎日日新聞」がある。

この新聞の投稿欄に「若い目」という高校生までの子供が投稿できるコーナーがある。

 このコーナーに投稿し、掲載されると、子供は喜ぶ。

 家族だけでなく、爺ちゃんやばあちゃん、地域のおじさんやおばさんもほめてくれるからだ。

 地域の人も、我が校区の子供の作文が掲載されると喜んで下さる。

 子供にとっては、「表現する喜び」を味わえるコーナーになっている。

 しかも、掲載されたら、500円分の図書カードがもらえる。


 4月中旬から投稿を始めて、5月の中旬までで、勤務校の児童の作文が4作品紹介された、。

 これは、かなり多いのではないだろうか。

 宮崎県内すべての高校生以下の作品が集まるコーナーだからである。

 掲載してくれるかどうかは、新聞社次第なのだが、こちらとしては、投稿を続ける必要がある。

 投稿しないと掲載されないからだ。

 学校現場は、忙しい。

 働き方改革を進める必要もある。

 そこで、無理なく投稿を続けられるように、準備をした。

 準備は、次の通り。

 
1 封筒に、切手を貼り、新聞社の宛名を書いておく。裏面には、のり付けしやすいように、両面テープを貼っておく。この封筒を大漁に、20~30枚くらい用意しておく。





2 学校名や住所、電話番号など、決まっていることについてはあらかじめ記入しカードを準備する。これも100枚くらい準備しておく。



 
 
これだけ準備すればよい。

 子供ががんばって書いた日記や作文が、あれば尋ねる。

 「この作文がんばって書いたね。新聞に投稿してみる?」

 (殆どの子は、「ぜひ、お願いします」と、うれしそうに言ってくる。)

 カードに、児童名と題名などを書き、作文用紙に貼る。

 あとは、封筒に入れて投函すればよい。

 これだけの手間ですむので、コンスタントに投稿できる。

 ちょっとした手間だけで、子供も親も家族も地域の方も喜ぶ。

 コスパのよい取組だと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「何のために仕事をするのか」 

2021年05月18日 | 学校経営
 (今回は、ちょっとまじめに「校長としての抱負」を記してみます。)



 以前、先輩でもある校長先生から、次のように言われた。

 「あんたは、何のために仕事をしちょると?(宮崎弁で)」

 戸惑う私に、更に言われる。

 「何のために仕事をしているかを考えてると、判断がぶれんとよ。特に管理職になったら、自分なりの『何のために』仕事をしているかという考えを持たんといかんよ。」

 このアドバイスを受けて、自分なりに考えながら、これまで仕事をしてきた。



 校長になった今、私なりの『何のために』を考えると、「幸せになるため」である。

 児童をはじめ、職員、保護者、地域住民の方々が幸せになるために、自分は仕事をしている。(そう心がけています)



 そして、この幸せには、3つあると私は考えている。

 「してもらう幸せ【感謝】」「できるようになる幸せ【向上】」「してあげる幸せ【利他】」である。

 いずれの幸せも大事だが、小学校教育の中では、特に、「できるようになる幸せ【向上】」を児童にたくさん味わわせ、自尊感情を持てるようにしたい。

 そして、その幸せをたくさん味わわせられる力量を持った職員が育つように組織作りやアドバイスをしたい。



 勤務している地域には、ここにしかない素晴らしい特色があり、勤務校には神楽をはじめとする地域との交流を生かした教育活動を積み重ねてきたという伝統がある。

 それらを生かし、継承し、発展させる教育活動を通して、【感謝】【向上】【利他】について、たくさんの幸せが生み出せるのではないかと考えている。

 熱意を持った本校職員によって、すでに多くの向上の喜びが生まれている。有難い。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不審者対応訓練での校長の話

2021年05月11日 | 学校経営
 先週、6年生のある子から、こんな質問があった。

 「校長先生、この世で一番恐いものって何だと思いますか?」

 さあ、何だろうねえ。・・・おばけかな?・・・いや、やっぱり人間かな?

 「そうなんですよ。うちのお父さんから、言われました。世の中には、恐いものがいろいろあるけれども、結局、人間が一番恐いと思うよって。」

 その子のうちで、不審者なのか詐欺なのか、何かについての話があったらしい。




 そんな話を先週したのだが、今週は、不審者対応の雛訓練がある。

 はじめに「校長先生の話」がある。

 短い時間で、どんな話をすればよいだろうか。

 訓練に真剣に取り組めるように、次のような話をしようと考えている。



 今から20年前に、大阪で事件がありました。

 1人の男が、小学校に侵入してきたのです。包丁を持って。

 1年生と2年生の教室に入り、次々に包丁で刺していきました。

 8人の1・2年生が亡くなりました。大けがをした人も15人いました。

 どんなに恐かったことでしょう。どんなに痛かったことでしょう。


 世の中には、いい人がたくさんいます。

 しかし、悲しいことですが、悪い人も必ずいます。

 悪い考えをもって行動する人もいます。

 今日は、そういう悪い人がいても、自分の身を守ることができるようにするための勉強をします。

 「自分の命は?」 ・・・(自分で守る)

