背の目
本日病院に行き、1ヶ月休暇を延長するよう診断書がでました。
自分自身では復帰に向けて少し自分を追い込んでいますが、先生曰く
「もう少し楽しいことをしなさい」
とのこと。
うーん、仕事を休んでいる手前あまりウキウキ楽しむのは憚られるのですが・・・・。
なんかジャズのライブでも行こうかな。
と言っても今月はこれといったジャズ・ライブはないんですよね。
なんか思いついたら楽しみます。
とりあえず時間がある私の楽しみの読書。
道尾秀介作品から『背の眼』を読了しました。
![]() |
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫) |
道尾 秀介 | |
幻冬舎 |
![]() |
背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫) |
道尾 秀介 | |
幻冬舎 |
著者の最初の長編ミステリー作品です。
私の好きな伊坂幸太郎の作品もそうでしたが、はじめに気になる一冊を見つけて愉しんだら、どんどん次の作品、前の作品を追い続けてしまう傾向があり、伊坂作品は「ゴールデンスランバー」、道尾作品は「カラスの親指」。
![]() |
ゴールデンスランバー (新潮文庫) |
伊坂 幸太郎 | |
新潮社 |
![]() |
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫) |
道尾 秀介 | |
講談社 |
いずれも映画化された程の人気作です。
話がそれましたが、この度ようやく道尾秀介の原点に近づいた訳です。
ホラー作家の道尾(!)の目線で、友人の霊現象探究家真備が名探偵役、そのアシスタントの凛の3人で、山奥で立て続けに起こった「天狗の神隠し」と、その犠牲者の男の子の目が写った心霊写真と連続自殺の関係性を追いかけるミステリー。
この手の作品では、完全にオカルトになるか、もしくは全てにおいて科学的根拠をもって解決するか、に分かれるところですが、いい具合に曖昧さが残って、むしろその方が個人的には落ち着く感じです。
せっかくのフィクションの世界なのですから、ストーリーに面白味を感じる世界観を味あわせてもらいたい。
その点で本作の面白味が出ているのではないでしょうか。
書籍化にあたり一部手直しがあったとは言え、本作がデビュー作とは思えない出来です。
作家だから当たり前なのかも知れないですが、つくづく言葉をよく知ってて、言葉の言い回しがうまい。
作品にグイグイ惹き込まれる訳です。
本作はシリーズでもう1冊長編、1冊短編が出ていますので、読みます。
すぐ読みます。