アメリカでの公開直後,シリーズの中ではという注釈付きながら,記録的な不入りとなったことが大きく報道されていた。前作との公開間隔が短すぎて,観客に飽和感が漂っていたのではないか,という分析を多く目にしたが,果たして日本でも劇場に避暑を求める若い層への訴えは浸透しなかったようだ。まだ一部では公開中ながらも,かつてのシリーズ作では考えられない「2ヶ月保たずに公開終了」となる劇場も多いようで,私が駆け込ん . . . 本文を読む
札幌での公開初日のシアターキノ,15時35分の上映は補助椅子プラス立ち見の完全満席状態。本編が始まる前から場内は「くるぞ,くるぞ!」のライブハウス状態だった。満員,立ち見で映画を観るということは過去に何度もあったが,観客がここまでひとつになって「映画鑑賞を楽しむぞ」的な空気になるというのは,経験がなかった。おそらく最近流行りの声出しOK,歌も一緒に唄って,主人公にエールを送ってしまう,いわゆる「応 . . . 本文を読む
ルヴァンカップの王者と南米のカップ戦王者が日本で対決するスルガ銀行カップは,日本での知名度は殆どゼロに近いのに,実は南米では密かに人気を集めている試合だという記事を見かけたことがある。その証拠に今回アルゼンチンからやって来た名門のインデペンディエンテは,アルゼンチン代表選手でもあるメサを筆頭に,チリ代表のシルバやエルナンデスらを含むベストメンバーで試合の一週間前に来日し,この試合に賭けてきた。それ . . . 本文を読む
札幌のここまでの好成績は僅差のゲームをものにしてきた勝負強さ,特に攻撃面でのしぶとさが増したから,という印象が強い。守備力に着目すると,ポゼッションで負けているゲームも多い割に,最終的にシュート数で勝つ試合が多いのは,ボールを持たれても陣形自体をコンパクトに保ち,引いていてもボールへのプレスを怠らず,相手に自由にさせない,という意識が90分を通して徹底されてきたからだと感じる。
ところが,このとこ . . . 本文を読む
いろんな経緯はあったにせよ,公開当時に制作国で話題となった作品にも拘わらず,我が国まで到達する前に燃え尽きて,劇場では未公開に終わった秀作というのは枚挙に暇がない。世界的な評価が定まった後のルキノ・ヴィスコンティ監督作でさえ,一時期は興行的な成功が困難と判断されて,日本では何年も公開されずにお蔵入りだった作品が何本もあったのだ。ましてや公開当時は新人監督の作品で,音楽映画なのか,コメディなのか,分 . . . 本文を読む