 そうです。「自分の命は自分で守る」ことができるように、この後のお話をしっかり聞いて、学びましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

学校職員が働きやすい職場にするための校長の心がけ・・・考えを普段から語り、その考えがぶれない

2021年05月01日 | 学校経営
 これまでに5年間教頭職をして、5人の校長の下で仕事をしてきた。

 つまり、毎年違う校長の下で仕事をしていたわけである。

 教頭の立場、職員の立場に立つと、校長の考えが予想できると、仕事がとてもやりやすかった。

 たとえば、生徒指導上の問題が起きた場合、その事案に対して、校長が下す判断が予想できると、仕事がとてもスムーズにできた。

 何か問題があった場合、校長が下すであろう判断を予想して準備を進め、プランを持って行く。

 そのプランに対して、校長のアドバイスをもらい、実行する。

 もし、校長が下す判断が予想と違っていた場合は、プランを作り直さなければならない。
 


 校長の考えが、部下から予想できるというのは、仕事の効率化という面からも大事である。

 そのためには、部下としては、普段から「報告・連絡・相談」を心がける必要がある。



 そして、もっと重要なのは、校長の考えがぶれないということである。

 さらに、校長が考えていることを、普段から職員に語るということである。



 学校では、校長の最終判断を下す場面が実に多い。

 教科指導について、学校行事について、PTAとの連携のあり方について、児童同士のトラブルがあった場合、外部の方からの相談があった場合など、実に多い。

 何かアクションを起こさなければならないときに、職員が「このように考えで、このような実践をすれば、校長はOKを出すだろう」と予想できると、仕事がとても早くなる。



 これまでに仕えてきた校長は、普段から自分の考えを語り、その考えがぶれない方々だった。

 おかげで、教頭も職員も仕事がしやすかった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

交通安全教室の最後に話した「校長先生の話」・・・手紙の力を借りる

2021年04月27日 | 学校経営
 交通安全教室では、安全な道路の歩き方や自転車の乗り方を学ぶ。

 その交通安全教室の最後に、「校長先生の話」というものがある。

 自分は、少しでも「交通安全に気をつけよう」という意識が高まるような話をしたいと考えた。

 そこで、手紙の力を借りることにした。

 事故の当事者の方の言葉は重い。迫力もある。

 自分自身が泣いてしまうかもしれないと思いながらも、次のような話をした。





 是非皆さんには、心がけてほしいことがあります。

 それは、「自分の命は自分で守る」ことができる子になってほしいと言うことです。

 おうちの人が近くにいない時でも、自分で考えて命を守る行動ができるようになってほしいです。

 もうすぐ連休が始まります。子供だけで過ごすことがあるでしょう。

 子供だけ、自分だけで過ごすときも、命を守る行動をとれるようになってほしいです。

 もし、君たちが交通事故にあったら、おうちの人は、とてもとても悲しみます。

 どんな気持ちになるのか考えたことがありますか?


 今から、交通事故で子どもを亡くしたお母さんの手紙を読みます。


 「直樹を失って」


 今朝ネ、直樹の夢を見ました。

 パタパタと走って来て、あの頃と同じように私のお腹の上に乗って来たので「アッ、直樹だ」と思い、ギュッと抱きしめてとても幸せでした。

 直樹は、平成9年8月29日に6歳と7ヶ月で交通事故によって亡くなった私の次男です。

 相手は大型ダンプで、直樹は塾に行く途中の自転車でした。

 死因は脳挫傷でした。身体にはほとんど傷もなく、まるで眠って居るようでした。

 でもその眠りは二度と覚める事はなく、あとの数時間は直樹の命が消えて行くのをただ見守る事しかできませんでした。不思議な数時間でした。

 直樹を失って、様々な変化が起こりました。

 直樹に直接「塾に行く様に進めた」祖母(義母)が自分自身を責めて、事故のあった土地には辛くて居られないと言って引っ越してしまいました。

 ただ一人の弟を失った長男は、以前にも増して甘えっ子になり、一人で居るときは「つまらない」を連発します。

 事故の前夜、二人で楽しく遊んでいた姿が焼き付いて離れません。

 又、私には未だに直樹の行っていた公園にいけませんし、好きだったマーボー豆腐も作れなくなりました。

 以前、よく人は「○○のことは一日も忘れたことがなかった」などと言う言葉を耳にし、そんなことがあるかしら?と思っていましたが、直樹を失ってそれは本当だと判りました。

 特に、夜寝るときに思い出しては涙が出て眠れなくなり、不眠症状態になったこともあります。

 一生抱えて生きていくのはもう辛くてイヤだと、私はサッサと死んでしまいたいと何度も思い、その度に、遺される子供のことを思って頑張り、いつかは直樹に会えるのだからと自分に言い聞かせています。

