昨日、掛川市役所で開催された「オリーブ講演会」に出席しました。
その後、仕事が遠方であったため、途中退席しなければいけなかったのですが、
とても興味深いお話を伺いました。
参加者は、大半が農家の方だったので、
たぶんこのポイントに興味を持ったのは私くらいかも?
それは、日本でオリーブ栽培が本格化したいきさつです。
時代は明治41年。
日露戦争に勝利した日本政府は、北方漁場の海産物を保存する方法として、
オリーブオイルを使用したオイルサーディンに着目しました。
そこで、政府は国内でオリーブオイルを生産するために、苗を無料配付。
栽培地として指定したのは香川・三重・鹿児島の3県です。
この中で、栽培に成功したのは香川だけ。
温暖な気候も栽培に適していたのかもしれませんが、
当時、みかん栽培で潤っていた香川は
オリーブ栽培にも力を注ぐことができた・・・ということらしいです。
【写真は、我が家の近くにあるオリーブ畑】
お茶が売れないから、後継者のいない茶園をオリーブ畑にするのか?
お茶とオリーブ両方で掛川市をもっともっと健康にしたいのか?
新しい作物に取り組む時には、色々な理由が挙げられます。
でも、掛川市の姉妹都市であるイタリア ペーザロ市の方がおっしゃった
「儲けたいならワインの方がいいよ。
私たちは、文化としてオリーブを育てているのだから。」
という言葉が、ずしんと響いています。
オリーブの実、オリーブオイルが食文化として、
オリーブ栽培が文化として掛川、いえ、静岡県に定着するのには、
長い長い時間が必要だと思います。