満願
今日は自宅でゆっくり野球観戦とジャズ鑑賞。
Bluenoteの新譜を聴いていますが中々難解ジャズ。
判断が難しい。
聴きこんでブログにアップするか決めよう。
さて先日無事読了したのが、今年の本屋大賞第7位の米澤 穂信 『満願』。
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満願 |
米澤 穂信 | |
新潮社 |
第27回山本周五郎賞を受賞し、「このミス2015」「週刊文春2014ミステリー」「ミステリーが読みたい2015」それぞれ第一位を獲得した6編からなる短編ミステリー集。
ミステリー好きには嫌が応にでも期待が高まる作品です。
「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」の各短編ですが、どれもインパクトがあり、短編集ながら読み応えのある一冊です。
それぞれ交番勤務の警官、山奥の温泉宿の女将、美人中学生姉妹、在外商社マン、都市伝説を調べるフリーライター、借金取り立てに苦しんで借金取りを殺害した元下宿先の夫人が登場する事件。
それぞれしっかりとミステリーのロジックが繰り広げられていて、よくぞこのページに収められたと感心するとともに、ストーリーにもひき込まれました。
「夜警」は殉職した若手警官の心理に迫るところが面白く、「死人宿」は一生懸命自殺希望者を追いかけた後の結果に愕然とする。
「柘榴」の結論は少し気分が悪いですが、その結論に導く少女の捉え方に不気味さを感じる。
「万灯」は完全犯罪を目論んだ結果のオチが面白く、「関守」あたりは昔話のミステリーにも出ているような話ですが、連続事故の顛末を知るまでの答え合わせの順番が面白い。
「満願」は人間のプライドの持ち方に迫っています。
なかなか強烈な本できっちり愉しませてもらいました。
って書いてるそばでホークスが昨夜の大敗のリベンジを果たしたようです。
2番の育成出身 牧原が3安打で、9番に下げられた今宮がHRですか。
よござんす。