2014/01/08
「空荒れて雷・雪が庭おおう冬には早いかうっとうしいぞ(冬十一月シモツキの五日の夜、少雷起鳴カミナリ、雪散覆庭ユキフレリ。忽懐感憐カナシミよめる 短歌一首)」
「消ケ残りの雪にあへ照るあしひきの山橘を苞ツトに摘み来な(#20.4471 右の一首は、兵部少輔大伴宿禰家持)」
「消え残りの雪にあわせて照り映える山橘を土産に摘んできたいよ()」
「讃岐守たまたま奈良にいたのかな安宿奈杼麿ナドマロの家に集り宴(八日、讃岐守安宿王アスカベノオホキミ等、出雲掾安宿奈杼麿ナドマロが家に集ひて、宴したまふ歌二首)」
「大王の命かしこみ於保オホの浦を背向ソガヒに見つつ都へのぼる(歌二首 1/2 #20.4472 右の一首は、掾安宿奈杼麿。)」
「大王の命を拝受し於保オホの浦を背中に見つつ都へのぼる()」
「うち日さす都の人に告げまくは見し日のごとくありと告げこそ(歌二首 2/2 #20.4473 右の一首は、守山背王の歌なり。主人安宿奈杼麿語りけらく、奈杼麿朝集使マイウゴナハルツカヒに差され、京師ミヤコに入マイてむとす。此に因りて餞する日、各オノモオノモ歌をよみて、聊か所心オモヒを陳ノぶ。)」
「輝ける都の人に言付けを『変わらずにいる』と告げてください()」