goo

J2リーグ第27節 コンサドーレ札幌 VS 栃木SC【1:0】

コンサドーレ札幌は,典型的なJ2仕様の戦法で昇格争いのライバル栃木SCに競り勝ち,見事に昇格圏内の2位奪取という目的を成し遂げた。
実際には「成し遂げた」と言っても,残りがまだ14試合もある時点では単に「この試合の目標」でしかないのだが,それでも勝たなければならないホームの試合を泥臭く勝ちきった,という点では,最大級の賛辞を送っても良いのではないかと思う。

立ち上がり直後の,まだ試合が落ち着きを見せる前にジオゴが奪った決勝点は,岩沼の完璧な弾道のFKが全てだった。ジオゴの鳥を真似たようなゴール・パフォーマンスに沸いた客席には楽勝ムードが漂ったが,続く近藤のGKとの1対1を外した辺りから,俄然試合の雲行きは怪しくなった。

栃木はくさびに当てたボールを丁寧に繋ぎ,運動量でも札幌を圧倒した。札幌はイーブンからこぼれたボールをほぼ完全に栃木に制圧され,サイドを良いように使われて,サイドとボランチは綻びを埋めるために走り回らされた。特に宮澤が全くと言って良いほど機能しなかったため,河合の負担は時間が経つにつれ,等差級数的に膨れあがっていったように見えた。

それでも完璧に崩されて万事窮したと思われたのは,後半ロスタイム,GKイが弾いたボールをバーも一緒に跳ね返してくれたプレーだけで,後はフィニッシュの玉際の攻防において,札幌のDF陣が伸ばした足がほんのちょっと弾道をずらすプレーを,いくら栃木が積み上げても得点にはならないというサッカーのルールのおかげで,札幌は逃げ切ることに成功したのだった。

昇格を目指して頑張った札幌の選手の執念は,確かにプロの気迫を感じさせるものだったが,運営会社のお粗末さは目に余るものだった。当日券売り場のブースが足りずにチケットを購入するのに40分以上かかったことはまだしも,観客の見込みを見誤って,開始直前に入った私を含む四千人以上の観客にマッチデー・プログラムが配られないという事態に至った件については,遺憾というよりも,お粗末という言葉の方がしっくり来るように思う。
シニア・サンクス・デーということで,60歳以上を無料で招待したことに加え,昇格圏内のガチンコ勝負,秋の行楽日和の日曜日,等々の要素を考慮すれば,どうやっても観客の半分強の枚数しか印刷しないという判断にはならないと思うのだが,場内でもこれに関するアナウンスは何もなかったところを見ると,北海道フットボールクラブは大した問題ではないと捉えているのだろう。
選手が成長している姿と運営会社の営業に対する姿勢との差が,リーグの最終盤に形になって顕れなければよいのだが。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画「未来を... 映画「ハンナ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。