 交通事故は、悲劇です。一生続く傷を心に刻み付けています。

 今、私は車の中に直樹の写真を乗せて運転をしています。

 今日の被害者が明日の加害者にならないように、直樹の顔を見ては安全運転に心掛けています。

 私のお友達も弟さんを事故で失っています。

 こんな思いをする人々が一人でも減ることを心から願ってなりません。

 私は、今日も寝るときに直樹に話しかけます。「夢でいいから出てきてネ、お母さんは直樹に会いたいの」と‥。

     『癒されぬ輪禍』(北海道警察本部監修、財団法人北海道交通安全協会発行)より

  https://www.npa.go.jp/hakusyo/h17/hakusho/h17/html/G1000002.html
 


 もし、君たちが交通事故にあったら、ケガをしたら、死んだら、必ずおうちの人はこのお母さんのような気持ちになります。こんな気持ちにさせてはいけません。


 子どもの交通事故の原因で一番多いのは何だと思いますか?・・・そうです。「飛び出し」です。

 交差点や道路を渡るときは、しっかり止まって、左右を確認して、渡るようにしましょう。

 「自分の命は?」・・・(自分で守る)  心がけましょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

会議はZOOMで十分。ただし、提案者は準備が必要

2021年04月22日 | 学校経営
 昨日、研修会と説明会が行われた。

 いずれもZOOMを使っての会である。

 結論は、「ZOOMで十分」である。

 研修会と言っても、今後の計画や提案資料の確認だったので、オンラインで十分だった。

 ましてや説明会については、説明を聞くのがメインで、質問する内容も殆ど無かった。

 今後の出張もオンラインで十分だと感じた。

 提案者が十分に案を練っており、少数の関係者で事前にチェックしておけば、オンラインでも不都合はないだろう。

 (と言っても、提案者の準備、事前のチェックが必要なことは、これまでの会でも同じである。)



 移動に時間を使わなくてもすむところが有り難い。



 学校の現場でも、オンラインでの会議をもっと進めたい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

優れた校長に共通してみられた資質 その2

2021年04月18日 | 学校経営
 先日、「優れた校長に共通してみられた資質」というブログを書いた。

 実は、もう一つあると考えている。

 それは、「掃除」である。

 リーダーシップもあり、決断力もあり、人間的にも素晴らしかった校長は、よく掃除をしていた。
 
 掃除をすることが、校長の必須条件であるわけではない。

 しかし、なぜかよく掃除をしていた。

 ということで、自分も掃除をしようと考えている。

 相棒は、この2つ。



 箒とちりとりである。

 これを持って、校内いろいろなところを回ろうと考えている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

優れた校長に共通してみられた資質

2021年04月16日 | 学校経営
 5年間教頭をして、5人の校長先生と仕事をした。
 
 つまり、毎年違う校長の下で仕事をした。

 ありがたかったのは、どの校長先生も素晴らしい人格者であり、リーダーとしての資質も素晴らしかった点である。



 校長なので、職員や保護者、地域の方の前でよく挨拶や話をする機会がある。

 その中で、優れた校長に共通してみられるのが、「感謝」である。

 感謝するべきことに気づくセンサーが優れていた。

 学校の教育活動すべてが、順調に進められることが当たり前だとは考えていない。

 どんな協力があったか、支援があったかをよく見ている。

 


 校長の話を聞く際には、「この人は何に対して感謝しているのだろうか」という視点で聞くのも面白いと思う。

 優れた校長ならば、職員が気づかないようなことにまで気づき感謝していることがわかる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

儀式の際の校長の話はなぜ伝わらないのか。

2021年04月13日 | 学校経営
 入学式、卒業式など、儀式の際に校長が話す機会はたくさんある。

 そして、そのために校長は多くの時間を費やして話の内容を考える。

 しかし、その話の内容というのは、殆ど印象に残らない。

 なぜか?

 その理由としていくつか考えられる。

○ 内容が多すぎる。

  「3つの話をします」と言われても、たぶん覚えられない。印象には残らない。


○ 内容がオーソドックスすぎて、インパクトがない。

  「ヘエー」で終わってしまう。

 

 そして、何より、これが大きな理由だと考えている。

○ 聴き手を見ていない。

 原稿を読んでいる場合が多い。これでは伝わらない。自分が準備した原稿を読んでいると、聴き手に伝わりにくい。

 
 もちろん、これまで接してきた校長先生の中には、印象に残る心にしみる話をする校長先生もいた。

 以前紹介した段正一郎氏のような素晴らしい話をする方もいることは知っている。

 これこそいい意味での「校長先生の話」のお手本・・・校長先生の話って退屈なものですか?

 校長先生の話って退屈なものですか? ← クリック



 せめて自分は、少しでも印象に残るように、原稿は読まないことに決めた。

 話しの柱を決めたら、要点を覚え、練習しよう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする