2014/01/07
「病えて無常を感じ仏道の修行をしたく詠みたる歌と(臥病ヤみて常無きを悲しみ、修道オコナヒせまくしてよめる歌二首)」
「現身ウツセミは数なき身なり山川のさやけき見つつ道を尋ねな(歌二首 1/2 #20.4468)」
「うつせみはとるに足りない身であるが自然のさやけさ見て道尋ねたい()」
「渡る日の影に競キホひて尋ねてな清きその道またも会はむため(歌二首 2/2 #20.4469)」
「渡る陽の影を競って尋ねよう清いその道来世も会うため()」
「水泡ミヅボなす仮れる身そとは知れれどもなほし願ひつ千年チトセの命を(寿イノチを願ひてよめる歌一首 #20.4470)」
「泡のよう仮の身とは知っているがなほも願える永遠の命を()」
「長歌からこの歌までの六首とも家持作る六月の日に(以前の歌六首は、六月の十七日、大伴宿禰家持がよめる。)」